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更新日:2020.03.11

【ヒューケラの育て方】 ヒューケラは四季を通じて楽しめるカラーリーフが魅力 お庭やベランダで育ててみよう

【ヒューケラの育て方】 ヒューケラは四季を通じて楽しめるカラーリーフが魅力 お庭やベランダで育ててみよう

ヒューケラはさまざまな色彩が魅力のカラーリーフプランツです。常緑のため、年間を通して葉の色や模様を楽しめます。日陰にも強いヒューケラは、幅広い場所で育てられる植物で、シェードガーデンにもぴったり。お庭やベランダなどで、ぜひ栽培してみましょう。ここでは、ヒューケラの育て方やお手入れ方法、増やし方などをご紹介します。

ヒューケラ
ヒューケラ

葉の色や形が豊富

ヒューケラの葉の色は、緑や黄色、赤、赤紫などです。緑色ひとつとっても、濃い緑や薄緑、黄緑、くすんだ緑など、多彩なカラーが存在します。葉脈が目立つものや斑入りのものなど、見た目のバリエーションも豊富です。

ヒューケラの花の特徴

ヒューケラの花は、5月~7月に咲きます。色は赤やピンク、白、緑などがあり、壺や鐘状の形をしているものがよく見られます。品種にもよりますが、ヒューケラは開花期間が長いのが魅力です。葉だけでなく花も楽しみたいときは、どういった花が咲くか調べたうえで、お好みの品種を入手しましょう。

花言葉

ヒューケラには「辛抱強さ」という花言葉があります。日陰で耐え忍ぶように育つ姿から、この花言葉が連想されたと考えられています。また、ほかにも「恋心」「繊細な思い」「きらめき」といった可愛らしい花言葉もつけられています。可憐なヒューケラの花の姿から、こういった花言葉がイメージされたのかもしれません。ちなみに、ヒューケラという独特な響きの名前は、ドイツの学者であるHeucheraに由来するといわれています。学名もそのままHeucheraです。

ティアレラとの違い

ヒューケラによく似た植物として、ティアレラが知られています。同じユキノシタ科の植物で、耐陰性があるところや個性的な葉をつけるところなど、さまざまな共通点があります。ティアレラの花もヒューケラのように小さなものがたくさん咲きますが、形は異なります。放射状に広がった細い花びらと、長いおしべが特徴です。また、ヒューケラとティアレラの交配種として、ヒューケレラという品種も誕生しています。育てやすい園芸品種も多数登場しているため、ぜひお好みのものを探してみましょう。

ヒューケラにぴったりのシェードガーデンとは

シェードガーデンとは、日陰にあるお庭のことです。ご自宅で植物を育てたくても、日当たりが悪いためにあきらめている方は、ぜひシェードガーデンに向いたヒューケラを栽培してみましょう。ほかにも、シェードガーデンで育てやすい耐陰性のある植物はたくさん存在します。アジサイやギボウシ、アルケミラモリス、インパチェンス、オダマキ、クリスマスローズなど、お好みのものを選んで育ててみてはいかがでしょうか。

ヒューケラの品種は多種多様! お気に入りを探してみよう

ヒューケラ

ヒューケラには多数の品種が存在し、見た目の特徴もさまざまです。お気に入りのものを探しだす楽しさも味わえます。こちらでは、ヒューケラの一部の品種をご紹介します。お好みのものがあれば、栽培にチャレンジしてみましょう。

ドルチェシリーズ

幅広い環境で育てやすいのが、ドルチェシリーズのヒューケラです。葉の色が豊富なため、お好きなカラーのものを選ぶことができます。ある程度、日当たりのある場所でも育てられる点もメリットです。-20℃まで耐えられる耐寒性があるため、地植えでの冬越しもしやすい品種といえます。

ファイヤーフライ

開花期になると真っ赤な壺のような花をつけるファイヤーフライ。丈夫で育てやすいのはもちろん、見た目の華やかさからも人気です。

キャラメル

あたたかみのあるカラーリーフをお探しの方におすすめなのが、キャラメルです。赤茶けたキャラメル色の葉を楽しめます。葉は大きめで、目立ちやすいのもメリットです。

ライムリッキー

ライムグリーンの元気の良いカラーリングが目を引く品種です。草丈は低めで、地面に広がるように生長していきます。明るい色の花壇をつくりたいときにぴったりです。

フォーエバーパープル

濃い紫色のつややかな葉をつける品種です。通年で美しい紫のカラーを楽しめる植物は、なかなか見られないのではないでしょうか。お庭のアクセントとして植えておきたいヒューケラです。

シルバースクロール

ヒューケラにはシルバーカラーの品種も多数存在します。そのひとつであるシルバースクロールは、白銀のような葉をつけます。小さな花は白色で、全体的に淡い印象です。ほかの色味を持つ植物とも合わせやすい品種といえます。

薄暗いお庭やベランダでも大丈夫! ヒューケラの育て方

ヒューケラ

ヒューケラは耐陰性があり、薄暗い場所でも育てることができます。管理の手間がそれほどかからないため、初心者にもおすすめです。ぜひお庭やベランダなど、お好きな場所で栽培してみましょう。ここでは、ヒューケラの基本的な育て方をご紹介します。

 

土づくり

ヒューケラの植えつけは3月~4月か9月~11月の、穏やかな気候の時期に行いましょう。種まきから始めると発芽までに時間がかかるため、苗を入手して植えつけするのが手軽です。園芸店やホームセンターなどでお好みの品種を探してきましょう。

複数の株を植えるときは、株間を20cm~30cmあけましょう。また、ヒューケラは芽が低い位置についているため、深植えすると土に芽が埋まってしまうことがあります。浅く植えるように気をつけましょう

植えつけ

ヒューケラの植えつけは3月~4月か9月~11月の、穏やかな気候の時期に行いましょう。苗を入手して植えつけするのが手軽です。複数の株を植えるときは、株間を20cm~30cmあけましょう。また、ヒューケラは芽が低い位置についているため、深植えすると土に芽が埋まってしまうことがあります。浅く植えるように気をつけましょう。

水やり

地植えの場合は植えつけからしばらくの間は、土が乾かないように気をつけて水やりしましょう。根がはった後はそれほど水を与えなくてもかまいません。特に、大きく育ったヒューケラはほとんど水やりしなくても育てられます。何日も雨が降らないような乾燥した状態のとき、水をあげましょう。

日頃の水やりのタイミングは、土の表面が乾いたときです。土がつねに湿った状態が続くと、根腐れが起こることもあるため気をつけましょう。

 

肥料

植えつけ時に元肥を与えた後は、3月~4月と10月~11月になったら肥料(追肥)を与えましょう。追肥には、ばらまくだけで2~3ヶ月間肥料効果が持続するPlantia花と野菜と果実の肥料を与えるか、1週間~10日に1回の頻度で液体肥料ハイポネックス原液を与えると元気に育ちます。夏は株が弱りやすくなっているため、施肥を避けましょう。気温が上がり始めたら施肥をストップし、土に肥料が残ったまま真夏を迎えないように調整します。

日当たり

ヒューケラはある程度暗い場所でも育てられます。木の下や建物の陰になる場所に植えてもかまいません。ただし、まったく日の当たらない場所では生育が停滞し、花つきも悪くなります。半日陰や明るい日陰などで育てるのがおすすめです。特に、秋から春にかけては、日光によく当てることで葉の色が良くなります。夏から初秋にかけては直射日光が当たると葉焼けしてしまうことがあるため、半日陰で管理しましょう。

ヒューケラを長持ちさせるお手入れ方法は?

ヒューケラ

ヒューケラは多年草で、お手入れすることで長く育てられます。ヒューケラを長持ちさせるためには、どういった管理を行えば良いのでしょうか。ここでは、ヒューケラの管理方法をご紹介します。

夏の管理方法

ヒューケラの耐暑性は普通ですが、真夏の高温は少々苦手です。鉢植えであれば、直射日光の当たらない場所へ移動させましょう。半日陰程度の明るさで、風通しが良い場所がおすすめです。また、株が蒸れるのを防ぐため、水やりの際は茎や葉に直接水をかけないようにしましょう。株元に優しく水やりするのが大切です。気温の高い日中に水を与えず、朝か夕方の涼しい時間帯に水を与えましょう。

 

冬の管理方法

ヒューケラは耐寒性が強いため、冬でも屋外で育てられます。ただし、霜がつくと葉の色が悪くなることがあります。鉢植えの場合は軒下や日なたへ置き、霜を避けましょう。地植えの場合は土に腐葉土やわら、バークチップなどを敷いてマルチングします。また、品種にもよりますが、ヒューケラは低温になることで花芽をつけます。花を咲かせたいときは、屋外で管理しましょう。

花がら摘み

ヒューケラの花が咲き終わったら、花がら摘みを行いましょう。花茎の根元から切り取り、枯れた葉があったら一緒にカットします。こまめに摘み取ることで長く花を楽しめるでしょう。

 

植え替え

鉢植えの場合、1年~2年に1回の頻度で植え替えを行いましょう。真夏と真冬以外なら、どの時期でも植え替えできます。地植えの場合、3年~5年に1回の頻度で植え替えしてあげましょう。そのままにしておくと、株の生育が停滞することがあります。特に、株が大きくなって込み合っているときは、植え替え時に株分けするのがおすすめです。

 

ヒューケラ

うどんこ病対策

ヒューケラは、葉に白い斑点ができるうどんこ病になることがあります。うどんこ病にかかった部分の葉を放っておくと患部が広がっていき、株そのものが弱ってしまうこともあります。見つけたらすぐに専用の薬剤を使って処理しましょう。はやめに対処することで、うどんこ病の広がりを防ぐことができます。

また、うどんこ病の原因は糸状菌と呼ばれるカビです。高温多湿の環境を好むため、栽培する場所の風通しと水はけの良さを保てるようにお手入れしていきましょう。

病害虫対策

ヒューケラ栽培では、カイガラムシやアブラムシなどの害虫にも注意しておきたいところです。放置しておくと植物の汁が吸われたり、病害を媒介したりといった被害が発生します。アブラムシを見つけたら、肥料とアブラムシ退治が同時にできるハイポネックス原液殺虫剤入りがおすすめです。

ハイポネックス原液殺虫剤入りのような薬剤を使うのはもちろん、発生を防ぐためにヒューケラの風通しを良くしておくことも大切です。植物どうしの株間をあける、剪定してすっきりさせるといったお手入れを行いましょう。

ヒューケラを増やして育てるには?

ヒューケラ

ヒューケラは株分けや挿し芽などで増やせます。それぞれお好きな方法で、ヒューケラを増やしてみてはいかがでしょうか。最後に、ヒューケラの増やし方についてご紹介します。

株分けとは

植物を増やす方法のひとつである株分け。親株から根や茎などを取り分けて、子株をつくって増やします。株分けできるのは多年草や木で、たいていは休眠期に行います。大きく育ちすぎた親株のサイズを調整できる点もメリットです。植物の種類によっては株分けできないものもあるため、事前に調べておきましょう。

株分け適期、準備するもの

ヒューケラの株分けの適期は3月~4月や9月~11月です。ヒューケラが大きくなりすぎているときや、鉢から根が出ているときなどは、株分けにおすすめのタイミングです。植え替えと同時に行うと効率よく作業できます。株を分けるときは、手で割るか、刃物を使ってカットします。ヒューケラが病気にかからないよう、清潔にしたナイフやハサミなどを用意しておくのがおすすめです。ほかには、株分けしたものを植える土や鉢などが必要です。ヒューケラ栽培に適したものを準備しておきましょう。

株分けの手順

根を掘り上げたら、茎が3本~5本ずつつくように分けていきます。2分割程度の大きさであれば、元の鉢と同じ大きさのものへ植えつけかまいません。それ以上の分割により株が小さくなったら、鉢の大きさも一回り程度小さめに変えてあげましょう。新しい土へ植えつけしたら、根づくまで丁寧に管理します。水をたくさんあげ、乾燥させすぎないように気をつけましょう。ただし、蒸れてしまわないように風通しの良い場所に置くことも大切です。

挿し芽とは

挿し芽は、植物の枝や茎などを切って植え、新しい苗をつくる方法のことです。カットした枝などは挿し穂と呼ばれます。親株と同じ色や形の花を咲かせる苗をつくれる点が魅力です。初心者でも挑戦しやすい方法でもあります。茎の立ち上がった株や、わき芽がたくさんついた株は挿し芽に向いています。ヒューケラの品種によっては、挿し芽で増やしてみても良いでしょう。

挿し芽の適期、準備するもの

ヒューケラの挿し芽は4月~7月が適期です。挿し芽用の土や容器、清潔な刃物などを用意しておきましょう。挿し芽用土は肥料が入っていないものを選びます。

挿し芽の手順

挿し芽をするときは、ヒューケラの株元から2cm~3cmの場所を切って挿し穂をつくります。古くなっている茎や元気のない茎は避けましょう。挿し穂をつくったら、清潔な土を入れた容器へ挿します。根づくまでこまめに水やりし、土が完全に乾かないように気をつけて管理しましょう。根がしっかりと生えたら鉢や花壇などに植えつけられます。葉の鑑賞を楽しみながら、同じように育てていきましょう。

おわりに

ヒューケラ

ヒューケラはカラーバリエーションが豊富で、年間を通して鑑賞できるのが魅力です。カラーリーフの植物が好きなら、特におすすめできます。管理が簡単なため、ガーデニング初心者の方が栽培するのにも向いています。育てるのに慣れてきたら、品種に応じた方法で増やしてみるのも楽しいはず。ぜひご自宅に植え、四季を通じて育つヒューケラの姿を楽しみましょう。

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