【バラの育て方・バラ栽培】来年もきれいな花を咲かせるために。冬に行いたいバラの剪定作業
冬になると、ほとんどのバラは休眠期間に入ります。ですが、来年もきれいな花を咲かせるためには、お世話(管理)のほうも休眠してしまってはダメ!バラには、休眠期間にこそやっておくべきお手入れがあります。それが、剪定作業と施肥作業です。春を迎えたときに美しい花が咲いてくれるよう、冬期間にはぜひこれらの作業に力を入れましょう。
冬期間のバラの育て方:剪定作業
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剪定作業とは、伸びすぎた枝を切って樹形を整えること。
生育が緩慢な冬期間に枝を短くカットしておくことで、年々背が高くなって花の付き方のバランスが悪くなったり不格好な樹形になったりするのを防ぐことができます。また、冬の剪定作業で枝の量を減らしておけば、枝が混み合いすぎて枝が蒸れることで生じる病気や害虫トラブルの防止にも繋がります。
具体的な剪定の仕方に関しては、バラの品種や大きさによって方法が異なります。というのも、バラは品種によって樹形も成長の仕方もまったく異なるからです。そのため、画一的な剪定方法はないといってもいいでしょう。
ですが、すべてのバラに共通していえるのは、「大きく花を咲かせたい部分は枝数を減らして、枝の丈も大胆にカットする」ということ。そして「花の大きさは小ぶりでいいからたくさんの花をつけさせたいという場合には、枝数はあまり減らさず、枝丈もあまりカットしない」ことも大切です。これらを基本として、ご自身で試してみてください。なお、剪定のしすぎによって枯れてしまったり花がつかなくなったりすることはめったにありません。理想の樹形や花の付き方をイメージしながら、思い切って剪定作業を行ってみましょう。
冬期間のバラの育て方:寒肥・施肥作業
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寒肥(かんごえ)とは、植物の休眠期である冬の間(12~2月)に有機質を含む肥料を施し、春からの植物の生育を促すとともに、土壌改良の効果も兼ねて行う追肥のことです。
そのためこの冬の間に、バラの好む有機質肥料を施肥して土を整えておきましょう。
寒い時期に施肥すると、有機肥料は土のなかでゆっくり分解されるため、ちょうど春頃に効き目が出るようになります。バラの花つきを良くし、葉を鮮やかに保つためには、ぜひ行っておきたい作業です。
また、この作業の際には、思い切って土に大きな穴を掘って耕すことも大切です。こうしておくことで土が柔らかくなり、水はけや水持ちが良くなります。なお、冬期はバラの休眠期(生育が緩慢になっている時期)ですから、土を掘り返したり耕したりしているときに、もしも根や枝を傷つけてしまっても株全体へのダメージは少なく済みます。そういった意味でも、施肥作業は冬に行うのがおすすめです。
寒肥には堆肥と肥料成分がペレット状にひとつになった、『土を豊かにする肥料』がおすすめです。
『土を豊かにする肥料』は、肥料効果と同時に土の中の微生物の働きをうながします。
冬の間のお手入れと育て方しだいで、春以降に咲くバラの美しさは違ってくるものです。ぜひこの冬の間に、これらの作業を行いましょう。
公開:2017年11月9日
更新:2024年2月6日
この記事で紹介された植物について
バラ
学名:Rosa /科名:バラ科 /別名: /原産地:アジア、ヨーロッパ、中近東、北アメリカ、アフリカの一部 /分類:落葉(ツル性)低木 /耐寒性:中~強/耐暑性:中~強
気品あふれるその華やかな姿から、花の女王とも呼ばれるバラ。