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更新日:2021.03.08

【家庭菜園・ニンジン(人参)の育て方】 育てやすく栄養価が高いニンジンの栽培方法・育て方のコツとは

【家庭菜園・ニンジン(人参)の育て方】 育てやすく栄養価が高いニンジンの栽培方法・育て方のコツとは

ニンジン(人参)は料理に彩りをもたらしてくれる食卓に欠かせない野菜であり、健康維持や美肌に欠かせない栄養素を多く含む緑黄食野菜です。

ニンジン(人参)の栽培期間は長めですが、春から秋にかけて長期にわたり収穫を楽しめるのが魅力です。

育て方は簡単なので、家庭菜園に挑戦してみたい!という方にもニンジン栽培はとてもおすすめです。

ここでは、ニンジン(人参)栽培のポイントや栽培時期、種まきや植えつけ、間引きや水やり、肥料、土寄せのやり方、注意したい病害虫について詳しく紹介します。

  • ニンジン

    ニンジン
    学名 Daucus carota subsp. sativus
    科名 セリ科
    原産地 中央アジア、アフガニスタンの山麓
    耐寒性 やや強
    耐暑性 やや弱

    栽培カレンダー

    1月
    2月
    3月
    4月
    5月
    6月
    7月
    8月
    9月
    10月
    11月
    12月
    収穫時期
    種まき
    施肥

ニンジン(人参)栽培について

人参

ニンジン(人参)はセリ科の1年草です。βカロテンやビタミンB2、ビタミンC、食物繊維など栄養素が豊富に含まれ、免疫力の向上や抗酸化作用による美肌効果などにつながると言われています。

ニンジン(人参)はさまざまな品種があります。三寸ニンジン、四寸ニンジン、五寸ニンジンなど、生長したときの長さにより種類が分類されています。家庭菜園用の品種として多く用いられているのが西洋種(短根種)と呼ばれる品種です。

西洋種と東洋種?育てやすいのは西洋種!

ニンジン(人参)は元々アフガニスタンを原産とする野菜ですが、ヨーロッパに伝わり広まったものを「西洋種(短根種)」、中国に伝わり広まったものは「東洋種(長根種)」と呼ばれています。

・西洋種

西洋種の特徴は文字どおりニンジン(人参)の根の長さが15cm~20cmと短いことです。日本国内で主に流通しているのは根の長さが短い西洋種です。

中でも私たちの食卓に並んでいる西洋種のニンジン(人参)の多くは、「五寸ニンジン」と呼ばれるものです。

・東洋種

東洋種は根の長さが60cm~70cmで、細長く生長するのが特徴です。有名な品種に金時ニンジンと呼ばれる品種があります。

西洋種に比べて栽培が難しいことから京都など一部の地域でしか栽培されていません。西洋種と東洋種は、それぞれ栽培期間や管理の仕方が異なります。

ニンジン(人参)は種まきから収穫までの栽培期間が長い野菜ですが、寒冷な気候を好む東洋種は西洋種よりもさらに栽培期間が長くなります。

西洋種は東洋種よりも育やすいのが特徴です。西洋種もこまめな水やりや管理は必要ですが、東洋種は根が土深くまで生長するため、水やりなどの管理を怠ると根が割れてしまい、生長しなくなることもあります。

このような特徴からも家庭菜園でニンジン(人参)を育てる場合や、はじめてニンジン(人参)に挑戦するときは東洋種よりも育てやすい西洋種がおすすめです。

ニンジン(人参)の種まき適期は年2回!

育てる環境や地域によって種まきの時期はややずれますが、ニンジン(人参)の種まきの適期は「春まき」と「夏まき」の年2回です。

春まきはより発芽しやすいといったメリットがあります。一方、夏まきは害虫被害が少ない、トウ立ちしにくいといったメリットがあります。

ニンジン(人参)栽培は春まきと夏まきが基本ですが、トンネル栽培で温度管理を徹底すれば冬に種をまいて春に収穫にも収穫できます。

ニンジン(人参)栽培は発芽したら成功!?

はじめて家庭菜園に挑戦する方がニンジン栽培に成功するかどうかを左右するのが、「種まきから発芽」までの管理です。

理由は、ニンジン(人参)の種の発芽率が低いため、発芽に適した条件が揃っていないと極端に発芽が悪くなってしまうためです。

ニンジン(人参)は冷涼な気候を好む野菜ではありますが、発芽適温は15℃~25℃です。温度がそれ以上、それ以下にならないように温度管理を徹底する必要があります。

また、ニンジンは乾燥を嫌うので、発芽するまでは不織布や稲わらをかけて、乾いているときはたっぷり水やりをして乾燥防止を徹底します。

ニンジン(人参)栽培では、「発芽できれば、ほぼ成功!」ともいわれるほど、種まきから発芽までの過程がとても大切になります。

後ほど「ニンジン(人参)の種まきのやり方」を詳しく紹介しますので、ぜひそちらの内容を参考にしながら発芽を成功させてくださいね。

ニンジン(人参)は移植を嫌う!

直根性のニンジン(人参)は移植を嫌います。直根性の野菜は主根を土深くまで伸ばしながら生長するため、途中で植え替えてしまうと又根になることがあります。又根防止のためにも、ニンジン(人参)栽培では種を直まきして育てるのが基本です。

ニンジン(人参)の栽培場所

ニンジン(人参)は適度な日当たりを好む野菜ですので、直射日光は避けて、風通しの良い場所で育ててあげましょう。

連作障害を起こすので、同じ場所で育てる場合は1年から2年ほど間隔をあけます。

病害虫対策や生育の促進に利用するコンパニオンプランツとしては、「エダマメ」が用いられることが多いです。ニンジン(人参)とエダマメも輪作すると、それぞれに寄生しやすい害虫を予防する効果期待できると言われています。

ニンジン(人参)の栽培時期

人参の栽培時期

ニンジン(人参)は冷涼な気候を好みます。生育適温は15℃~20℃でゆっくり生長します。西洋種の場合、種まきから約100日~120日で収穫期をむかえます。

※下記の栽培時期は目安です。気候や育てる環境、地域、品種により栽培時期は異なりますので、参考程度にご覧下さい。

春まき夏採りの場合

種まき時期:3月~4月
収穫時期:7月~8月

夏まき秋採りの場合

種まき時期: 7月~8月上旬
収穫時期:11月~2月

ニンジン(人参)の発芽適温は15℃~25℃です。夏まき秋採りのニンジン(人参)よりもトウ立ちするリスクが高いので、なるべくトウ立ちしにくい品種を選ぶことがポイントです。

ニンジン(人参)の土作り

人参土作り

ニンジン(人参)は移植を嫌います。あらかじめニンジン(人参)栽培に適した土を用意して種を直まきして育てます。プランター栽培やベランダ栽培をする場合は、野菜用の培養土を使うと便利です。

おすすめは、天然素材と有機原料を使用した『今日から野菜 野菜を育てる土』です。土を自作する場合は、排水性や通気性、保水性のある土を用意しましょう。

地植え栽培用の土づくり

ニンジン(人参)を畑に地植えする場合は、連作障害を避けるために同じ場所での栽培は1年~2年はあけてください。

STEP1. 苦土石灰をまく
STEP2. 堆肥をまく
STEP3. 化成肥料をまく
STEP4. 畝を立てる

種まきより3週間前までに土の酸度を調整します。ニンジン(人参)は弱酸性の土壌を好みます。苦土石灰を1㎡あたり100gまいて土深くまでしっかり耕します。酸度の目安はpH5.5~pH6.5です。

種まきより2週間前になったら1㎡あたり5kgの堆肥をまいて、土深くまでしっかり耕します。
種まきより1週間前になったら、1㎡あたり100gの化成肥料をまいて耕します。

直根性のニンジン(人参)は土深くまで根を伸ばすので、土づくりでは深さ30cmくらいを目安にしっかり耕すことを意識し、小石や土の塊があれば取り除いておきましょう。

化成肥料をまいたら、畝を立てます。1条まきなら幅40cm、2条まきなら幅60cm、3条まきなら幅80cm以上、高さは10cm~15cmほどの畝を立てておきましょう。

プランター栽培用の土づくり

ニンジン(人参)は土中に根を真っ直ぐ伸ばします。深さ20cm以上のプランターを用意しましょう。

STEP1. 赤玉土・砂・バーミキュライトを配合する
STEP2.  化成肥料をまく

種まきより2週間前に、赤玉土小粒5に対し、砂を2、バーミキュライトを3の割合で配合します。または、市販の野菜用培養土を利用すると便利です。

種まきより1週間前に化成肥料を混ぜておきます。おすすめは、野菜の生育に必要な成分と有機成分をバランスよく配合し、おいしい野菜 収穫できる『今日から野菜 野菜を育てる肥料』です。

ニンジン(人参)の種まき

人参種まき

土の用意が整ったら、早速ニンジン(人参)の種をまいていきましょう。ニンジン(人参)の種は「好光性種子」です。

光に当たらないと発芽しない性質がありますので、種まきをした後は土をごく薄く被せる程度でOKです。

種まきのやり方

畑で育てる場合も、プランターで育てる場合も、ニンジン(人参)の種をまく前に水やりをして土を湿らせておきましょう。

ニンジン(人参)の種はとても小さいため、勢いよく水やりをすると種が流れてしまうことがあります。土を湿らせた状態で種まきをすると、種が土に固定されて水やりをしても種が流れにくくなります。

STEP1. 土に水をまく
STEP2. まき溝をつける
STEP3. 種をまく
STEP4. 軽く覆土する
STEP5. 手で押さえる
STEP6. 水やりをする
STEP7. 不織布をかける

支柱などを使って幅2cm~3cm、深さ1cmのまき溝を作ります。種が重ならないように気をつけながら、まき溝に2cm~3cm間隔で種をまきます。畑に地植えし、畝を2条以上にする場合は条間を20cm以上あけます。

まき溝に種をまいたら、薄く覆土して手で軽く押さえます。覆土の目安は、厚さ5㎜ほどです。種が流れてしまわないように気をつけて、やさしく水やりをします。

ニンジン(人参)は乾燥に弱いので、水やりをしたら不織布や新聞紙、敷きわら、寒冷紗などをかけて湿度をキープします。上手く生長したニンジン(人参)は、種をまいてから大体5日~10日くらいで発芽します。

尚、種まきから5日~10日以上経っても芽が出てこない場合は、もう1度種をまき直したほうが良いかもしれません。

ニンジン(人参)の間引き

人参間引き

種が発芽したら、本葉の生長に合わせて「間引き」をします。ニンジン(人参)の間引きは、2回に分けて行います。

間引きした葉はやわかいので、サラダにするなどして生のままでもおいしく食べられます。

ニンジン(人参)の間引き1回目

本葉が2枚~3枚くらいになってきた頃を目安に、1回目の間引きを行います。株間が3cmくらいになるように、生育が遅い苗を間引きます。

ニンジン(人参)の間引き2回目

2回目の間引きは、本葉が5枚~6枚くらいになってきた頃を目安に行います。株間が10cm~12cmくらいになるように間引きます。

2回目の間引きと同時に、土を軽く耕して追肥と土寄せをします。ニンジン(人参)栽培の初期は生育がゆっくりと進みます。

雑草があるとニンジン(人参)の生長に影響し、枯れてしまうこともあるので注意が必要です。間引きをする際に雑草があれば抜き取り、増えてしまう前に早めに除草しましょう。

ニンジン(人参)の水やり

人参水やり

ニンジン(人参)は乾燥が苦手です。種まきをする前に用土にたっぷりと水を与え、種まきをした後は種が流れてしまわないように気をつけながら再度水やりをします。

発芽するまでは乾燥しないように気をつけて、こまめに水やりをすることがポイントです。また、乾燥防止のために不織布などをかけておくのも良いでしょう。

地植え栽培の場合の水やり

畑に種を地植えした場合は乾燥しないように水やりを行います。発芽した後は土の表面が乾いたタイミングで水やりをして、必要以上に水をたくさん与える必要はありません。

生育後期に入ったら、基本的に水やりの必要はありません。何日も雨が降らないときや、土が乾燥し過ぎているときにだけたっぷり水を与えてあげましょう。

生育後期のニンジン(人参)は過湿を嫌うので、少し乾燥気味に育てます。

プランター栽培の場合の水やり

プランターにニンジン(人参)の種をまいて育てる場合は、発芽するまでは土の表面が乾かないようにこまめに水やりをします。

発芽した後は土の表面が乾いた頃を目安に水やりをします。水やりはプランターの底穴から水が滲み落ちるくらいの量をたっぷり与えます。

地植え栽培と同じで、生育後期に入ったら過湿にならないように注意しながら水やりの回数や量を調整していきましょう。

ニンジン(人参)の肥料

人参肥料

野菜用の培養土を使ってニンジン(人参)を育てる場合は、あらかじめ用土に元肥が配合されているので、追加で入れる必要はありません。

土を自作する場合、または畑に種を直まきする場合は、種まきより1週間前までに元肥として化成肥料を混ぜ込み、土を耕しておきます。

緩効性の『今日から野菜 野菜を育てる肥料』なら肥効期間が2ヶ月~3ヶ月と長く効きますので、追肥をする必要はありません。

ニンジン(人参)の追肥

無施肥で栽培を始めた場合や、生長が遅い、悪いような時は、1回目の間引きと2回目の間引きに合わせて追肥を施します。

追肥をする際は、1㎡あたり50gほどの化成肥料を条間、または株元あたりにまきます。追肥のやりすぎに注意しながら、周辺の土と混ぜ合わせて土寄せをします。

野菜用の液体肥料、『専用液肥 ―野菜―』を1週間に1度を目安に適量を与えていきますが、肥料のやり過ぎには注意しましょう。

ニンジン(人参)の土寄せ

肩と呼ばれる部分の緑化してしまうのは、ニンジン(人参)栽培でよくあるトラブルのひとつです。ニンジン(人参)が緑色になってしまう理由は、肩の部分が露出していることが原因です。肩の部分が露出すると光が当たって光合成をしてしまい緑色に変色します。

緑化を防ぐには、肩の部分が土で隠れるように「土寄せ」を行うことが大切です。根元に土をかぶせておけば、光が直接ニンジン(人参)に触れることがないので緑化を防止できます。

ニンジン(人参)の収穫の目安

人参収穫

春まきと夏まきをしたニンジン(人参)は、地域によりずれることはありますが、種まきから100日~120日ほどで収穫できるくらいまで生長します。

春まきの場合は7月~8月頃が収穫期で、夏まきの場合は11月~2月頃が収穫期です。

ニンジン(人参)は収穫が遅れると裂根して根が割れてしまうことがあります。収穫期に合わせて採り遅れないように気をつけて収穫していきましょう。

ニンジン(人参)の収穫方法

ニンジン(人参)は、根の太さが5cmくらいのものから収穫します。根がこのくらいに太くなると、葉も同じく茂ってきます。

葉が黄色く変色してしまう前に収穫していきましょう。収穫するときは地上部に出ている葉と根の際の部分をしっかり掴み、真っ直ぐ引き抜きます。

生育の良いものは根の長さが12cmほどまで伸び、側根の間隔が均等に並んでいるものが美味しいといわれています。

収穫できるかどうか確認するために土を掘った土をそのままにすると、肩の部分が露出して緑化してしまいます。確認後は、必ず掘った土を戻しておきましょう。

ニンジン(人参)の冬越し

春まき夏採りのニンジン(人参)は収穫の遅れが裂根の原因になります。

一方、夏まき秋採りのニンジン(人参)で遅く種まきをしたものは、11月以降に収穫期をむかえるため裂根の心配はありません。

霜が降りだすとニンジン(人参)の葉が枯れて生長が止まるため、翌年の2月頃まで長く収穫を楽しめます。

ニンジン(人参)は冷涼な気候を好む野菜ですが、冬の寒さや凍害が原因で根が傷んでしまうこともあるので注意が必要です。

ニンジン(人参)を冬越しさせる場合は、防寒のために根元に土寄せをして、肩の部分が露出しないように土をしっかりかぶせておくことがポイントです。

ニンジン(人参)のトラブル

人参トラブル

ここでは、ニンジン(人参)栽培を行う上でよくあるトラブル、失敗例を紹介します。

トラブル(1)発芽しない

ニンジン(人参)栽培の特徴でも紹介した通り、ニンジン(人参)栽培は「発芽するかどうか?」が成功の分かれ道といっても過言ではありません。

種をまいてから順調に生長すれば10日ほどで発芽しますが、それ以上経っても発芽しない場合は発芽に失敗した可能性が高いです。

発芽しない理由の多くは、「温度」と「乾燥」、そして「種まきのやり方」が原因です。

・温度

ニンジン(人参)の種の発芽適期は15℃~25℃です。それ以下、それ以上でも発芽率は悪くなります。寒さが残る地域ではビニールトンネルなどを利用し、発芽しやすい環境を整えることが大切です。

・乾燥

種をまいた後に土が乾燥し過ぎると発芽率が悪くなります。発芽するまでは特に水分管理が重要になるので、土が乾き切ってしまう前にこまめに水やりをします。

真夏は気温の高い時間帯での水やりは避け、比較的涼しい朝方や夕方に水やりをします。

・種まきのやり方

ニンジン(人参)は種まきのやり方次第では発芽しないことがあります。

その理由は、ニンジン(人参)の種が「好光性種子」で、光にあたることで発芽が促進する性質を持つからです。

用土に土をまいたら土をかけますが、覆土が厚すぎると種に光が届かず発芽しない可能性があります。

種をまいた後の覆土は、5㎜程度の暑さで軽く土をかぶせるくらいでOKです。

ニンジン(人参)の種はとても小さく、水やりをすると種が流れてしまうことがあります。覆土をしたら、軽く手で鎮圧させてから水やりをしましょう。

トラブル(2)又根

「又根(岐根)」はニンジン(人参)によくある生育障害です。ニンジン(人参)の根が分かれている状態を又根といいます。

又根になる原因は、「生育初期の乾燥」や「肥料焼け」、「土中の障害物」が原因になることが多いです。

・生育初期の乾燥

土が乾燥しているとニンジン(人参)の種は発芽しにくくなります。発芽するまでは土が乾燥しないように水やりを続ける必要があります。

発芽に成功したら、土の表面が乾いてきた頃を目安に水やりをします。

夏場のように気温が高い状態が続いているときは水切れを起こしやすく、乾燥し過ぎると根が傷み又根になりやすいので注意が必要です。

・肥料焼け

ニンジン(人参)栽培では、種まきをする前に元肥が含まれている野菜用の培養土を使う、あるいは元肥として野菜やくだもの用の肥料を混ぜ込んでおきます。

間引きの際に追肥をして、1週間に1度のペースで野菜用の液体肥料を与えると生育が良くなります。ただし、肥料のやり過ぎに注意してください。

・土中の障害物

ニンジン(人参)は直根性の野菜ですので、土を深く耕して高畝して種をまきます。

土の中に小石や土の塊のような硬いものがあると、それらが障害物となってニンジン(人参)の生長点である根の部分にあたり又根になる可能性があります。

トラブル(3)白い・色づきが悪い

間引きをした際に根の部分が白いニンジン(人参)が出てくることがあります。

白いニンジン(人参)ができるのに考えられる理由のひとつが「先祖返り」と呼ばれるものです。

これは生育障害ではなく、純系と呼ばれる原種の色が出るニンジン(人参)が稀にできることがあるといわれています。

また、気温が低くなるとニンジン(人参)の色づきが悪くなるといわれています。

ニンジン(人参)の色はカロテンと呼ばれる成分が増えることで色が濃くなります。カロテンは生育後期の根が肥る時期(種まきから約2ヶ月後)に多く作られます。

9月以降に種まきをすると2か月後には気温が急激に落ちニンジン(人参)の色づきが悪くなり、味もあまり良くありません。

ニンジン(人参)の病害虫

ニンジン(人参)栽培中に気をつけたい病害虫についてまとめています。

ニンジン(人参)がかかりやすい病気

風通しが悪い環境でニンジン(人参)を育てると、うどんこ病や黒葉枯病にかかりやすくなります。

うどんこ病は葉の表面に白っぽい粉状のカビが発生します。黒葉枯病は根が肥大する時期に発生しやすい病気で、葉や茎に発生し、褐色の斑点が生じて、拡大するとニンジン(人参)が枯れてしまいます。

風通しの良い場所で育てる、水持ちがよく水はけの良い土壌で日当たりを良くしてあげることが大切です。

ニンジン(人参)に発生しやすい害虫

ニンジン(人参)は、アブラムシやネコブセンチュウなどの害虫が付きやすいです。

アブラムシは繁殖力が旺盛で、茎や葉に集団で発生して汁を吸い、生育に悪影響を与えます。

ヨトウムシの幼虫が発生するとニンジン(人参)の葉を食害してしまいます。食害されると生長が止まり枯れてしまうので、見つけたらすぐに駆除します。
成虫が飛来して卵を産みつけるので、寒冷紗や防虫ネットをかけて産卵を防ぎましょう。

人参害虫

ニンジン栽培が成功するかどうかは、種まきから発芽までの生育初期にかかっています。

発芽さえすれば、ほぼ成功!ともいわれるほど、発芽するかどうかがキーポイントとなりますので、種まきをして発芽するまでは温度管理や水やりの頻度を調整しながら上手く育てていきましょう。

育て方の基本を知り、生育初期の育て方に気をつけていれば、ニンジン(人参)栽培自体はそれほど難しいものではありません。

はじめて家庭菜園に挑戦される方でも十分においしいニンジン(人参)を栽培できますので、是非この機会にチャレンジしてみてくださいね!

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