ハエトリソウ(ハエトリグサ)は食虫植物の代表格です。名前や見た目のインパクトが強いことから、一度見ると目に焼きついて離れることはありません。トゲがついた独特な見た目もさることながら、虫を捕獲して消化させ吸収する習性も独特で、まるでハンターさながらです。
初めてハエトリソウ(ハエトリグサ)を育てる方でも失敗しないよう、日当たり水やりといった基本情報から、植え替えや育てるポイントなどを分かりやすくご紹介します。また捕食の仕組みについてもあわせてご紹介します。
ハエトリソウ(ハエトリグサ)とは?
ハエトリソウ(ハエトリグサ)は見た目も動きもインパクトの大きい植物です。ここでは特徴などを詳しくご紹介します。
ハエトリソウ(ハエトリグサ)の特徴
ハエトリソウ(ハエトリグサ)は、モウセンゴケ科・ハエトリグサ属の食虫植物です。2枚の葉にはトゲがついており、葉に触れると閉じる性質があります。栄養が少ない環境でも生き抜くため、葉にとまった虫を捕獲できるようになっているのです。捕獲した虫は、消化しながら吸収していきます。今では品種改良されさまざまな種類があります。
名前の由来
学名は、「Dionaea muscipula(ディオネア マスシプラ)」で、ハエトリソウ(ハエトリグサ)は和名です。別名「ハエジゴク」ともよばれています。また英名では、「Venus Flytrap」とよばれており、その名前の由来は、(ヴィーナスフライトラップ=女神のハエ取り罠)で、トゲの部分がまつげに見えることから目になぞらえて付けられました。
原産国
北アメリカのノースカロライナ州・サウスカロライナ州の湿地帯に自生しています。日本のように四季があり似たような環境であることから、育てやすいとされています。種まきや株分けをわざわざ行わなくても自生して増殖しています。
ハエトリソウ(ハエトリグサ)の見た目
楕円形の2枚の葉が重なり、葉には無数のトゲがついています。まるでまぶたとまつげのようで、開いたり閉じたりします。外側はグリーンですが開くと中は赤く、そのコントラストも印象的です。
ハエトリソウ(ハエトリグサ)が食べる虫
食中植物は、虫をエサにしている植物です。ハエトリソウ(ハエトリグサ)は、その名のとおりハエをエサとして食べますが、それ以外の虫たちも食べます。
ハエトリソウ(ハエトリグサ)の仕組み
ハエトリソウ(ハエトリグサ)の葉のトゲには虫をおびき寄せる蜜腺があり、そこから甘い蜜をだして虫をおびき寄せます。エサであるハエや虫がとまったときに、葉を閉じます。ハエトリソウ(ハエトリグサ)が目で見て確認しているかのようですが、実際には葉に感覚毛といわれる3本の毛が生えており、これに触れると葉を閉じる仕組みになっています。まるでセンサーがついているかのようです。
ハエトリソウ(ハエトリグサ)は2回触れると閉じる
開閉にはかなりのエネルギーを消費するため、1回触れただけでは閉じません。エサを確実に確保できるよう、およそ30秒以内に2回触れると閉じます。1回目の刺激で閉じるのに必要な分泌液である「ジャスモン酸グルコシド」を半量だけ出します。2回目の刺激でそのジャスモン酸グルコシドが閉じるのに必要な量に達します。
そのスピードは一瞬の出来事で、0.5秒ほどですっと閉じます。閉じた葉は数日経過すると開きます。
ハエトリソウ(ハエトリグサ)に食べられた虫はどうなる?
食べられた虫たちはその後1週間ほどかけて消化され、殻だけを残して養分が吸収されていきます。虫を認識して閉じているわけではなく、何かに触れたということをセンサーでキャッチしています。虫以外が触れても同じように閉じようとします。ハエトリソウ(ハエトリグサ)はたんぱく質しか消化できないため、それ以外を含むと吐き出してしまいます。
ハエや虫の代わりになるエサ
タンパク質を消化させエネルギー源としています。そのため虫でなくてもタンパク質である食材などを与えれば、代用が可能です。「エサである虫を用意するのが大変」、「そもそも虫が苦手」といった方でも、そのような心配がなく育てられます。そもそもハエトリソウ(ハエトリグサ)は光合成ができていれば生長します。虫は土壌から吸収する栄養の代わりに捕獲しているにすぎません。
ハエトリソウ(ハエトリグサ)の寿命
センサーが運動期間に伝わることで、閉じたり開いたりといった運動をさせています。運動させる働きはエネルギーを使うため、無駄にやり過ぎるとハエトリソウ(ハエトリグサ)が疲れていきます。葉の開閉の限度は2~3回で、疲れると症状として黒くなるか枯れてしまいます。最悪の場合は株ごと枯れる危険性もあります。どうしても見てみたい場合は、エサとなるタンパク質の成分を、虫のサイズほどのごく少量を与えて鑑賞してみましょう。
ハエトリソウ(ハエトリグサ)の選び方
エサがない状態で閉じたり開いたりを繰り返すと黒くなるため、販売されている場合には黒くなっていないかチェックしましょう。店頭などで販売されているとお客さんが面白がり触れている可能性が高いです。一度黒くなったハエトリソウ(ハエトリグサ)は、回復が難しくなかなか元には戻りません。きれいにグリーン色をしたものを選びます。とくに春先には花芽がでているものを選ぶと、上手に育てれば開花を鑑賞できるかもしれません。
ハエトリソウ(ハエトリグサ)の生育スケジュール
ハエトリソウ(ハエトリグサ)の植えつけや植え替えは、休眠期である1月~2月に行います。春頃から生長期になり、この時期はとくに水やりをしっかり行い腰水します。5月~6月頃に開花します。真夏の暑い時期には直射日光は避けましょう。12月~2月頃まで休眠期に入ります。水やり・日当たりなど後ほど詳しくご紹介します。
ハエトリソウ(ハエトリグサ)(ハエトリグサ)の開花
開花の時期は5月~7月です。可愛らしい白い花を咲かせます。開花すれば種を採取し種まきの方法で増やしていけますが、種を実らせると株が弱まる恐れもあります。「種まきしない」、「株を守りたい」といった場合には、早めに切り取りましょう。
ハエトリソウ(ハエトリグサ)の花言葉は、「ウソ」「魔性の愛」です。虫をおびき寄せるために甘い蜜を出し、捕食する習性からつけられました。
ハエトリソウ(ハエトリグサ)の種類
食虫植物の中でとくに人気が高いのがハエトリソウ(ハエトリグサ)です。さらにハエトリソウ(ハエトリグサ)の中でも多くの種類が存在し、品種改良も行われています。それぞれがもつ特徴にちなんで名前がつけられております。トゲの形状や食中葉の色の違いなど、バリエーションが豊富にあります。
数ある品種は、「ロゼッタ系」と「エクレタ系」の大きく2つに分類できます。ロゼッタ系は地をはって生長していき、エクレタ系は葉が上を向いて生長していきます。
マスシプラ・オールドタイプ(ロゼッタ系)
原種に近く日本で定番の一番多く販売されている品種です。葉が多いのが特徴で地をはうように生長していきます。キレイなグリーンと葉の内側の赤紫色が特徴です。マスシプラ・オールドタイプを交配させてさまざまな種類のハエトリソウ(ハエトリグサ)が増えていきました。
ビックマウス(ロゼッタ系)
茎は短く、ロゼッタ系の中で最も大きな食中葉です。
ソーティース(エレクタ系)
ノコギリの歯という名前がつけられており、特徴である歯のトゲが細くギザギザしている品種です。
シャークティース(エレクタ系)
その名のとおり、サメの歯のように見えることから名付けられ、マシスプラ・オールドタイプと比べてトゲの量は少なくて短い三角の形状をしています。上を向いて生長します。
レッドピラニア(エレクタ系)
赤色が鮮やかなのが特徴です。
ハエトリソウ(ハエトリグサ)の水やり
ハエトリソウ(ハエトリグサ)の好環境は湿地帯です。湿地帯は定期的に冠水する土地でもあり、常に湿った状態です。乾燥すると黒くなる場合があるため、常に湿度が高い状況になるようにしましょう。
腰水がおすすめ
腰水とは鉢の下に受け皿を敷き、その受け皿の中に2~3cmほど水を入れておく方法です。観葉植物によっては、腰水をすると根腐れする原因となる種類もありますが、湿度を必要としているハエトリソウ(ハエトリグサ)にとっては、好環境であるといえます。
春と秋の水やり
日によって乾燥状況が変わるため、用土の表面が乾いていたらたっぷりと水やりしましょう。1日に1回以上が目安です。
夏場の水やり
夏の時期は腰水が温まり、ハエトリソウ(ハエトリグサ)の環境にはよくありません。またあっという間にカラカラに腰水が乾いていることもあるため、定期的に腰水の交換や給水をしましょう。水やりは1日に2~3回が与えるとよいでしょう。
冬場の水やり
冬場も定期的に腰水の交換を行います。水やりは気温が低いためやり過ぎると根腐れの原因になります。用土の表面が乾いてきたら水を与えるようにしましょう。春からの生長期に備え冬になると休眠期に入ります。そのため枯れたようになりますが、水切れしないように注意しましょう。
ハエトリソウ(ハエトリグサ)は日当たりの良い場所を好む
ハエトリソウ(ハエトリグサ)は日光を好むため、日当たりの良い場所に置くのがポイントです。
日光を好む
日当たりがよく、風通しのよいところに置きます。直射日光は避けて、1日に6時間ほど日光に当てているのがよいとされています。
夏場の育て方
日当たりはハエトリソウ(ハエトリグサ)生長にとって必要ですが、夏場の直射日光は避けましょう。乾燥しないよう腰水をし、腰水の水が温まらないよう定期的に交換します。
冬場の育て方
ハエトリソウ(ハエトリグサ)は多年草であるため、冬を越します。11月には休眠期に入るため元気がなくなってきます。四季のある自然な環境で自生できる植物であるため寒いからといって家の中に入れる必要はありません。
冬場に暖かい室内で育てた場合、来年の生長に悪影響を与えることになります。種まきようの花を咲かすことができず、増やすことができません。氷点下にならない程度であれば屋外で問題なく、屋内に入れたとしても寒さを感じさせる必要があるため、暖房の効いた部屋に置くことは避けましょう。
ハエトリソウ(ハエトリグサ)に適した用土
ハエトリソウ(ハエトリグサ)は湿地帯に自生しているため、常に湿った状態が好みです。栄養の極端に少ない土地でも自生しているため、根は弱く土からの養分は必要としていません。
ハエトリソウ(ハエトリグサ)に適した用土
観葉植物用の土を使用すると元気に育ちません。保水性のある用土が適しています。一番のおすすめは水苔で、ハエトリソウ(ハエトリグサ)を初めて育てる方におすすめです。用土を混合する場合は、通気性のよい鹿沼土・赤玉土・パーライト・ピートモスなどを使用し、それぞれ同じ割合で混合するのがおすすめです。ホームセンターで販売されているハエトリソウ(ハエトリグサ)には、よくピートモスが使用されています。
地面に植えることができない
ハエトリソウ(ハエトリグサ)は性質上、地植えすることができないため、鉢植えで育てます。
ハエトリソウ(ハエトリグサ)の肥料
ハエトリソウ(ハエトリグサ)の生長には基本的には肥料は必要ありません。栄養がない土の環境で生長できるよう、虫を捕獲するといった特殊な性質があります。植えつけの際に元肥として緩効性肥料マグァンプK大粒 を土に混ぜ込むと良いでしょう。マグァンプKは植物の肥料要求、根酸によって肥料成分が溶け出すしくみのため、肥料やけなど安心してご使用いただけます。
ハエトリソウ(ハエトリグサ)の植え替え
水分が十分に必要なハエトリソウ(ハエトリグサ)は、水はけの悪い用土の場合、土が腐る可能性もあるため定期的な植え替えが必要です。
植え替えの時期
一般的には植え替え作業は、成長期に行うのが通常ですが、ハエトリソウ(ハエトリグサ)の場合には、休眠期である1月~2月に行うのがおすすめです。水苔の場合は1年に1度、用土の場合には2~3年に1度行います。大きくなり過ぎた、鉢のサイズがあっていないなどの場合も、植え替えするタイミングです。
水苔を使用
ハエトリソウ(ハエトリグサ)の植え替えを行う際には、観葉植物用や花専用の土は使わないようにしましょう。土よりも保湿力があり通気性にも優れた水苔を使用します。
植え替えの手順
植え替えに必要な鉢植えやはさみなどは殺菌・消毒しておき、水苔も水で戻しておきます。
STEP1. 植え替えを行う新しい容器には、2cmほど軽石を入れておきます。
STEP2. ハエトリソウ(ハエトリグサ)を鉢から取り出します。
STEP3. ハエトリソウ(ハエトリグサ)の根を切らないよう気をつけながら、ついている土をバケツにはった水の中で洗い落とします。
STEP4. 枯れた葉や腐った根は切り落とします。根の色はもともと黒っぽいので見分けがつきにくいですが、柔らかくふにゃふにゃになっているものは根腐れしています。
STEP5. 水苔に水を吸収させ、ハエトリソウ(ハエトリグサ)の根を包み込みます。
STEP6. そのまま新しい容器に入れます。
STEP7. ギュウギュウにならない程度に隙間にも水苔を入れます。
STEP8. たっぷりと水やりします。乾燥に弱いため、なるべく早めに水分を吸収できるようにするのがポイントです。
ハエトリソウ(ハエトリグサ)の増やし方
ハエトリソウ(ハエトリグサ)の増やし方には、種まきと株分けの2つの方法があります。多年草であるため、増やし方を覚えればどんどん増やしていけます。
種まきの方法
ハエトリソウ(ハエトリグサ)の種はあまり市販されておらず、入手が困難である可能性があります。
花が咲き終わったら種を採取しますが、だんだんと種の発芽力が落ちていくため保存にはあまり適していません。そのため種はすぐにまきます。
株分けの方法
ハエトリソウ(ハエトリグサ)の株分けをする時期は、植え替えの時期である1~2月に一緒に行うのがおすすめです。小さな球根があることを確認して1株に3~4枚ほどの葉がつくようにして切り分けます。切った部分は乾燥させないすぐに水につけておき、その後新しい水苔を用意した鉢植えに植えます。
株分けするタイミングとしては生長スピードが遅くなった、新しい葉が生えてこないなど、いつもと様子が違う場合に、株分けして様子を見るのもおすすめです。
ハエトリソウ(ハエトリグサ)の育て方のポイント
ハエトリソウ(ハエトリグサ)の水やり・日当たり・用土などについてご紹介しましたが、大切なポイントについてまとめてご紹介します。
触れないように気をつける
葉を閉じる行為はハエトリソウ(ハエトリグサ)にとってエネルギーをかなり消費します。エサを捕獲できればよいですが、それが空振りだった場合、疲れさせてしまい黒くなる原因となります。植え替えや水やりなど触れないように気をつけましょう。2回触れなければ閉じることはありません。
葉が黒くなった場合
日に当たり過ぎると葉やけしそれが原因で黒くなるため、夏場の直射日光は避けます。11月頃に黒くなった場合は、休眠に入るサインであるため気にしなくても大丈夫です。
冬場でも屋外で育てる
ハエトリソウ(ハエトリグサ)は寒さに強く、冬場でも耐えられます。上述したとおり、休眠期に入り寒さを感じさせないと生長期にしっかりと生長してくれません。凍結などの恐れがある場合は、氷点下にならない場所に移動させますが、暖かい室内に置かないようにしましょう。5度くらいの気温を目安にします。
過酷な環境のほうがよい
栄養が少ない湿地帯で自生してきたため、むやみに肥料を与えるのは余計で根を傷める原因になります。自生しているときは、虫も簡単には捕らえられないため、あえて与える必要もありません。余分な捕食は消化不良となります。一見かわいそうに感じる状況でもハエトリソウ(ハエトリグサ)の環境にはベストな状態であるといえます。
日本の気候に合っているので育てやすい
ハエトリソウ(ハエトリグサ)は日本のような四季のある環境に適しています。適切な水分量を守り、夏は直射日光をさけ、冬場の凍結さえ気をつければ、特別な湿度・温度管理などは必要ありません。そのため食中植物の中でも育てやすいといえますので、初めての方でもハードルは低いでしょう。
ハエトリソウ(ハエトリグサ)のオシャレな飾り方
ハエトリソウ(ハエトリグサ)は他の観葉植物にはない独特でインパクトがある見た目のため、鑑賞を十分に楽しめます。オシャレな飾り方をご紹介します。
容器や鉢を個性的なものにする
ハエトリソウ(ハエトリグサ)に引けを取らない個性的な柄が入ったものや形状が変わったものを選んで入れて見ましょう。シンプルな観葉植物よりも意外とバランスよくマッチします。
容器の色をこだわる
ハエトリソウ(ハエトリグサ)は品種にもよりますが、鮮やかなグリーンに、開いたときの赤紫色のコントラストが美しい植物です。そのコントラストを邪魔しないよう、鉢植えを赤紫系のものを選ぶと邪魔しません。反対にホワイトなどモノトーンと合わせるとぐっと引き立ちます。ブラックは夏場に熱を吸収して暑くなるためおすすめしません。
深めの鉢に植える
ハエトリソウ(ハエトリグサ)の根は下にまっすぐ伸びます。鉢の底に根の先がついてしまうと根腐れの原因となるため、深さのある鉢だと安心です。また細長いタイプだとよりオシャレな感じがでるのでおすすめです。
テラリウムもおすすめ
テラリウムとは、「テラ=大地・陸地」と「リウム=空間」の言葉を掛け合わせた造語です。ガラス容器などに動物や植物を入れアレンジメントする手法です。人気のバリエーションでは、苔を栽培し観賞する「苔テラリウム」や、カエルやメダカを育てる「アクアリウム」など、動植物に適した環境をテラリウムの中で作れば、自由な空間で楽しめます。テラリウムであれば、オシャレにハエトリソウ(ハエトリグサ)を観賞できます。
ハエトリソウ(ハエトリグサ)の病害虫
ハエトリソウ(ハエトリグサ)は基本的には害虫の被害は少ないほうですが、まれに害虫がつくことがあります。食中植物でも害虫をすべて捕獲できるわけではありません。またウィルスにかかる病気になることがあります。ウィルスにかかった場合は改善方法がないため、株を廃棄しなければなりません。
アブラムシ
アブラムシは高温多湿の状態で発生する危険性が高まります。新しい葉につきやすく1匹でも放置しておくとすぐに増殖してしまうので早めに駆除しましょう。アブラムシがつくことで、ウィルス性の病気を引き起こす原因にもなります。
ナメクジ
ナメクジは葉を食害しますので、見つけたら手に触れないよう気をつけて取り除きます。ハエトリソウ(ハエトリグサ)がナメクジを捕食していても、消化不良で捕食葉が腐ることがありますので、放置せず葉ごと切り落とします。ナメトールはナメクジが食害するすべての植物に使えるナメクジ駆除剤です。
ハダニ
ハダニは高温の状態で発生しやすく繁殖力の高い害虫です。葉の汁を吸い、症状がひどい場合には枯れる危険性もあります。根絶するのは非常に大変なため、薬剤を散布して駆除する必要があります。
まとめ
ハエトリソウ(ハエトリグサ)の特徴や捕食の仕組み、そして初めて育てる方でも失敗しないよう育て方について詳しくご紹介しました。ハエトリソウ(ハエトリグサ)は、見た目も動きもとても興味深い植物です。一見エサを与えたほうがよいと思われますが、実はそうではなくしっかりと光合成と水やりに注意すればしっかりと育ちます。捕食や葉の開閉はやり過ぎるとハエトリソウ(ハエトリグサ)にとってストレスにつながります。
交配によってさまざまな品種があるので、カラーの組み合わせで寄せ植えを楽しんだり、珍しい品種にチャレンジしたり、鑑賞の楽しみ方がたくさんあります。