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【シクラメン・ガーデンシクラメンの育て方】冬でも元気な花で鮮やかに部屋を飾ろう

【シクラメン・ガーデンシクラメンの育て方】冬でも元気な花で鮮やかに部屋を飾ろう

【ガーデンシクラメンを育てて冬の部屋に彩りをプラス】
シクラメンのなかでも耐寒性の強いものが、ガーデンシクラメンです。冬の屋内外で栽培できるカラフルな花として人気を集めています。ぜひお部屋やお庭で育ててみましょう。今回は、ガーデンシクラメンの特徴や基本的な育て方、夏越し方法、増やし方などについてご紹介します。

  • ガーデンシクラメン

    ガーデンシクラメン
    学名 Cyclamen persicum
    科名 サクラソウ科
    別名 ミニシクラメン
    原産地 地中海沿岸
    分類 半耐寒性球根植物
    耐寒性 中~強
    耐暑性

    栽培カレンダー

    1月
    2月
    3月
    4月
    5月
    6月
    7月
    8月
    9月
    10月
    11月
    12月
    開花時期
    植えつけ・植えかえ
    施肥
目次

ガーデンシクラメンを育てて冬の部屋に彩りをプラス

シクラメンは秋から春にかけて花を咲かせ、カラフルな花びらで冬の間の部屋を彩ってくれます。シクラメンを改良し、寒さに強くなった品種がガーデンシクラメンです。

開花時期は10月~3月にかけて。冬の間も屋外で育てることができます。古くから園芸種として改良が重ねられてきた結果、さまざまな品種が生まれており、花の色や花びらの形のバリエーションが豊富な花でもあります。

赤やピンク、白、紫のほか、複色の品種も登場しています。原種シクラメンはとくに香りが良いことで有名ですが、品種改良されたものには芳香が感じられないことも。ガーデンシクラメンも同様です。ただ、なかには香りが強いものもあるため、気になる方は探してみましょう。

ガーデンシクラメンとは

シクラメンの原産地は地中海沿岸地域ですが、ガーデンシクラメンがつくられたのは日本です。埼玉県で誕生したガーデンシクラメンは、1996年から流通がスタート。現在に至るまで、幅広い地域で育てられてきました。

 

ガーデンシクラメンは、その名の通り冬でも地植えのまま育てやすいのが特徴です。霜が少し当たるくらいの寒さでは枯れません。しかしマイナス5℃以下になると、株がいたみ、場合によっては枯れてしまうことがあるので注意しましょう。

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ガーデンシクラメンとシクラメンの違いは?

シクラメンを改良して耐寒性を高めたのがガーデンシクラメン。ガーデンシクラメンはその名の通り部屋の中だけでなく庭に植えることができます。ただし元々が暖かい地域を原産としているので、寒さに強いといえるほどではありません。日本では、雪が積もるような寒冷地の場合は部屋の中に入れておいた方が良いでしょう。

 

ミニシクラメンとの違い

シクラメンの花の大きさは、大輪種、中輪種、小輪種にタイプ分けされ、花弁の長さが4cm以下の小輪種は、ミニシクラメンと呼ばれております。ガーデンシクラメンとは、寒さに強いミニシクラメンの一種です。ミニシクラメンは、ガーデンシクラメンのように耐寒性が強いというわけではありません。

 

ガーデンシクラメンは、ミニシクラメンの一種であるため、ほかのシクラメンよりも小型です。草丈や花の大きさが似ているため、ミニシクラメンと混同されることも少なくありません。店によっては両者を取り違えて販売していることもあるため注意が必要です。

シクラメン咲き方!代表的な例は?

シクラメンは咲き方の種類が多く、一見すると同じ品種だとわからないほどに見た目が違うことがあります。ここからは代表的な花形をご紹介しましょう。

パーシカム咲き

シクラメンのもっとも一般的な咲き方。チューリップのように花びらを上向きにするのが特徴です。普通の花とは逆の面を外に出しており、花びらがすべて反転している状態です。

フリンジ咲き

レースのようにひらひらした姿が特徴の咲き方。花びらの先に切れ込みやフリルがはいっているため、どことなく現実感のないお姫様のような咲き方です。華やかな雰囲気のお花が好きな方にはおすすめです。

フリル咲き

花びらがフリルのようにふわふわとしている咲き方です。フリンジ咲きと同様、華やかな姿が好みの方にぴったり。

ロココ咲き

花びらが波打つ形をしているロココ咲き。縁に切れ込みが入っているものもあり、豪華な印象です。

八重咲き

花びらが6枚以上あるのが八重咲き。花びらが多いため、とても華やかなでかつ可愛らしいお花です。

ガーデンシクラメンの水やり方法や、土と肥料の選び方は?

水やりの方法

お庭に植えている場合、プランターで植えている場合、ともに土が乾いたら、たっぷりと水をあげましょう。そのときに水を球根や、葉、花にかけないように気をつけてください。傷める原因になってしまいます。

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土の選び方

特別な土は必要ありません。ホームセンターや園芸用品店で園芸用の培養土を購入してください。

おすすめは、元肥として緩効性肥料マグァンプKが配合された『ハイポネックス培養土 鉢・プランター用』です。

深い鉢に植えつける場合は鉢に鉢底ネットを敷いて鉢底石をつめ、その上から培養土に植えつけます。

肥料の選び方、与え方

植えつけ時に元肥として使用する場合、シクラメンは根が弱いので急に溶け出す水溶性の肥料は避け、土のなかでゆっくり成分が溶け出し、根から吸収される緩効性肥料を混ぜましょう。

そのため元肥には、緩効性肥料マグァンプK中粒がおすすめです。

シクラメンの追肥には、カリとリンサンが多いタイプの肥料が適していますので、1週間に1回『微粉ハイポネックス』を1000倍に溶かして与えましょう。 『微粉ハイポネックス』は植物の株を丈夫にするカリ成分を多く含みます。また、カルシウムの働きにより強健な植物に育てます。

また、『キュート シクラメン・ベゴニア用』などの専用肥料もおすすめです。

シクラメンの置き場所は?

シクラメンの適温は、寒すぎず暑すぎずが基本。10〜20℃がシクラメンが快適に過ごせる温度で、特に15℃~18℃くらいで管理すると、最も長く花が咲き続けます。す。コンテナや鉢栽培の場合は日当たりの良い場所に置くのがおすすめです。品種により直射日光が苦手なので、直射日光の当たらない窓際、カーテン越しくらいがちょうど良いでしょう。

ガーデンシクラメンの夏越し方法1:ドライタイプ

ガーデンシクラメンの開花時期は秋から春、寒い時期に花を咲かせてくれます。ガーデンシクラメンを上手に育てると、暑い夏を休ませて2年目も咲かせることができます。これを夏越しといいます。夏が近づいてだんだんと花や葉が落ちてきたら、夏越しの準備に入った証拠。20℃を超えない部屋においてあげて植物を休ませてあげてください。なお、球根を指で押してやわらかい株、球根の一部にカビなどが生え部分的に腐っている株、株の一部分だけの葉が次々に枯れている株、土は湿っているのに葉が緑のまま萎れている株は、病気にかかっていたり、根腐れをおこしているので残念ながら夏越しはできません。夏越しには球根だけの状態になる休眠方法(ドライタイプ)と、球根と葉っぱだけの状態になる非休眠方法(ウェットタイプ)があります。まずは、ドライタイプの夏越しについてご紹介します。

 

ドライタイプの夏越し準備

ドライタイプでの夏越しは、花が終わったあともしばらく水やりを続けます。葉の枚数が10枚以下になり、葉が急激に黄化して枯れてしまった株は、6月にはいったら水やりをやめて、葉をすべて枯らして、球根だけの状態をつくりましょう。

 

地植えのガーデンシクラメンをドライ法で夏越しさせる場合、球根を掘り上げるための鉢が必要です。植えっぱなしにしていると、地面の中の温度が上がりすぎて球根が腐ってしまうことがあります。鉢植えの場合は同じ鉢を使ってかまいません。

ドライタイプの夏越し方法

球根だけになったガーデンシクラメンは、夏でも涼しい場所を選んで置いておきます。できるだけ風通しがよく、強い直射日光が当たらない場所へ移しましょう。

 

夏の間は水や肥料を与えずにおきます。こまめに様子を見て、腐っていないかチェックしましょう。見た目で判断できないときは、軽く触ってみるのがおすすめです。ぶよぶよと柔らかくなっていたら傷んでいるかもしれません。

ドライタイプの夏越し後の管理

夏の盛りが過ぎ、涼しくなってきたら再び水やりをスタートしましょう。そのうち、新しい葉が出てくるはずです。ただ、ドライタイプの場合はウェットタイプよりも開花が遅くなる特徴があります。場合によっては、昨シーズンよりも遅い開花となるかもしれません。地植えの場合は、新しい芽が出てしばらくしたら花壇へ戻してあげましょう。

ガーデンシクラメンの夏越し方法2:ウェットタイプ

球根を休眠させずに夏越しするのがウェットタイプの方法です。水やりを忘れないように注意が必要ですが、ドライタイプよりも早めに花を楽しめるメリットがあります。管理しやすいため、初心者ならこちらの方法で夏越しに挑戦すると良いでしょう。次に、ガーデンシクラメンのウェットタイプの夏越しについてご紹介します。

 

ウェットタイプの夏越し準備

ウェットタイプの場合、葉を枯らさずに残しておくことが大切です。花が終わり、気温が上がってきたら、涼しい場所へすぐに移動させましょう。また、ドライタイプと同様に、地植えのものに関しては鉢に掘り上げる必要があります。夏越し用の鉢を準備しておきましょう。

 

ただ、ウェットタイプで夏越しさせようと思っても、ガーデンシクラメンの葉がすべて落ちてしまうことがあります。その場合は、ドライタイプの方法で夏越しを行いましょう。

ウェットタイプの夏越し方法

ウェットタイプで夏越しさせるときには水やりを続けますが、水を与えすぎると根腐れをおこし、球根を腐らせてしまいます。そのため、表土が乾いてきたら、株にたっぷりお水をあげてください。葉に直接水がかからないように、根本へ優しく注ぎましょう。

肥料はまったく与えないか、夏越しの際は2000倍にさらに薄めた肥料『微粉ハイポネックス』を2週間に1回の頻度で施します。たくさん与えると株が弱ってしまうため、少しずつ施肥しましょう。

管理する場所は、ドライタイプと同じく風通しの良いところです。半日陰程度の場所で、直射日光や降雨を避けてお手入れしましょう。

ウェットタイプの夏越し後の管理

夏が過ぎたら、水やりの量を増やしていきます。鉢は日当たりの良い場所へ戻してあげましょう。肥料をあげると、より元気に育ってくれるはずです。

また、ドライタイプもウェットタイプも、夏越しに成功したら植え替えてみるのがおすすめです。一回り大きな鉢に植え替えることで根っこが育つスペースができます。球根を取り出し、根の先を3センチ程度切って鉢に植えてあげましょう。土は今まで使っていたものと同じ種類のものを用意します。

ガーデンシクラメンの病気や害虫は?対策方法は?

ホコリダニ

普通のダニよりもずっと小さな体をしたダニです。梅雨を除く初夏から初秋の高温乾燥期に発生し、葉や蕾の汁液を吸うため、花弁が委縮したり、咲いても奇形になります。小さすぎて肉眼で観測することが難しく、病気や異常が出る前に発見することは困難です。そのため、発生時期になったらケルセン剤を1か月に1回散布して予防しましょう。

アブラムシ

植物の新芽や柔らかい部分を食べてしまう害虫。また排泄物がすす病などの病気を誘発することもあります。見つけたらすぐに退治しましょう。『ハイポネックス原液 殺虫剤入り』はアブラムシ退治と肥料やりが一度にできるのでおすすめです。

ナメクジ

雨や湿気が強いと発生しやすくなる虫。春から秋に発生します。新芽などの柔らかい部分を食べてしまいます。塩でも対処できますが、塩は植物にも良くないので薬剤を散布しましょう。天然由来成分でペットにも安心な『ナメトール』がおすすめです。

ガーデンシクラメンの剪定方法!花が枯れたらどうする?

シクラメンの花が枯れ始めたら、花びらのすぐ下を切り取ってあげましょう。枯れた部分をそのままにしておくと、やがて腐って病気になりやすくなります。また枯れた花はタネをつけるので、タネに栄養が取られてしまいます。タネを採取しない場合は花が終わったら早めに花がらをとった方が株が長持ちします。

ガーデンシクラメンの増やし方は?

ガーデンシクラメンは球根をつくる植物ですが、分球させて増やすのは難しいとされています。育てているガーデンシクラメンを増やしたいときは、種を採取する方法がおすすめです。ただし、種の採取には少々コツが必要で、発芽率はそれほど高くないことに留意しましょう。

 

最後に、ガーデンシクラメンの増やし方についてご紹介します。

人工授粉

ガーデンシクラメンの種を確実にとりたい場合は、人工授粉させることがポイントです。異なる株を2つ以上用意し、一方から花粉をとってもう一方の花へつけましょう。花が終わると結実し、中で種がつくられていきます。3~4カ月後には採取可能です。

種の採取

種を採取してすぐにまく「採りまき」をするなら12月~3月がおすすめです。間に合わなかった場合は種を乾燥させて保存しておき、秋になったら種まきします。

 

花粉をつけた花には、紙袋などをかぶせておくのがおすすめです。果実が弾け、地面へばらまかれるのを防げます。

 

種を長期間保存する場合は、しっかりと乾燥させます。乾燥剤を入れた密閉容器に種を入れ、冷暗所で保管しましょう。しっかり乾燥させた種を袋にいれて冷蔵庫の野菜室に入れて保存する方法も有効です。

ガーデンシクラメンの種まき

採りまきをする場合、種が乾燥する前に土へまいてしまうことが大切です。実から取り出した種を水洗いしたら、種まき用土の入ったポットへ2~3粒ずつまきましょう。水をたくさんあげて土を湿らせたら、日陰へ置いておきます。発根して葉が出てくるまで1カ月ほどかかることもあるため、気長に育てていくのが大切です。

種を保管してまく場合は、種まき前に1~2時間ほど水につけておくと良いでしょう。浮いた種は捨てます。その後は、採りまきのときと同じように種をまいて育てます。ある程度大きくなったら、鉢や花壇へ植え替えましょう。

ガーデンシクラメンは冬のガーデナーの味方

寒い時期でも色とりどりの花を咲かせるガーデンシクラメン。シクラメンよりも寒さに強いので、枯れにくくなっているのも嬉しいポイントです。ただし、ミニシクラメンと間違えやすいため、冬の屋外で育てたいときは、しっかりと品種を確認して購入することが大切です。工夫すれば夏越しさせることも可能なため、長く育てていきたい方はぜひチャレンジしてみましょう。

さみしくなりがちな冬の窓辺や食卓をぜひシクラメンやガーデンシクラメンでカラフルに飾ってみてください。

 

 

更新:2024年2月11日

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