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ディフェンバキアの育て方!特徴や注意点を解説

ディフェンバキアの育て方!特徴や注意点を解説

ディフェンバキアは古くから親しまれている観葉植物の代表格です。グリーンや黄緑、白色のグラデーションで彩られた美しい葉を広げる魅力的な植物で、育てやすさもあるため初心者の方でもおすすめです。

この記事では、ディフェンバキアの特徴や基本の育て方、注意点などを詳しく解説します。ディフェンバキアのさまざまな種類も紹介していますので、ぜひご覧ください。

ディフェンバキアとは?

ディフェンバキア(Dieffenbachia)は、サトイモ科ディフェンバキア(シロカスリソウ)属の常緑性多年草です。

原産地は熱帯アメリカで、メキシコからアルゼンチンの広い範囲にかけて熱帯雨林に自生しています。

ディフェンバキアの特徴

ディフェンバキアはグリーンのグラデーションが鮮やかなカラーリーフが特徴で、大きめの楕円形の形状をして先端はシュッととがっています。

品種によって斑の入り方も異なり、エキゾチックなものやエレガントなものなど、さまざまな印象を与えてくれます。

ナチュラルな雰囲気にもよく馴染むためどのようなインテリアでも合わせやすさがあり、ディフェンバキアをひとつ飾っているだけで周囲をパッと明るくしてくれる観葉植物です。

冬場にも葉を落とさない常緑性であるため、1年中楽しめることも人気の理由です。

またディフェンバキアは生長スピードがゆっくりで育てやすく、初心者にもおすすめです。耐陰性が強く日当たりの悪い場所でも育てられるため、置く場所に困りません。

「庭や室内の日当たりが悪くて栽培や観葉植物が楽しめない…」という方でも安心です。

ディフェンバキアの樹高は10cm〜200cmほどです。流通している品種はさまざまあり、大きく育つ株と小さな株のままのタイプがあります。大型の品種のものは、1本の茎が伸びて大きな葉をつけるのが特徴です。

株が小さな品種のものは株立ち(根本から複数本の幹が立ち上がっている樹形)になります。

置きたい場所のスペースにあわせて、大型と小型の品種選びができるのも嬉しいポイントです。また大型の品種であっても、鉢植えにして定期的に剪定することでコンパクトに仕立てられます。

ディフェンバキアの育て方

ディフェンバキアの基本的な育て方について紹介します。

栽培場所

ベストな場所

ディフェンバキアは半日陰の場所に置くのが基本で、「窓から少し離れた朝日が当たる場所で育てる」のがベストです。直射日光は葉焼けしてしまうため避けます。

室内に置く場合も直射日光が差し込む場合は、レースカーテンなどで日の強さを調節してください。

日の当たらない暗い部屋の場合

ディフェンバキアは日陰にも強いため日が入らない暗めの部屋でも育ちますが、そのような場合は定期的に日光に当ててあげるのがポイントです。

ずっと日が当たっていないと株が弱まってしまい、葉色が悪くなったり茎がひょろりと伸びてしまったりすることがあります。

西日は避ける

西日に当たりすぎるのもよくありません。徒長や葉焼け、葉の色が薄くなってしまうこともあるため、東向きや南向きの部屋のほうが安心です。

適切な温度

ディフェンバキアは耐暑性が強いですが、耐寒性は弱いといった特徴があります。ディフェンバキアが自生している地域は赤道に近いため暖かな環境であり、平均気温は20℃以上です。

日本の夏や冬のように極端な気温差は苦手なので、最低15℃をキープしてあげるのがポイントです。

冬場は室内であっても窓際などは夜間に冷え込むこともあり、寒さで枯れる可能性もあるため窓から離れた場所に置くのが安心です。

断熱シートなどを設置して、外気が入り込まないようにする対策もおすすめです。

水やり

ディフェンバキアの自生する地域は、熱帯雨林気候であり多湿な環境を好みます。そのため土の中を乾燥させないことが水やりのポイントです。

頻度

ディフェンバキアは、夏と冬で水やりの頻度を変えることが大切です。

夏場は、土の「表面」が乾いたらたっぷりと水を与えてください。頻度は月に3〜4回程度が目安で、ある程度の乾燥と加湿のメリハリをつけた状態がベストです。

根腐れや水切れを防いで適切に生長できます。

冬場は水やりを控え、乾かし気味で育てます。土の「中身」が乾いてから、さらに3日ほどあけてたっぷりと水やりします。

頻度は月に1回ほどが目安です。水やりを控えることで冬の寒さにも強くなります。

葉水をする

乾燥させないようにできるだけ毎日葉水を行います。葉から水滴が垂れるくらいたっぷりと葉水して多湿な環境にしてあげるのがポイントです。

みずみずしいたくさんの葉が生長してくれます。冬場は加湿器を使って、湿度を高く調節してあげるのもよいでしょう。

注意点

土の表面が乾かないうちに何度も水やりしたり水やりの量が少なかったりすると、根腐れや水切れをおこす原因になります。

たっぷりと一度に水を与えることで、土の中を循環させて新しい空気を送り込めるため根腐れを防止できます。

また気温の低い午前中に水やりすることも大切です。昼間に水やりしてしまうと気温の上昇に伴って、鉢の中は高温多湿の状態になり、株や根を痛める原因となります。

ディフェンバキアは高温多湿の環境は得意ですが、日本の夏の暑さはストレスを与えてしまうため朝の時間帯に水やりをすませましょう。午後の水切れ防止にもつながります。

用土

ディフェンバキアは有機質がたっぷりと入った肥沃な用土を好みます。粘土状の土だと根腐れする恐れもあるため、排水性と保水性のどちらも備えたふかふかの土が適しています。

自分で用土を作る場合は、「赤玉土6:腐葉土3:ピートモス1」を混ぜ合わせます。

肥料

ディフェンバキアは定期的に肥料を与えると、適切に生長し美しい葉をたくさん出します。肥料が不足すると、株の元気がなくなったり枯れてしまったりする可能性もあるため注意が必要です。

ただし肥料をたくさん与えればよいわけではなく、適量を守りタイミングにも注意して与えることが大切です。

頻度

春から秋にかけて2〜3ヵ月に1回の頻度で、緩効性の『マグァンプK』や置肥タイプの『プロミック観葉植物用』などの化成肥料を与えます。

種類

「チッソ」「リンサン」「カリ」がバランスよく配合された観葉植物用の肥料がおすすめです。

  • チッソ

葉の生長に大切な栄養素です。チッソが不足すると葉が変色したり落ちてしまったりと生育不良に陥ります。

  • リンサン

花や実の生長に大切な栄養素です。根の生長を助ける働きもあります。リンサンが不足すると開花に影響し、花や実の数が少なくなります。

  • カリ

根をはじめ、茎、花や実など植物全体を丈夫に育ててくれます。カリが不足すると植物全体の抵抗力が弱まり、根腐れを起こしやすく病害虫の被害も受けやすくなります。

肥料を与え過ぎると勢いよく生長しすぎてしまって、剪定や植えかえなどのお手入れに負担がかかってしまうこともあるため、用量をしっかりと守りましょう。

そのほか肥料を与えるとよいタイミング

ディフェンバキアの植えかえや剪定のあと、株の元気がないとき、夏・冬越しのタイミングにも肥料を与えてあげると生長を助けます。

活力剤を与えるのもおすすめ

肥料だけでなく水やりのときに一緒に『リキダス』を1週間に1回の頻度で与えると、ディフェンバキアの葉色が鮮やかになります。

活力剤は肥料のように与え過ぎると問題になるということはないため、定期的に与えるとよいでしょう。

剪定

ディフェンバキアは品種によっては大きくなりすぎるものもあり、放置していると管理がしづらく見た目も悪くなることがあります。

時期

剪定を行う時期は、生長期である5月〜7月ごろが適しています。8月以降は、気温が高くなりすぎるため、剪定した茎の切り口から水分が抜けて枯れる原因となります。

反対に冬の寒い時期に剪定すると株にストレスを与えてしまい、うまく生長しないことがあります。

タイミング

2〜3年に1回を目安に、樹高が高くなりすぎたり枝葉が増えすぎたりしたら剪定を行います。

ポイント

好みの高さにあわせて、茎を剪定します。剪定する箇所は、葉と茎のつけ根付近にある節目より数mm上で切ります。

節目のすぐ上の部分が盛り上がっており、そこから芽が伸びてくるため、この部分を残して剪定するのがポイントです。

大きくなる品種のディフェンバキアでも、剪定すればコンパクトに抑えられるため置くスペースにあわせて剪定しましょう。

注意点

ディフェンバキアを剪定するときは、手袋を着用して素手に触れないようにしておくと安心です。

ディフェンバキアの樹液には毒が含まれており、体質によってかぶれる可能性があります。もしも触れてしまった場合は、水で洗い流しましょう。

人や動物の粘膜などに触れると大きな痛みを伴う恐れもあるため、ペットや小さなお子さんがいる場合はとくに注意が必要です。誤って口に入れてしまったということがないようにしましょう。

植えかえ

ディフェンバキアを鉢植えで育てている場合は、定期的な植えかえが必要です。

ペース

2〜3年に1回のペースが目安です。そのほかにも、鉢の中に根が増えてパンパンになっている状態や、土の表面や鉢底から根が出てしまっているときも植えかえのタイミングです。

時期

ディフェンバキアの生長期である5月〜8月が適しています。あまりにも寒い日に行うと根が寒さにあたって株が弱まる原因となるため避けてください。

やり方

1.鉢から株を丁寧に取り出す
鉢を逆さにすると簡単に抜けます。細い根がたくさん張っているので、無理に引っ張らないようにします。

2.土を4分の1ほど落として根を整理する
伸びすぎた根は付け根から切り落とします。茶色くなった根、腐っている根もすべて取り除きます。

3.一〜二回りほど大きめの鉢に植えかえる
鉢に用土を敷いてから元肥をいれます。中心にディフェンバキアの株を置いて、用土を足します。

4.水やりしてから株を固定させる
たっぷり水やりしたら土の表面を手で軽く押さえ、周りの土を寄せて株を倒れないように固定させます。

増やし方

ディフェンバキアを増やしたい場合は、挿し木の方法で増やせます。比較的かんたんな方法で、2〜3週間ほどで発根するため気軽にチャレンジしてみてください。

挿し木を行う場合も、5月〜8月の時期が適しています。挿し木の方法は以下のとおりです。

  1. 茎の先端を10〜15cmくらいの長さに切ります。
  2. 赤玉土などに挿しておき、明るめの日陰で管理します。
  3. 土が乾かないように適宜水やりします。
  4. 2〜3週間ほどで発根しますが、1か月待ってから鉢植えに植えかえます。

ディフェンバキアを育てる際に気をつけること

ディフェンバキアは育てやすい観葉植物ですが、気をつけておきたいトラブルもあります。以下のようなトラブルが起こった場合の対処法や、起こらないようにするための予防について紹介します。

害虫

ディフェンバキアに発生しやすい害虫は、カイガラムシ・ハダニなどで、季節問わず年中発生する可能性があります。吸汁性の害虫であるため、発見したらすぐに取り除きます。

病気

ディフェンバキアがかかりやすい病気には、炭そ病・茎腐病があります。炭そ病は高温多湿な環境になるとかかりやすい病気で、葉や茎に黒い斑点が現れます。

対処法は早めに切り落として薬剤を散布することです。日当たりや風通しが悪いと感染しやすいため、枝葉が混み合わないように剪定することもポイントです。

茎腐病は土が過湿な状態になるとかかりやすい病気で、褐色のまだらな斑点ができます。

発病すると薬の効果はあまり期待できないため、症状が出ている場合は土ごと処分が必要です。適切に土を管理して予防することが大切です。

葉焼け

葉焼けは強い日差しを浴びすぎて葉が傷んでしまう症状です。葉焼けすると以下のような症状が現れます。

  • 葉の一部が茶色く枯れている
  • 葉が脱色し白っぽくなっている

このような症状に気づいたら、すぐに置き場所を変えてあげることが対処法です。

ディフェンバキアは直射日光が当たると葉焼けを起こしやすいため、明るめの日陰が適しています。時間帯によって直射日光に当たっている可能性もあるため注意が必要です。

また一度葉焼けした部分は、元には戻らないためカットします。新しい葉が出てくるまで適切な場所で管理しながら待ちましょう。

根腐れ

根腐れは土の中の酸素濃度が低下して、有機物が腐敗し環境が悪くなることで起こります。根腐れを起こすと以下のような症状が起こります。

  • 土が乾きにくくなった
  • 水やりしても株に元気がない
  • すぐ葉が落ちてしまう
  • 葉が茶色や黄色く変色している
  • 幹が柔らかい
  • 土の表面にカビが繁殖してしまっている
  • 土から腐敗臭がする

根腐れを起こした場合の対処法は以下のとおりです。

  • 新しい土に交換する
  • 根の傷んでいる部分をカットする
  • 風通しのよい明るい日陰に移動する
  • 発根剤を与えてみる

根詰まり

根詰まりは、鉢の中で根がパンパンに詰まることで起こる症状です。根詰まりを起こすと以下のような状態になります。

  • 水を吸わなくなる
  • 葉が黄色く変色する

このままの状態で放置するとディフェンバキアの生長に悪影響を及ぼします。

根詰まりに対処する方法は、一回り大きな鉢植えに植えかえすることです。水を吸わなかったり葉が黄色くなったりする症状は解消されるはずです。

ディフェンバキアには種類がある

ディフェンバキアにはさまざまな種類があるため、インテリアの雰囲気やスペース、好みにあわせて選んでみましょう。

アンナ

アンナは小型の品種で、樹形は株立ちです。緑色の葉にライトグリーンの斑が多く入っているのが特徴です。

カミーラ

カミーラも小型で株立ちの品種です。葉の中央部分には、あわい黄色から乳白色の斑が入り、縁の部分は黄緑色をしているのが特徴です。ライトなカラーで部屋をパッと明るくしてくれます。

ホワイト・ドリーム

ホワイト・ドリームも小型で株立ちの品種です。緑色の葉の中央部に、大きくあわい黄色から乳白色の斑が入ります。

メアリー

メアリーは濃い緑から白色のまだらな斑が入り、光沢のある葉が特徴です。インパクトもあるため、インテリアのワンポイントにもなってくれます。

ドラゴンスケール

ドラゴンスケールはあまり流通しておらず希少な品種です。白や黄色の斑入り模様が入り、羽のように横へと葉が広がって大きく伸びるのが特徴です。

トロピックスノー

トロピックスノーは大型の品種で、太い茎を高く伸ばします。葉は緑色をしており、葉脈の模様にあわい黄色から乳白色の斑が入ります。インテリアのメインツリーにもおすすめです。

まとめ

ディフェンバキアはカラーリーフとして1年中楽しめる、育てやすい観葉植物です。

日当たりや水やりなど適切に管理することで、長い間美しい葉を出してくれます。サイズや葉の色、模様など種類もさまざまあるため、インテリアにあわせて選べるのも魅力の一つです。

ぜひインテリアグリーンとして、ディフェンバキアを育ててみてはいかがでしょうか。

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