7月に咲く花5選| 夏の始まりに開花するおすすめ植物は?
7月は梅雨が終わり、本格的な夏が始まる時期となります。この時期に咲く花は高温に強く、丈夫で育てやすいものもたくさんあります。お好きな花を見つけて、お庭やベランダに植えて楽しみましょう。
今回は、7月に咲く花のなかからおすすめの種類を5つピックアップして、それぞれの魅力や基本の育て方をご紹介します。夏のガーデニングで育てる花をお探しの方は、ぜひ参考にしてみてください。
- 目次
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- 7月に咲く花1:ユリ
- 動画でわかりやすく!植物のお悩みをQ&A形式で回答する【PlantiaQ&A】
- ユリの育て方
- ユリの好む栽培環境
- 植えつけ
- 肥料
- 水やり
- 花がら摘み
- 冬越し
- 7月に咲く花2:グラジオラス
- 動画でわかりやすく!植物のお悩みをQ&A形式で回答する【PlantiaQ&A】
- グラジオラスの育て方
- グラジオラスの好む栽培環境
- 植えつけ
- 肥料
- 水やり
- 球根の掘り上げ
- 7月に咲く花3:朝顔(アサガオ)
- 動画でわかりやすく!植物のお悩みをQ&A形式で回答する【PlantiaQ&A】
- 朝顔(アサガオ)の育て方
- 朝顔(アサガオ)好む栽培環境
- 種まき
- 肥料
- 水やり
- 花がら摘み
- 7月に咲く花4:ラベンダー
- 動画でわかりやすく!植物のお悩みをQ&A形式で回答する【PlantiaQ&A】
- ラベンダーの育て方
- ラベンダーの好む栽培環境
- 植えつけ
- 肥料
- 水やり
- 花穂の収穫
- 7月に咲く花5:ジニア
- 動画でわかりやすく!植物のお悩みをQ&A形式で回答する【PlantiaQ&A】
- ジニアの育て方
- ジニアの好む栽培環境
- 種まき
- 肥料
- 水やり
- 切り戻し
- おわりに
7月に咲く花1:ユリ
ユリは球根をつくる多年草で、初夏から夏にかけて美しい花を咲かせます。純白の花をつける品種もあれば、ピンクや黄、オレンジ、赤などの花を咲かせる品種もあります。
ユリには多くの種類があり、オリエンタル系やスカシユリ系などに分けることができます。大輪の花をつけるもの、香りの良い花をつけるものなど、品種によって特徴はさまざま。お好みのものを選んで育ててみましょう。
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ユリの育て方
ユリの好む栽培環境
ユリは基本的に日なたを好みます。ただ、オリエンタル系のユリをはじめ、品種によっては明るい半日陰程度の場所が適しているものもあります。
また、土の温度が上がりすぎると株が弱りやすくなるため、地面が影になるよう工夫することがおすすめです。木漏れ日の当たる木の下に植える、下草を植えるなどの方法で地温の上昇を防ぎましょう。
植えつけ
ユリは10月~11月頃の秋に球根を植えつけて育てます。気温が下がる晩秋より早めに植えて根を張らせることで、冬の寒さを乗り越えやすくなるでしょう。
また、ユリの球根は深めに植えつけることが基本です。地植えする場合は、深さ30cm程度のところまでしっかりと耕しておきましょう。鉢植えにする場合は深さのある鉢を選びます。用土は水はけの良いものを準備しましょう。
肥料
水やり
植えつけ直後はたっぷりと水を与えます。地植えの場合は基本的に水やりの必要はありませんが、雨が降らない日が続いたら適宜水を与えましょう。鉢植えのユリには、用土の表面が乾いたタイミングで水をあげます。
花がら摘み
ユリの開花が終わった後、花がらを放置していると種をつくり始めることがあります。球根への栄養が行き渡らなくなり、肥大しにくくなるため、花首の下からカットしておきましょう。ただし、葉は刈り取らずに残しておきます。葉が自然に枯れるまではしっかりと日光に当て、水をあげましょう。
冬越し
ユリの地上部は冬が来ると枯れ、球根の状態で冬を迎えます。耐寒性の強い品種であれば、植えっぱなしにして屋外で冬越しすることも可能です。保温のため、藁などでマルチングをしておくと良いでしょう。寒冷地で耐寒性の弱い品種を育てる場合は、室内に取り込んで冬越しすることがおすすめです。
7月に咲く花2:グラジオラス
グラジオラスはアヤメ科の花で、「オランダアヤメ」「オランダショウブ」「トウショウブ(唐菖蒲)」などの別名でも親しまれています。
グラジオラスという名前は「小さな剣」という意味のラテン語に由来しているという説があります。鋭くとがった葉が剣のように見えることが理由のようです。
また、グラジオラスには春咲き品種と夏咲き品種があります。春咲きの品種は3月~5月、夏咲きの品種は6月~10月にかけて開花します。ピンクや赤、白、黄、オレンジ、青、紫など多彩な色の花をつけるため、異なる色の花を寄せ植えすると、さらに鮮やかな花壇をつくれるでしょう。
春咲きと夏咲きをどちらも植えて、花が途切れないように育ててみることもおすすめです。
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グラジオラスの育て方
グラジオラスの好む栽培環境
グラジオラスは日なたを好みます。最低でも半日以上は日光が当たる場所へ植えつけましょう。日陰で育てた場合、花が咲かなくなることもあるため注意が必要です。
植えつけ
夏咲きのグラジオラスは、春に球根を植えつけて育てます。3月下旬頃、霜の心配がなくなってから植えつけましょう。順調にいけば、植えつけから3カ月~4カ月で開花します。
また、球根から2~3本の芽が出てくることがあります。大輪の花をつける品種の場合、わき芽を整理して1本だけ残しましょう。
肥料
植えつけの際は元肥として緩効性肥料マグァンプK大粒を土に混ぜ込みます。発芽後は、葉のついている期間は緩効性肥料を追肥しましょう。追肥にはバラまくだけで肥料効果が約2~3カ月間持続するプランティア花と野菜と果実の肥料がおすすめです。
開花後にもお礼肥として、プランティア花と野菜と果実の肥料を施します。
水やり
グラジオラスは乾燥に強いため、土の表面が乾いてから水を与えるようにしましょう。ただし、開花期間中は水不足になりやすいため、こまめに土の状態をチェックすることがおすすめです。開花後は乾かし気味に管理しても良いですが、水やりは続けていきましょう。
球根の掘り上げ
花が咲き終わったら花穂の下をカットして花がら摘みをします。葉はそのまま残し、秋になって枯れるまで水やりしながら管理しましょう。
葉が黄ばみ始めたら球根ごと掘り上げ、日陰に1カ月ほど置いて乾かします。乾燥させたら地上部は刈り取り、球根を紙袋などへ入れて保存しましょう。このとき、今年植えつけた古い球根は処分し、新しくできた球根や木子などを選別して保存します。
7月に咲く花3:朝顔(アサガオ)
朝顔は日本で古くから親しまれてきた花のひとつです。江戸時代には朝顔栽培のブームが到来し、さまざまな品種の改良が行われました。現在でも、夏になると各地で朝顔市が開催され、多彩な花を観賞することができます。
一般的な朝顔の開花期間は7月から10月にかけてです。つるを伸ばす品種が有名ですが、なかにはつるが伸びない品種もあります。花の色は青色や紫色、白色、ピンク色、赤色などです。夏らしい爽やかな色の花も多く、見ているだけで涼しい気分を味わえるでしょう。
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朝顔(アサガオ)の育て方
朝顔(アサガオ)好む栽培環境
朝顔が花を咲かせるためには日光が欠かせません。日当たりの良い場所に植えつけてあげましょう。日陰では徒長することもあるため注意が必要です。
種まき
朝顔は種からでも気軽に育てやすい植物です。種まき適期は5月~6月となります。朝顔の発芽には20℃~25℃が必要とされるため、しっかりと暖かくなってから種まきをすることが大切です。日中は暖かくても夜間が冷えるような場合は、もう少し待ってから種をまいたほうが良いでしょう。
朝顔の種は硬く発芽しにくいため、種皮に傷をつけてから植えることがおすすめです。もしくは、発芽処理が済んでいる種を購入すると良いでしょう。
うまくいけば、種まきから5日程度で発芽します。本葉がつき始めたら元気なものを残して間引きましょう。
肥料
用土に元肥として緩効性肥料マグァンプK中粒を土に混ぜ込みます。
植えつけ後は、根の活着促進のため植物用活力液リキダスを1,000倍に希釈してたっぷりと与えます。
植えつけ2週間後から1週間~10日に1回の頻度で液体肥料ハイポネックス原液をあたえます。7月になり、花がつき始める頃には施肥を控えます。
水やり
種まき後はたっぷりと水を与え、発芽するまで水切れしないように管理します。その後は土の表面が乾いていたら水をあげましょう。開花期間中は水をたくさん必要とするため、カラカラに乾いてしまわないように水やりするのがコツです。
夏は乾燥しやすいため、朝夕2回の水やりが必要になることもあります。気温が高い昼間の水やりは避けましょう。
花がら摘み
朝顔の開花期間中は、次々と花が咲いてはしぼんでいきます。咲き終わったものは花がら摘みをしましょう。そのままにしておくと実ができ、種をつくり始めてしまいます。
7月に咲く花4:ラベンダー
香りの良いハーブの代表格といえるのがラベンダーです。シソ科の植物で、爽やかな甘い香りを堪能できます。日本ではとくに北海道の花畑が有名で、一面の紫の花々を観賞することができます。
開花時期は4月から7月にかけてです。品種によって咲く時期は変わります。たとえば、イングリッシュラベンダーとも呼ばれるアングスティフォリア系のラベンダーは、主に4月から6月に咲きます。
また、ラベンダーの耐暑性・耐寒性は品種によって変わります。耐暑性の弱い品種は、暖地で地植えするのは難しいかもしれません。暖地でラベンダーを育てたいときは、ストエカス系(フレンチラベンダー)やラバンディン系などの品種を選ぶと良いでしょう。
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ラベンダーの育て方
ラベンダーの好む栽培環境
ラベンダー栽培では、高温多湿を避け、風通しの良い環境を整えることが大切です。日当たりの良さも大事ですが、強い西日が当たる場所は避けましょう。
また、ラベンダーは水はけの良い場所を好みます。梅雨の時期などは雨の影響で過湿になることがあるため、排水性の高い場所へ植えましょう。管理が難しい場合は鉢植えにすることがおすすめです。雨が長く降る時期も、鉢を移動して雨の当たらない場所へ移すことができます。
植えつけ
ラベンダーの植えつけ適期は3月~4月、10月などです。耐暑性が弱めのラベンダーを育てる場合は、秋に植えつけることがおすすめです。夏までに時間をかけて大きく育てることで、暑い時期を乗り越えやすくなるでしょう。
肥料
植えつけの際は元肥として緩効性肥料マグァンプK大粒を土に混ぜ込みます。
植えつけ後は、根の活着促進のため植物用活力液リキダスを1,000倍に希釈してたっぷりと与えます。
春になり、芽が伸びるタイミングで追肥しましょう。梅雨や夏は施肥を中止し、気温が下がってきた秋頃に追肥を再開します。冬の時期も肥料を与えるのは避けましょう。追肥にはバラまくだけで肥料効果が約2~3カ月間持続するプランティア花と野菜と果実の肥料がおすすめです。
水やり
ラベンダーは過湿を嫌います。土が乾き、葉がやや垂れさがってきたタイミングで水をあげましょう。開花期間中はいつもより水を必要とするため、こまめに株の状態を確認することが大切です。
花穂の収穫
ラベンダーをドライフラワーやポプリなどで楽しみたい場合は、花穂を収穫しましょう。開花期間になると、花穂の下のほうから徐々に花が開いてきます。
二分咲き~満開のタイミングで切り取ると良いでしょう。あまり咲き進んでから収穫すると、茶色く変色してくるため見た目が悪くなってしまいます。
収穫しない場合も、花が終わったら剪定することがおすすめです。草丈の2分の1程度の位置でカットしましょう。このとき、新芽を残しておくことが大切です。
7月に咲く花5:ジニア
ジニアはヒャクニチソウ(百日草)の和名でも知られる一年草です。名前の通り、とても開花期間が長く、5月頃から11月頃まで花を楽しむことができます。キク科の植物で、ピンクや赤、白、黄、オレンジ、緑など、さまざまな色の可愛い花を咲かせます。
ジニアには一重咲きの品種もあれば、ポンポンとした形の花をつける品種もあります。お気に入りの品種を見つけてご自宅で育ててみましょう。
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ジニアの育て方
ジニアの好む栽培環境
ジニアの花を咲かせるためには、しっかりと日光に当てることが大切です。日当たりと風通しの良い場所を選んで植えつけましょう。
種まき
ジニアの発芽適温は20℃~25℃程度とされます。5月頃、暖かくなってから種まきしましょう。種まき後はたっぷりと水を与えて乾かさないようにお手入れします。順調にいくと、1週間程度で発芽するでしょう。
肥料
植えつけの際には元肥としてマグァンプK中粒を土に混ぜ込みます。マグァンプK中粒は、根からでる酸や土壌中の微生物の働きによって、肥料成分が溶出するため、肥料効果が約1年間持続する肥料です。また根の肥料やけの心配が少ないので安心して土に混ぜ込むことができます。
植えつけ後は、根の活着促進のため植物用活力液リキダスを1,000倍に希釈してたっぷりと与えます。
開花期間が長いため、肥料切れしないように追肥を行いましょう。基本的に、1週間~10日に1回の頻度で速効性に優れた液体肥料ハイポネックス原液をあたえます。
水やり
ジニア栽培では、用土が乾燥したタイミングで水やりするのが基本です。水をあげすぎると根腐れの原因になることもあります。ただし、水切れすると花がきれいに咲かなくなることもあるため気をつけましょう。夏場は朝と夕方の2回にわたって水やりが必要になるケースもあります。
切り戻し
ジニアの花の中心が盛り上がり、花びらが変色してきたら、開花の盛りが過ぎた合図となります。花がら摘みを兼ねて、わき芽を残した状態で切り戻しましょう。
ただし、品種によっては花がら摘みをしなくても元気に咲き続けるものもあります。たとえば、ジニア・エレガンスは上記のように花がら摘みをするのがおすすめですが、ジニア・リネアリスなどはとくに行わなくても問題ないとされます。
こういった品種の場合、一通り開花した8月頃に切り戻しをすると良いでしょう。
おわりに
本格的な夏が始まる7月には、暑さに強い花が咲き誇ります。夏バテしそうな時期も、カラフルな花々を観賞することで元気をもらえそうです。
今回ご紹介したもののほかにも、7月に咲く花はたくさんあります。ぜひお気に入りのものを見つけて育て、花いっぱいの花壇を楽しみましょう。