ミニトマトの実がならない……その原因と対策方法
実がなりやすく、育て方も簡単なミニトマトは、家庭菜園初心者でも育てやすい野菜のひとつです。しかし、なかには「育てやすいはずなのに、なかなか実がならない」という方もいます。ミニトマトは、育て方を間違えてしまうと実がならないこともあるのです。
そこで今回は、ミニトマトの実がならない原因や対処法についてご紹介します。
実がならない……どうして?
ミニトマトの実がならない主な原因は、以下の通りです。
肥料の与えすぎによる“過繁茂(かはんも)”
過繁茂とは、「葉や枝が茂りすぎている状態」を指す言葉です。肥料を与えすぎると、この過繁茂になりやすくなります。過繁茂になると葉や枝に栄養を取られてしまい、花の育ちが未熟になったり、受粉不良を起こしたりします。未熟な花の開花や、受粉不良が続くと、着果状況が悪くなり、ミニトマトの実がなりにくくなってしまいます。
家庭菜園ではバランスの良い肥料を適期に施すことが重要です。
日当たりの悪さ
日照不足が続くと、株が貧弱に育ってしまいます。また、花にも十分な栄養が行き渡らず、着果しにくい状態に。ミニトマトは、必ず日当たりのいい場所で育てるようにしましょう。
一番花の着果不良
トマトは、一番花(その株で一番に咲いた花)がきちんと着果しなければ、その後に咲いた花も着果しにくくなるという性質があります。
植付け時の気温が低すぎる
トマトの苗の植付けに最適な時期は、4月下旬から5月の暖かい季節です。もしもこの季節よりも寒い季節に植付けをすると、花が咲いても着果せず、ガクから落ちてしまう場合があります。
実がなるようにするには、どうすればいい?
ミニトマトの実がなるようにするためには、それぞれの原因に応じた対策が必要です。
過繁茂対策には、肥料を与えすぎないことが大切。また、葉の付け根から伸びるわき芽は、こまめに摘み取るようにしましょう。
日当たりが悪い場所で育てている場合は、日当たりのいい場所に移す必要があります。
地植えの場合は植え替えを、容器栽培の場合は日当たりのいい場所に移動させましょう。
一番花の着果不良を防ぐには、人工授粉が効果的です。一番花が咲いたら、指で軽くはじいたり、綿棒などでこすったりして人工的に受粉させましょう。
どうしても寒い季節に苗の植付けをする場合は、苗にホットキャップなどをかぶせて保温するようにしましょう。
このように、原因を理解してきちんと対処することで、ミニトマトの実はなりやすくなります。正しい育て方でミニトマトを育てましょう。