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つる性植物のおすすめ14選!選び方や育てるときの注意ポイント

つる性植物のおすすめ14選!選び方や育てるときの注意ポイント

つる性植物を取り入れることで、住まいや庭に立体感を演出できます。また、その特性を活かして室内の目隠しや夏場のグリーンカーテンに利用することも可能です。

そこで本記事では、つる性植物の特徴やおすすめの種類、選び方のポイントや注意点を紹介します。ぜひ自分の好みや目的に合ったつる性植物で、理想の庭を実現してください。

つる性植物とは

つる性植物とは、自力では直立できず、ほかの樹木に絡みついたり地面をはったりして生長する植物のことです。

絡まり方は種類により、それぞれ異なります。名前に「カズラ」とついていたり、「ツル」とついていたりするものは、つる性植物であると判断できます。

つる性植物は種類によって伸びる丈が異なるのが特徴で、短いものは1m以内、長いものは10m以上です。短いタイプのつる性植物は、鉢植えでも楽しめます。

つる性植物の選び方

ひとくちにつる性植物といってもさまざまなタイプがあるため、好みや目的に合ったものを選ぶことが大切です。

ここでは、つる性植物の選び方のポイントをいくつかピックアップして紹介します。

常緑か落葉樹、一年草かで選ぶ

つる性植物の種類は多種多様で、常緑のものもあれば落葉樹のもの、一年草のものもあります。

たとえば、夏場の日よけ目的のグリーンカーテンとして育てたいのなら、落葉樹か暑さに強い一年草を選ぶとよいでしょう。

通年の目隠し目的なら、常緑のつる性植物がおすすめです。

つるのタイプで選ぶ

つる植物のつるのタイプは、大きく分けて4つあります。それぞれの特徴をチェックして、好みや目的に合ったものを選びましょう。

巻きひげタイプ :ウリ科など

巻きひげと呼ばれる部位を伸ばして、支柱やネットに巻きついて生長するタイプです。放置していても巻きつきますが、誘引することでさらに全体が美しくまとまります。

その性質を利用して、夏場のグリーンカーテンなどに利用されています。

吸盤タイプ :ブドウなど

茎に気根や吸盤があり、壁や地面にくっつきながら生長するタイプです。グランドカバーや壁面のアクセントに利用されることが多いでしょう。

ただし、吸着力が強いため、植えつけ場所に注意しないと、くっついたところを傷つける可能性があります。

根が這うタイプ :ツタなど

根が地面や壁を這うタイプのつる性植物です。吸盤タイプのようにくっつかないため、壁面を傷つける心配はありません。

扱いも簡単なため、初心者におすすめです。

若茎巻きつけタイプ :アサガオなど

茎から巻き毛が生えて巻きつくのではなく、茎そのものが巻きつくタイプです。鉢植えのほか、グリーンカーテンや門扉の飾りつけに利用されています。

こちらも根が這うタイプ同様、初心者でも育てやすいでしょう。

花の色で選ぶ

つる植物は種類により花の形や色、大きさが異なるため、好みの花を選ぶのも楽しいです。花の色や形が庭や家にマッチするかどうかも確認しておきましょう。

そのためにはまず、どのような庭を作りたいのか、具体的にイメージしておくことが大切です。

つる性植物のおすすめ14選

ここからは、数あるつる性植物の中から比較的育てやすいものを14種類、ピックアップして紹介します。

アイビー

ヘデラ・ヘリックスとも呼ばれるキヅタ属のつる性植物です。アジアをはじめアフリカやヨーロッパなど世界各国に分布しており、青みがかった葉や斑点入りの葉など、品種は数百種類におよびます。

星型やハート型など可愛らしい葉の形をしているため、寄せ植えやフラワーアレンジメントに活躍してくれます。

暑さ・寒さに強く、日当たりがよくない場所でも順調に育ってくれるため、初心者でも育てやすいでしょう。

以前はグランドカバーなど屋外で育てられることが一般的でしたが、近年ではインドアで育てる人も増えています。土を使わずに育てられるため、キッチンに飾れるのもアイビーの魅力です。

ツルニチニチソウ

ツルニチニチソウ属ヒルガオ科の多年草で、3月下旬から5月上旬にかけて、青紫や白色の鮮やかで美しい花を咲かせます。

丈夫で育てやすく、風通しと日当たりがよいところに植えておけば、すくすく生長して美しい花を楽しませてくれるでしょう。

主に常緑樹の足元や傾斜地のグランドカバーに使われますが、つるの性質を生かして釣り鉢やハンギングバスケットに活用されることも少なくありません。

ツルニチニチソウには、アルカロイドという毒性の成分が含まれています。口に入れなければ問題はありませんが、小さいお子様やペットがいる家庭では誤飲に注意しましょう。

ハツユキカズラ

キョウチクトウ科テイカカズラ属に属する常緑性のつる植物です。

古くから日本に自生していたテイカカズラを品種改良しているため、日本の気候によくなじみ、あまり手をかけなくても丈夫に生長してくれます。

ハツユキカズラは、春から秋にかけての葉の色の変化が楽しめる植物です。新芽のときには赤味の強い薄いピンクですが、徐々に白味が強くなります。

白と緑の斑点が混ざったような姿へと変化し、最終的には緑一色になります。秋から冬にかけては緑色の葉が紅葉するため、1年を通してさまざまな表情が楽しめるでしょう。

ハツユキカズラは匍匐(ほふく)しながら、周囲を覆うように生長します。その特性を生かしてハンギングバスケットやコンテナなどの寄せ植えの縁取りに利用すると、動きのある美しい姿を演出してくれます。

【Plantia Q&A】では”ハツユキカズラの育て方”を動画で解説しています

☘:22 ハツユキカズラの育て方|ピンク色を出す方法や紅葉させるコツは?選定方法や、増やし方もご紹介|【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介

ヘンリーヅタ

ブドウ科ツタ属に属するつる性植物で、原産国は中国です。

葉は裏側が紫色を帯びています。対して表側は銀色のラインが入ったダークグリーンをしているため、表裏のコントラストの美しさが楽しめます。

春になると黄色の花が咲き、秋には黒い果実をつけます。

日当たりのよい場所や、午前中は日が当たる半日陰でよく育ち、寒さに強いのが特徴です。

屋外で育てると、秋に紅葉したのち冬には落葉して越冬します。日が当たる場所で育てるほうが、より鮮やかに紅葉するでしょう。

つるは吸盤を持つ気根で、壁や立ち木に吸着して伸びていきます。地植えにすると10mくらい伸びるため、トレリスやフェンスに這わせると美しい姿が楽しめるでしょう。

グレコマ

シソ科グレコマ属の多年草です。暑さ・寒さに強いため、グランドカバーとして活用されるほか、明るい日陰でもよく育つ特性を活かし、シェードガーデンとしても利用されています。

丸い斑点の入った可愛らしい葉が特徴で、リーフプランツにも最適です。4月~5月にかけて、淡い紫色の花を咲かせます。

地植え、鉢植えどちらでも栽培可能ですが、繁殖力が旺盛なため、地植えの場合、はびこりすぎる可能性があります。

あまり頻繁にお手入れできない、という方は鉢植えのほうがおすすめです。

ちなみに乾燥させたグレコマは、漢方薬に使用されています。また、爽やかな香りもあるため、ハーブとしても使われています。

ワイヤープランツ

タデ科ミューレンベッキア属の常緑低木です。名前が示すとおり、細長い針金のような茎と、小さくて丸い葉が特徴です。

厳密にいうとワイヤープランツは、つる性植物ではありません。

しかし、茎が横に這うように伸び、壁面やフェンスに絡まりながら育成していくため、つる性植物と同じようにグランドカバーやハンギングバスケットの寄せ植えなどに活用されます。

ワイヤープランツは環境適応性の高い植物で、日なたから半日陰まで場所を選ばずよく育ちます。室内でも日当たりのよい場所ならすくすくと生長するため、インテリアグリーンとしても人気です。

特にレンガや木の什器との相性は抜群で、おしゃれな空間を演出してくれます。

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☘:237【Q&A】ワイヤープランツの育て方|どんな場所で育てたらよいの?水やりや肥料、増やし方もご紹介|【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介

クレマチス

キンポウゲ科センニンソウ属の多年草で、日本をはじめアジアやヨーロッパなど北半球の広い地域が原産のつる性植物です。

クレマチスは300以上の品種があるといわれ、日本原産の品種も数多く存在しています。

上品で美しい茎とつるが特徴のクレマチスは「つる性植物の女王」とも呼ばれており、そのエレガントなたたずまいに魅了される人も少なくありません。

花の形はチューリップのようなものからガクが大きく開くものなど品種によりさまざまで、花色もピンクや白などバリエーションが豊富です。

壁やフェンスに這わせるほか、アーチにするのもおすすめです。

耐寒性は強いですが高温多湿には弱く、日当たりが悪いと花数が減ったり花色が悪くなったりするため注意しましょう。

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つるバラ(クライミングローズ)

バラ科バラ属の落葉性の低木で、その名のとおりつる状に茎が長く伸び、支柱に沿って生育したり、地面を這ったりする特性を持っています。

ほかのつる性植物とは異なり枝が長く伸びるだけのため、アーチやフェンス、トレリスなどに誘引して観賞するのが一般的です。

花は小輪から大輪までさまざまで、花色や香り、品種もそれぞれ異なることから、お気に入りの品種を探すのも楽しいでしょう。

枝が2m~10mにまで生長する品種もあるため、庭や住まいを立体的に演出してくれます。

また耐寒性が強く日光を好むことから、日当たりがよい場所で育てましょう。専門店では年間を通して鉢植えの苗が販売されているため、比較的手に入りやすい植物です。

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コンボルブルス

ヒルガオ科セイヨウヒルガオ属の植物で、地中海沿岸地方を中心に世界中に200種余りの品種が自生しています。一年草や多年草、低木など形態もさまざまです。

5月~7月の開花期には、青、白、ピンクのヒルガオのような漏斗型の花を咲かせます。花の寿命は3日程度と非常に短く、雨天や夜間は閉じるのが特徴です。

コンボルブルスは日照時間が長い環境を好むため、日当たりのよい明るい場所で育てましょう。

茎がよく伸びるため、剪定をして形を整えます。フェンスや支柱に誘引すると美しい形が楽しめるでしょう。

ゴーヤ

ニガウリとも呼ばれるウリ科ツルレイシ属の一年草です。熱帯アジア原産で、沖縄の伝統野菜としても知られています。

暑さや強い日差し、乾燥に強く、よく育つため初心者でも栽培しやすい植物です。

カエデのような青々とした大きな葉が特徴で、7月~8月にかけて、キュウリのような黄色い花を咲かせたあと、独特の苦みがある果実になります。

ゴーヤは家庭菜園として果実を育てるだけでなく、ネットに絡ませてカーテンやシェード風にしたり、棚栽培を楽しんだりもできます。

特にグリーンカーテンは室温を下げる効果が期待できるため、おすすめです。

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トケイソウ

トケイソウ科トケイソウ属の植物で、アメリカの熱帯地域を中心に世界中に約500種類ほど分類しています。

暑さには強い一方寒さには弱いものが多いですが、耐寒性のある種類も少なくありません。

トケイソウという名前は、花の形が時計に似ていることに由来しています。

開花期には、時計の文字盤のような個性的な花を咲かせます。開花期は5月~10月にかけてですが、種類により時期は異なります。

トケイソウはあんどん仕立ての鉢物にするのが一般的ですが、トレリスに誘引したり、グリーンカーテンにしたりと、さまざまな方法で楽しめるのが魅力です。

イタビカズラ

クワ科イチジク属の常緑つる性木本で、福島県および新潟県以西~沖縄の林縁に自生しています。

イチジクの仲間でイチジクに似た実をつけますが、大きさは非常に小さいのが特徴です。

つる性植物の中でも登はん性が非常に高い植物で、加工されていない石垣やブロック塀をよじ登って生育します。

葉は細身で長く、裏面にはマスクメロンのような網目模様が入っています。コンクリートの壁にも這うように生育するため、壁面緑化に活用されることが多い植物です。

キヅタ

ウコギ科キヅタ属の常緑植物で、冬でも紅葉せず、一年中緑色の葉をしていることからフユヅタとも呼ばれています。

日本在来種で、日本中のどこでもその姿が見られます。

深緑色の葉は厚く頑丈で、葉の形は種類によりさまざまです。みずみずしく美しい葉をしているため、観賞用としても人気があります。

また、葉に厚みがあることから目隠しとして壁面緑化する際に用いられることも少なくありません。

オオイタビ

クワ科イチジク属の常緑性植物で、房総半島以西の日本各地に自生しています。茎のあらゆるところから吸着根を出すことで、ほかの樹木や岩場を登って生長します。

日なたを好む性質ですが耐陰性もあるのが特徴で、基本的には放置していてもよく育ちます。ただし暖かい場所を好むため、冬場に霜が降りる地域での地植えは難しいでしょう。

青々とした緑色の葉が密に壁面を覆うため、壁面緑化に最適な植物です。そのほか、斑入りの園芸品種が観葉植物として人気を集めています。

つる植物を育てる際の注意点

つる性植物を育てる際にいくつか注意したい点があります。それぞれ詳しく解説しますのでしっかり覚えておきましょう。

壁面を傷つける可能性がある

前述したとおり、吸盤タイプの植物は吸着力が強いため、壁面を傷つける恐れがあります。

無理やりはがそうとすると、壁面の一部も一緒にはがれてしまう可能性があるため注意してください。

隣の家に根が伸びると、ご近所トラブルにもなりかねません。

吸盤タイプのつる性植物を育てる場合は、植えつけ場所に注意しましょう。壁面緑化用のタイプの壁に変えるのもひとつの方法です。

繁殖力が旺盛なものもある

繁殖力が旺盛なタイプのものを植えつけると、育ちすぎて手がつけられなくなる場合があります。

特に生長スピードが早い植物は、放置しているとあっという間に生い茂り、病害虫の原因になりかねません。

少なくとも年に一度は剪定をしたり、花がらを摘み取ったりするなどのお手入れを行いましょう。

なかなかお手入れする時間が取れない、という場合は生長が遅い品種がおすすめです。

根が浅いため直射日光に注意する

多くのつる性植物は、地面に近い浅い場所に根を張るため、直射日光が地面に当たると根が傷むことがあります。

つる性植物を植えつけた際は、腐葉土や落ち葉などで地面を覆うマルチングを施しましょう。

マルチングをすることで直射日光による熱を遮断するだけでなく、蒸発を防いだり、株の衰弱を抑止してくれたりします。

鉢植えの場合は水やりに伴って土が沈んでしまうため、必要に応じて増し土をして、鉢の中の土を増やしてあげましょう。

増し土をする際は、たわんで地面に垂れているつるを土の中に埋めないように気をつけてください。

まとめ

つる性植物にはさまざまな種類があり、伸び方や葉の形状、花の色もさまざまです。また、比較的育てやすいものが多いため、初心者でも栽培しやすいでしょう。

それぞれの特徴をしっかりと理解して、庭や住宅の雰囲気に合ったつる性植物を取り入れることで、住まいがより華やかで素敵な空間になるでしょう。

理想の庭づくりを実現するためにも、「つる植物をどのように飾りたいか」、「つる植物をどうしたいか」を事前にしっかりと考えて、イメージにぴったりの品種をお選びください。

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