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カシワバアジサイの育て方|剪定や植えかえなどのお手入れのコツ

カシワバアジサイの育て方|剪定や植えかえなどのお手入れのコツ

カシワバアジサイは大きな花房が魅力のアジサイです。お手入れの手間がかかりにくく、育てやすいことも特徴です。

梅雨に咲く花をお探しの方は、ぜひカシワバアジサイを植えて育ててみましょう。

今回は、カシワバアジサイの基礎知識や基本的な栽培方法、剪定や挿し木の方法をご紹介します。

  • アジサイ

    アジサイ
    学名 Hydrangea
    科名 アジサイ科
    原産地 日本、北アメリカ
    分類 落葉低木
    耐寒性
    耐暑性 やや弱

    栽培カレンダー

    1月
    2月
    3月
    4月
    5月
    6月
    7月
    8月
    9月
    10月
    11月
    12月
    開花時期
    植えつけ・植えかえ
    施肥

カシワバアジサイの育て方|梅雨を彩る花の魅力

カシワバアジサイは5月~7月に開花するアジサイの一種です。日本原産のアジサイにはヤマアジサイやガクアジサイなどがありますが、カシワバアジサイは北アメリカ東部が原産といわれています。

カシワバアジサイの最大の特徴は、大きく豪華な花房です。白い装飾花が集まり、円錐形の花房をつくります。一株植えるだけでも存在感のある姿を楽しめるでしょう。

名前の通りに葉の形が柏(カシワ)の葉に似ていることも特徴のひとつです。手のひらのように深い切れ込みの入った葉は、花房と同様に大きめです。

また、カシワバアジサイの開花時期が終わった後も花がらを切らずにおくと、少しずつ変化する花の色味を楽しむこともできます。純白の花は徐々にピンク色に染まり、最終的にはくすんだ茶色のアンティークカラーになります。

秋には葉が色づいて紅葉を楽しめるのも魅力のひとつです。お庭にカシワバアジサイを植えておくと、季節の移ろいを感じられるでしょう。

カシワバアジサイの育て方|基本の栽培方法

カシワバアジサイは耐暑性・耐寒性が強く、特別なお手入れもほとんど必要としない植物で、園芸初心者にもおすすめできます。ぜひお好きな場所に植えて栽培にチャレンジしてみましょう。ここでは、カシワバアジサイの基本的な育て方をご紹介します。

カシワバアジサイの好む栽培環境

カシワバアジサイは明るい半日陰の場所に植えることがおすすめです。花をきれいに咲かせるためには日当たりを確保する必要がありますが、夏の強い直射日光に当て続けると葉焼けする可能性があるため気をつけましょう。

耐陰性があるためシェードガーデンでも栽培することができます。ただし、一日中ずっと日陰になるような場所ではうまく育たず、花つきも悪くなってしまうことがあるため注意が必要です。

また、カシワバアジサイは樹高1m~2mほどになり、株が大きく生長します。栽培するスペースは広めに確保しておきましょう。

土づくり

カシワバアジサイは水はけと水もちの良さを兼ね備えた土を好みます。地植えする場合、腐葉土や完熟牛ふん堆肥、緩効性肥料『マグァンプK大粒』などを混ぜて耕しておきましょう。

『土を豊かにする肥料』は、堆肥と肥料成分がペレット状になっているので、肥料効果と同時に土の中の微生物の働きをうながしますので、土づくりに最適です。

鉢植えにする場合、小粒の赤玉土と鹿沼土、腐葉土を3:2:3で混ぜたものなどがおすすめです。市販されている園芸用培養土を使っても問題ありません。

『ハイポネックス培養土 鉢・プランター用』は、元肥として緩効性肥料マグァンプKが配合されているため元肥を混ぜる手間がなく鉢栽培、プランター栽培に最適な培養土です。

植えつけ

カシワバアジサイの植えつけ適期は3月~4月、もしくは10月~11月です。春の植えつけは葉が出始める前に済ませましょう。

地植えにする場合、植え穴は根鉢の2倍~3倍の大きさで掘ります。鉢植えにする場合、大きめの鉢やコンテナを用意します。植えつけの際は、元肥として肥料期間が約2年間持続する緩効性肥料『マグァンプK大粒 』を土に混ぜ込みます。

植えつけ後は、根の活着促進のため植物用活力液『リキダス』を1,000倍に希釈してたっぷりと与えます。

水やり

カシワバアジサイは極端な乾燥を嫌います。ただし、地植えの場合は降雨に任せ、基本的に水やりする必要はありません。晴れた日が続き、極端に乾いてしまいそうなときは水をあげましょう。

夏場は土が乾きやすくなるため、朝夕どちらかに水を与えることがおすすめです。土の状態をこまめに確認し、水切れしないように管理しましょう。

鉢植えのカシワバアジサイには、鉢土の表面が乾いてから水をあげます。地植えと同様、夏場は極端に乾きやすくなるため気をつけましょう。

肥料

植えつけ時には元肥として緩効性肥料『マグァンプK大粒』 を土に混ぜ込みます。開花後の6月~8月頃にはお礼肥として緩効性肥料を追肥しておきましょう。

『Plantia (プランティア)花と野菜と果実の肥料』は、植物の生育に必要な成分をバランス良く配合した有機入り緩効性肥料です。

また、1月~2月の休眠期に寒肥を施しておくことで、春からの生長に向けてのエネルギーを与えられます。寒肥には堆肥と肥料成分がペレット状にひとつになった『土を豊かにする肥料』がおすすめです。

病害虫対策

カシワバアジサイの栽培で気をつけておきたい病害のひとつがうどんこ病です。原因とされているのはカビの一種で、発症すると白い粉をまぶしたような状態になります。葉に白い斑点ができている場合はうどんこ病を疑ってみましょう。

うどんこ病にかかっている葉を見つけたら取り除いておきます。予防のため、風通しの良い状態を保つことも大切です。枝や葉が茂りすぎている場合は剪定を行い、株の風通しを改善しましょう。

植えかえ

鉢植えのカシワバアジサイは、2年に1回ほどの頻度で植えかえることがおすすめです。植えっぱなしにしていると根が回ってしまい、根詰まりして生育が停滞することもあります。休眠期の間に植えかえておくと良いでしょう。

大きく育てたい場合は一回り大きな鉢へ植えかえます。同じ大きさの鉢で育てたい場合は、根を切ってから植えかえましょう。用土は新しいものへ交換します。

カシワバアジサイの育て方|剪定のコツ

カシワバアジサイの剪定は、適切な時期に行わなければ花芽まで切ってしまうことがあります。タイミングや方法を確かめておきましょう。ここでは、カシワバアジサイの剪定について解説します。

カシワバアジサイの剪定時期

カシワバアジサイは「旧枝咲き」と呼ばれるタイプのアジサイで、前年の夏に花芽をつくります。夏以降に剪定すると、せっかくついた花芽を落としてしまう可能性があるため注意が必要です。剪定は花後すぐに行ったほうが良いでしょう。

カシワバアジサイの剪定方法

花後の剪定では、不要な枝や伸びすぎた枝などをカットします。混雑している部分の枝や古くなった枝、枯れた枝なども取り除きましょう。

また、咲き終わった花のついた枝は、花から2~3節ほど下の位置で剪定します。今年の花がついていない若い枝は切らずに残しておきましょう。

カシワバアジサイの強剪定

カシワバアジサイが大きく育つと太い幹をつくり、一本立ちになることがあります。こんもりとした形に仕立てたい場合は、若木のうちに強剪定する方法があります。植えつけ1年目の休眠期に済ませておくと良いでしょう。

休眠期に入って葉が落ちたら、地際から20cmほどの位置で切り詰めます。芽がついている箇所の2cm~3cm上あたりにハサミを入れることがポイントです。複数の枝が伸びてこんもりとした樹形に育つでしょう。

また、大きく育ちすぎた株をコンパクトにしたい場合、花後に強剪定を行います。下の葉を残して刈り込みましょう。

基本的に上記のような強剪定をすると、次のシーズンの開花は期待できません。花を楽しめるのは2年後となる点に留意しましょう。

カシワバアジサイの育て方|挿し木で増やす方法

カシワバアジサイは挿し木で増やせます。もっと多くの株を育てたい方は、ぜひ挑戦してみましょう。

挿し木の適期は6月~7月頃です。今年伸びた若い枝を10cmほどにカットして挿し穂としましょう。水を吸い上げやすくなるよう、切り口は斜めにします。

小粒の赤玉土や挿し木用土へ挿し、湿らせて日陰で管理しましょう。用土は肥料が含まれていないものを使用します。

順調にいけば1カ月程度で発根します。発根までは用土が乾いてしまわないように気をつけましょう。

おわりに

カシワバアジサイはひとつ植えているだけでもゴージャスな花の姿を観賞することができます。丈夫で育てやすいため、ガーデニング初心者の方にもおすすめです。

栽培時は、極端に乾燥させないように水やりをすることが大事なポイントです。ぜひご自宅に植えて、梅雨に咲く見事な花を楽しみましょう。

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