冬の定番鉢花、華やかなサイネリアの育て方
冬から春にかけて開花する花の定番植物のひとつ、サイネリア。カラフルな花がこんもりと咲く様子はとても華やかでステキです。今回は、そんなサイネリアの育て方のポイントや注意点についてご紹介します。
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☘36::サイネリアの育て方|肥料の与え方、切り戻しや花がら摘みなどの管理方法、枯れる主な理由もご紹介|
サイネリアってどんな植物?
サイネリアは、キク科ペリカリス属の一年草です。品種によって20cm~100cmに生長し、2cm~10cmほどの小ぶりな花を咲かせます。ひとつの苗からたくさんの花を咲かせてこんもりとまとまるので、単独で鉢植えにするのがおすすめです。
サイネリアの特長としてあげられるのは、その豊富なカラーバリエーションです。オレンジ色以外はすべての色があるといわれるほど、たくさんの花色が存在します。「グラデーション咲き」や「虹の目咲き」といったユニークなカラーも魅力です。
なお、サイネリアは園芸界では「シネラリア」という名前で呼ばれることもありますが、「死を連想させる」とのことでサイネリアという名前が一般化しました。観賞用の鉢花としても人気が高くギフト用としても流通していますが、そういった経緯もあってお見舞いや新築祝いなどに贈るのはあまりよくないとされています。
サイネリアの育て方のポイント
サイネリアは耐寒性があり、冬に育てる植物としてとてもおすすめです。以下の育て方のポイントを参照してください。
◯品種の選び方
サイネリアは世界中に2000以上の品種があるといわれています。そのなかで一般的に入手しやすく育てやすいのは、「ケイカシリーズ」や「ティアシリーズ」「ジェスターシリーズ」「セネッティ」など。それぞれ草丈や花の大きさ・色などが異なりますので、お好みで選んでください。
◯苗植え
サイネリアの苗は9月以降に購入し、ポットから鉢に植付けを行いましょう。サイネリアは根を深く広く張る性質があるので、苗よりも一回り大きな鉢を用意するのがベストです。用土には水持ちの良いものを。赤玉土とピートモスまたは腐葉土、バーミキュライトを配合した用土に緩効性肥料『マグァンプK中粒』を元肥として混ぜておきましょう。
◯水やり
用土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えましょう。なお、開花時期には花に水がつかないように気をつけてください。
◯肥料
10~4月には緩効性肥料の置肥『プロミック 草花・鉢花用』を株のまわりに施します。9~4月に速効性の液体肥料『ハイポネックス原液』を1週間に1度、定期的に与えましょう。
◯害虫(アブラムシ)
アブラムシがつきやすいため、アブラムシ退治をしっかり行いましょう。アブラムシ退治には、肥料と殺虫剤がひとつになった『ハイポネックス原液殺虫剤入り』がおすすめです。
◯栽培環境
サイネリアは耐寒性が高い一方で、暑さと多湿に弱い植物です。冬場は暖房の風が直接当たらないように注意し、風通しと日当たりの良い窓辺などに置くといいでしょう。なお、冬場でも最低気温が5℃を上回る地域では屋外で育てることも可能です。
◯剪定
サイネリアは一株でたくさんの花を咲かせる品種。花数が減って寂しくなってきたら、芽のある節の上で茎をカットしましょう。この作業を切り戻しといい、こうすることで切り口から新しい芽が伸び、あらたに花が咲くようになります。
公開: 2017年12月5日
更新: 2023年1月21日
この記事で紹介された植物について
サイネリア
学名:Pericallis × hybridus /科名:キク科 /別名:シラネリア、フキザクラ、フウキギク、フキギク /原産地:北アフリカやカナリア諸島 /分類:一年草 /耐寒性:弱 /耐暑性:弱
色彩豊かな花を晩秋から春までと、長期にわたり楽しませてくれるサイネリア。