春を彩る情熱の花、アネモネの上手な育て方
10月半ばから12月にかけて植つけをすると、春には目の覚めるような鮮やかな花をつけるアネモネ。春の暖かな日差しのなかで咲き誇る姿は、とても美しいものです。今回は、そんなアネモネの育て方のポイントをご紹介します。
アネモネってどんな花?
アネモネは、ヨーロッパ南部から地中海東部沿岸地域を原産とするキンポウゲ科アネモネ属の耐寒性球根植物です。花の色は、赤やピンク、オレンジ、白、青などさまざまで、春に花をつけるガーデニング花木として高い人気があります。花言葉は「君を愛す」「はかない恋」など。この花言葉通り、情熱の証の花としてヨーロッパでは古くから神話や伝説にも登場しています。
日本でよく見かける品種は、八重咲き大輪のセントブリッジド、草丈の高いモナリザ、半八重咲きのデカン、大輪一重咲きのポルトなど。基本的に秋から冬に植つけを行い、春に花を咲かせます。
アネモネの育て方のポイント
アネモネは、一般的に球根又はポット苗を購入することができます。ここでは、球根での育て方のポイントをご説明します。
◯球根の植つけ適期
球根の植つけ適期は10月以降です。気温が高い時期に植つけを行うと、球根が土のなかの水分を急速に吸収するため腐りやすくなってしまいます。
◯球根の植つけ方法
植つけの際には用土を軽く湿らせ、球根の上部が地中1cmほどにくるよう、浅く配置します
◯栽培場所
球根を植えた鉢は、発芽から花が咲き終わるまでの時期には風通しと日当たりの良い屋外で育てましょう。
◯水やり
植つけ直後は、用土に含まれる水分で十分ですので、水やりは植付けから4日~5日程度経ってから行ってください。その後は、花や茎が枯れるまで、土の表面が乾いたらたっぷりと水をあげます。
◯肥料管理
植えつけの際は、元肥として、『マグァンプK中粒』を土に混ぜ込みます。鉢植えの場合は、10~3月は2週間に1回程度『ハイポネックス原液』を水で500倍に薄めて与えます。晩春まで与えてしまうと球根が充実しないので気をつけましょう。
翌年も咲かせるためはどうしたらいい?
アネモネは球根ですので、翌年以降も花を咲かせることができます。開花後の6月前後になったら、球根を掘り上げて翌年への準備をしましょう。
花が1/3程度残っている状態で球根から2~3cmのところで茎を切ります。その後、日陰で干して球根の水分を十分に飛ばします。その後は、通気性の網袋に入れ、湿気の少ない日陰で保存してください。この作業を行うことで、長く美しい花を楽しめます。
この記事で紹介された植物について
アネモネ
学名:Anemone coronaria /科名:キンポウゲ科 /別名:ボタンイチゲ(牡丹一華) /原産地:ヨーロッパ南部~地中海東部沿岸地域 /分類:球根植物 /耐寒性:強 /耐暑性:弱
赤や青、ピンク、白などのあざやかな花がパッと開くアネモネ。春の花壇を明るく演出してくれます。水はけの良い、日の当たる場所で、多肥に注意しながら生育すれば、何年も咲き続けてくれます。ロックガーデンにもおすすめ。
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