夏のベランダガーデニングにおすすめの植物10選!始める前のチェックポイントも
ベランダガーデニングを夏に行う人は、植物を置く場所や近隣へのマナーを考慮しつつ、風で飛ばされないような対策が必要です。
ベランダガーデニングを始める前に確認したいことを解説したうえで、おすすめの植物10選を紹介します。
方角別のチェックポイントや注意点も記載しているので、夏にベランダガーデニングを始めようと考えている方はぜひ参考にしてください。
- 目次
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- ベランダガーデニングを始める前のチェックポイント
- 【チェック1】日当たり時間や日当たり範囲
- 【チェック2】雨風が当たる範囲
- 【チェック3】排水溝の位置と水はけ
- 【チェック4】植物を置く場所のスペース
- 夏のベランダガーデニングにおすすめの花5選
- カリブラコア
- ユーフォルビア
- 千日紅(ゴンフレナ)
- ルドベキア
- トレニア
- 夏のベランダガーデニングにおすすめのハーブ5選
- ミント(ペパーミント)
- バジル
- イタリアンパセリ
- ディル
- ローズマリー
- ベランダの方角別、ガーデニングのポイント
- 南向きのベランダ
- 東向きのベランダ
- 西向きのベランダ
- 北向きのベランダ
- ベランダガーデニングで用意すると便利なアイテム
- 肥料
- キャスター
- 棚・シェルフ
- ラティス・トレリス
- ベランダガーデニングを始める際の注意点
- 近隣の住宅へのマナーを考える
- 避難経路をふさがないように置く
- 排水溝の詰まりに気を付ける
- 落下や風で飛ばない環境で育てる
- まとめ
ベランダガーデニングを始める前のチェックポイント
下記の4つのチェックポイントを確認してから、ベランダガーデニングを始めましょう。どれも安全に楽しくベランダガーデニングを始めるための大切なポイントです。
【チェック1】日当たり時間や日当たり範囲
植物の生育には、日光が必要です。そのため、日当たりの時間や範囲はどのくらいかの確認が重要です。植物を置いた場所が半日陰だと、生育もしづらいでしょう。手すりや建物が陰になって光が遮られたり北向きのベランダだったりすると、置く場所も見直す必要があります。
また、季節ごとに日当たりも変わるので日光が入る範囲をきちんと確認してください。植物は種類ごとに日陰を好む花、夏の暑さに耐えられる花、乾燥に強い花などの特性があります。ベランダガーデニングに慣れていない人は、栽培環境にあう植物を選ぶと育てやすいはずです。
【チェック2】雨風が当たる範囲
強風や台風の日は、ベランダに置いたガーデニンググッズが飛ばされやすいです。鉢のような重いものが飛ばされ、何かに追突すると非常に危ないので注意が必要です。
ベランダガーデニングの準備として、雨風の当たり具合をチェックしてください。周囲に風を遮る高い建物などがないと直接雨風が当たるため、どの程度雨風が当たるのか把握しましょう。
【チェック3】排水溝の位置と水はけ
今後植物に水やりを行ううえで、排水溝の位置と水はけの確認は重要です。ベランダに排水溝が設置されていない賃貸もあります。
この場合、水やりで出た水が隣のベランダに流れてしまい、トラブルにつながる可能性も否定できません。ベランダガーデニングを始めるにあたり、近隣の方にお知らせすると安心です。
また、ベランダガーデニングは土や枯れ葉が排水溝につまるケースも出てきます。排水溝が詰まらないように、周りをきれいにすることも必要です。
【チェック4】植物を置く場所のスペース
ベランダには、洗濯物を干す方場合もはずです。洗濯物を干すスペースに植物を置くと、干す場所がなくなり困ってしまいます。
洗濯物を干すスペースは確保しながら、植物を置く場所がどのくらいあるかチェックしましょう。置く場所が狭い場合は小さい植物であればそれほど場所をとらないため、ベランダガーデニングにも最適です。
夏のベランダガーデニングにおすすめの花5選
夏のベランダガーデニングにおすすめの花5選をご紹介します。それぞれサイズや特性、花の色なども異なるため、「育てやすいかも」、「花の色が好き」といった自分好みの植物を選びましょう。
カリブラコア
高温多湿の日本の気候にも対応する植物です。雨や暑さにも耐えられるように改良され、世界中で人気を集めています。きれいな花がこんもりしているのが魅力的で、病気にもなりにくいため育てやすいでしょう。
切り戻しや花がら摘み、摘心、鉢増しなどの作業も必要なく、ガーデニングに慣れていない人でもきれいに咲きます。花の色やサイズ、形もさまざまなタイプがあるため自分好みのカリブラコアを探すのも楽しいはずです。
ユーフォルビア
春から秋まで、純白の繊細な花が咲くユーフォルビアです。暑さや乾燥にも強く、一日中日当たりのよい場所に置いて育てます。春先に生長が活発になり、苞が密集して株を覆うように咲き、夏にはベランダを真っ白になって私たちを楽しませてくれます。
「ユーフォルビア ダイアモンドスター」は、従来の「ユーフォルビア」とは異なり、枝がそれなりほど伸びないためコンパクトなのも魅力です。寄せ植えすると白くて小さい花がさらに密集してこんもりし、全体的にふわっとした姿になります。
茎が折れて出てきた白い液体に触れると、かぶる可能性があるので注意しなければいけません。土の表面が乾いたらたっぷり水を与え、週に1~2回ほど液肥をまきましょう。
千日紅(ゴンフレナ)
千日紅の新品種で、濃いめのピンク色の花がこんもり咲くお花です。連続開花性が高いため、春から晩秋まで長期間鑑賞をできます。乾燥や暑さ、湿気、強い光にも耐えられる強さを持ち、よく日光に当てて水はけをよくすればどんどん育ちます。
花自体がもとから乾燥しており、乾燥して小さくなることもなく、ドライフラワーや切り花にもおすすめです。草丈は50~70cmほどの高さまで生長し、花の先が黄色くなります。
ルドベキア
お手入れが簡単で、少ないメンテナンスでも育つ植物です。アメリカ北部原産でキク科に属し、-3度程度の寒さでも耐えられる強さを持っています。寒さが厳しい土地でなければ、室外での越冬も可能です。
毎年7~10月ごろまで花が咲き続けて暑さにも負けませんが、夏の強い西日を遮るところに置きましょう。
草丈もそれほど大きくならないため、ベランダガーデニングにも向いています。色はオレンジや黄色などのアースカラーがあり、その美しさでベランダガーデニングの中心的存在になるでしょう。切り花やドライフラワーにしてもきれいなのでおすすめです。
トレニア
夏の暑さや雨にも強いトレニアです。通常のトレニアより直射日光に耐えられる生命力を持ち、よく日光をあてるとぐんぐん生長します。涼しげな色から選べ、お花の大きさは2.5~3cmほどです。
花壇や地植えにすると、雑草が生えてこないくらい生育旺盛でグランドカバーとしてもおすすめです。
夏のベランダガーデニングにおすすめのハーブ5選
ベランダガーデニングでは、ハーブも栽培可能です。ハーブには調理にも使える種類もあるため、ベランダで栽培すれば重宝します。
ミント(ペパーミント)
スペアミントとウォーターミントが自然交配してできたハーブです。爽やかな香りのメントールのにおいが特徴で、コショウハッカやセイヨウハッカともいわれ、料理にも使用されている品種です。
たとえば、肉・魚料理の臭み消し、ドレッシング、ソース、アイスクリームやゼリーカクテル、お菓子などに添えて清涼感を出すといった目的で使われています。独特の爽やかな香りは、気分をリフレッシュしたいときにも最適です。
草丈は60~90cmほどでスペアミントとよく似ていますが、葉の先端が尖っているのがペパーミントです。茎の先に、淡いピンクの花がかわいらしく咲きます。
バジル
熱帯アジア原産のしそ科の多年草のハーブです。暖かい季節に植えると育ちやすく栽培も簡単で、ベランダガーデニングに向いている植物です。寒さが苦手のため、国内だと一年草扱いされています。
夏を過ぎると白い花が咲きますが、鑑賞を楽しむほど姿が美しいわけではありません。苗のうちから摘心して育てることで株はまっすぐ生長していき、こんもりした姿になります。
バジルもペパーミントと同じように、料理に使用されることで有名なハーブです。パスタやトマト料理には欠かせませんが、そのほかにもサラダやスープ、ドレッシング、ソースなどに使われます。それほど癖もないため、生食も可能です。
イタリアンパセリ
葉に平べったい切り込みがあるハーブで、パセリの仲間です。国内だと「カーリーパセリ」が主に出回っていますが、イタリアンパセリはヨーロッパでよく使用されています。カーリーパセリより爽やかな香りと穏やかな苦みのため、パセリが苦手の人でも食べやすいでしょう。
3~5月、9~11月頃のイタリアンパセリの葉は柔らかく、サラダやスープ、料理の付け合わせなどにもぴったりです。種をまいて1か月ほどでの短期間で収穫できるため、ベランダガーデニングにもおすすめです。
ディル
柑橘系の清涼感がある香りがするせり科のハーブです。欧米では、一般的なハーブで家庭料理にも利用されており、日本には江戸時代に伝わったとされます。茎や葉は爽やかな香りですが、種子にはピリピリした辛さがあるのが特徴です。茎の先端に、繊細でかわいい花が無数に咲きます。
ディルは「魚のハーブ」といわれるほど、魚介類との相性がぴったりでホタテのマリネやスモークサーモンに使用されています。
そのほかにもマヨネーズやチーズ、ヨーグルトなど、幅広い料理にも活用されたり、ケーキやピクルス、スープの香りつけに利用されたりします。かわいい見た目から、飾りでトッピングに利用される場合も多いハーブです。
ローズマリー
葉に爽やかな強い香りがあるハーブです。秋から春にかけて小さくてかわいらしい無数の花が咲き続ける常緑低木で、花や葉の色はたくさん種類があります。立ち性、ほふく性、その中間の樹形があり、立ち性の場合は樹高が2mまで生長するケースもあります。
高さをコントロールして、自分の好きな形に仕立てるのも可能です。薬用や芳香剤、美容、料理などの幅広い目的で活用できるため、ベランダガーデニングでうまく栽培できると役立つはずです。
ローズマリーには多くの種類がありますがどれも薬効は同じで、昔から「若返りのハーブ」として活用されています。
ベランダの方角別、ガーデニングのポイント
植物の生長には、日光の当たり方や時間も重要なポイントです。下記でベランダの方角別のポイントを解説するため、ご自宅のベランダはどれに当てはまるか確認しましょう。
南向きのベランダ
日当たりが良好なのが、南向きのベランダです。植物の多くは太陽の光が大好きのためガーデニングには最適ですが、注意したいのが夏の強い日差しです。
太陽の熱が日中も容赦なく照りつけると、ベランダは非常に暑くなります。植物が傷むのを防ぐため、床にウッドパネルをするか、花台に鉢を乗せて熱から守ってあげる必要があります。遮光ネットを使い、日陰を作るのもよい方法です。
また、植物を夏の強い日差しから守るためにたっぷり水やりをし、風通しのいい環境を作るのも必要です。土にしっかり水を与え、植物がよく吸収できるようにしましょう。
東向きのベランダ
東向きのベランダは、幅広い植物に対応できる場所です。日がよく当たる時間もあれば日陰になる時間もあるため、半日陰が好きな植物もうまく育てられるはずです。
ただし、季節ごとに日の入り方は異なるため、日が当たる時間も変わってきます。同じ場所に置いたままだと、日が当たらなくなる可能性もあるため、季節ごとに日当たりを観察して植物の置く場所を決めることが大切です。
西向きのベランダ
西向きのベランダも南向きのベランダと同じで、夏の強い日差しに注意しなければいけません。
午前中は日が射しませんが、暑くなっているため植物は自分の体を冷やそうと土の中にある水を吸収して蒸散します。午後になると日が当たり始め、植物は光合成を始めてしまい朝から晩まで働き続けます。
そのため、水切れを起こさないように水をたっぷり与えてください。
夏の強い日差しを遮る諸侯ネットやよしずなどを活用して植物を守るか、夏の暑さにも耐えられる植物を選ぶと困らないでしょう。
北向きのベランダ
日が当たりにくい北向きのベランダでも、植物によって育つ種類もあります。ヒューケラドルチェやシダといったグリーン系を主に選び、シェードガーデンを楽しむのもおすすめです。
また、北向きのベランダで気になるのは北風ですが、対策として壁を作って北風を遮ったり、冬場は室内に植物を移動させたりするのがよいでしょう。日差しがベランダの上部に当たるなら、鉢植えの高さの調整を行って日に当てると植物は育てられます。
ベランダガーデニングで用意すると便利なアイテム
ベランダガーデニングでは、下記のようなアイテムがあると便利です。
肥料
植物の生育には肥料は欠かせません。
草花やハーブの植えつけの際には、元肥として肥料期間が約1年間持続する『マグァンプK中粒』を土に混ぜ込みましょう。
植えつけ後は、根の活着促進のため植物用活力液『リキダス』を1,000倍に希釈して鉢底から流れ出すように、たっぷりを与えます。 植物用活力液『リキダス』は、3種類の有効成分コリン、フルボ酸、アミノ酸を配合。3つの相乗効果で、植物本来が持っている力を引き出し、夏場の管理や元気な植物を育てます。
また、追肥としてばらまくだけで肥料効果が2~3ヶ月間持続する『Plantia(プランティア)花と野菜と果実の肥料』がおすすめです。
キャスター
鉢植えをキャスターの上に置くと、掃除する際に非常に便利です。ベランダは水平のため、移動も楽に行えます。大きな鉢植えだと重さも結構あるため、持ち上げるにも一苦労です。キャスターは、ベランダガーデニングに欠かせないアイテムといえるでしょう。
棚・シェルフ
限られたスペースのベランダをうまく活用するのに、棚やシェルフがおすすめです。プランターや鉢植えをきれいに整理整頓でき、自分好みの棚にアレンジすると素敵な空間ができあがります。
また、植物のイメージに合わせた棚を用意するのも楽しいでしょう。使わなくなった棚が雨にも強い素材であれば、ベランダガーデニングにも活用できます。
ラティス・トレリス
ラティス・トレリスは、ベランダの狭いスペースを有効活用するのに持ってこいです。高さを活かしたベランダガーデニングに挑戦したいなら、ラティス・トレリスが最適です。ベランダの手すり専用の金具などを使用すると、DIYに慣れていない人でも取り付けは簡単にできます。
また、目の前が道路のお家や隣のお家と近い場合は人の視線が気になるものですが、ラティスを設置すれば目隠しにもなります。トレリスは、つる植物を育てるときにあると役立つアイテムです。
ベランダガーデニングを始める際の注意点
最後に、ベランダガーデニングを始める際の注意点を解説します。マナー違反なベランダガーデニングによってトラブルを招く恐れもあるため、注意点をしっかり確認しましょう。
近隣の住宅へのマナーを考える
近隣の住宅に迷惑がかからないように、ベランダガーデニングを行う必要があります。たとえば、2階以上にあるベランダでは枯れ葉や水、鉢が下の階に落ちないように気をつけなければなりません。
柵の上にガーデニンググッズを設置すると、風で飛ばされて落ちてしまう可能性があります。水やりも、近隣の住宅に届かない範囲で行うようにしましょう。枯れ葉は定期的に掃除して、飛んでいかないようにしてください。
避難経路をふさがないように置く
避難経路をふさいで、植物をおくのは危険です。避難経路は何かあったときに、すぐ避難できるように開けておく必要があるためです。
高層階では、ベランダに避難用のハッチやはしごなどが設置されている場合もあります。不測の事態に備え、避難経路の周りにプランターやガーデニンググッズなどを置かないようにしましょう。
排水溝の詰まりに気を付ける
ベランダの排水溝に枯れ葉やゴミが詰まると、水が溢れてしまいます。定期的に排水溝周りを掃除して、詰まりを予防しましょう。また、排水溝の上にものを置くのも水が溢れる原因になるので気をつけてください。
落下や風で飛ばない環境で育てる
台風や強風でものが飛ばないように、ベランダガーデニングを設計するのも大切です。プランターや椅子などが落下して、何かにぶつかったら危険です。
対策として台風や強風の日があるのを見越して、移動させやすい作りにすることで楽に室内に動かせます。動かせないものにはロープや網で固定する、飛ばないように土嚢を置くといった準備をしましょう。
まとめ
夏のベランダガーデニングを始める前に、日当たりや排水溝の位置に注意しながら雨風対策を講じる必要があります。
そのうえで、今回紹介したおすすめの植物や便利なアイテムを使いながら、自分好みのベランダガーデニングをアレンジして楽しみましょう。