庭木のおすすめ12選を紹介!選ぶときのポイントは?
庭木を植えて景観を美しくしたい、住まいをより華やかにしたいと考えている方に向けて、おすすめの庭木を紹介します。
庭木にはさまざまな品種があるため、それぞれの魅力をしっかり理解して、最適なものを選ぶのも楽しいものです。
この記事では、庭木におすすめの品種の特徴を紹介するとともに、庭木の役割や選び方のポイントも解説します。庭木選びに迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
庭木のおすすめ12選
まずは、庭木におすすめの品種および、それぞれの特徴を紹介します。「育ててみたい」と思えるものが見つかったら、ぜひお家にお迎えしてください。
オリーブ
オリーブは、モクセイ科オリーブ属の常緑高木です。洋風陽樹の代表格としても知られており、自由に枝を伸ばす姿が美しく、庭木としてはもちろんシンボルツリーとしても人気があります。
オリーブの品種は数百種類あり、日本国内では60種類ほどが栽培されています。
地植えのオリーブは、強い力を持っているのが特徴です。日差しに強い品種のため、木全体にまんべんなく日光が当たる環境で育てましょう。
【Plantia Q&A】では”オリーブの育て方”を動画で解説しています
シマトネリコ
シマトネリコはモクセイ科トネリコ属の常緑樹高木で、オリーブ同様シンボルツリーとして人気の植物です。
1年中葉がある常緑樹で、高さや葉の密度は剪定により自由に調整できるため、室内の目隠しにも最適です。
シマトネリコは日差しに強いため、夏の厳しい暑さの下でも健康的な姿を見せてくれます。一方寒さに弱い性質を持っていますが、関東以西の地域であれば常緑で越冬できるでしょう。
また、剪定にも強く樹形が整いやすいため庭木栽培初心者におすすめです。
ハクサンボク
レンプクソウ科/ガマズミ属の常緑小高木で、主に西日本の海岸沿いや林地に自生しています。関西では庭木としても人気があり、伊勢神宮の庭木に使用されていることでも有名です。
純白の小花と真っ赤な実が特徴で、シンボルツリーにも適しています。温かい環境であれば順調に生育し、剪定もあまり必要ないため初心者にもおすすめです。
艶のある青々とした葉が結実ごろから紅葉し、徐々に色を変えていく姿は見飽きることがありません。
アオキ
アオキ科アオキ属の常緑低木で、古くから日陰を彩る樹木として親しまれています。
全体に艶がある淵がギザギザの形状をした葉が特徴で、3~5月になると花を咲かせますが、あまり目立ちません。
アオキは日陰に強い植物ですが、日陰での生育に適しているというわけではありません。あまりにも暗すぎる日陰に植えると葉が少なくなり、色が退色するため気をつけましょう。
ジューンベリー
バラ科ザイフリボク属の落葉広葉樹で、シンボルツリーとして近年注目されています。
ジューンベリーの魅力は自然に育った山木をイメージさせる、左右非対称のナチュラルな姿です。飾り気のない自然なたたずまいは、和洋どちらの住宅にもよくなじみます。
ナチュラルな魅力あふれるジューンベリーですが、落葉樹のため秋から冬にかけて落ち葉が多くなります。
また、冬は葉が落ちて枝のみの殺風景な姿になるため、常葉樹と一緒に植えるなどの工夫が必要です。
サルスベリ
ミソハギ科サルスベリ属の落葉広葉樹です。漢字で「百日紅」と表されるとおり、暑い夏の時期になると白色やピンク色の花を長期間咲かせます。
幹がツルツルしているのが特徴で、木登りが上手いサルでも滑ってしまう木、という意味から「サルスベリ」という名がつけられたそうです。
原産地は中国で、世界の熱帯地域に分布する常緑樹ですが耐寒性もあります。近年ではさまざまな品種が出回っており、日本だけでなく海外でも人気を集めています。
レッドロビン
バラ科カナメモチ属の常緑低木で、葉の周りに小さなギザギザがあるのが特徴です。日本原産のカナメモチとオオカナメモチを交配した品種で、生垣として人気があります。
その名のとおり鮮やかな赤色の新芽は剪定することで発生するため、季節に関係なく赤と緑の美しいコントラストが楽しめます。
生垣として楽しむことが多いレッドロビンですが、可憐な花も魅力の樹木です。小さな花弁が5つある小さな白い花がいくつも集まって房になっている姿は、息をのむほどの美しさです。
トキワマンサク
マンサク科トキワマンサク属の常緑広葉樹です。繊細で小さな葉が多くついているため、庭木にすると住宅をにぎやかに演出してくれるでしょう。
開花期は4~5月で、リボンのように見える長い花弁を持つ小さな複数の花が一か所に集まって開花します。
葉の密度の高さから生垣や家の目隠しに使われることが多い品種ですが、シンボルツリーとしても人気です。
日当たりのよい場所を好み、乾燥には強い反面寒さには弱いため注意しましょう。
ブルーベリー
ツツジ科スノキ属の落葉広葉樹で、生長すると樹高は1~3mになります。
果実が有名な品種ですが樹高が低く庭植えも容易なため、庭木にも適しています。果実の成りもよいため手軽に美味しい実が楽しめるのも魅力です。
ブルーベリーにはラビットアイ系とハイブッシュ系の2種類があり、ラビットアイ系は繊細な細かい葉と自然味を感じさせる樹形が特徴です。
一方ハイブッシュ系は葉に厚みがあり、樹高が低い品種です。実が大きく皮も柔らかいため、果実も楽しみたい方はハイブッシュ系を選ぶとよいでしょう。
花や果実を楽しむためにも、夏に暑くなりすぎない日向で育てるのがポイントです。
【Plantia Q&A】では”ブルーベリーの育て方”を動画で解説しています
マホニアコンフューサ
メギ科ヒイラギナンテン属の常緑樹で、日陰や病害虫にも強く和洋問わずどのような場所にもなじんでくれる、栽培初心者に最適な品種です。
庭木にすると細長くスタイリッシュな葉がアクセントになり、モダンな雰囲気を演出してくれます。
秋になるとひとつの枝に黄色い可憐な花が房状に咲き、葉の緑と花の黄色のコントラストが楽しめるでしょう。
植えつけをするとほぼ放任でも生育する丈夫な品種ですが、乾燥にはやや弱いため注意しましょう。
葉が黄色くなると乾燥のサインのため、十分な水を与えましょう。ただし、水を与えすぎると根腐れを起こすため気をつけてください。
アジサイ
アジサイ科アジサイ属の落葉低木で、古くから日本で愛され続けている品種です。大ぶりの花つきに青や紫、ピンクなど、さまざまな美しい色彩の花を楽しませてくれます。
アジサイは育てやすいことから、庭木としても人気があります。樹齢も長く、時間がたつほど枝ぶりが見事になるため、長期に渡って楽しめるでしょう。
アジサイは日光を好むため、適度に日が当たる場所で育ててください。夏の直射日光は避け、日当たりと風通しのよい場所を選びましょう。
寒さには比較的強いですが、乾燥には弱いのが特徴です。水切れを起こさないこと、寒風にさらさないことが上手に育てるポイントです。
【Plantia Q&A】では”アジサイの育て方”を動画で解説しています
キョウチクトウ
キョウチクトウ科キョウチクトウ属の常緑低木で、江戸時代中期にインドから日本へとやってきました。
白やピンク、黄色の可憐な花を咲かせるキョウチクトウですが、花・根・葉・枝・実すべてに毒があります。植えられている土にも毒が含まれるため、うっかり焚火で燃やさない、間違って口に入れないなど取り扱いに注意が必要です。
キョウチクトウは日照が少ないと開花しないため、日当たりのよい場所に植えましょう。庭木として植えた場合はよほどのことがない限り、雨水だけで十分生育します。
取り扱いにさえ気をつければ、美しい花で楽しませてくれる育てやすい植物です。
そもそも、庭木にはどのような役割があるの?
庭木は、庭を美しく彩って私たちの目を楽しませてくれる以外にもさまざまな役割があります。ここでは、庭木が担う重要な役割を紹介します。
プライバシーの保護のため
庭木の重要な役割のひとつが、プライバシー保護です。庭木を植えることで、通行人からの目隠しになりますし、洗濯ものなど見られたくないものをピンポイントで隠せます。
庭木はフェンスを設置するよりも費用が抑えられるだけでなく、住まいの景観向上にも役立ちます。自然な状態でプライバシーを保護したい、という方には庭木がおすすめです。
日差しをコントロールするため
住宅の壁面近くに庭木を植えることで、外壁を日差しから守り、温度上昇を防いでくれます。日があたる場所に庭木を植えれば、優しい木陰を作ってくれるでしょう。
近年、日本の夏の気温は上昇を続けています。「緑のカーテン」という言葉があるとおり、庭木を植えることで日差しをコントロールし、快適な環境を作ってくれるのです。
四季を感じることができる
庭木を植えることで、四季折々で違った景色を楽しめます。
春には青々とした新芽、夏には生い茂る葉、秋には紅葉、冬には木々のシルエットが強調される姿と、季節ごとに違った顔を見せてくれる庭木を通して四季の美しさを感じられるでしょう。
庭木の選び方のポイント3つ
庭木を植えたいけれど、どのような基準で選べばわからない、という方もいるのではないでしょうか。ここからは、庭木を選ぶ際のポイントを3つ紹介します。
1.生長したときの高さをチェックする
購入する前に、必ず成長時の高さをチェックしましょう。隣の家との距離が近い場所に高さがある木を植えると、落葉などが原因で近隣トラブルの原因になる可能性があります。
また、あまり広くない庭に高い木を植えると庭が手狭に感じてしまいます。生長後にどれくらいの高さになるのかを確認し、庭に植えたときの姿をイメージしてみましょう。
2.お手入れのしやすい木がおすすめ
庭木の栽培初心者の方や、忙しくてお手入れに手が回らないという方は、お手入れがしやすい木を選びましょう。
具体的には、剪定があまり要らない木、剪定が簡単な木、生長スピードがゆっくりの木がおすすめです。
3.役割や目的にあった木を選ぶ
庭木にはさまざまな品種があるため、選ぶ際は役割や目的にあったものを選びましょう。
たとえば、目隠し目的で庭木を植えるなら2~3mの高さがある庭木がおすすめです。四季の変化を楽しみたいのなら、花や実をつける庭木や紅葉する品種がよいでしょう。
4.適切な肥料を選ぶ
植えつけ時には、約2年間持続する緩効性肥料『マグァンプK大粒』を土に混ぜ込みましょう。
その後、追肥は、植物の成長期である4月から10月にかけて、緩効性肥料や液体肥料をあたえます。
地植えの場合
肥料効果が約2〜3カ月持続する緩効性肥料『プランティア 花と野菜と果実の肥料』で追肥します。
冬(12月から2月)土壌改良をかねて有機肥料で寒肥を施します。寒肥には堆肥と肥料成分がペレット状にひとつになった『土を豊かにする肥料』がおすすめです。
鉢植えの場合
鉢の縁に沿って置くだけで約2カ月間持続する緩効性肥料『プロミックいろいろな植物用』をあたえるか、
速効性の液体肥料『ハイポネックス原液』を500倍に希釈し、1週間から10日に1回の頻度で追肥します。
まとめ
庭木は美しい姿を楽しめるだけでなく、プライバシー保護や日差しのコントロールなど、私たちの暮らしを快適にしてくれるさまざまな役割を担っています。
ひとくちに庭木といっても品種はさまざまで、それぞれ異なる魅力や特徴があります。ぜひご自身のライフスタイルや住まいの雰囲気にぴったりの庭木を選び、栽培にチャレンジしてみてください。