更新日:2019.03.22
はじめての樹木栽培にもおすすめ! フェイジョアの育て方・果実を上手につけるポイントは?
南国の植物らしいエキゾチックな花と鮮やかなグリーンの葉、そして香り高い果実が楽しめるフェイジョア。耐寒性が高く病害虫にも強いので、庭木としてとても優秀な植物です。今回は、そんなフェイジョアの特長や育て方のポイント・育て方の注意点などをご紹介します。
フェイジョアは、ウルグアイやパラグアイ・ブラジル南部などを原産とするフトモモ科の果樹です。熱帯地方を原産とする植物にしてはめずらしく寒さに強く、マイナス10度前後まで耐えることができます。また、病害虫にも強いため、樹木を育てるのが初めてという方にもおすすめできる品種です。
生育すると1.5mから3mほどの高さになり、やわらかな丸い形をしたグリーンの葉をつけます。常緑品種のため、お庭の目隠しとして生垣に利用することも可能。また、エキゾチックな見た目の花も、フェイジョアの魅力。このほか、10月から11月頃には香りの良い果実をつけ、フルーツとしても美味しく食べることができます。
フェイジョアの育て方のポイント・育て方の注意点
- 植えつけ時期
フェイジョアの植えつけは、3月から4月が最適。種まきで育てることも可能ですが、苗木を買ってきて育てるのが一般的です。
- 苗を購入する際の注意点
フェイジョアにはたくさんの品種があります。苗を購入するときは、品種がはっきりしているものを買うことをおすすめします。というのも、フェイジョアの実を結実させるためには、違う品種を混植する必要があるからです。一種類だけでは、受粉がうまくいかず、果実が実らない可能性が。果実まで楽しみたい方は特に、品種タグを見て異なる種類を2苗購入してください。
- 幼木の時の管理方法
フェイジョアは耐寒性がとても高い植物ですが、まだ幼いうちは寒さにあまり強くありませんので、最初は鉢植えにして冬場は暖かい室内に取り込んだ方がいいでしょう。また、フェイジョアは幹も枝も柔らかいため、強風に吹かれると折れやすくなります。幼木のうちは支柱を立ててください。
- 栽培場所
フェイジョアは日光を好みますので、年間を通じて日当たりの良い場所で栽培しましょう。
また、耐寒性が高いといっても、あまりに強い寒さや冬の寒風に当たると葉が落ちやすくなります。寒冷地では冬場は寒さをしのげる軒下に移したり、寒冷紗や不織布を立てたりして防寒対策をしてください。
- 用土について
フェイジョアは、水はけと水持ちの良い土壌を好みます。鉢植えにする場合は、「ハイポネックス培養土 鉢・プランター用」を使用してください。
- 夏場の管理方法
フェイジョアは乾燥にはあまり強くありません。真夏に株元に直射日光が当たると、根が乾燥して傷みやすくなります。乾燥を防ぐには、株元に腐葉土や藁を敷いてください。
- 肥料について
フェイジョアの新芽は3月前後に吹き出します。この時期には、速効性のある液体肥料「ハイポネックス原液」を与え、新芽の生育をサポートしてあげましょう。また、果実を収穫した後にも液体肥料「ハイポネックス原液」を与えます。
- 水やりの仕方
フェイジョアは乾燥を苦手としますので、水切れには注意してください。特に鉢植えの場合は乾燥しやすいので、用土の表面が乾いていたら、鉢皿から水があふれ出るくらいたっぷりと水を与えましょう。乾燥しやすい夏場は、朝晩二回を目安にしてください。
地植えの場合は、雨が降らない日が続かないかぎり基本的に水やりの必要はありません。
- 剪定と切り戻し作業
フェイジョアの花芽は、花の咲き終わる8月から9月頃にはすでにでき始めています。そのため、剪定は3月から4月頃に行うのがベスト。全体的に樹形を整えながら、長く伸びすぎた枝をカットし、混み合っている枝や葉を間引いてください。
なお、大きな果実がつきやすいのは下垂気味の枝ですので、こういった枝は残すようにしましょう。
- 病害虫被害について
フェイジョアは病害虫に強いため、特に積極的な対策が必要な病害虫はありません。
フェイジョアの果実を育てるためのポイント
- フェイジョアの果実の特長
フェイジョアの果実は、南国のフルーツらしい独特の香りと食感が特徴。木が大きくなると、毎年たくさんの実をつけるようになります。
収穫時期は10月から11月頃。木についている果実を取るのではなく、自然落下するのを待ちましょう。収穫した果実はすぐに食べることもできますが、落下したばかりの実はまだ熟しきっていないため、甘みも香りもあまりありません。収穫してから数日間置いておくと、甘みが出て美味しくなります。
- 異なる品種を2株植えて
フェイジョアには、異なる品種と受粉しないと結実しない性質があります。苗を購入するときに異なる品種を2株購入し、植えつけましょう。
- 結実させるには自家授粉を
異なる品種を混植することで結実率は高くなりますが、フェイジョアの花は梅雨時期に咲くため、花粉が雨に流されてしまうことがあります。確実に結実させたい方は、筆などを使って自家授粉をするといいでしょう。