リトープスは、ハマミズナ科・メセン類・リトープス属の多肉植物の一種です。コロンとした見た目と、生長過程が特徴的です。年に1度外側の葉がしおれていくのと同時に、中から新しい芽が生長してくるのです。その姿は脱皮しているかのようで、生長過程を楽しめます。また白や黄色・ピンクといった花を咲かせることもありコロンとした見た目と可愛らしい花のバランスが愛嬌たっぷりです。
初心者でもコツさえつかめば比較的育てやすさのあるリトープスについて、日当たり水やり土作りといった基本情報から、植え替えや増やし方まで、初心者の方にも分かりやすくご紹介します。また病害虫など気をつけたい点などもあわせて解説しています。
リトープスとは?
リトープスは1年でさまざまな生長変化を見せてくれます。リトープスについての特徴や大まかな生長サイクルなどをご紹介します。
リトープスの特徴
リトープスの学名は「Lithops」で、多肉植物の一種、ハマミズナ科・メセン類・リトープス属で品種は多数あります。全長は5cmほどのサイズで、石ころと並んでいれば植物であることを見間違える可能性があるほど、見た目が独特です。
上面には光合成するため の役割があり、年に1度花を咲かせ、植物なのに脱皮を繰り返して生長していきます。生長スピードはゆっくりであるため、こまめな植え替えなどは必要ではなく、観賞を楽しみたい方にも向いています。
育てやすさは、日当たりや土と水やりのポイントを抑えれば、そこまで難易度はありませんが、株を増やす、種を採取する場合には、ちょっとしたコツが必要で難易度が少しあがるかもしれません。生長スピードはゆっくりではあるものの、年1回の脱皮や開花といった生長過程の様子がおもしろいため育てていくのが楽しみになります。
リトープスの原産国
リトープスは南アフリカやナミビアといった岩砂漠地帯で、岩の割れ目や小石に混じり自生しています。乾燥地帯で生長するためには、水分をため込む必要があり、葉を減らした進化の結果でこのような形状になったといわれています。また、動物の食害から身を守るため、擬態化したともいわれています。
リトープスの見た目
一般的な植物のような枝や葉がついているといった見た目ではなく、葉と茎が球状になるほど多肉化しています。コロンとした丸みを帯びていますが、引き抜くと下部のほうは徐々に細くなり、先からは根が生えています。
リトープスは、物によってはハート型に見えるものもあり可愛らしいさがあります。品種によって緑色ものや褐色のものがあり、上面にはまだら模様が入っています。形や色、模様も異なり選ぶときに組み合わせを考えてお気に入りを選ぶのも楽しいひとときです。
リトープスの選び方
リトープスは、ぷっくりはりがあるものを選びましょう。よく見ると傷がついているものがあるため、そういったものは避けます。また徒長(とちょう)していないものを選びます。徒長とは園芸用語で、日光不足や栄養不足などが原因で、茎が細長くヒョロッとした見た目のものをいいます。正常に育ったものと比べると、病弱で暑さ寒さの環境変化に弱く、病害虫の耐性も弱くなります。明らかに細長いものを選ぶのは避けましょう。
リトープスの別名
イシゴロギク(石塊菊)、象の鼻、豚の鼻といわれ、それぞれのネーミングは確かにリトープスの見た目から想像できます。
そのほかにもメセン類の総称としてもよばれることもあります。
メセン類といえば、リトープスかコノフィツムが代表格といわれています。高度に多肉化したものがこの2種ですが、メセン類でも葉が薄いものなどあまり多肉化されていない種類もあります。
リトープスの主な種類
リトープスの種類は非常に多く、種類によって模様や色が異なります。市場に流通しているだけで40種、品種にすると150以上が存在するといわれ、その種類の多さも人気がある理由のひとつです。上記でご紹介した管理方法については、リトープス全体を通しての説明であり、品種の違いによって多様異なる点があります。
網目寿麗玉(あみめじゅれいぎょく)
白色からうっすら翡翠色で模様も薄く網目状にはいっています。模様の色合いは赤色から褐色までさまざまです。白い花が咲きます。
麗虹玉(れいこうぎょく)
胴体の部分はオリーブグリーンで上面の模様は茶色です。光合成するための上面の天窓は透明で明るく見えるときもあれば暗く見えるときもあり、光の加減によって見え方が異なります。
紫勲玉(しくんぎょく)
上面の部分が透き通って見えるのが特徴です。名前に紫がつきますが、色は緑色からベージュにかけて個体差によって異なります。細かい斑点など模様のバリエーションの豊富さが魅力的です。
宝翠玉(ほうすいぎょく)
葉の部分が大きく広がります。通常の品種は黄色い花を咲かせ、花びらの下部は白くなるのが特徴です。
日輪玉(にちりんぎょく)
リトープスの中でも大きい品種で直径は7cmほどあるため存在感があります。濃い茶色と薄い茶色のまだら模様でマンガス・マハディングなどの品種があります。
紅大内玉(べにおおうちぎょく)
本体は濃いピンク色をしており上面は赤紫色で模様が入った鮮やかなリトープスで、白い花を咲かせます。栽培は難しい品種ですが、見た目の美しさから人気があります。
トップレッド
胴体はグレーがかっており、上面には赤い網目模様があるリトープスの中でも印象の強い種類です。
ボルギー
白い葉があり、マーブル模様です。
ウェベリー
株の頭の部分が丸みを帯び、褐色に近いエンジ色の網目模様がはいっています。開花時期は秋頃で白い花が咲きます。
リトープスの入手方法
初心者の方や観賞を楽しみたい方は、株が生長していて土や鉢がセットになっているものを購入するとよいでしょう。株がたくさん入ったものや希少なものは少々値がはりますが、数百円~数千円で購入できます。ステップアップで、お気に入りの鉢への植え替えや、リトープスの寄せ植えコーディネートにチャレンジしてもよいでしょう。
リトープスの普段の管理に慣れてきたら、株分けを行ったり、種を採取して種まきをしたり、生長を楽しめます。
種の採取は小さくて難しいといった場合は、種の販売も行われています。
リトープスの生長サイクル
リトープスは11月~翌年4月頃までが生長期で、生長期の初期段階で開花します。生長期が終わるころの4月~5月には生育緩慢期に入り、6月~9月は休眠期です。9月~10月に生育緩慢期、11月~生長期といったサイクルです。毎年春先になると脱皮し少しずつ大きくなっていきます。
リトープスの脱皮
脱皮するのは、3~5月頃で、多肉化した葉っぱが上部の中央部分から裂けだします。その中から新しい株が現れてくるのです。この状態はまさに脱皮しているように見えます。リトープスの脱皮のサイクルは1年で巡り、脱皮を繰り返すことで徐々に大きくなります。
周りの古い株の皮が枯れて落ちてくると剥がしたくなりますが、水分が残っているとうまくとれません。乾燥するまで放置していれば、剥がしやすくなります。無理矢理に剥がそうとすると、リトープスにダメージを与えかねません。
また年に1回脱皮するはずですが、株が弱っていると脱皮しないこともあります。暗い場所に長期間置いていたなどで、日光不足が原因と考えられます。十分に日が当たるところに置くようにしましょう。
脱皮中の水やり
脱皮したリトープスの子株は、親株の水分を吸収しているため、水やりはしなくても大丈夫です。また脱皮中に水を与えすぎてしまうと二重に脱皮してしまい、子株が小さいものになる心配があります。
株の分頭
2年に1度のサイクルで、新しく育ったリトープスの子株は二つに分かれ(分頭)ます。分頭するか種まきで株を増やしていきます。
リトープスの開花は年に1度
リトープスは割れ目から花を咲かせます。開花時期は品種によって多少異なり、10月~1月頃です。市販されている物の多くは、10~11月頃に開花します。
花の特徴
株の割れ目から、つぼみを出し、白・黄色・ピンク・オレンジといったメセン(女仙)の名にふさわしい女性的なカラーの花を咲かせます。花弁は細く、「マツバギク」や「タンポポ」などキク科の花にとてもよく似ています。朝明るくなると開花して、日が落ちて暗くなってくると花は閉じます。
花の咲き終わり
3~4日で花は咲き終わります。花茎は脱皮したあとに枯れますが、花びらは早々に枯れます。そのまま放置していると株にへばりついてシミになる恐れがあります。そのため枯れてしまった花びらは放置せず早めに取り除きましょう。シミがつくとせっかくのリトープスの景観が台無しになります。
開花の回数
リトープスの開花は1度きりです。同じ株で複数開花することはありません。一度きり、そして3~4日だけの開花を楽しみに育てるのもポイントです。リトープスが脱皮して新たな株に生まれ変われば開花します。
リトープスの花言葉
リトープスの花言葉は「こよなき魅力」です。確かに独特の見た目はとても魅力的です。またその見た目から「用心深さ」という花言葉もあります。
リトープスの生長には日当たりが大切
リトープスの生長には日当たりが欠かせません。ここでは日当たりについてのポイントをご紹介します。快適な環境をキープできるよう注意点を守りましょう。
光合成の方法
見た目では分かりませんが、リトープスの上面は側面とは異なり透き通っています。そこから光を取り込めるようになっており、光合成をする役割があります。まるで天窓のような働きをしているのです。自生地では、この上面の部分だけが地表から露出して、側面の部分は石や砂利などに埋まっています。上面の部分だけ模様が入っているのは、より擬態性能を高めるためです。
置き場所
リトープスは11月~4月に生長期を迎えるため、その間は日当たりのよい場所に置き日光を十分に当てるようにしましょう。休眠期である6月~9月の夏場は、水をやらずに涼しい場所に置きます。直射日光は当てず半日陰がベストです。
生長期の11月頃から開花することもありますが、花がヒョロッと細長い場合には、日光不足が原因です。また株自体も間延びして生長を続けると、自重で倒れてしまう可能性もあります。
一度徒長すれば元には戻りませんので、日光のよく当たる場所に移動させ、脱皮して新しい株が生長するのを待ちます。
風通しのよいところ
リトープスの栽培には風通しの良さも重要です。高温多湿なところに、無風状態で置いていると腐ってしぼんでいくため風通しのよいところに置きましょう。風通しが悪いと病害虫の原因にもなります。
適した温度
栽培に適した気温は、8~25度です。気温が5度を下回る時期は、室内にいれるようにしましょう。また真夏の35度を超える気温は生長が鈍くなります。屋外に置いていれば問題ありませんが、室内管理は風通しが悪いと腐る原因となります。
リトープスに最適な土づくり
乾燥地帯に自生しているリトープスは、岩場の隙間や小石に混じりながら生長します。水分量の調整には欠かせない、土の環境作りも大切です。
土の選び方
水はけのよい土を選びましょう。多肉植物やサボテン専用の土が栽培に適しています。多肉植物やサボテンを取り扱っている専門店で購入するか、園芸店やホームセンターで市販されている専用の土を選びましょう。可能な限り細かいものを選ぶようにしましょう。
配合土を作る場合
土を作る場合のおすすめの配合は、赤玉土(小粒)・鹿沼土(小粒)を4:4ほどで配合し残りの2にはもみ殻くん炭やバーミキュライト、真砂土などを混ぜ合わせます。水はけを意識して微調整すれば尚よいでしょう。
肥料の与える時期
リトープスは基本的には栄養をあまり必要としていません。
リトープスは肥料ではなく活力剤で育てる方が育てやすいでしょう。
生育期である11月~4月頃に活力液をあたえるようにしましょう。
植物用活力液リキダスは不足しがちな必須微量ミネラルをバランス良く配合しているので多肉植物が発色良くイキイキと育ちます。
より手軽に管理されたい方は、使う量がひと目で分かる計量目盛り付きで簡単・便利で手軽に使えるキュートサボテン・多肉植物用がおすすめです。
リトープスの季節ごとの水やり
リトープスは生長期と休眠期があり、暑い時期には水やりを必要としません。季節が変わると水やりの方法がかわり、徐々に量を調節しながら増減させていくことがポイントです。詳しくご紹介します。
暖かい季節
リトープスは毎年春先に脱皮するように、外側の葉がしおれていくのと同時に中から新しい葉が生長してきます。脱皮が始まれば、水やりをストップします。この時期に水分を多く与えていると、脱皮しかけている皮からさらに脱皮を起こす危険性があります。その場合、株が大きく育ちません。
真夏の時期
夏場は休眠状態にあるため、完全に水を断ちます。シワシワになり「水が足りていないのでは」と心配になりますが、リトープスは高温多湿が苦手であるため、なるべく風通しをよくします。扇風機やサーキュレーターなどを使うのも効果的です。水分を乾燥できないと腐って溶けてしまう可能性があります。水分が多すぎると、株の内部がブヨブヨになり皮だけ残して溶けたようになくなってしまうのです。
寒い季節
秋になり涼しくなってきたら生長期となります。少しずつ水やりを再開します。リトープスの表面はぷっくりはりがある状態が健康です。しわが目立ち始め、水を与えても吸収しない場合は、根腐れなどの可能性があります。
真冬の時期
外気温が5度を下回るような季節は室内の環境下で育てます。なるべく日当たりのよいところに置きます。土が乾いてきてからたっぷりと水やりをしますが、土が乾く前の水やりはやりすぎです。土が完全に乾ききったら水やりするのがポイントです。
リトープスの種まきや植え替え方法
リトープスは基本的に日当たりを意識し、土の環境と水やりが調整できていれば健康に育ちます。種から育ててみたい方や、鉢の入れ替えなどを行いたい方に向けて、植え替えの方法について詳しくご紹介します。初心者の方には難易度が上がる工程になります。
種をとる方法
リトープスの生長が始まる時期である9~11月頃に種をまきます。リトープスから種を採取するには、複数の株を一緒に育てる必要があります。1株だけでは自家受粉できません。
受粉すれば開花した3~4ヶ月後に実がなります。実がぷっくりしてきて褐色になり完全に乾燥した状態になれば、実を採ります。リトープスの種は粉のように小さい粒で、中から200~300粒ほど取り出せます。とりだしたリープスの種は水分が厳禁であるため注意し、一旦日陰で干して乾燥させます。9月~11月に種まきをするため、時期が来るまでは冷蔵庫に保管しておきましょう。
種まきの方法
できるだけ細かい土に種をまきます。配合の土は上述したとおり、赤玉土(小粒)・鹿沼土(小粒)・もみ殻くん炭・バーミキュライト・真砂土などを混ぜ合わせますが、ふるいにかけてもよいくらいの細かい粒がよいです。種まきしたら、上に軽く土をかぶせておきます。
発芽するまでの水やり
種まきしたあとは、土が常に湿った状態にしておけるよう水やりします。種をまいてから2週間ほどが経過すれば水分量を徐々に減らしていき、発芽すれば乾燥に適応させていくため霧吹きなどで水を与えます。
鉢上げのタイミング
株が形成され1年ほど経過すると、しっかりと子株が育ちますので鉢上げします。
植え替えの頻度
リトープスの生長はゆっくり進んでいくため、基本的に植え替えは必要とせず、数年に一度で十分です。頻繁に植え替えを必要としない点は、初心者の方でも育てやすいポイントです。
リトープスが大きく生長し、株も増えて鉢の中がぎゅうぎゅうになってきたら、植え替えします。
植え替えの時期
植え替えの時期は開花後11月頃で、鉢植えからリトープスを引き抜きます。他の植物のように根を張っていないため簡単に抜けます。根っこをよく観察し、痛んだものがあれば取り除きます。枯れた葉っぱなども取り除き、1週間ほど陰干して乾燥させてから植えつけします。
植えつけのポイント
植えつけの際は、自生地では上面しか出ていませんが、日本は高温多湿な環境下であるため、土に本体部分が1~2cm程度埋まっていれば十分です。
適した鉢のサイズ
リトープスの根は下にまっすぐ太く伸びています。土は上面から徐々に乾燥していき、鉢の底の方は乾燥が遅くなります。鉢の底に根がついてしまうと、根腐れの危険性があるため、深さのある鉢を選びましょう。
また大きすぎる鉢も適していません。リトープスに対して鉢が大きすぎるとやはり土の乾燥に時間がかかり必要以上の水分を含んでいるため、根腐れの原因となります。
リトープスの増やし方
リトープスが脱皮したあとに、株分けができます。頭が分かれているところからはずせますが、無理矢理に剥がすことはやめましょう。この作業も見極めなどが必要であるため、初心者に方には難易度があがります。注意して行いましょう。
株分けの方法
株分けする場合は、秋頃に行います。株がつながっているものは、両方に根が残るようにして分けます。はさみを使用してもかまいません。両方に根が残るように切り分けないと、一方だけしか根が出ず生長しません。
株分けできる目安
株分けができるかできないかの目安は、割れ目にはさみが入るかがポイントです。はさみが入れられないほど割れ目が浅いものは無理せずに来年以降に株分けします。
多肉植物の増やし方
多肉植物の増やし方は種まき以外に、葉挿し・挿し木・株分けがありますが、リトープスは茎と葉が高度に多肉化しているため、一般的な葉挿しや挿し木で増やすことはできず、株分けと種まきでしか増やせません。
・葉挿しとは
葉挿しとは、葉から発根させ子株を増やしていく方法で、多肉植物ならではの増やし方です。
多肉化した葉を付け根のほうがしっかり残るようにして一つ一つもぎり、乾いた土の上に平らにして置きます。成功すれば、根もとから子株が誕生し子株から根が生え始めます。発根したものを植えつけする方法です。
・挿し木とは
挿し木とは、多肉植物の茎の部分をカットして増やす方法で、葉挿しよりも生長スピードが早いです。
挿し木にする苗の葉を含めて茎の部分をカットします。切り口が十分に乾燥するよう風通しの良い日陰に置きます。発根すれば、土の中へ植えつけします。
・たくさん増やしたい場合は種まきがおすすめ
リトープスの種は200~300粒ほどの種が採取できるため、たくさん増やしたい方は種まきの方法がおすすめです。土の配合や管理が大変ですが、成功すれば一つ一つの種からリトープスが生まれます。
リトープスがさらにオシャレに見える寄せ植えのコツ
リトープスは品種が多数あり、模様や色が豊富です。オシャレな寄せ植えにするにはコツを抑えておくと、ぐっと見栄えがよくなります。
同じ品種を寄せ植え
リトープスはさまざまな品種があるため、選ぶときに悩んでしまうかもしれません。その場合、一番簡単な方法としては、同じ品種を寄せ植えることです。統一感もありつつ個体差を楽しめます。
カラーを楽しむ
違う種類でも赤系統でそろえて華やかな印象の寄せ植えにする、白を折り混ぜてアクセントを楽しむ、淡いグリーンで統一して涼しげな印象にするなど、品種のカラーを重視してチョイスしましょう。
量を調整する
鉢いっぱいに寄せ植えすると、小石が並んでいる川辺のような見た目になり、コロンとした様子がとても可愛らしく見ていて飽きません。
量のバランスが難しいといった方は、小さい鉢に1株だけ植えるのがおすすめです。単一で十分に存在感があり、バランスも気にすることなく植えられます。少し寂しい場合は、小石などを添えればオシャレ度がぐっとあがります。
注意するポイント
リトープスと違う属の植物と一緒に寄せ植えするのは避けましょう。置き場所や水やりの方法も異なるためです。
リトープスの病害虫
リトープスはかかりやすい病害虫はあまりいませんが、ついてしまった場合の症状や対処法についてご紹介します。
ネジラミ
日当たりや土、水やりの方法に問題がないにも関わらず、枯れてきてしまった場合には、ネジラミの可能性があります。
ネジラミは米粒のように白い楕円形の虫で、根っこの付近につくことがあります。多肉植物の根に寄生する害虫で、水分を吸い取り枯らしてしまいます。
購入した株にもともとついていることや、ほかの植物から移る、植え替えの際に土にいることなどが原因です。根っこの部分をよく観察しておきましょう。ネジラミがついていた場合には、根っこをよく洗って取り除きます。土に混入している可能性があるため、新しい土を用意しよく乾燥させてから植えましょう。
ホコリダニ
ホコリダニは非常に小さく目視では確認できません。しかしホコリダニが発生すると水分が吸われることによって、点状の濃いシミのようなものできます。点状の模様のように見えていたものは症状が進行するとやがて陥没を引き起こします。さらに割れ目からホコリダニが中に入り込み子株が被害にあうと、発育の妨げとなり枯れる可能性もあります。
ダンゴムシ
ダンゴムシが発生することがありますが、発見したら取り除きましょう。虫除けネットを張ることで対策できます。
ナメクジ
ナメクジは葉をかじるため、せっかくの景観が損なわれてしまいます。とくに屋外に置いているときには注意が必要です。ナメクジ専用の駆除剤が市販でも手に入るため、見かけたら早めに対処しましょう。ナメトールhttps://www.hyponex.co.jp/products/products-547/
の有効成分は天然の土壌中にも存在する成分なので環境にやさしく、ペットなどに安心です。ナメクジが食害するすべての植物に使えます。
ヨトウムシ
ヨトウムシは日中土の中にいるため発見しづらく、暗くなると土の中から出ていきます。植物への食いつきがよく、全て食い尽くされるといった被害の可能性もあります。
まとめ
今回は、多肉植物のリトープスの育て方や、栽培の方法をご紹介いたしました。観葉植物や、サボテンなどとは異なり独特の見た目で印象に残るリトープスは、水やりや日当たりなど少々コツはいるものの、植え替えの頻度も少なく初心者の方でも育てやすいです。元気に育てば、年に1回花を咲かせてくれ、脱皮している様子も観賞できます。手のひらサイズでコンパクトなため、たくさんの種類をコレクションしてみるのもおすすめです。