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桜(サクラ)の種類を知ろう!主な品種一覧と日本の名所、基本的な育て方

桜(サクラ)の種類を知ろう!主な品種一覧と日本の名所、基本的な育て方

毎年、春になると各地で桜の花が咲き誇ります。

桜の種類は数百種類にものぼるといわれており、花の色や形、咲き方など、それぞれ違った特徴を持っています。

いつもの花見をもっと楽しむためにも、ぜひ桜の種類別の違いについてチェックしてみましょう。

今回は、日本で見られる主な桜の種類や基礎知識、名所についてご紹介します。

また、桜をご自宅で育てるときに知っておきたい基本の育て方についてもお伝えするため、ぜひ参考にご覧ください。

目次

☘172:桜の育て方|剪定方法や注意点は?水やりや肥料などの管理方法もご紹介

桜(サクラ)の特徴や豆知識

桜の種類について知る前に、桜に関する基本的な情報を確かめておきましょう。ここでは、桜の特徴や品種による違いなどをご紹介します。

桜(サクラ)の基礎知識

桜はバラ科の花木で、春の風物詩として日本各地で親しまれています。

毎年、春の開花が待ち遠しい方も多いのではないでしょうか。桜は主に北半球の温帯に分布しています。中国や朝鮮半島などにも多くの種類があり、日本とは異なる品種の桜を見られることもあります。

桜(サクラ)の種類について

桜の種類は、さまざまな場所に自生している「野生種」と、人の手によって植栽されている「栽培品種(園芸品種)」に大きく分けることができます。野生種は「山桜」、栽培品種は「里桜」と呼ばれることもあります。

一説によると、日本で見られる桜の種類は、野生種と栽培品種を合わせて400以上にのぼるといわれています。そのうち、野生種は10種類程度です。日本は他の国と比較すると栽培品種の数が多いとされています。

桜(サクラ)の品種による違い

桜と聞くと、薄紅色の花をたくさんつける大きな木を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。実際には品種によって、花の形や色、咲き方、樹高など、さまざまな部分が異なります。

桜(サクラ)の花の色

桜の花の色は淡いピンク色のものが多く見られますが、黄色や緑色などの珍しい色の花をつける品種もあります。

さらに、ピンク色と一口にいっても、品種によって濃淡はさまざまです。白に近い淡紅色の花をつけるものもあれば、赤っぽい濃紅色の花をつけるものもあります。白い花をつける品種も少なくありません。

桜(サクラ)の咲き方

桜の形も品種によって異なり、一重咲きや八重咲き、半八重咲きなどのタイプがあります。八重咲きの桜は「八重桜」という総称で呼ばれることもあり、華やかな姿が目を引きます。

一重咲きの桜の花びらは5枚ですが、「菊咲き」といわれるタイプの桜は小さな花びらが100枚以上つくことが特徴です。品種によって花びらの数も大きく異なります。

桜(サクラ)の樹形

桜の樹形は、枝が大きく広がる「傘状」のものや、斜め上に向かって伸びる「盃状」のものなど、いくつかのタイプがあります。

もっとも違いがわかりやすいのは枝が垂れる「枝垂れ状」のタイプではないでしょうか。こういった桜は「枝垂桜(シダレザクラ)」と呼ばれます。

桜(サクラ)の樹高

桜のなかには、地植えすると樹高が20m以上になる高木の品種もあれば、鉢植えとして育てられるコンパクトな品種もあります。

ご自宅のお庭にシンボルツリーとして植えるなら、中木や低木の桜を選ぶことがおすすめです。鉢植えや盆栽として育てる際は、樹高が低いうちから花が咲く品種を選びましょう。

桜(サクラ)の開花宣言について

毎年、春になると桜の開花宣言が行われますが、この基準となっているのは各地にある「標本木」です。基本的に各都道府県に標本木があり、開花の様子が観測されています。

気象庁による桜の開花日の発表が有名ですが、現在は民間の気象情報会社なども発表を行っています。ちなみに、気象庁では標本木の5~6輪以上の花が咲いた段階を開花日としているそうです。

観賞用と食用の違い

果実として食べられているサクランボは、食用向きの「セイヨウミザクラ(西洋実桜)」などから採れた実です。同じバラ科サクラ属の植物ではあるものの、花の観賞がメインとなる桜とは異なる種類です。

観賞向きの桜にも、花が散った後に小さな実ができることがあります。ただし、サクランボのような甘みもなく、わずかですが毒が含まれていることもあるため、食用は避けましょう。

桜(サクラ)の主な種類|野生種(山桜)

ご紹介した通り、桜には野生種と栽培品種が存在します。ここでは、日本で見ることができる桜の野生種11種をご紹介します。それぞれの特徴や花の色、形、分布などを解説するため、ぜひ参考にご覧ください。

山桜(ヤマザクラ)

日本で古くから自生している桜の代表的な品種です。桜の野生種をまとめて「山桜」と呼びますが、狭義ではこちらの品種のことを指します。日本では本州、四国、九州に分布しており、朝鮮半島にも自生しているものが見られます。奈良県にある吉野山は山桜の名所として有名です。

花は白色の一重咲きで、素朴な雰囲気を味わうことができます。開花すると同時に、赤い色の葉を展開させることも大きな特徴です。秋には美しい紅葉を観賞することもできます。

江戸彼岸(エドヒガン)

本州、四国、九州に分布している桜です。山梨県にある「山高神代桜」は江戸彼岸の古木で、樹齢は2000年にもなるといわれています。日本三大桜のひとつでもある有名な桜です。ほかにも、岐阜県の「薄墨桜」や兵庫県の「樽見の大ザクラ」など、樹齢1000年以上といわれている桜も江戸彼岸です。

花は一重咲きで、白色~淡紅色になり、花が咲き終わってから葉が伸びます。葉や咢(がく)には細かい毛がたくさん生えているため、機会があったら観察してみましょう。

大島桜(オオシマザクラ)

現在は東北~九州でも見られますが、元は伊豆諸島を中心に分布していた桜です。比較的潮風に強いため、海岸付近に植えられることもあります。木の特性を活かし、幅広い用途で活躍してきた桜でもあります。

大島桜は生長がはやく、木炭や薪などの材料として使われてきました。硬さがあって湿気に強いため、家具や工芸品などの材料になることもあります。

花は白色の一重咲きで、開花と同時に緑色の葉が伸びます。花や葉に芳香があることも特徴のひとつです。桜餅を包む塩漬けの葉は、古くから大島桜のものが使われてきたといわれています。

豆桜(マメザクラ)

花や葉、樹高などが小さめの、控えめな愛らしさを感じられる桜です。主に本州のフォッサマグナ地域に分布しています。富士山や箱根などにも多く見られることから、「富士桜」「箱根桜」と呼ばれることもあります。

豆桜の花びらは白~淡紅色で、下向きに花がつきます。樹高は最大で10mほどに育つこともありますが、3m~4m程度になることが一般的です。大きくなりにくく、樹高1m程度でも開花することがあるため、庭木として育てるのにも適しているでしょう。

丁子桜(チョウジザクラ)

東北から広島県の太平洋側や、九州の一部に分布する桜です。花びらの大きさから比べると、萼筒(がくとう)が太めです。萼筒(がくとう)とは花びらの付け根のふくらみです。

横から見た花の姿が「丁」の形や丁子(クローブ)などに見えることから、この名前がついたとする説があります。葉の形も独特で、先端がとがったような形状になることが特徴です。

山地に自生していることが多く、石の混じった土でも育ちます。樹高はそれほど大きくなりません。他の桜と比較すると花数がそれほど多くはならず、枝にまばらにつきます。慎ましく咲く花の姿を好む方におすすめです。

大山桜(オオヤマザクラ)

寒い土地にも自生する桜の代表格といえる存在です。北海道で多く見られるため、「蝦夷山桜(エゾヤマザクラ)」といわれることがあります。そのほか、本州や四国、ロシア、朝鮮半島などにも分布しています。北海道や東北地方には、大山桜を観賞できる名所も少なくありません。

「山桜(ヤマザクラ)」と比較すると、花や葉のサイズは大きめです。このことから「大山桜」の名がついたといわれています。花の色は山桜よりも少し濃いため。「紅山桜(ベニヤマザクラ)」と呼ばれることもあります。若葉は赤みを帯びており、秋には紅葉を楽しめることも魅力です。

霞桜(カスミザクラ)

大山桜と同じく、寒い地域にも分布している桜です。日本では北海道南部や本州、四国などに見られます。加えて、朝鮮半島や中国東北部~東部にも分布しています。

「山桜(ヤマザクラ)」と似ていますが、霞桜のほうが開花は遅めです。新葉も赤くならず、初々しい緑色の葉がつきます。また、花柄や葉に細かい毛が生えていることから、「毛山桜(ケヤマザクラ)」の別名で呼ばれることがあります。

高嶺桜(タカネザクラ)

北海道や本州中部以北などの山岳地帯に分布する桜です。標高の高いエリアに自生することが名前の由来とされます。峰桜(ミネザクラ)と呼ばれることもあります。

樹高は10mに達することもありますが、強風が吹く高山では1m~2mほどにおさまることがあります。温暖な場所では、夏の暑さで枯れてしまうこともあるため注意が必要です。開花時期は遅めで、開花とともに赤褐色の葉が伸びてきます。

深山桜(ミヤマザクラ)

北海道~九州に見られる桜です。海外では、朝鮮半島や中国などにも分布しています。一般的な桜のイメージとは異なる花をつけることが最大の特徴です。花柄が長く伸びて「総状花序」をつくります。開花時期は比較的遅く、葉が伸びてから花が咲きます。

花びらは白く、丸みを帯びて可愛らしい形をしています。花序には「苞(ほう)」ができ、開花が終わった後にも残り続けます。

熊野桜(クマノザクラ)

2018年、およそ100年ぶりに日本の桜の野生種として発表された品種です。紀伊半島南部に分布してします。長年、同じ地域に自生している山桜と同一視されていましたが、開花時期や花の特徴は異なります。熊野桜のほうが開花は早く、花柄は短めです。山桜の花の色は白ですが、熊野桜は淡いピンク色をしている点も違います。

熊野桜は自生地が限られているため、まだ直接見たことがないという方も多いのではないでしょうか。機会があれば、ぜひ現地を訪れて観賞しましょう。

寒緋桜(カンヒザクラ)

台湾や中国南部などに分布する桜です。日本では石垣島に自生地があり、温暖な気候で育つ桜の品種として有名です。寒緋桜を日本の野生種に含めるかどうかは、専門家によって意見が分かれています。国外から持ち込まれて野生化したとの説もあり、はっきりとしたことは判明していません。

寒緋桜の特徴のひとつが、紫がかった紅色の花です。釣り鐘の形に似た濃い色の花が、垂れ下がるようにたくさんつきます。沖縄では1月~2月に咲き、九州以北よりも早めのお花見を楽しめます。

桜(サクラ)の主な種類|栽培品種(里桜)

桜の栽培品種は大変数が多く、品種によって特徴も異なります。お好きな品種を見つけてみましょう。ここでは、桜の栽培品種をピックアップしてご紹介します。

染井吉野(ソメイヨシノ)

桜と聞くと染井吉野のことをイメージする方は多いのではないでしょうか。観賞用の品種として、全国で愛されている桜です。江戸彼岸と大島桜の雑種であり、江戸末期に染井村(現:東京都豊島区駒込)で誕生したといわれています。接ぎ木で増やしていくため、現在見られる染井吉野は特定の一株の性質を受け継いだクローンとなります。

気象庁の桜の開花の観測対象となる標本木は、ほとんどの地域で染井吉野が採用されています。例外として、北海道の一部は大山桜(蝦夷山桜)、沖縄県や奄美大島は寒緋桜が標本木となっています。

八重紅枝垂(ヤエベニシダレ)

江戸彼岸の栽培品種といわれている桜です。名前の通り、濃いピンク色の八重咲きの花をつけます。八重桜のなかでもポピュラーな品種のひとつです。枝垂れ状の樹形で、枝には小ぶりの花がたくさん咲きます。蕾のときは赤みが強く、花びらが開くにつれて淡い色へと変わっていきます。

関山(カンザン)

八重桜の代表品種のひとつです。花は濃いめのピンク色で八重咲きであり、ボリューム感のある見た目を楽しめます。

食用される桜漬けは、この関山の花を摘み取ってつくられているものが多く見られます。気づかないうちに食べていたことがある方も多いかもしれません。桜のなかでは比較的開花が長いことも魅力です。

河津桜(カワヅザクラ)

2月頃から開花が見られる桜です。静岡県賀茂郡河津町から広まった桜のため、河津桜の名がついたといわれています。花の色は濃いピンク色で、大輪の一重咲きです。染井吉野などと比べて早咲きであり、実ができるのも落葉するのも早めです。

普賢象(フゲンゾウ)

大ぶりな八重咲きの花を咲かせる、豪華な姿が魅力の桜です。花の中心にある雌しべが葉に変わったものがあり、象の牙や鼻のような形をしています。特徴的な見た目から、「普賢菩薩の乗る象」になぞらえて「普賢象」の名がついたとされています。

陽光(ヨウコウ)

愛媛県で作出された、寒緋桜をもとにする園芸品種です。花びらは紫がかった鮮やかなピンク色で、大輪の一重の花を咲かせます。耐暑性・耐寒性ともに強く、幅広い地域で育てやすいメリットがあります。

また、この品種が作出された背景には、作出者である高岡正明氏の「鎮魂と平和」の思いが込められているそうです。エピソードは映画にもなっているため、ぜひ鑑賞してみることがおすすめです。

啓翁桜(ケイオウザクラ)

枝物の切り花として流通することも多い、早咲きの桜です。薄紅色の中輪の花が、細い枝にたくさんつきます。

山形県などでは促成栽培が行われており、毎年お正月の時期になるとたくさんの啓翁桜の切り花が出荷されています。室内で生けて楽しむのはもちろん、苗木を植えつけて観賞することも可能です。樹高は2m程度と小型のため、お庭でも育てやすいでしょう。

十月桜(ジュウガツザクラ)

春と秋~冬の2回にわたって花を楽しめる二季咲き性が特徴の桜です。春の開花期間は短めで、秋から冬にかけての時期は長く咲きます。

十月桜という名前ですが、実際は9月頃から翌年の春までぽつぽつと花を咲かせることもあります。桜と紅葉を同時に楽しめるよう、秋に葉が色づく木と一緒に植えられることもあるようです。

御衣黄(ギョイコウ)

珍しい黄緑色の花を咲かせる八重咲きの桜です。平安貴族のまとっていた萌黄色(もえぎいろ)の衣を連想させることからこの名前がついたとされています。

開花したばかりの頃は花びら全体が黄緑色ですが、徐々に赤みが混じり、最終的に大部分が桃色に染まります。花びらは肉厚で、先端が反り返った形も特徴です。開花時期は比較的遅いほうになります。

鬱金(ウコン)

御衣黄(ぎょういこう)と同じ、黄緑色の花を咲かせる桜です。ウコンの根を染料として染めた「鬱金色(うこんいろ)」によく似た色の花がつくことから名づけられたとされています。御衣黄と特徴が似ているため、一目で見分けるのが難しい場合もあります。

基本的に、鬱金の花のほうが御衣黄よりも黄色に近く、花びらはそれほど厚みがありません。また、御衣黄は花びらに筋が入っていますが、鬱金のほうには見られない点も異なります。ただし、個体によっては筋が入ることもあるようです。

楊貴妃(ヨウキヒ)

大輪の八重咲きの花がたくさんつく、見事な姿が魅力の桜です。花の美しさを歴史に残る美女である「楊貴妃」に見立て、この名前がついたとする説があります。

花びら一つひとつは小さめで、全体的に淡紅色(たんこうしょく)ですが、先端部分などは色が濃くなります。開花時期は染井吉野よりも遅めです。

天の川(アマノガワ)

枝が広がらず、円柱状の樹形が特徴の桜です。まっすぐ伸びる細い枝に、ほのかに色づいた花がつく姿は、まさに夜空に流れる天の川のようです。それほど幅をとらないため、狭いスペースにも植えやすいメリットがあります。切り花用の品種としても育てられています。

白妙(シロタエ)

白い八重咲の桜の代表的な品種です。咲き始めたばかりの頃はややピンクがかっていますが、やがて名前の通り真っ白な花に変化します。大きな花びらを10枚~15枚つける、華やかな姿が持ち味です。

松月(ショウゲツ)

大島桜をもとにして誕生した栽培品種です。ふわふわとした花を咲かせる八重桜で、エレガントな雰囲気が持ち味となります。

花びらは白~淡紅色で、ほんのり色づくピンクと白のグラデーションを楽しむことができます。普賢象(ふげんぞう)のように葉化した雌しべがありますが、松月の場合は本数が1本~2本、普賢象は2本です。

おかめ桜(オカメザクラ)

小さな下向きの花をたくさん咲かせる桜です。国外で作出されましたが、大きくなりすぎないことから自宅用として人気があり、日本でも幅広く育てられています。

花の色は紫紅色(しこうしょく)と濃いめで、染井吉野よりも早く咲きます。小輪の花を活かし、盆栽で育てられることもあるようです。

一葉(イチヨウ)

淡紅色の花びらをつける八重咲きの桜です。普賢像や松月と同じく、葉化した雌しべを持ちます。蕾はやや濃いめの淡紅色で、咲き進むうちに白っぽく変化していくことが特徴です。関東でよく見られる品種であり、新宿御苑が名所として知られています。

神代曙(ジンダイアケボノ)

淡紅色で、染井吉野よりもやや赤みがかった花を咲かせる桜です。東京都調布市の神代植物公園に原木があります。

染井吉野をはじめ、さまざまな桜がかかりやすい「てんぐ巣病」に強いことが特徴のひとつです。そのため、老木となった染井吉野を植えかえる際、神代曙を植えることもあるようです。

薄墨(ウスズミ)

白い一重の花を咲かせる桜です。花柄に細かな毛が生えており、花の付け根部分には苞が見られます。

岐阜県に「薄墨桜(うすずみざくら)」と呼ばれる有名な一本桜がありますが、そちらは江戸彼岸の古木につけられた個体名であり、栽培品種の薄墨とは異なります。混同しないように注意が必要です。

思川(オモイガワ)

淡紅色の半八重咲きで、中輪の花がたくさん枝につきます。十月桜の実生から育成された栽培品種です。

種が採取された栃木県小山市に流れる「思川」が名前の由来となっています。現在は思川沿いの道にたくさんの桜が植えられ、春の開花時期は多くの花見客でにぎわいます。

桜(サクラ)の観賞を楽しめる日本の名所

春になると、近くのお花見スポットに出かけるのが楽しみという方も多いのではないでしょうか。こちらでは、全国にある桜の名所からいくつか抜粋して、おすすめスポットをご紹介します。

五稜郭公園(北海道)

函館市にある有名な花見スポットで、染井吉野をはじめとする桜が約1,500本植えられています。五稜郭タワーにのぼり、展望台から満開の桜を一望するのも人気です。

弘前公園(青森県)

弘前公園(弘前城)には、八重桜や枝垂桜など、さまざまな桜が約50種類植えられています。毎年「弘前さくらまつり」が開かれ、大勢の人でにぎわいます。

高遠城址公園(長野県)

高遠城址公園内には、「高遠小彼岸桜(タカトオコヒガンザクラ)」という品種がおよそ1,500本植えられています。満開の時期には、やや濃いめのピンク色の花が咲き誇り、園内を彩ります。

千鳥ヶ淵(東京都)

皇居のお堀の千鳥ヶ淵には、染井吉野をはじめ多くの桜の木が植えられています。花びらが散る時期は、水に浮かぶ「花筏(はないかだ)」を観賞することもできます。

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醍醐寺(京都府)

世界文化遺産の醍醐寺には約700本の桜が植えられており、「花の醍醐」ともいわれる著名な花見スポットです。貴重な史跡を背景に咲く桜の姿を味わえるでしょう。

津山城(岡山県)

津山城(鶴山公園)では、およそ1,000本の染井吉野が植えられています。本丸から見下ろせば、一面の桜の絨毯を観賞できます。

丸亀城(香川県)

丸亀城では、染井吉野や山桜など約700本の桜が植えられています。日本一の高さと称えられる城の石垣と、美しい桜のコラボレーションを楽しめます。

西公園(福岡県)

西公園は福岡県で唯一、「日本さくら名所100選」に選出されているスポットです。博多湾を望める園内には、およそ1,300本の染井吉野や陽光桜などが植えられています。

今帰仁城跡(沖縄県)

世界遺産の今帰仁城跡は沖縄県のなかでも有名な花見スポットで、約230本の寒緋桜が植えられています。1月下旬から2月上旬には、毎年「今帰仁城グスク桜まつり」が開かれます。

桜(サクラ)の基本的な育て方

桜には非常に多くの種類があり、ご家庭で育てやすい品種もたくさんあります。桜がお好きな方は、ぜひご自宅に植えて育ててみましょう。最後に、桜の基本的な栽培方法をご紹介します。

桜(サクラ)の好む栽培環境

桜は日なたを好む植物です。日光にしっかりと当てなければ花数も少なくなってしまいます。ずっと日陰になる場所では枝が枯れてしまうこともあるため、日当たりの良い場所へ植えましょう。ただし、強い西日は少々苦手なため、西日の当たりにくい場所を選ぶこともポイントです。

風通しの良さも大切ですが、強風で葉や花が落ちてしまうことがあります。植えつけの際は、強い風が当たらないかどうかも確認しましょう。

基本的に大きく育つため、栽培するスペースは広めに確保しておきましょう。管理の手間を考慮し、大きくなりすぎない品種を選ぶこともおすすめです。品種によっては鉢植えで栽培することもできます。

土づくり

桜はそれほど土質を選ばず、幅広い場所へ植えつけられます。地植えする場合は根鉢の1.5倍ほどの穴を掘ってから、緩効性肥料や堆肥、腐葉土などを加えて耕しておきましょう。

鉢植えの場合、小粒の赤玉土:腐葉土:黒土=4:3:3で混ぜたものや、中粒の赤玉土:川砂:腐葉土=5:2:3で混ぜたものなどがおすすめです。市販されている庭木用の培養土を活用しても良いでしょう。

『ハイポネックス培養土 鉢・プランター用』は、元肥として緩効性肥料マグァンプKが配合されているため元肥を混ぜる手間がなく鉢栽培、プランター栽培に最適な培養土です。

植えつけ

苗木を入手したらお庭や鉢へ植えつけてあげましょう。鉢植えの桜を購入した場合も、株に対して鉢が小さい場合はちょうど良いサイズの鉢へ植えかえます。

植えつけ適期は休眠期にあたる12月~3月です。落葉してから、新芽が動き始める前に作業を済ませましょう。

地植えする場合、あらかじめ耕しておいた場所に植え穴を掘って苗木を植えつけます。鉢植えの場合は排水性を高めるために鉢底石を敷き、その上に土を入れて苗木を植えましょう。植えつけの際は、肥料期間が約2年間持続する緩効性肥料『マグァンプK大粒 』を元肥として土に混ぜ込みます。

水やり

地植えの桜については、根づいた後はほとんど水やりする必要はありません。雨が降らない日が続いたときや、夏の乾燥しやすい時期は水をあげましょう。

鉢植えの場合は、鉢土が乾いたら水をあげるようにします。春~秋にかけては1日~2日に1回が目安です。夏は土が乾くのもはやいため、毎日の水やりが必要になることがあります。冬は土が乾燥していたときに控えめに与えましょう。

肥料

植えつけの際は元肥として緩効性肥料『マグァンプK大粒 』を元肥として土に混ぜ込みます。

晩秋~冬の間に寒肥を施しておくと、春からの芽吹きに向けてエネルギーを与えることができます。寒肥には堆肥と肥料成分がペレット状にひとつになった『土を豊かにする肥料』がおすすめです。

花後にはお礼肥(追肥)をあげましょう。追肥にはバラまくだけで肥料効果が約2~3カ月間持続する『プランティア花と野菜と果実の肥料』がおすすめです。

剪定

大株になった後、太い枝を切り詰めると株が弱ってしまうことがあります。株が若いうちから少しずつ剪定して樹形を整えることが大切です。

剪定の適期は落葉中の12月~3月頃です。地際から生えている枝や、幹の途中から出ている枝、他の枝に干渉している枝など、不要な枝をカットしておきましょう。

やむを得ず太い枝を切る場合、根元から切り落とします。切り口に薬剤を塗って保護しておきましょう。

植えかえ

鉢植えの桜は根詰まりすることがあるため、2年~3年に1回は植えかえることがおすすめです。時期は植えつけと同様に12月~3月頃となります。古くなり傷んだ根はカットし、新しい用土へ取り替えましょう。

増やし方

桜の木は接ぎ木や挿し木などで増やすことができます。接ぎ木や挿し木は親株と同じ性質を持つ桜を増やせることがメリットです。種を採取してまくことでも桜を増やせますが、親株と同じ性質になるとは限りません。

さらに、種まきから開花できるようになるまでは長い年数が必要とされます。

接ぎ木は一般的なご家庭で行うのは少々難しいため、挿し木からチャレンジしてみることがおすすめです。適期は6月~7月頃となります。その年に伸びた若い枝を10cm~15cmほどの長さに切って挿し穂としましょう。

葉は2枚~3枚ほど残し、下についているものは取り除きます。1時間ほど吸水させたら、清潔で肥料を含んでいない用土に挿しましょう。

桜は発根しにくいものも多いため、挿し穂を複数つくっておくことがおすすめです。順調にいくと1カ月~2カ月程度で発根します。

おわりに

桜には400を超える種類があるといわれています。よく似た品種もありますが、色や形、樹形などがまったく異なる品種も見られます。それぞれの違いを見分けられるようになれば、桜の観賞をより深く楽しめるようになるはずです。

次のお花見では、ぜひ桜の種類にも着目してみましょう。また、お好みの品種を選んでご自宅で栽培することもおすすめです。お庭やベランダで、お気に入りの桜を育ててみましょう。

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