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ニゲラの育て方|栽培方法や管理のコツ、増やし方

ニゲラの育て方|栽培方法や管理のコツ、増やし方

キンポウゲ科のニゲラ(クロタネソウ)は、自然な雰囲気が魅力的な草花です。

春から初夏にかけて可愛い花をたくさん咲かせ、花後には独特な形の実を観賞できます。

管理の手間がかかりにくく、園芸初心者の方にもおすすめです。

今回は、ニゲラの基礎知識や基本的な育て方、お手入れのコツ、増やし方などをご紹介します。

ニゲラの育て方|野趣のある花の魅力

ニゲラは地中海沿岸~西アジアのエリアが原産地の一年草です。
クロタネソウ(黒種草)の別名でも呼ばれることがあり、開花後には名前の通りに黒い種をつくります。

花の季節は4月~7月の春から初夏にかけてです。野趣にあふれる花の姿が魅力で、ナチュラルガーデンにもぴったりの雰囲気を味わえます。

ニゲラの花や実について

花びらに見える部分は萼片であり、長持ちしやすいことも魅力のひとつです。細いトゲのような葉がたくさん伸びて花を覆っていますが、柔らかいため触っても痛くはありません。

ニゲラの花が終わったら、風船のように膨らんだ実をつくります。ラグビーボールに似た楕円形をしており、緑の地に縦縞模様が入っているのが特徴です。

花だけではなく、独特な見た目の実を観賞できるのもニゲラの魅力といえます。

また、ニゲラはドライフラワーとしても人気の植物です。花だけではなく、実も乾燥させて飾ることができます。

ニゲラの品種について

ニゲラには「ペルシャン・ジュエル」「ブルー・イスタンブール」「ミッドナイト」などの品種があります。

ペルシャン・ジュエルは定番品種のひとつです。青や紫、ピンク、白などの八重咲きの花を咲かせます。

ブルー・イスタンブールは深みのある青紫色の花が特徴です。高性種で、草丈は1mを超えます。
カットして切り花やドライフラワーとして楽しむのにも向いた品種です。

ミッドナイトは花芯が黒く、濃い青紫色の花をつけます。シックな色合いのため、落ち着いた雰囲気の花壇をつくりたいときにもおすすめです。

また、日本ではあまり見られませんが、種子の香りが良く、スパイスとして使われる品種もあります。

ニゲラのスパイスやオイルは通販でも入手できるため、気になる方はぜひ試してみてはいかがでしょうか。

ニゲラの育て方|基本的な栽培のコツ

ニゲラは丈夫で管理の手間がかかりにくい植物です。

ガーデニング初心者の方にもおすすめできます。ぜひご自宅のお庭やベランダで育ててみましょう。

こちらでは、ニゲラの基本的な育て方を解説します。

ニゲラの好む栽培環境

ニゲラの花をたくさん咲かせるためには、日当たり・風通し・水はけの良い場所へ植えることがポイントです。

日陰では生育が停滞し、徒長してしまうこともあるため気をつけましょう。

耐暑性は弱く夏には枯れてしまいますが、耐寒性は強いため、地植えでも冬越しは可能です。

とくに寒さ対策は必要ありませんが、霜や凍結の心配があればマルチングをしておきましょう。

土づくり

ニゲラは排水性と通気性が良く、保水力も程度にある用土を好みます。

地植えの場合、植えつけ2週間前には苦土石灰をまき、1週間前には腐葉土や堆肥を加えて耕しましょう。
『土を豊かにする肥料』は、堆肥と肥料成分がペレット状になっているので、肥料効果と同時に土の中の微生物の働きをうながしますので、土づくりに最適です。

鉢植えの場合、ご自分で配合するなら小粒の赤玉土:腐葉土:軽石=5:3:2で混ぜたものなどがおすすめです。
市販されている草花用培養土を使用しても問題ありません。肥料入りのものであれば元肥を追加せずにすぐに種まき・植えつけを行えます。

『ハイポネックス培養土 鉢・プランター用』は、元肥として緩効性肥料マグァンプKが配合されているため元肥を混ぜる手間がなく鉢栽培、プランター栽培に最適な培養土です。

種まき

ニゲラの発芽適温は15℃~25℃程度です。春もしくは秋に種まきしましょう。

暖地の場合は秋に種まきをして苗を冬越しさせ、春からの開花を楽しむことができます。

冬の寒さが厳しい寒冷地の場合は春に種まきを行い、初夏からの開花を楽しむことがおすすめです。

ニゲラは嫌光性種子(暗発芽性種子)のため、種まきの際は光が当たらないように土を5mmほどかぶせましょう。

育苗ポットやセルトレーなどにまき、本葉が2枚~3枚の頃に間引いて一本立ちにします。

植えつけ

本葉が5枚~6枚つく頃には植えつけ可能です。ポット苗を入手した場合もすぐに植えつけてあげましょう。

複数株を植える場合、株間は20cm~25cm程度とります。

水やり

ニゲラは過湿を嫌います。水をあげすぎると株が軟弱になってしまうので、水やりの頻度に気をつけましょう。

地植えの場合、根づいた後は水やりせず雨が降るのに任せます。乾燥した日が続いたら水をあげましょう。

鉢植えの場合、土の表面がしっかりと乾いてから水をたくさん与えます。冬場は土が乾きにくくなるため、春や秋よりも控えめに水やりすることがポイントです。

肥料

ニゲラは肥料を与えすぎると軟弱になるので、適量を施すことを心がけましょう。

種まき後の育苗期間中に、速効性の液体肥料『ハイポネックス原液』を1週間~10日に1回程度の頻度であたえます。

植えつけの際は元肥として緩効性肥料『マグァンプK中粒』 を土に混ぜ込みます。

病害虫対策

春から秋にかけて気をつけたい害虫がアブラムシです。柔らかい茎や葉などに付着し、吸汁して植物を弱らせてしまいます。

ウイルス病を媒介するケースもあるため早めに駆除することが重要です。

まだ少ないうちはひとつずつ取り除けますが、大量発生すると難しいかもしれません。防除可能な薬剤を活用するのもおすすめの方法です。

また、アブラムシが発生しにくい環境を整えるのも大事です。風通しの悪い状態になるとアブラムシが生じやすいので、密植しすぎないように植えましょう。

さらに、肥料のチッソ分が多すぎる場合もアブラムシが発生することがあります。チッソ・リンサン・カリがバランスよく含まれた肥料を施しましょう。

『虫を予防するマグァンプD』は肥料やり+害虫の予防・退治が同時にできるのでおすすめです。

花がら摘み

ニゲラは放任状態でも元気に育つ植物で、花がら摘みもほとんど必要ありません。

ただし、茂りすぎて風通しが悪くなるとアブラムシが発生しやすい状態になってしまいます。風の通りを良くするため、適宜花がら摘みを行っても良いでしょう。

ニゲラの育て方|増やし方やドライフラワーの作り方

ニゲラは種を採ってまくことで増やせます。

花や実はカットしてドライフラワーをつくるのもおすすめです。

ここでは、ニゲラの増やし方やドライフラワーの作り方をご紹介します。

種の採取で増やす方法

ニゲラの花がら摘みをせずに放っておくと、徐々に実が膨らんでいきます。実が茶色くなり、種が熟すのを待ってから摘み取り、種を採取しましょう。

放置しすぎると種がこぼれてしまうことがありますが、こぼれ種でも十分に増えてくれます。

採取した種は適期が来るまで保存しておきます。紙の袋などに入れて、直射日光の当たらない場所に保管しておきましょう。

種まき適期が来たら用土にまき、同じように育てていきます。

ドライフラワーの作り方

ドライフラワーを作る方法にはいくつかの種類があります。簡単なのは花瓶に挿して少しずつ水分を抜く方法です。

最初は水の入った花瓶に生けて切り花として楽しみ、徐々に花瓶の水を減らして最終的にドライにすることもできます。

水が腐ってしまわないよう、花瓶を洗って新しい水に取り換えながら行いましょう。

また、逆さまにしたニゲラを吊るして乾燥させる方法もおすすめです。風通しの良い室内で1週間~2週間ほど干すと良いでしょう。

おわりに

春から初夏にかけて咲くニゲラは、可愛らしさと気取らない雰囲気を併せ持つ個性的な姿が魅力です。育てた花はドライフラワーにして、さらに長く楽しむこともできます。

お好きな方はぜひご自宅で栽培し、涼し気な花の姿を鑑賞しましょう。

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