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【観葉植物】 サンスベリアの育て方や植えかえ方法とは

【観葉植物】 サンスベリアの育て方や植えかえ方法とは

お庭でも室内でも育てやすい「サンスベリア」は、管理に手がかからない観葉植物として人気があります。

サンスベリアの特性や水やりのやり方、定期的な植えかえや株分けなど、育て方の基本を知っていれば初めての方でも安心して簡単に育てられておすすめです。

そこで今回は、サンスベリアの植えかえや株分けの方法など、サンスベリアの育て方の基本について初心者にも分かりやすく紹介します。

  • サンセベリア

    サンセベリア
    学名 Sansevieria
    科名 キジカクシ科
    別名 チトセラン(千歳蘭)、トラノオ、サンスベリア
    原産地 熱帯アフリカや南アフリカ、マダガスカル、南アジア、アラビアの乾燥地
    分類 多年草
    耐寒性
    耐暑性

    栽培カレンダー

    1月
    2月
    3月
    4月
    5月
    6月
    7月
    8月
    9月
    10月
    11月
    12月
    生育期
    植えつけ・植えかえ
    施肥
目次

【NASAが認めた!観葉植物】サンセベリアを育ててみよう! 金運もアップする!?【教えて服部さ~ん!】

サンスベリアとは

サンスベリア

サンスベリアの特徴

サンスベリアの原産地は熱帯地方・亜熱帯地方で、アフリカの乾燥地や南アジアの乾燥地です。

サンスベリアは多年草で、耐暑性に強く、耐寒性に弱いという特徴があります。乾燥に強いサンスベリアの葉はとても肉厚で、そこに水を貯えるます。

初心者でも育てやすいサンスベリア

乾燥に強いサンスベリアは、丈夫で枯れにくいという特徴があります。観葉植物を育てたいけど手間もあまりかけたくないという方にもサンスベリアはおすすめです。

サンスベリアの葉はマイナスイオンを放出することでも有名で、高い空気洗浄効果が期待できることから室内で育てている方も多いです。

サンスベリアの別名は「トラノオ」

生長の早いサンスベリアは、茎を地下に伸ばします。ホームセンターや園芸店などで購入したサンスベリアも長いことそのままにしておくと、徐々に土の中が根でいっぱいになってしまいます。

土の中で根がいっぱいになった状態になると、通気性が悪くなり、蒸れが原因で株が弱ってしまいます。そうさせないためにも、サンスベリアは定期的に植えかえをする、または株分けをしてあげることが大切です。

動画でわかりやすく栽培法をご紹介|【PlantiaQ&A】

☘15: サンスベリアの育て方|購入の際の選び方や冬越しの方法、増やし方などもご紹介|【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介

サンスベリアの育て方の基本

サンスベリア

育て方の基本として知っておきたいポイントが、「置き場所」、「水やり」、「肥料」、「植えかえのやり方」、「増やし方」の5つです。

置き場所

サンスベリアは熱帯地域や乾燥地を原産地とする観葉植物です。

日光を好むので日当たりの良い場所で育てるのがポイントです。室内で育てる場合は、1日に数時間は屋外に出してあげることでより元気になります。

水やり

乾燥している地域に生育するサンスベリアは、乾燥に強い一方で過湿には弱いです。水やりの基本は土の表面が乾いた頃を目安に与え、気温が低い冬は月1回と控えめに水やりをします。

サンセベリア・トリファスキアタの園芸品種は、冬は土を乾かして休眠状態にするとよいでしょう。過湿に弱いので水やりをしたあとに受け皿に水がたまった状態にならないように気をつけましょう。

肥料

サンスベリアは生長の早い観葉植物です。5月~10月頃、春~秋にかけての生育期に、緩効性の固形肥料『プロミック 観葉植物用』を2か月に1度または液体肥料『ハイポネックス原液』を月に2回施します。生育期以降は肥料を与えるのは控えます。

植えかえのやり方

生長のスピードが早いサンスベリアは、植えかえを行わないと根が土の中にいっぱいになり根詰まりを起こしやすくなります。

根詰まりを起こしたサンスベリアは吸水が悪くなり、株全体に水が行き渡らなくなり枯れてしまうこともあるため定期的に植えかえをします。

増やし方

初心者向けの観葉植物として人気の高いサンスベリアは、株分けや葉挿しという方法を使って株を簡単に増やすことができます。

サンスベリアは比較的丈夫で生長も早いので、挑戦したい場合は植えかえと同時期に行うことをおすすめします。

それでは次に、サンスベリアの置き場所や水やり、肥料のやり方、植えかえのやり方、株の増やし方について、それぞれ詳しく紹介します。

サンスベリアの置き場所

サンスベリア

サンスベリアは日光が大好きですが、耐陰性もある観葉植物なので室内で育てることも可能です。

サンスベリアは明るい日陰で育てる

室内栽培が可能なサンスベリアは、明るい日陰で育てるのが理想です。

日当たりの良い場所に置いても良いですが、この時に注意したいのが直射日光です。

サンスベリアは日光を好みますが、直射日光を長時間浴びてしまうと葉焼けを起こして変色してしまいます。

直接強い日光が当たりそうな場所に置く場合は、レースカーテンの側に置いて育てましょう。

日陰で育てる場合は日光浴が必要

サンスベリアは耐陰性もある観葉植物用ですが、本来は日光を好む植物なので日の当たらない場所に置く場合は定期的に日光浴をさせてあげることが大切です。

日陰で日光に当たらずに育てられたサンスベリアは、徒長しやすくなり、葉や細長くしおれた状態になったりするからです。

日の当たらない室内で育てる場合は、できれば1日に数時間は日当たりの良い場所に移動させて日光浴をさせてあげましょう。

サンスベリアを屋外で育てるときの注意点

サンスベリアは暑さにも強いので、春~秋頃までは屋外で育てることも可能です。屋外で育てるときは、直射日光に注意してください。

屋外に置く場合はできるだけ直射日光が当たらない場所で育てる、または遮光ネットや寒冷紗を使って遮光をします。

風通しの良い場所に置く

サンスベリアは乾燥には強い反面、過湿に弱いという特徴があります。室内で育てる場合も屋外で育てる場合も、できるだけ風通しの良い場所に置いてあげましょう。

風通しが悪くなると土が蒸れてしまう、根が腐って枯れしまうといったことがあります。また過湿が原因で病気にかかってしまうこともあるので注意が必要です。

サンスベリアの水やり

サンスベリア

サンスベリアを枯らしてしまう原因の多くが、「水やり」に関係しています。

水やりをしすぎると根腐れを起こしてサンスベリアを枯らしてしまうこともあるので、以下で紹介する水やりの基本を押さえて管理することが重要です。

サンスベリアは乾燥気味に育てるのがポイント!

サンスベリアは肉厚な葉が特徴です。肉厚な葉に水分を蓄えており、元々乾燥地に生育していますから、土の表面が乾いてから2日~3日くらい経ってから水やりをするなど、少し乾燥気味に育てるのがポイントです。

生育期でも夏場は湿気が多くなるので、土の表面が乾いてから5日後くらいに水やりをするのなど水の量や頻度を調節します。

サンスベリアの生育期は水やりをたっぷり!

サンスベリアの生育期にあたる5月~9月頃までは、鉢底から水がしたたり落ちるくらい水をたっぷりあげてください。土の全体に水が行き渡るようにジョウロなどを浸かって水やりをして、最後に受け皿にたまった水を捨てて完了です。

水やりをする際は葉に水が直接かからないように気をつけてください。サンスベリアの葉に直接水がかかると、カビが発生して立枯病という病気にかかり枯れてしまうことがあるからです。

秋頃から水やりを控えめに、冬は気温を見て水やりを工夫する!

耐寒性の低いサンスベリアは、秋頃から水やりを控えめにします。秋頃になったら土の表面が乾いてから7日~10日くらいを目安に水やりをします。

冬の寒い時期は気温が10℃を下回るとサンスベリアは冬眠状態に入り生長が止まるので、水やりは一切行いません。冬の時期でも室内で育てる場合など気温が10℃以上の環境では、月に1回の頻度で水やりを行います。

暖かくなってきたら水やりを再開!

気温が10℃を下回る場所で育てる場合は水やりを一旦ストップし、徐々に気温が上がってくる4月頃になったら水やりを再開しましょう。

水やりを再開した後もこれまで同様、サンスベリアの土の表面が乾いたことを確認してから2日~3日後くらいにたっぷり水やりをします。

サンスベリアの肥料のやり方

サンスベリア

生長が早いサンスベリアは、生育期にあたる5月~10月頃に肥料を与えます。

サンスベリアの生育期のみ肥料を与える

サンスベリアは丈夫な観葉植物で、とくに春~秋ころまでは生長が早いです。生長が著しいこの時期に肥料を与えることでサンスベリアの生長を助ける効果が期待できます。

サンスベリアに与える肥料は、緩効性の固形肥料または液体肥料です。固形の緩効性肥料は、ゆるやかな効果が約1~2か月の間長く効きます。4号鉢以上には『プロミック 観葉植物用』、小さな鉢には、『BotaNice ボタナイス 置くだけ!カンタン錠剤肥料』などがおすすめです。

強使用する際は、サンスベリアに直接当たらないように気をつけて置き肥をします。

一方、液体肥料は、速効で効くのが特徴です。液体肥料を与える場合は、希釈倍率は守って希釈した液体肥料を2週間~20日に1回の頻度で与えるとよいでしょう。『ハイポネックス原液』を与えてもよいですし、観葉植物専用の『専用液肥 ―観葉植物―』もおすすめしております。

生育期にしっかり肥料を与えることでサンスベリアの株が強くなり、冬の寒さにも耐えられる力が増します。冬場は寒さでサンスベリアの生長が止まるので肥料を与える必要はありません。

サンスベリアの選び方

サンスベリア

サンスベリアはホームセンターや園芸店、インターネット通販などでも手軽に購入できる観葉植物です。購入する際は、できるだけ健やかに生長しているサンスベリアを選ぶことが大切です。

サンスベリアの葉をチェック!

サンスベリアの葉は肉厚なことが特徴です。葉の状態を確認して肉厚で肥っているサンスベリアは健やかに育っている証ですし、葉の数が多くバランスよく付いているものがおすすめです。

葉の裏や茎を見て、サンスベリアに発生しやすいハダニなどの害虫が付いていないかどうかをしっかり確認してください。土の状態をみてカビが生えていたり、サンスベリアの根元がぐらついていたりするものは避けたほうが良いでしょう。

サンスベリアの植えかえ

サンスベリア

サンスベリアの植えかえ時期やサンスベリアの植えかえ用の土、植えかえ方法についてまとめています。

サンスベリアの植えかえ時期

植えかえは2年~3年に1回を目安に行います。時期は、5月~8月頃に行います。根詰まり防止や根詰まりを解消したい場合は植えかえを行い、株を増やしたい、大きさを調整したいときは次に紹介する「株分け」という方法をおすすめします。

サンスベリアの植えかえ用の土

サンスベリアは丈夫で生命力が強いので、基本乾燥気味でも元気に育てます。

一方で、湿気や通気性の悪さには弱いので、土は水はけの良いサンスベリア用の土や観葉植物用の土を用意します。観葉植物用の土を使うときは、赤玉土小粒、バーク堆肥、鹿沼土が混ぜっているものがおすすめです。

土を自作する場合は、赤玉土小粒7に対し、軽石小粒を3で混ぜたものを使います。

サンスベリアの植えかえ方法

植えかえをする前に、植えかえ用の土、一回り大きいサイズの鉢、鉢底石、鉢底ネット、スコップ、手袋を用意します。

STEP1. 用意した鉢に鉢底ネットと鉢底石を入れる
STEP2. 鉢の1/3程度まで土を入れる
STEP3. 鉢からサンスベリアを抜く
STEP4. 古い土をほぐして落とす
STEP5. 根を広げた状態で用意した鉢にサンスベリアを置く
STEP6. サンスベリアと鉢のすき間に土を敷き詰める
STEP7. 水をたっぷり与える
STEP8. 明るい日陰に置いて管理する

植えかえでは、これまでの鉢よりも一回り程度大きいサイズの鉢を用意して、鉢底ネットと鉢底石を入れます。植えかえ用の土は、サンスベリア用の土があると便利ですし、なければ観葉植物用の土を用意してください。

鉢からサンスベリアを優しく抜き取ります。根についた古い土を手でやさしくほぐしながら落としたら、用意した鉢の真ん中あたりにサンスベリアを置きます。

鉢とサンスベリアのすき間に土を入れます。土は鉢の3cm下程度まで入れて、最後に水をたっぷり与えて植えかえ完了です。このとき、活力剤『リキダス』を与えると、植えつけ後すぐの根張りがよくなりますよ。

植えかえ直後に水を与えたら1、2週間ほどは水やりの必要はありません。植えかえ後のサンスベリアはできるだけ明るい日陰で、風通しの良い場所に置いて育てます。

サンスベリアの増やし方

サンスベリア

サンスベリアは初心者でも簡単に増やすことができます。数をもっと増やしたいと思ったら、ぜひ「株分け」や「葉挿し」に挑戦してみるのもおすすめです!

株分け

サンスベリアの株分けは親株から生える小さい子株を切り分けて、それを新しい鉢に植えかえて株を増やす方法です。5月~8月頃の植えかえと同時に行うのがおすすめです。

葉挿し

その名のとおり、サンスベリアの葉を土に挿して株を増やす方法です。土に挿した葉から発根して、やがて新芽が出てきます。5月~8月末頃が葉挿しの適期です。

葉挿しは簡単にサンスベリアの株を増やせる方法ですが、斑の入った品種の場合は葉挿しをすることで模様は消えてしまうので、斑を残したい場合は株分けをおすすめします。

サンスベリアの株分けのやり方

サンスベリア

サンスベリアを株分けする前に、サンスベリア用の土、または観葉植物用の土、ハサミ、新しい鉢、鉢底ネット、鉢底石、支柱、紐、手袋を用意します。

STEP1. 水やりを控えて鉢の土を乾かしておく
STEP2. 鉢からサンスベリアを出す
STEP3. 古い土を手で落とす
STEP4. 子株をハサミで切る
STEP5. 半日~1日ほど切り口を乾燥させる
STEP6. 新しい鉢に鉢底ネットと鉢底石を入れる
STEP7. 鉢の半分くらいまで土を入れる
STEP8. サンスベリアを土に植える
STEP9. すき間に土を敷き詰める
STEP10. 支柱を立てて紐で葉を結ぶ
STEP11. 明るい日陰に置く
STEP12. 2週間ほどしたら水を与える

サンスベリアの株分けをする前は、水やりを控えて、鉢の土を乾かしておきます。

鉢の土が乾いたら鉢からサンスベリアをやさしく取り出します。古い土は手で落として、子株と呼ばれる地下茎を清潔なハサミで切り分けます。切り分けた子株は半日~1日ほど乾燥させます。

新しい鉢に底石ネットと鉢底石を入れて、土を半分目くらいまで入れます。子株の切り口が乾いたら、新しい鉢にサンスベリアの子株を植えて、すき間に土を敷き詰めます。子株が倒れないように支柱を立てて、紐で葉をやさしく結び固定します。

株分けしたばかりのサンスベリアは吸水力が弱っているので、2週間くらいは水やりをする必要はありません。鉢は明るい日陰で風通しの良い場所に置いて管理します。

サンスベリアの葉挿しのやり方

サンスベリア

サンスベリアの葉挿しをする前に、赤玉土小粒、ハサミ、新しい鉢、手袋を用意します。

STEP1. 健康なサンスベリアの葉を1枚切り取る
STEP2. 葉を10cm幅にハサミで切り分ける
STEP3. 日陰で切り口を乾燥させる
STEP4. 新しい鉢に赤玉土小粒を半分程度まで入れる
STEP5. 新しい土に葉を挿す
STEP6. 明るい日陰に置く

サンスベリアの葉挿しには、健康な葉を切り取り使います。切り取った葉を10cm幅に清潔なハサミで垂直に切り分けます。土に挿すときは葉の下の部分を挿すので、上下の見分けが付くようにペンなどでマークをつけておくことをおすすめします。

切ってすぐに土に挿してしまうと、土の中で菌に感染したり、腐りやすくなったりするので、切り分けた後は数日間~1週間程度、日陰に置いて切り口を乾燥させます。

葉の切り口が乾いたら、新しい鉢を用意します。鉢の半分程度まで川砂、または赤玉土小粒を入れて、上下に気をつけて切り分けた葉を土に挿します。

葉を挿したら明るい日陰に置き、水やりはせずに育てます。葉挿しをしてから1ヶ月くらいで新しい根が生えてきます。そのあと、3~6か月後に新しい芽も出てくるので、新しい鉢に用土を入れて植えかえてあげましょう。

サンスベリアの病害虫の種類と対策

サンスベリア

サンスベリアは丈夫で病害虫にもかかりにくい観葉植物ですが、栽培環境などによっては害虫が発生したり病気にかかったりすることもあります。

サンスベリアがかかりやすい病害虫の種類や、対策について知ることで病害虫がつくことを予防しましょう。

サンスベリアにつきやすい害虫

害虫がつきにくいサンスベリアですが、「ハダニ」や「カイガラムシ」、「ナメクジ」、「ダンゴムシ」などの害虫被害に遭うことがあるので注意しましょう。

・ハダニ

害虫がつきにくいサンスベリアですが、根腐れをしていないのに葉が枯れてしまっているときは「ハダニ」が原因かもしれません。

サンスベリアの葉の裏側を見たときにポツポツと葉が食害されたような様子が見られたらハダニがいる可能性が高いです。

ハダニは乾燥していて暑い時期に発生しやすい害虫なので、見つけ次第駆除しましょう。水に弱い性質をもつので、サンスベリアの葉を濡れた布なので拭いてあげるとハダニ予防になっておすすめです。

・カイガラムシ

一年中発生することがあるカイガラムシは、見つけ次第駆除してください。大きさは3mmほどですが、サンスベリアにつく吸汁して株を弱らせてしまいます。

カイガラムシを放置するとやがてサンスベリアを枯れてしまうこともあるので注意が必要です。

またカイガラムシは成長すると駆除がとても大変なので、幼虫のうちに駆除することが大切です。カイガラムシはほこりや乾燥した場所を好むため、ハダニ予防同様、定期的に濡れた布で葉を拭いてあげましょう。

・ナメクジ

梅雨の時期やジメジメした場所などに発生しやすい害虫がナメクジです。サンスベリアを外で育てる場合は、ナメクジが発生して葉を食害されてしまう恐れがあります。

日なたに置いて管理している場合はあまり心配ないですが、地面に直接サンスベリアの鉢を置いているときは鉢の下にナメクジが潜んでいることが多いので、注意深く観察してください。

ナメクジを見つけたときは割り箸などを使って駆除するとよいですが、ナメクジは雌雄同体でとても繁殖力が強いです。

そのため、ナメクジ駆除剤『ナメトール』を使って駆除することもおすすめです。有効成分は天然土壌中にも存在する成分なので、環境にもやさしく、犬猫などにも安心です。

・ダンゴムシ

ダンゴムシは発芽したばかりの株や新しい葉などを食害する害虫です。

サンスベリアを屋外で育てている場合や、地面に置いていて育てている場合は、鉢底に発生している可能性が高いです。

ダンゴムシを見つけたら、ナメクジと同じく割り箸などを浸かって駆除しましょう。

サンスベリアがかかりやすい病気

サンスベリアは「立枯病」という病気にかかることがあります。立枯病にかかると徐々にサンスベリアの株が弱り、葉が枯れて倒れてしまいます。

立枯病の原因は、寒さや風通しの悪さです。そのままにしてしまうと全ての葉が枯れてしまうので、立枯病にかかったときは早めに元気な葉だけを切り取って、葉挿しをするなど植えかえが必要です。

生長期に水やりをするときは、サンスベリアの葉に直接水がかからないように注意しながら水やりをするようにしてください。葉に水がかかるとそこからカビが増殖して、徐々にサンスベリアの葉が枯れて倒れてしまうからです。

サンスベリアの冬越しのポイント

サンスベリア

暑さや乾燥に強いサンスベリアですが、耐寒性は低いので気温が下がると生長が鈍くなります。ここではサンスベリアを上手く冬越しさせるポイントについてまとめています。

冬は根腐れに注意

冬眠状態に入ったサンスベリアは生長が止まるので、基本的に水やりする必要はありません。ただし、室内で育てる場合は室内温度が15℃以上で保たれているケースも多いため、この場合は定期的に水やりをします。

冬に水やりをする場合は根腐れに注意しながら、常温の水を2週間に1回、土の様子をみながら月1回程度あげるなど乾燥気味に与えたほうが良いでしょう。なお、トリファスキアタの園芸品種は冬の間、休眠状態にするため水を与えないでも問題ありません。

気温が10℃以下の場所は避ける

サンスベリアを枯らしてしまう原因の多くは水のやりすぎによる根腐れですが、同じく枯れる原因となるのが「寒さ」です。

寒さに弱いサンスベリアは、気温が10℃以下になると生長を止めます。

この時期には水やりをせず断水して育てますが、10℃以下の場所にサンスベリアを置いておくと株が弱って枯れてしまうことも少なくありません。

とくに寒冷地などでは屋外に置いておくとサンスベリアが枯れてしまうので、冬の時期だけ暖かい室内に移動するなどして冬越しさせるのがおすすめです。

サンスベリアの種類

丈夫で育てやすいと人気のサンスベリアは、約70種類とさまざまな種類が存在する観葉植物でもあります。

その中から今回はサンスベリアの代表的な品種を14種類紹介します。

1.サンスベリア・ローレンティー

「サンスベリア・ローレンティー」は、サンスベリアの中でも最も一般的な品種としてよく知られています。

葉が長く、縞模様は横向きに浮かび、葉のふちは黄色くなっているのが特徴です。

サンスベリアは別名トラノオとも呼ばれていますが、サンスベリア・ローレンティーの葉はまさに虎の尻尾をイメージさせる見た目をしています。

生長が早くどんどん葉を大きく伸ばしていくので、インテリアとしても重宝されています。

2.サンスベリア・ミカド

棒状に細く長く伸びた葉が特徴の「サンスベリア・ミカド」は、育て方も一般的な品種のサンスベリアと同じく簡単で初心者にもおすすめです。

繊細な見た目をしていますが、丈夫でよく増え、独特でスタイリッシュなことからインテリアとしても人気が高いです。

3.サンスベリア・ゼラニカ

葉の形は全体的にサンスベリア・ローレンティーに似ていますが、縞模様がゼブラ柄をしているのが特徴です。

色合いも全体的に濃い緑をしていて、落ち着きのあるシックな印象の品種です。

光を好むサンスベリアですが、サンスベリア・ゼラニカはその中でも耐陰性に優れていて、インテリアとして室内で育てやすい品種です。

4.サンスベリア・スタッキー

円筒型になっている葉が特徴のサンスベリア・スタッキーは、大きくなると2m程度まで伸びる品種です。

サンスベリア・ミカドよりも葉が太く、葉が筒のように内側に丸みを帯びています。

サンスベリアは全般的に乾燥気味に育てるのがポイントですが、サンスベリア・スタッキーはとくに水の与えすぎには注意が必要です。

過湿や寒さに弱いので水をやりすぎると根腐れを起こしたり、根元が柔らかくなって葉が倒れたりすることがあります。

5.サンスベリア・サムライ

希少種のひとつであるサンスベリア・サムライは、肉厚で短い葉が特徴で、生長するとロゼット状に葉が広がります。

葉が肉厚なので乾燥に強いので、水やりをしすぎると根腐れを起こす可能性があるので注意してください。

葉の広がり方が特徴的でどんどん大きく生長していくので、屋外で育てるのもおすすめです。

6.サンスベリア・サムライドワーフ

サンスベリア・サムライよりもサイズが小さく、テーブルや卓上用にもぴったりの品種です。

リトルサムライやミニサムライと呼ばれるように、葉の形状はサンスベリア・サムライと同じくロゼット型に広がり、葉も肉厚なことが特徴です。

7.サンスベリア・キリンドリカ

サンスベリア・スタッキーと同じく、園芸店の葉が特徴の品種です。生長すると先を尖らせて弓のような形になります。

緑色の葉に横縞の模様が入っていて、色は薄い緑色をしています。サンスベリア・キリンドリカの株は大きくなると夏頃に花がつくこともあります。

8.サンスベリア・ハニー

葉が放射状に広がるのがロゼット型のサンスベリアです。生長しても葉は長くは伸びず、コンパクトな見た目が人気の品種です。

初心者でも育てやすく、大きくならないのでテーブルの上に飾って育てるのもおすすめです。

9.サンスベリア・パテンス

ヒトデのような形をして葉を広げるサンスベリア・パテンスは、葉が円柱状で固いのが特徴です。それぞれの葉がどれも自由な形をしていて、ねじれながら生長する面白い品種です。

他のサンスベリアに比べると生長はゆっくりです。耐陰性に強いため日陰でも育てられますが、冬の寒い時期はできるだけ日光を当てるために明るい場所に移動してあげましょう。

9.サンスベリア・バンテルス・センセーション

サンスベリアといえば分厚い歯肉が特徴的な観葉植物ですが、サンスベリア・バンテルス・センセーションは葉がとても薄い珍しい品種です。

スタイリッシュな葉の形状と、乳白色の縦縞模様がスタイリッシュな印象を与えます。

10.サンスベリア・シルバーキング

肉厚で幅広の葉が特徴的な品種です。他のサンスベリア同様、初心者でも育てやすく人気があります。

その名のとおり、葉がシルバー色の強い緑色をしています。樹形もおしゃれで、インテリアとしての存在感も抜群です。

シルバーキングは他のサンスベリアよりもさらに水やりの量やタイミングに注意が必要です。

根腐れを起こさないように水やりに気をつけて、気温が15℃以下の場合は水やりはせずに管理します。

11.サンスベリア・マッソニアーナ

品種によって葉の形や大きさが様々ですが、中でも個性的な品種として人気なのがサンスベリア・マッソニアーナです。

特徴は葉が幅広なこと、一つの株に1枚または数枚しかつかないことです。希少種のひとつで、扇のように大きく広がった姿はインテリアとしてもおすすめです。

12.サンスベリア・ピングイキュラ

コンパクトな見た目が特徴のサンスベリア・ピングイキュラは、ゆっくり生長するため、大きく育った株は希少性がとても高いです。

真夏は直射日光を避けて明るい半日陰で育て、室内で育てる場合はできるだけ日当たりの良い場所に置いて育てます。

13.サンスベリア・ペロッティ

細長く、扇のように広がっていく葉が特徴の珍しい品種で、希少性がとても高いサンスベリアです。生長がゆっくりで、長く楽しめる品種のひとつです。

サンスベリア

観葉植物の中でも人気のあるサンスベリアは、水やりの仕方や置き場所など育て方の基本を知っていれば初心者でも簡単に育てることができます。

丈夫で病害虫にもかかりにくいサンスベリアは、株分けや葉挿しをするだけで簡単に株分けもできてしまいます。

やり方さえ知っていれば株分けをしたあとも、また元気な葉が生えてきますので数を増やして、それぞれのお部屋でサンスベリア観賞を楽しめるようになります。

サンスベリアは品種が豊富なので、お気に入りの品種やご自宅のインテリアに合うサンスベリアを見つけてぜひ育ててみてくださいね。

公開:2021年7月9日
更新:2023年9月25日

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