更新日:2019.01.25
クレマチスの花を咲かせるコツは剪定方法にあり!知っておくべき品種別・剪定のポイント
「ツル性植物の女王」の異名をとるクレマチスは、植栽として人気の高い植物です。花の色も豊富で、白や紫・ピンク・赤などがあります。また、咲き方も品種によってさまざま。作りたいお庭のイメージに合わせて品種や色が選べるのも、クレマチス栽培の醍醐味だといえるでしょう。しかし一方で、「クレマチスの花がうまく咲かない」という声もしばしば耳にします。花が咲かない原因はさまざまですが、一番あり得るのは剪定を上手に行えていないこと。そこで今回は、クレマチスの花を上手に咲かせるための剪定の仕方をご紹介します。
剪定方法の前に・・・クレマチスには一季咲き品種と四季咲き品種があるって知ってた?
まず知っておきたいこととして、クレマチスにはたくさんの品種があり、品種によって開花時期も異なります。春だけに咲くのが一季咲き、春から秋にかけて何度も開花するのが四季咲きです。
よくあるのが、「春から秋にずっと花を楽しめるのかと思っていたのに、一回しか咲かなかった」という声。こういった場合、そもそも栽培している品種が一季咲きだった可能性も考えられます。苗や種を購入する際には、その品種が一季咲きなのか四季咲きなのかを確認するようにしましょう。
旧枝咲き・新枝咲き・新旧枝咲き・・・タイプ別剪定方法
クレマチスの花を咲かせるためには、枝や葉を短く刈り込む剪定作業が重要です。
クレマチスは、品種によって花芽の付き方が異なり、「旧枝咲き」「新枝咲き」「新旧枝咲き」の3つのタイプに分けられます。そして、それぞれに最適な剪定方法があります。
育てているクレマチスがどのタイプなのか確認し、剪定作業を行いましょう。なお、この中で剪定方法が最も簡単なのは新枝咲きタイプですので、初めて栽培する方は新枝咲きタイプのクレマチスをおすすめします。
旧枝咲きクレマチスの剪定方法
旧枝咲きは、前年に伸びた枝が冬に休眠した後、春にまた枝を伸ばして花芽を付けるタイプです。冬は地上部が枯れてしまったように見えますが、決して枯れたわけではないので、撤去しないように注意してください。冬に剪定してしまうと翌年の花芽を切り取ってしまうことになります。
・旧枝咲きのタイプの剪定方法
春から秋にかけての開花シーズンには、5月頃の花が咲き終わった後、開花した枝を花首から1節か2節程度のところで切り戻しましょう。そうすると、二番花が咲きやすくなるので次々と花が咲くようになります(※1)。その後、夏を過ぎて花が咲かなくなったら、(まだ新しい花の芽ができていない時期)株全体を2節ほど切り戻します。また、伸びすぎた枝や細い枝を除去すると新しい脇芽が伸びやすくなり、翌春に花芽が育ちやすくなります。
※1 四季咲き品種の場合に限ります。
新枝咲きクレマチスの剪定方法
新枝咲きは、春に新しく伸びた枝に花芽をつけるタイプです。
・新枝咲きタイプの剪定方法
冬(2~3月頃)の剪定は、生え際から枝の2〜3節を整えるように剪定します。
一番花が咲き終わった頃(5月頃)半分くらいを残して切り戻しをすると、二番花・三番花がつきやすくなります(※1)。その後、開花シーズンが終わった頃(8月頃)、地表から何節かを残して剪定しましょう。クレマチスは繁殖力が高いので、それほど神経質にならずにバッサリとカットしても平気です。
※1 四季咲き品種の場合に限ります。
新旧枝咲きクレマチスの剪定方法
新旧枝咲きは、前年に生長した古い枝から新しい脇芽が出てそこに花芽を付けるタイプです。旧枝咲きと同様に冬は地上部が枯れたように見えます。
新旧枝咲きタイプでは、花後の剪定が特に大事です。花後の剪定を怠ると、翌年花芽がつかなくなってしまいます。
・新旧枝咲きタイプの剪定方法
開花シーズン中は、花が終わったら花首から1節か2節を残して切り戻しをします。開花シーズンが終わり、地上部が枯れたら、新芽が出ていない枝はカットします。また、同時期にフェンスや支柱からツルを外しておくことも大切です。ツルを外しておかないと、株の上の方にしか花芽がつかなくなってしまいます。
肥料
春~秋(3月~10月末)は生育期ですので肥料を施肥します。
・鉢植えの場合
1~2カ月に1回、緩効性肥料の置肥「プロミック 草花・鉢花用」を施します。
また、1週間に1回「ハイポネックス原液」を水に希釈して与えましょう。
植えつけ、植え替えの際には、肥効期間が約2年間持続する元肥「マグァンプK大粒」を土に混ぜ込みましょう。
・地植えの場合
植物の生育に必要な成分をバランス良く配合した有機入り緩効性肥料の「「Plantia」花と野菜と果実の肥料」がおすすめです。
冬(2月)に「マグァンプK小粒」を株元にばらまいてやると新芽の生育が旺盛になります。
この記事で紹介された植物について
クレマチス
特長
花の色形のバリエーションが豊富で、一季咲きや四季咲き、のものなど多様な品種が揃うクレマチス。特性などにより、いくつかの系統に分けられます。多くの種類がつる植物なので、フェンスなどに絡ませて育てますが、種類によってボリューム感も大きく異なります。
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