更新日:2020.04.13
【アベリアの育て方】 開花が長く育てやすい! アベリアをお庭に植えてみよう
アベリアは初夏から秋にかけて、次々と小さな花を咲かせます。耐暑性も耐寒性も強いため、さまざまな地域で育てられるのも魅力です。ぜひご自宅でアベリアの栽培を初めてみましょう。今回は、アベリアの育て方や管理方法、増やし方などをご紹介します。
耐暑性が高く、長く花を楽しめるアベリア
アベリアは街路樹として植えられていることも多い低木です。羽根つきで使われる羽根に似た花を、枝先にたくさん咲かせます。その形から「衝羽根空木(ツクバネウツギ」」や「花衝羽根空木(ハナツクバネウツギ)」と呼ばれることもあります。
開花期間が長いアベリア
アベリアの開花期間は5月~10月と大変長いのが特徴です。寒い土地では冬になると葉が落ちてしまいますが、暖地なら常緑のため、一年を通して葉を鑑賞するのも可能です。品種によっては斑が入り、カラーリーフとしても楽しめるものがあります。アベリアの花自体は小さく、全体で2cm程度の長さです。色は白やピンクなどです。白い花をつける品種も、花のつけ根はピンク色になることがあります。樹高はそれほど高くはなく、1m~1.5mが基本です。剪定次第で大きさを調整できるため、小さく育てることもできます。
アベリアの原産地
アベリアの品種は多数存在しますが、もっとも多く育てられているのが「アベリア・キネンシス種」と「アベリア・ユニフローラ種」からつくられた園芸品種です。育てやすいため、世界各地で栽培されています。「アベリア・キネンシス種」と「アベリア・ユニフローラ種」は、ともに中国が原産です。どちらも開花期間が長く育てやすいため、いたるところで栽培されています。
初心者にもおすすめのアベリアの育て方
アベリアは樹木のなかでも大変育てやすく、初心者にもおすすめです。コンパクトに仕立てられるため、お庭にあまりスペースがないご家庭にも向いています。ここでは、アベリアの基本的な育て方をご紹介します。
土づくり
アベリアは土質を選ばず、さまざまな場所に植えられるのがメリットです。ただし、水はけの悪すぎる場所は避けましょう。鉢植えの場合は、小粒の赤玉土と腐葉土、鹿沼土を5:3:2で混ぜたものや、市販の園芸用土などが適しています。地植えの場合は土に腐葉土を混ぜて水はけを良くしておきましょう。
苗選び
アベリアは苗から育てます。がっしりとしていて、葉に虫食いのあとがないものを選びましょう。葉の色があせているものは避け、濃く元気の良いものがおすすめです。
植えつけ
アベリアは夏と冬以外はいつでも植えつけ可能です。できるだけ気候の穏やかな時期に植えてあげましょう。植えつけの際は根鉢を崩し、土を落とします。鉢植えの場合は鉢の縁よりも少しだけ土が下になるよう調整しましょう。地植えの場合、株本が地表と同じところに来るようにします。植えつけを終えたら、水をたくさん与えましょう。また、根にしっかりと土がなじむように、優しく地面をつついてあげます。
肥料
アベリアを植えつけする際、元肥として肥料期間が約2年間持続するマグァンプK大粒を土に混ぜ込みます。また、寒肥として2月~3月に緩効性肥料をあげておくと、次の生育期に向けてのエネルギーが蓄えられます。株を充実させるためにも寒肥を与えましょう。
開花期間の途中で肥料をあげると花が長持ちすることがあります。9月ごろになったら、緩効性肥料を与えてみましょう。
水やり
鉢植えの場合、土の表面が乾いたら水を与えましょう。ただし秋から冬にかけての寒い時期は水やりの頻度を抑え、乾燥気味にします。地植えの場合はとくに水やりしなくてもかまいません。ただし。夏の乾燥しやすい時期は、朝夕のどちらかに1回水を与えます。
日当たり
アベリアを日陰に植えてしまうと、花つきが悪くなることがあります。日当たりの良い場所へ植えつけしてあげましょう。
アベリアのお手入れ方法や増やし方
アベリアは丈夫で手間がかからない植物ですが、剪定はこまめにしてあげる必要があります。鉢植えの場合は根詰まりにも注意し、長く育てていきましょう。また、アベリアを増やしたいときには挿し木に挑戦するのがおすすめです。ここでは、アベリアのお手入れ方法や挿し木の方法などをご紹介します。
剪定
アベリアは生育旺盛で、強剪定にも耐えられます。真冬を除けばいつ剪定してもかまいません。ただし、花つきが悪くなるため、開花期間の強剪定は避けたほうが良いでしょう。春から夏にかけての時期は、アベリアの枝がどんどん伸びる季節です。伸びすぎた枝を見つけたら少しずつ切って整えてあげましょう。枝が混みあってくると風通しが悪くなり、株が弱ってしまうことがあります。秋から冬になり、花が終わった時期からは思い切った剪定をするチャンスです。枝のつけ根部分まで切り戻して大きさを調整したり、古い枝を株元から切って更新したりと、お好みの樹形を目指して仕立て直していきましょう。
植え替え
鉢植えのアベリアの場合、株の元気がないときや水の吸収が悪いときなどは、根詰まりを起こしているかもしれません。また、鉢底の穴から根が飛び出ているときも根が伸びすぎている可能性があります。新しい土と一回り大きな鉢を用意し、植え替えしてあげましょう。植え替えの際には元肥として肥料期間が約2年間持続するマグァンプK大粒を土に混ぜ込みます。適期は植えつけと同じで、真夏と真冬以外ならいつでもかまいません。アベリアの根を掘り出したら、土を優しく落として根の状態を見ます。黒ずんで変色しているものを見つけたら切り落としましょう。そのままにしておくと傷みが広がってしまうことがあります。植え替えを終えたら水をたくさん与え、土と根をなじませます。しばらくはこまめに様子を見て、乾燥させすぎないように注意しましょう。
挿し木
アベリアは挿し木で増やすことができます。真夏を避けた開花期の6月~7月、9月にチャレンジしてみましょう。挿し穂にするのは花つきの良い枝がおすすめです。その年に伸びてきたもので、ひょろひょろとしたものよりはがっしりとして硬いものを選びましょう。
枝を10cmほどに切って挿し穂をつくったら、切り口は斜めにします。下のほうの葉は邪魔になるため取り除きましょう。切り口を30分~1時間ほど水につけて吸水させたら、清潔な挿し木用の土へ挿します。たっぷりと水を与えたら、その後は明るい日陰で管理しましょう。とくに夏の間は直射日光に当てないよう気をつけましょう。挿し木をした後は、発根するまで水を切らさないように注意します。気温が下がり、秋が深まってきたら光に当てて良いですが、強い日光にはさらさないようにしましょう。冬は寒風を避け、玄関や軒下、車庫などで管理します。次の植えつけ時期が来たら、鉢やお庭へ植えてあげましょう。
おわりに
アベリアは日本の夏でも花を咲かせられる植物ながら耐寒性も強く、初心者でも管理しやすい庭木です。生育旺盛なためこまめな剪定は必要ですが、お手入れするほど愛着がわいてくるかもしれません。ぜひ丁寧に管理して、アベリアを長く育てていきましょう。
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