8月に咲く花5選|真夏の暑さに負けずに開花するおすすめ植物の育て方
強い日差しが降り注ぎ、地域によっては35℃以上の猛暑日になることも多い8月。
しかし、そんな真夏の厳しい暑さのなかでも、たくさんの花々が咲き誇ります。真夏の条件下でも花を咲かせる植物は、鮮やかな色合いを持つものも少なくありません。
今回は、8月に咲く花のなかから、おすすめ植物を5種類ご紹介します。力強く咲く花でお庭を彩りたいときは、ぜひ参考にしてみてください。
- 目次
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- 8月に咲く花1:ヒマワリ
- 動画でわかりやすく!間室みどりさんの植物のお手入れ術!
- ヒマワリの育て方
- ヒマワリの好む栽培環境
- 種まき
- 植えつけ
- 肥料
- 水やり
- 花がら摘み
- 8月に咲く花2:ハイビスカス
- 動画でわかりやすく!植物のお悩みをQ&A形式で回答する【PlantiaQ&A】
- ハイビスカスの育て方
- ハイビスカスの好む栽培環境
- 植えつけ
- 肥料
- 水やり
- アブラムシ対策
- 8月に咲く花3:ペチュニア
- 動画でわかりやすく!植物のお悩みをQ&A形式で回答する【PlantiaQ&A】
- ペチュニアの育て方
- ペチュニアの好む栽培環境
- 植えつけ
- 肥料
- 水やり
- 切り戻し
- 8月に咲く花4:サルビア
- 動画でわかりやすく!植物のお悩みをQ&A形式で回答する【PlantiaQ&A】
- サルビアの育て方
- サルビアの好む栽培環境
- 種まき
- 植えつけ
- 肥料
- 水やり
- 切り戻し
- 8月に咲く花5:サルスベリ
- サルスベリの育て方
- サルスベリの好む栽培環境
- 植えつけ
- 肥料
- 水やり
- うどんこ病対策
- おわりに
8月に咲く花1:ヒマワリ
夏を象徴する存在ともいえるヒマワリは、7月~9月にかけて大きく華やかな花を咲かせます。大きな円形の花の中心にある筒状花と、その周囲を取り囲む舌状花で構成されていることが特徴です。
これはキク科の植物に多く見られるもので、「頭状花序」と呼ばれます。黄色い筒状花は花の中心部分に集まり、その周囲には黄色やオレンジ色の舌状花が放射状に並んでいます。
ヒマワリは、太陽を向いて生長することも特徴です。朝には東を向き、夕方には西を向いて太陽を追いかける姿が観察できるため「向日葵(ひまわり)」と名付けられたといいます。学名は「Helianthus」、英語では「Sunflower」といいますが、どちらも「太陽の花」という意味です。また、ヒマワリの茎は堅牢で長く、大きなもので高さは3mにもなることがあります。
ヒマワリの美しい黄色と個性的な花の形状は多くの人に愛され、写真や絵などのモチーフにもよく用いられます。陽気でエネルギッシュな姿は夏の季節を彩り、見る人の心も明るくしてくれるでしょう。
動画でわかりやすく!間室みどりさんの植物のお手入れ術!
ヒマワリの育て方
ヒマワリの好む栽培環境
ヒマワリは太陽光を必要とする植物のため、日当たりの良い場所へ植えるのが好ましいといえます。水はけが良く、風通しの良い南向きの庭やベランダを選んで植えましょう。風で倒れないように支柱を用意することもポイントです。
種まき
寒さに弱く、発芽には20℃~25℃を要するため、4月下旬頃に種をまくのがおすすめです。花壇等の用土には少量の腐葉土や堆肥などを加えて耕しておくと良いでしょう。
植えつけ
ヒマワリは種からでも育てやすいため、お子様と栽培を楽しみたいときにもおすすめの植物です。深さ2cm~3cmの穴に種を2~3粒まき、発芽したら育ちの良い1本を残して間引きしましょう。何本か植える場合は、15cm~20cmの間隔をあけて植えますが、背の高くなる品種であれば60cm程度の間隔が必要です。
肥料
ヒマワリの植えつけ時に元肥として緩効性肥料『マグァンプ中粒』を土に混ぜ込みます。
植えつけ後は、根の活着促進のため植物用活力液『リキダス』を1,000倍に希釈してたっぷりと与えます。
さらに花が咲くまでは追肥として、1週間~10日に1回の頻度で液体肥料『ハイポネックス原液』をあたえます。
水やり
発芽から開花までの間は、しっかりと根を張らせるために土の乾燥に注意して水やりをしましょう。背が高くなる品種はとくに乾燥しやすいため、朝晩2回の水やりが目安となります。真夏など気温の高い日は、日中に水やりをしてしまうと土中の水分が熱せられ、根を傷めてしまうおそれがあるため、涼しい時間帯に行いましょう。
花がら摘み
一茎に複数の花が咲くタイプは、花びらが散って終わってしまったら、次の花のために花がら摘みを行います。そのままにしておくと種をつけることにエネルギーが使われてしまうため、早めに摘み取りましょう。一茎にひとつの花が咲くタイプで、次の花の心配が要らない場合は、種取りのためにそのままにしておいても問題ありません。
8月に咲く花2:ハイビスカス
ハイビスカスは、美しい花と独特の葉の形状が特徴の、熱帯・亜熱帯地域原産の植物です。1万種近い品種があり、花の大きさや色、形状に個性があります。ハイビスカスの花は、20cmにもなる大輪のものから、細長い花びらをもつ独特な形状まで多種多様です。
鮮やかな赤、オレンジ、黄色、ピンク、白など、多彩な色合いも楽しめます。花はほとんど1日で終わってしまいますが、その美しさから観賞植物として庭園などで栽培されています。
また、ハイビスカスの葉は鋸歯状で手の指のような形をしており、花だけでなく葉の姿も魅力的です。南国の花のイメージから暑さに強いと思われがちですが、多くの品種は30℃を超えると花が少なくなります。植えつけ時にはハイビスカスが育ちやすい環境を整えてあげましょう。
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ハイビスカスの育て方
ハイビスカスの好む栽培環境
ハイビスカスは温暖な気候と日当たりの良い場所を好みますが、品種によっては暑すぎる環境を苦手とする場合があります。プランター栽培の場合、真夏には明るく風通しの良い半日陰に移してあげましょう。
霜が降りないような温暖な地域では屋外でも越冬できます。寒冷地では、冬の寒さから守るために屋内へ移動させるのが一般的です。
植えつけ
ハイビスカスには、水はけの良い肥沃な土壌が適しています。苗から植えつける場合は、根鉢の大きさに合った一回り大きな鉢に植え替えましょう。鉢植えは、根づまり防止のために年に1~2回の植え替えが必要です。
植えつけ、植え替えの際、元肥として緩効性肥料『マグァンプK大粒』を土に混ぜ込みます。
肥料
肥料が切れるとハイビスカスの花つきが悪くなることがあります。春から秋にかけての生育が旺盛になる時期は追肥を与えましょう。真夏の生育が停滞する時期は肥料も控えめにします。
追肥にはバラまくだけで肥料効果が約2~3カ月間持続する『プランティア 花と野菜と果実の肥料』がおすすめです。
水やり
春から秋は、土の表面が乾いたらたっぷりと水をあげましょう。つぼみをつけても咲かずに落ちてしまう場合は、水切れしているかもしれません。乾燥しやすい夏の暑い時期などは、とくにしっかりと水やりを行いましょう。
アブラムシ対策
ハイビスカスは、アブラムシの被害を受けることがあります。アブラムシが発生してしまった場合は、水で葉裏を洗い流したり、専用の薬剤を使ったりして対策を行いましょう。定期的な観察と、早期の対応が重要です。
8月に咲く花3:ペチュニア
ペチュニアは美しい花の色が特徴で、純白や鮮やかなピンク、明るい赤、深い紫など、さまざまな色合いが楽しめます。
花の大きさはもちろん、形も一重咲きから八重咲きまで多様で、観賞価値が高い植物として人気です。繊細で優美な花の姿は、庭やベランダを彩り、見る人を楽しませてくれるでしょう。長い間花をつけるため、季節を通じて楽しむことができます。
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ペチュニアの育て方
ペチュニアの好む栽培環境
日当たりや風通しの良い環境が適していますが、真夏の強い西日が当たる場所は避けたほうが無難です。泥はねなどは病気の原因になるため、大雨や台風のときなどは雨風を防げるように工夫することがおすすめです。
植えつけ
鉢植えの場合、鉢の下には鉢底石を入れておくと通気性や排水性が向上します。用土を鉢の2cm~3cm下あたりまで入れて植えつけます。1株に対して、7号~9号のプランターを使うのが目安です。地植えの場合は、1㎡あたり5株~6株程度を目安に植えつけましょう。
肥料
植えつけ時には元肥として緩効性肥料『マグァンプ中粒』を土に混ぜ込みます。
花をたくさん咲かせるために、植えつけから1カ月前後を目安に追肥を始めましょう。追肥にはバラまくだけで肥料効果が約2~3カ月間持続する『プランティア 花と野菜と果実の肥料』がおすすめです。
また、液体肥料『ハイポネックス原液』を併用すれば、さらに花をつけやすくなります。
水やり
ペチュニアは乾燥を嫌うため、表面の土が乾いたらたっぷりと水やりしてください。夏場は根を傷めないよう、日中に水やりを行うのは避けましょう。気温の低い朝か夕方のうちに水を与えます。
切り戻し
枝先にしか花がつかない状態になり、全体的に花数が少なくなったら、切り戻しを行うことで再び満開のペチュニアを楽しむことができます。
開花時期は株によってことなりますが、一般的には梅雨に入る前か梅雨の最中に切り戻しをすることがおすすめです。枝をカットしておくことで風通しも良くなり、梅雨を乗り越えやすくなるとされています。切り戻しを行う際は、必ず株元に葉を残すように注意しましょう。
8月に咲く花4:サルビア
サルビアというと、鮮やかな赤い花の姿をイメージする方も多いのではないでしょうか。これは「サルビア・スプレンデンス」という品種で、ヒゴロモソウとも呼ばれます。
サルビアの花は一般的に細長い筒状をしています。品種によって、白やピンク、青など豊富なバリエーションが見られるのも特徴です。
サルビアは花期も長いため、夏の花壇や寄せ植えで大活躍の植物です。約900種と種類も豊富です。非耐寒性多年草ですが、寒さに弱いため一年草として扱われます。ただ、比較的耐寒性のある宿根草タイプのサルビアも見られるため、お好みに合わせて育ててみましょう。
動画でわかりやすく!植物のお悩みをQ&A形式で回答する【PlantiaQ&A】
サルビアの育て方
サルビアの好む栽培環境
寒さに弱く暑さに強いサルビアは、日当たりと風通しの良い場所を好む傾向にあります。ただし、真夏の強い直射日光が当たると花つきが悪くなることがあるため気をつけましょう。霜や凍結に弱く、発芽の適温が20℃~25℃と高いため、朝晩冷え込む季節は保温が大切です。
種まき
気温が上がってくる5月頃に種をまきます。好光性のため、土はごく薄くかぶせましょう。発芽まで一週間ほどかかりますが、その間は用土をカラカラに乾かさないよう注意します。
植えつけ
ポット苗を利用する場合は、底から見える程度まで根が回ったら植えつけ可能です。地植えする場合は堆肥や腐葉土などを混ぜて耕しておきましょう。鉢植えの場合は草花用培養土を活用することがおすすめです。
肥料
植えつけ時に元肥として緩効性肥料『マグァンプ中粒』を土に混ぜ込みます。
植えつけ後は、根の活着促進のため植物用活力液『リキダス』を1,000倍に希釈してたっぷりと与えます。
植えつけ後も肥料が切れないように2週間後から追肥を行いましょう。肥料が切れると花つきが悪くなるため、2~3ヶ月毎に、『プランティア 花と野菜と果実の肥料』を与えましょう
または、10日に1回ほどの頻度で液体肥料『ハイポネックス原液』を併用すれば、さらに花をつけやすくなります。
水やり
サルビアは開花期間が長い植物です。開花のためにエネルギーを消費するため、土が乾いたタイミングでたっぷりと水やりをしましょう。水切れは花つきが悪くなったり、下葉が枯れ落ちたりする原因になるため注意が必要です。
切り戻し
サルビアの開花が一段落した後、半分程度に切り戻しをすることで、もう一度花を楽しめることがあります。生育が停滞する真夏は、切り戻した状態で過ごすことで株を休ませることもできます。8月頃に切り戻しを行えば、秋には再び開花を楽しめるでしょう。
8月に咲く花5:サルスベリ
サルスベリは、枝の先に複数の花を咲かせるのが特徴の低木・中高木です。フリルのような花びらをつけた花が枝先に房のように集まって咲くため、華やかで見ごたえがあります。開花時期は7月から10月までと長く、紫がかった紅や白、ピンクなどさまざまな花の色が楽しめます。
サルスベリの名前は、サルも滑ってしまうほど木の幹がなめらかであることから付けられたといわれています。また、漢字では「百日紅」と書きますが、「約100日、紅の花を咲かせる」ことが由来とする説があります。
サルスベリが生長すると、大きいもので10m近くになることがあります。ただ、お手入れ次第では1m程度を保って育てることも可能です。シンボルツリーとしても人気なため、お庭の大きさに合わせて育ててみてください。
サルスベリの育て方
サルスベリの好む栽培環境
サルスベリは日当たりの良い場所を好みます。夏の暑さや強い日光にも強いため、年間を通じて日の当たる場所を選んで植えましょう。日当たりが不十分な場所では、花つきが悪くなるおそれがあります。
植えつけ
植えつけは、4月~5月や9月など、気温が下がりすぎない季節を選びましょう。耐寒性が強いものの、暖かい地域が原産の植物のため、発根にはある程度の温度が必要です。
肥料
植えつけの際に、元肥として緩効性肥料『マグァンプK大粒』を土に混ぜ込みます。
花が咲いた後の9月頃にお礼肥(追肥)として、『プランティア 花と野菜と果実の肥料』を施すことで、開花で消耗した株にエネルギーを与えることができます。
冬の1月~2月頃に寒肥として『土を豊かにする肥料』を与えると、新芽や花芽がつきやすくなるでしょう。
『土を豊かにする肥料』は、堆肥と肥料成分がひとつになり、肥料効果と同時に土の中の微生物の働きをうながします。
水やり
庭植えのサルスベリには、基本的に水やりは不要です。雨が降らない日が続いたときや乾燥の激しい時期は、適度に水を与えましょう。
ただし、植えつけて間もない株には、しっかり根付くまで水やりを続けることがポイントです。土の表面が乾いたタイミングでたっぷりと水をそそぎましょう。鉢植えの場合も、土の表面が乾いてから水をあげます。
うどんこ病対策
うどんこ病とは、カビの一種である糸状菌が原因とされる病気です。葉や茎などが白色のカビで覆われ、放置すると徐々にまん延してしまいます。うどんこ病を発見したら、すぐにその箇所を取り除きましょう。
通気性や日当たりが悪いとうどんこ病が発生しやすくなるため、枝を適度に間引くことが予防につながります。風通しや日当たりの良さを重視して栽培環境を整えましょう。
おわりに
8月に開花する花は耐暑性があり、真夏の暑さに負けず元気に咲いてくれます。黄色や赤色、ピンク色など、花の色もさまざま。今回ご紹介したおすすめの植物も参考に、夏の青空に映えるカラフルな花壇をつくってみましょう。