桜好きなら、桜のパワースポット 60種が咲く京都・平野神社へ
※掲載写真は2018年4月9日に撮影したものです。
京都市北区、北野白梅町にある平野神社は、桜の名所として知られる由緒ある神社です。特に、いろいろな桜を観たいという人におすすめのスポットです。
平野神社は、もともとは奈良平城京の宮中にあって、794年平安遷都に伴いこの地に移りました。鳥居の額束に「平野皇太神」とあるように、臣籍降下氏族から氏神として崇拝されて来ました。伊勢神宮や松尾大社などと同様に格式の高い名社です。また、江戸時代にはすでに桜の名所「平野の夜桜」として、一般庶民にも知られていたとあります。
ではなぜ、いろんな桜があるのでしょう。それは平安の昔から、桜は生命力を高める象徴として崇められており、氏族からのさまざまな桜の奉納があり、増えたといいます。現在、約60種400本もの桜があって、3月初旬から4月下旬まで咲き誇ります。そして、その歴史ゆえ、珍しい種類、京の都らしい名前を持つものも多く観られます。
平野神社の桜には原木も数多くあり、寝覚(ネザメ)、平野妹背(ヒラノイモセ)、手弱女(タオヤメ)、突葉根(ツクバネ)などを観ることができます。また、御衣黄(ギョイコウ))など、珍しい緑色の花を咲かせる桜も楽しめます。
境内には、ご神木の樟(クスノキ)の巨樹が鎮座していまが、大内山(オオウチヤマ)や魁(サキガケ)など、大きな桜の木もたくさんあります。また見所の一つとして、平野造りと言われる建物様式と桜が相まって、すてき景色を見せてくれます。そして平野造りの本殿は国の重要文化財に指定されています。
境内で見られる桜の種類いろいろ
ところで、2019年9月に来襲し関西一円で大きな被害をもたらした台風21号、平野神社でも拝殿が倒壊し、桜の木も十数本が倒木、甚大な被害を受けたようです。でも、平安から続く桜の平野神社ですから、以前のすばらしい桜の景色の復活を目指して、関係者が頑張っています。桜好き花好きとしてはぜひ応援していきたいですね(被害の様子や応援について公式ホームページに掲載されています)。
桜の季節、ソメイヨシノの名所は全国数多くありますが、これだけの種類の桜を愛でられる都会のスポットは、全国を見渡してもそうありません。特に、ソメイヨシノのピークが過ぎてからも咲き始める種も多く、4月下旬まで桜が楽しめる観桜スポットの一つとして、ぜひ復興の応援も兼ねて訪れてみてはいかがでしょう。被害のなかった部分は今年も十分に桜を楽しめるとのことですから。
◎平野神社
毎年4月10日は桜花祭が開かれる。観桜や拝観は無料
〒603-8322 京都府京都市北区平野宮本町1
℡ 075-461-4450
http://www.hiranojinja.com/home/cherry
(平野神社公式ホームページにある桜の解説)
◎アクセス
京都市営バス「衣笠校前」下車徒歩3分
京福電鉄北野白梅町駅徒歩10分