玄関に植えると縁起が良い木(樹木)12選!選ぶときの注意点も
玄関は家の印象を左右する場所であるため、家の雰囲気にあうオシャレな植栽を選びたいものです。
また、せっかくなら玄関に植えると縁起の良いといわれている木を植えたいと考える方もいることでしょう。
今回は、玄関に植えると縁起が良いとされる11種類の木を紹介します。
玄関に縁起の良い木を植えるのがおすすめの理由
縁起の良い木とは、魔除けや邪気払い、金運アップ、幸運を呼ぶなどの効果があるとされる木や、霊力を宿していると信じられてきた木のことです。
日本で古くから縁起が良いとされているものもあれば、海外で縁起が良いとされるものもあります。
理由はさまざまで、神話や伝説などが言い伝えられているものや、名前の語呂から縁起を担いでいるものなどがあります。
風水でも玄関は運気が出入りする重要な場所とされているため、邪気払いや運気アップが期待できる縁起の良い木を植えるのがおすすめです。
また縁起とは関係なく、玄関に木を植えることで外観に立体感が出て建物の印象を引き立たせる効果もあります。オシャレな家づくりの観点でも、玄関に木を植えるのがおすすめです。
玄関におすすめの縁起の良い木
玄関におすすめの縁起の良い木を11種紹介します。
ナンテン
- 科・属:メギ科ナンテン属
- 分類:常緑性
- 樹高:低木(2~3m)
- 原産:日本・中国・東南アジア
ナンテンは晩秋から冬にかけて真っ赤な実をつける、日本で親しまれている木です。
梅雨ごろから夏にかけては白い小さな花を咲かせ、秋になるにつれて葉が紅葉し、ナンテンの特徴である真っ赤な実をつけます。品種によっては白や黄色の実をつけるものもあります。
ナンテンは名前から「難を転ずる」をイメージできるため、縁起の良い木、厄よけ、魔よけとして古くから玄関や庭に植えられてきました。またお正月のお飾りにも使用されることが多い縁起木です。
ナンテンの花言葉には「良い家庭」「福をなす」があり、ご自宅に植えるのにぴったりな言葉です。生長がゆっくりであまり大きくならず、日本の気候にも合っているため管理しやすさもあります。
【Plantia Q&A】では”南天の育て方”を動画で解説しています
センリョウ
- 科・属:センリョウ科センリョウ属
- 分類:常緑性
- 樹高:低木(0.7~1m)
- 原産:東アジアの温暖地域(日本・中国・マレーシア)
センリョウは、縁がギザギザの葉が2枚向かい合うようにして生えるのが特徴の樹木です。
10月〜2月になると枝先の葉の上に真っ赤な実をつけ、葉色と赤い実のコントラストが楽しめます。
6月〜9月には花びらのない花を咲かせますが、実のほうが観賞度は高く魅力的です。
センリョウ(千両)という言葉がお金を連想できることから「金運があがる」、「富を招き寄せる」といわれており、縁起が良い植物として有名です。
正月の縁起物として人気が高く、例年12月になると実のついたセンリョウの枝が飾り用として売られるようになります。
日本では関東以西や、中国、マレーシアなど、東アジアの温暖な環境で自生しているため、温かい地域であれば庭植えにしても安心して管理できます。
【Plantia Q&A】では”センリョウの育て方”を動画で解説しています
マンリョウ
- 科・属:サクラソウ科ヤブコウジ属
- 分類:常緑性
- 樹高:低木(1m)
- 原産地:日本・中国・台湾・インド・東南アジア
マンリョウは、センリョウとよく似ている樹木です。冬になると赤い実をつけお正月飾りにも使われます。開花時期は7〜8月ごろで、白く小さな花が下に向かって垂れ下がるように咲かせます。
センリョウと同じく、マンリョウ(万両)という名がお金を連想させることから、縁起物として親しまれています。名前も特徴も似ているマンリョウとセンリョウですが、植物の分類は異なります。
またマンリョウは実が下向きに垂れるようにつき、センリョウの実は葉の上につくため、それぞれの特徴を把握すれば見分けられます。
ヒイラギ
- 科・属:モクセイ科モクセイ属
- 分類:常緑性
- 樹高:高木(4~10m)
- 原産地:東アジア
ヒイラギは、葉の縁がギザギザに尖っているのが特徴です。11月〜12月ごろに葉の脇から白い小さな花が集まって咲き、翌年の初夏に濃い紫色をした実をつけます。
ヒイラギは耐寒性があり丈夫なことから、公園などの植栽としても人気のある樹木です。
ヒイラギは漢字で「柊」ですが、「疼木」と書くこともあります。「疼(ひいらぐ)」はヒリヒリやズキズキした痛みを表す言葉で、葉のトゲにふれて疼痛を起こすことに由来しています。
日本では古くからヒイラギの葉が鬼の目を刺すと信じられており、ヒイラギを家の入り口に植えると魔除けになるとして扱われてきました。
今でも節分の日に、ヒイラギの枝にイワシの頭を刺したものを家の門に立て、魔除けに使う風習も残っています。
特徴でもある葉のギザギザは老木になると次第に丸くなっていき、品種によってはもともと葉が丸いものもあります。
アジサイ
- 科・属:アジサイ科アジサイ属
- 分類:落葉性
- 樹高: 低木(2m)
- 原産地:日本(本州~九州)
アジサイは小さな花が密集して大きな毬のようになるのが特徴で、青や紫、ピンクなどの色鮮やかさも魅力です。
開花時期は5〜7月ごろの梅雨時期で、アジサイが咲くと雨が多い時期に美しい彩りを与えてくれます。
小さな花が集合して咲くようすから「一家団らん」という花言葉を持っているため、玄関に植えるのにぴったりな内容です。
また、アジサイを玄関に植えると商売繁盛や金運を高める、入口に吊すと魔除けになるという言い伝えもあります。
アジサイはさまざまな品種があり、咲き方や色味も豊富なバリエーションがあります。玄関の雰囲気にあわせて選べる点でもおすすめです。
【Plantia Q&A】では”アジサイの育て方”を動画で解説しています
ボタン
- 科・属:ボタン科ボタン属
- 分類:落葉性
- 樹高: 低木(1~1.5m)
- 原産地:中国
ボタンは春になると大きくて美しい花を咲かせることが特徴で、古くから美しい女性を表すためにボタンの花が用いられるほどの魅力をもっています。
赤や白、ピンク、黄色など色味も豊富で、春と初冬の年2回咲く品種もあります。
ボタンは圧倒的な美しさから鑑賞用として親しまれており、高貴さを象徴する花として古くから美術品などのデザインとしても取り入れられています。
ボタンの原産は中国で、昔から中国でも高貴な花として扱われ、お城の中で育てられたとされています。
服用すると不老不死になると言い伝えのある薬「丹」の文字が使われていることから、不老不死や長寿という意味も込められており、幸せや繁栄をもたらす縁起の良い花ともいわれています。
【Plantia Q&A】では”ボタンの育て方”を動画で解説しています
オリーブ
- 科・属:モクセイ科オリーブ属
- 分類:常緑性
- 樹高: 高木(3〜4m)
- 原産地:地中海
オリーブは銀色をした葉が美しく、洋風の玄関にもよく似合う木です。
地中海が原産であるため乾燥に強く、潮風にあたる海沿いの地域でも育てられます。関東北部より西側の地域では地植えが可能でシンボルツリーとしても親しまれています。
また、オリーブは平和の象徴ともいわれており、花言葉にも「平和」があります。これは旧約聖書に記された「ノアの方舟」にある、平和を象徴するワンシーンでオリーブの葉が登場することに由来しています。
オリーブは5〜6月ごろの初夏に小さくて可愛い白い花をたくさん咲かせ、その後は丸いグリーンの実をつけます。実はグリーンから徐々に熟していき、紫から黒色へと変わります。
そのまま食べると渋いですが、ピクルスやオイルなどに加工して食用としても楽しめます。ただし、実を楽しむには1本だけだと受粉しにくく、異なる品種2本を近くで育てる必要があります。
【Plantia Q&A】では”オリーブの育て方”を動画で解説しています
モミの木
- 科・属:マツ科モミ属
- 分類:常緑性
- 樹高:高木(20~30m)
- 原産地:アジア
モミの木は、2〜3cmほどの針のような細い形状をした葉がついた植物です。
寒い冬にも葉を茂らせ長寿命であることから神聖な木として扱われ、神社仏閣でもモミの木が祀られたり、絵馬に使われたりしています。モミの木には精霊が住む、玄関に飾ると魔除けになる、悪夢を避ける力があるという言い伝えもあります。
また、モミの木はまっすぐ伸びて新芽もつきやすいことから、子孫繁栄の象徴ともいわれるほか、風水では針状の葉が邪気払いに効果があるともいわれています。
モミの木は、クリスマスツリーとしてもよく知られています。海外の植物だというイメージがありますが、実は沖縄や北海道を除いて日本の広い地域で自生しています。
そのため、日本の気候でも育てやすく、縁起の良い言い伝えも多いため、玄関に植えるのにおすすめの植物です。
月桂樹
- 科・属:クスノキ科ゲッケイジュ属
- 分類:常緑性
- 樹高:高木(15m)
- 原産地:地中海沿岸
月桂樹は地中海沿岸が原産ですが、日本でも育てやすい植物です。鮮やかなグリーンの葉が美しく、生長がとても早いため庭や生け垣にもよく使われています。
4〜5月ごろには、淡い黄色の花を咲かせます。月桂樹はローレルやローリエともいわれ、料理の香りづけとしても使われるため、観賞以外にも親しまれています。
また、オリンピックなどで勝者を称える「冠」に使われていることも有名です。ギリシャ神話のなかで太陽神アポロンが勝者を称え、月桂樹の小枝で作った冠をさずけていたというエピソードから、勝利と栄光の象徴となっています。
このエピソードに由来して「栄光」、「勝利」、「栄誉」という花言葉もあります。
風水でも金運アップや幸運の効果があるといわれており、ポジティブな内容の花言葉を持っていることから、玄関先に植えるのにもぴったりです。新築祝いのプレゼントにも選ばれています。
【Plantia Q&A】では”月桂樹の育て方”を動画で解説しています
ダイダイ
- 科・属:ミカン科ミカン属
- 分類:常緑性
- 樹高:高木(1.5~3m)
- 原産地:インド・ヒマラヤ
ダイダイは英名でビタースウィートと呼ばれ、苦みのある柑橘類の果樹です。そのまま生食には向きませんが、香りが良いため料理の香りづけや果実酒として使用できます。
ダイダイの語源は、「代々」から来ています。冬に実が熟し春になっても落ちないことから、「代々続く」の意味を込めて名付けられ、玄関にダイダイを植えると繁栄するといわれています。
代々家が繁栄するとして、お正月の鏡もちやしめ飾りにも使われる縁起の良い果樹です。縁起が良くなおかつ果樹を植えたい場合は、ダイダイがおすすめです。
ツツジ
- 科・属:ツツジ科ツツジ属
- 分類:常緑性
- 樹高:低木(0.5m~2m)
- 原産地:日本・中国・アジア東部
ツツジは春になると、ピンクや白などの花をたくさん咲かせる植物です。満開の時期には、葉が見えなくなるほど立派に咲きほこるのが魅力です。
暑さや寒さにもよく耐えられるため、公園の植樹や街路樹としてもよく利用されており、古くから親しまれています。
ツツジはたくさんの花が次々に咲き続けることから「幸せが長く続く」といわれ、縁起が良いといわれています。
また、寿命が長いことから、家庭の健康を祈願して植えられることもあります。玄関に色鮮やかな花を楽しめる木を植えたい場合におすすめです。
【Plantia Q&A】では”ツツジの育て方”を動画で解説しています
玄関におすすめの縁起の良い木の選び方
縁起が良いとされる木は多く、葉が美しい木、実が主役となる木、花が特徴的な木など、それぞれの特性は異なります。
そのため、どの木を選べばいいか迷ってしまう方も多いでしょう。ここでは縁起が良いとされる木のなかから、玄関に最適なものを選ぶためのポイントを2つ紹介します。
家の外観とバランスのあう木を選ぶ
木を選ぶ際は、家の外観とバランスのあうものを選ぶのがポイントです。たとえば、和風テイストの外観であれば、日本でも古くから縁起が良いとされ親しまれている木がよくマッチします。
反対に洋風やモダンなどの外観であれば、日本古来の木よりも外国産の木のほうが雰囲気にマッチしやすいです。
玄関の木を選ぶときには、外観デザインの方向性にあわせて選んでみましょう。
ドアの開閉や通行に支障がない木を選ぶ
ドアの開閉、通行のことをよく考えて選ぶことがポイントです。木の特性によって生長スピードや樹高、樹形は異なるため、ドアの開閉や通行の妨げとなる可能性もあります。
周囲への干渉を防ぐには、常緑樹の場合であれば生長が緩やかなものや刈り込みで樹形を維持できるものがおすすめです。また、落葉樹であれば下枝が少ないものを選ぶと、通行を妨げません。
せっかく植えた木が邪魔になることがないように、木の生長や特性を考えて選ぶといいでしょう。
玄関におすすめの縁起の良い木を選ぶ際の注意点
玄関に植える木を選ぶ際は後悔することがないように、以下の点にも注意しておきましょう。
生長後の樹高や樹形を考える
生長したあとの樹高、樹形を考慮しておく必要があります。樹高が高すぎるとお手入れも大変になり、業者に剪定を依頼しなければならないケースもあります。
お手入れのことを考えて、家の高さよりも低いものを選ぶのが基本です。
また、常緑樹は枝葉が生い茂りやすく、放置していると玄関周りが暗くなってしまいます。お隣の日当たりにも影響する可能性があるため、注意が必要です。
虫が付きやすい木には注意する
虫が付きやすい木には、注意が必要です。木に虫がついていたり、葉が食害されたりすると見栄えも悪くなります。サクラやウメ、ミカンの木などは虫がつきやすいとされています。
植物に虫はつきものですが、なるべく虫が付きにくい木がおすすめです。また、定期的な剪定で風通しをよくし、虫が発生したらすぐに駆除するなどの日々の管理も大切です。
落ち葉などの掃除をする必要があるか
常緑樹の場合、1年中葉を落とさないため落ち葉が少なく掃除の手間を省けるうえ、冬場も寂しい印象になりません。
一方、きれいな花を咲かせ食べられる実をつける木の多くは落葉樹です。落葉樹は花の鑑賞や季節の果実といった楽しみがあるものの、冬に葉を落とすため落ち葉の掃除が必要です。
また、常緑樹でも小さい葉や細かい葉が落ちるため、掃除が大変なものもあります。掃除などの管理についても把握したうえで、玄関に植える木を選ぶといいでしょう
棘がある木に注意する
棘(トゲ)がある木も少なくないため、注意しましょう。衣類やバッグ、傘などをひっかけて傷つく可能性があります。棘がある木はバラやボケ、ナツメ、ミカンなどが代表例です。
棘がある木をあえて玄関に置いて邪気払いすることもありますが、なるべく人が通らないスペースに植えるほうが安心です。とくに、小さなお子さんがいる場合は要注意です。
適切な肥料の選び方
樹木に適した肥料には、種類や生育段階に応じた栄養が含まれるものを選ぶのがポイントです。
緩効性肥料
樹木の根がゆっくりと肥料を吸収できるように、長期間じわじわと効く緩効性肥料が理想的です。
植えつけの際は元肥として、肥料期間が約2年間持続する緩効性肥料『マグァンプK大粒』 を土に混ぜ込みます。
『マグァンプK大粒』は、く溶性肥料のため根の肥料やけの心配が少ないので、元肥として安心して土に混ぜ込むことができます。
また、追肥にはバラまくだけで肥料効果が約2~3カ月間持続する『プランティア花と野菜と果実の肥料』がおすすめです。
有機肥料
堆肥や骨粉などの有機肥料は、土壌の質を向上させ、長期間にわたって効果を発揮します。
特に秋~冬の寒肥として利用すると、肥料効果と同時に土の中の微生物の働きをうながします。
寒肥には堆肥と肥料成分がペレット状にひとつになった『土を豊かにする肥料』がおすすめです。
液体肥料
生育期(春から秋)には速効性の液体肥料『ハイポネックス原液』を1週間~10日に1回の頻度であたえます。
速効性があり、樹木が成長期に必要な栄養をすぐに補給できます。
施肥のポイント
施肥時期:春(3~5月)と秋(9~11月)の2回が基本で、特に生育期の春~初夏はしっかり施肥しましょう。
施肥場所:根元から少し離れた場所に施肥することで、根が効率的に養分を吸収できます。
水やり:施肥後に十分な水を与え、肥料がしっかりと土に浸透するようにすることも重要です。
これらの方法を組み合わせて施肥すると、樹木が健康でしっかり育ちやすくなります。
まとめ
玄関は家の顔にもなる重要な場所であるため、縁起が良いといわれる木がおすすめです。魔除けや邪気払い、金運アップ、幸運を呼ぶなどのさまざまな言い伝えがあり、縁起が良いといわれる理由はさまざまです。
今回紹介した縁起の良い木は、日本の気候や環境にもあいやすく、育てやすいものばかりです。玄関は家の印象を大きく左右する場所でもあり、デザインや雰囲気のあう木を選べばオシャレな家作りにもなります。
ぜひ玄関に縁起の木を植えて縁起を担ぎ、オシャレな家づくりも楽しみましょう。