【観葉植物】 シンゴニウムの育て方|栽培温度や剪定など育て方のポイントをご紹介
個性的な見た目が美しいシンゴニウムは、さまざまな雰囲気のインテリアと相性のよい観葉植物です。
育て方も比較的かんたんで、置き場所や水やりの頻度などに気をつければ、枯れる心配もそこまでありません。
今回は植物を育てるのが初めての方でも育てやすい、シンゴニウムの育て方や植え替えの方法についてご紹介します。
- 目次
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- シンゴニウムとは
- シンゴニウムの概要
- シンゴニウムの特徴
- シンゴニウムの花を咲かせるには?
- シンゴニウムの種類
- シンゴニウム・ホワイトバタフライ
- シンゴニウム・ネオン
- シンゴニウム・チョコレート
- シンゴニウム・フレンチマーブル
- シンゴニウム・ブラックベルベット
- シンゴニウムの育て方のポイント
- シンゴニウムの栽培温度
- 日当たりと置き場所
- シンゴニウム栽培に適した用土
- シンゴニウムの水やり
- 春夏の水やり
- 秋冬の水やり
- シンゴニウムの剪定
- シンゴニウムの肥料・追肥
- 追肥する頻度と時期
- 置肥
- 液体肥料
- 活力剤
- シンゴニウムの植え替え
- シンゴニウムの増やし方
- 水挿し
- 挿し木
- 株分け
- シンゴニウムによくあるトラブルと対策方法
- 根腐れ
- 根詰まり
- 葉焼け
- シンゴニウムの病害虫
- カイガラムシ
- ハダニ
- まとめ
シンゴニウムとは
シンゴニウムは熱帯アメリカ原産の、ジャングルに自生する観葉植物です。ジャングルで自生しているシンゴニウムはツルを上へ上へと延ばし、最大数メートルにおよぶ巨大な葉に育ちます。
観葉植物としてのシンゴニウムは、室内で植木鉢やプラントハンガーで育てるのが一般的です。葉の色は品種ごとに異なり、ダークグリーンのシックなものや、ピンクがかった可愛らしいものまでさまざまあります。シンゴニウムの個性的な見た目はインテリアのアクセントになり、おしゃれな空間を演出するのにぴったりです。
また、シンゴニウムは育て方がかんたんなことも人気の理由です。比較的丈夫な品種なので初心者でも扱いやすく、生育旺盛なのですぐに大きくなります。水やりなどのお手入れも手間がかからず、初めて観葉植物を育てる方におすすめです。
シンゴニウムの概要
シンゴニウムは、サトイモ科シンゴニウム属性の植物です。ツル性があり、ツルを支柱などに絡ませて上方向へ育っていきます。もともと熱帯アメリカが原産のシンゴニウムは耐暑性が強く、日陰でも育ちやすい植物です。しかし冬の寒さや直射日光に弱いため、観葉植物として育てるときは室内で育てるのがよいでしょう。
シンゴニウムの特徴
シンゴニウムの最大の特徴は、個性的な形と色をした葉です。葉の形は「矢じり型」をしており、成熟すると葉の先端に切れ込みが入ります。鳥の足やハート型のような葉の形がかわいらしく、独特な存在感のある植物です。
葉の色は品種によってさまざまで、緑がかったものから葉裏が赤いものなどがあります。なかには葉に白い斑が入っているものや、葉脈がくっきりしているものなど、同じ品種でも雰囲気はかなり違います。育て方によっても葉の色が変わることもあり、育てるのが楽しい観葉植物です。
また、シンゴニウムは育て方が簡単なのも特徴といえるでしょう。生育旺盛な植物なので、ぐんぐんツルを伸ばして大きくなります。ときどき剪定をして草姿を整える必要はありますが、どの部分から切ってもよいので初心者の方も安心して栽培することができます。
さらにシンゴニウムは耐陰性があり、明るい日陰でもよく育つので、栽培環境にあまりこだわる必要はありません。ただし冬の寒さと直射日光に弱いため、冬場は室内で管理するのがおすすめです。鉢植えで育てたりプラントハンガーで吊るして育てたりなど、室内でも十分楽しめます。
シンゴニウムの花を咲かせるには?
シンゴニウムは「肉穂花序(にくすいかじょ)」という、サトイモ科特有の花を咲かせます。一般的な花のように花弁があるわけではなく、棒状の小花が苞(ほう)に包まれているのが特徴です。
シンゴニウムの花を咲かせるには、葉が巨大化するような成熟株でなければなりません。そのためには自生環境が必要なため、一般家庭でシンゴニウムの花を咲かせるのは難しいといわれています。
シンゴニウムの種類
シンゴニウムはおおよそ35種類の品種があるといわれており、葉の色や形は品種によってさまざまです。品種によって見た目だけでなく性質も違ってくるので、育て方にも注目して選ぶのがよいでしょう。
シンゴニウム・ホワイトバタフライ
白と薄い緑が混ざった、ホワイトグリーンのカラーが美しいシンゴニウムです。全体的に明るい印象があり、ナチュラルな雰囲気を演出します。葉の形がハート型でかわいらしさもあり、ハンギングバスケットとの相性もよい品種です。
シンゴニウム・ネオン
淡いピンクとグリーンが混ざった色合いの葉が美しく、個性的な雰囲気を持つシンゴニウムです。日陰環境を好む品種ですが、日陰にばかり置いておくと草姿が崩れてしまうことがあります。シンゴニウム・ネオンに関しては、ときどき日光に当てて育てるのがポイントです。
シンゴニウム・チョコレート
葉の表はダークグリーンで、葉裏が赤茶色をしたおしゃれなシンゴニウムです。落ち着いた雰囲気があり、シックなインテリアにもよく合います。ハンギングバスケットなど鉢植えなどのデザインを工夫すると、よりスタイリッシュに楽しめるでしょう。
シンゴニウム・フレンチマーブル
グリーンの葉に白のまだら模様が入った、個性的なシンゴニウムです。葉や枝が下向きに垂れ下がるのが特徴で、ハンギングバスケットやプラントハンガーで吊るして楽しむのもよいでしょう。コンクリートなど無機質な素材との相性がよく、空間をスタイリッシュに演出します。
シンゴニウム・ブラックベルベット
ダークグリーンの葉に、くっきりと白い葉脈が入ったシンゴニウムです。全体的にダークグリーンの印象が強く、葉のサイズも大きいので飾るとインパクトがあります。さまざまな雰囲気のインテリアに合いやすく、アクセントとして置くとよいかもしれません。
シンゴニウムの育て方のポイント
比較的育てやすいシンゴニウムですが、低温と直射日光に弱いため置き場所に注意が必要です。シンゴニウムの育て方のポイントをご紹介します。
シンゴニウムの栽培温度
シンゴニウムは耐暑性が強く、耐寒性の弱い植物です。最低でも10℃を下回らないよう、温度管理をすることが大切です。シンゴニウムは寒さに当たり続けると、葉が落ちて枯れてしまうことがあります。株が傷んでしまうこともあるため、冬場でも最低7℃以上の気温が必要です。屋外でシンゴニウムを育てている場合は、気温が肌寒く感じられたら室内に移動するのがよいでしょう。
ただし室内であっても、窓際や床は冬場になると屋外と同じくらい気温が低くなります。できるだけ部屋の中心に近い場所に置き、寒さに触れさせないよう気をつけてください。冬場でもシンゴニウムを元気よく育てるには、室温が15℃の場所で管理するのが理想です。
日当たりと置き場所
シンゴニウムは日当たりのよい環境を好む反面、直射日光に弱い植物です。そのため夏の強い日差しに当たると「葉焼け」を起こしてしまい、すぐに枯れてしまいます。葉焼けを起こさないように、直射日光が当たらない明るい日陰に置きましょう。
明るい日陰とは直射日光が当たらないか、日が差しても数十分程度の場所を指します。室内だとレースカーテン越しに光が入ってくる、窓際などがおすすめです。またシンゴニウムは、耐陰性はあるものの、まったく日光が入らないような暗い場所では元気に育ちません。日光に当たらないとヒョロヒョロと育ち、株も軟弱になってしまいます。そういった意味でも、適度に明るさのある窓際などに置くのがよいでしょう。
置き場所の注意点として、エアコンや暖房の風が直接当たる場所は避けるのがベストです。シンゴニウムは乾燥気味に育てても問題のない植物ですが、エアコンや暖房の風はシンゴニウムを急激に乾燥させてしまいます。葉が傷む原因になりますので、エアコンや暖房の風が直接当たらない場所で管理しましょう。
シンゴニウム栽培に適した用土
シンゴニウムは水はけがよく、腐植質の土を好みます。自分で用土作りから行うなら、赤玉土と腐葉土を7対3の割合で混ぜわせた用土がおすすめです。用土を自分で用意するのが難しい場合は、観葉植物用として販売されている培養土を利用するのがよいでしょう。
シンゴニウムを苗で購入した場合は、バーミキュライトとピートモスを追加すると生育を促せます。バーミキュライトとピートモスそれぞれを2割ずつ用土に混ぜることで、シンゴニウムを大きく育てられるでしょう。ただしピートモスだけだと水はけが悪くなってしまうので、バーミキュライトを混ぜて土の重さを調整しましょう。
シンゴニウムの水やり
シンゴニウムは乾燥気味に育てていく植物ですので、土の状態をみて毎日水をあげる必要はありません。季節に応じて土の乾燥具合を見極めて、適切に水やりをするのがポイントです。
春夏の水やり
春夏の水やりのタイミングは、土の表面が乾いてからです。
シンゴニウムは春から秋頃にかけて生育期になり、水を吸収する速度が早くなります。そのため春と夏の生育期には、鉢の底から水が流れてくるくらいしっかりと水を与えましょう。水をたっぷり与えると、土の中の汚れを洗い流す効果もあります。
ただし水の与えすぎや、鉢の受け皿に水が溜まっていると根腐れの原因になります。根腐れを起こすとそのまま枯れてしまうこともあるため、土の表面が乾いたタイミングで水やりをしてください。また受け皿に溜まった水は放置せず、すぐに捨てましょう。もしも土の表面が乾いているか見た目で判断できない場合は、土の中に割りばしを挿したり、指を入れて確かめるのがおすすめです。
秋冬の水やり
秋冬の水やりのタイミングは、土が根っこの方まで乾いてからです。土が乾いてから2、3日後に水やりをしましょう。水やりと一緒に葉水をかけてあげると、冬場でも元気を保ってくれます。
シンゴニウムが休眠期に入る秋から冬にかけては、土が乾いてからさらに2、3日経ってから水やりをします。冬場は乾燥気味に育てていく必要があるため、水やりの回数が減っても問題ありません。なぜなら休眠期に入るとシンゴニウムは生育が鈍くなり、水を吸収する力も弱くなるからです。
春夏の生育期と同じように水を与えてしまうと、水を吸収しきれず常に土が湿った状態になってしまいます。シンゴニウムは多湿環境を好む植物ですが、頻繁な水やりは根腐れを起こす原因です。冬場は水やりの回数を少なくして、霧吹きなどで葉水を与える程度で問題ありません。
シンゴニウムの剪定
シンゴニウムは生長とともにツルが伸びる性質のため、放置しておくと草姿が崩れてしまいます。扱いやすい形やスタイリッシュな形を保つために、伸びたツルをカットして剪定を行いましょう。
シンゴニウムの剪定時期は、生育期にある5月〜10月です。傷んでいるツルや伸びすぎたツルを見つけて、ハサミなどでカットしてください。葉が出ているツルであれば、どこからカットしても問題ありません。切ってもまた節から新しいツルが出てきます。剪定したツルは挿し木に使えるので、シンゴニウムを増やすときに利用してください。
剪定するうえでの注意点は、シンゴニウムの樹液に毒性のあるシュウ酸カルシウムが含まれていることです。樹液に触れると肌がかぶれる恐れがあるため、剪定の際は手袋をしておきましょう。万が一樹液に触れてしまったら、すぐに流水で洗い流してください。
シンゴニウムの肥料・追肥
シンゴニウムは肥料を与えなくて枯れないものの、適切に肥料を与えることで徒長を防ぎます。大きく生長させ艶やかな葉にしたい場合は追肥するのがおすすめです。追肥する頻度や時期、シンゴニウムに適した肥料をご紹介します。
追肥する頻度と時期
追肥をする時期は、生育期にあたる5〜10月に行います。冬の休眠期はシンゴニウムの生育が鈍くなるので、肥料を与える必要はありません。
追肥する頻度は、使用する肥料の種類によって異なります。置肥なら2ヶ月に1回程度、液体肥料なら水やり代わりに1週間~10日に1回程度が目安です。肥料の与えすぎはかえって根を傷める原因になるため、追肥の頻度や時期を守りましょう。
置肥
土の中には混ぜ込まず、土の上に置いて使用する肥料です。水やりの度に少しずつ成分が溶け出し、肥料の効果が長続きするのが特徴で、こまめに肥料を与える手間が省けます。効果が1〜2ヶ月程度続く、緩効性の化成肥料を置肥するのがおすすめです。
プロミック観葉植物用は、早く効く成分とゆっくり効く成分を含み、2ヶ月に1度、鉢の縁に沿って置くだけで葉の色を鮮やかに丈夫に育てます。
液体肥料
液体肥料は即効性に優れており、「植物の栄養ドリンク」ともいわれています。
液体肥料ハイポネックス原液を1週間~10日に1回の頻度で与えることでより丈夫な株に生長します。
活力剤
シンゴニウムが弱っているときにおすすめなのが、植物用活力剤です。活力剤は肥料と違い、生長させるためではなく、主に弱った植物を回復させるために使用します。
植物用活力液リキダスは、植物の生育に必要な養分の吸収を高めるコリン、フルボ酸、アミノ酸、各種ミネラルを配合した、活力液です。
シンゴニウムの植え替え
生育旺盛なシンゴニウムは、2年に1回を目安に植え替えを行う必要があります。なるべく5〜8月の温かい時期に、根詰まりを起こす前に行いましょう。
定期的に植え替えをしないと土の中が根でいっぱいになり、根詰まりを起こす原因になります。根詰まりを放置しておくと根が傷んで生長が鈍くなったり、鉢にヒビが入ったりすることもあるので注意が必要です。生長の早いシンゴニウムは2年に1回といわず、1年に1回植え替えを行なってもよいかもしれません。
【シンゴニウムの植え替えの手順】
- シンゴニウムを鉢から抜き、古い根(根の先端)や傷んだ根をハサミなどでカットします。
- 鉢の底に鉢底石を敷いて水はけを良くします。
- 新しい土を入れ、土に根鉢の大きさ程度の穴を掘っておきます。
- 元肥としてマグァンプK大粒を土に混ぜ込みます。
- 穴にシンゴニウムを置いたら土をかぶせ、最後に土の表面を軽く手で押さえてください。
シンゴニウムの増やし方
剪定したときにカットしたツルを使って、シンゴニウムを増やすことが可能です。挿し木や水挿し、株分けなどの方法でシンゴニウムを増やしてみましょう。
水挿し
水挿しは水を入れたコップなどに茎を浸けるだけで根が出る、かんたんな方法です。根が出てきたら植え替えの方法と同じように、土に植えつけて育てることができます。
【水挿しの手順】
- 水を入れたコップに、剪定したツルを浸けます。
- 1週間程度で根が出てくるので、根が出てきたら土に植え替えます。
- 水中で発根した根は土壌栽培に適した状態ではないので、まずは育苗ポットに植え替えて育てます。土が湿った状態を保つため、毎日水やりをしてください。
- 1週間程度育苗ポットで育てたら、鉢に移します。植え替えのときと同じ方法で移してください。
挿し木
挿し木はカットしたシンゴニウムの茎を一度水に浸け、それから土に植えて根を出させる方法です。水挿しと違い、土の中で発根させます。
【挿し木の手順】
- 挿し木用に、シンゴニウムのツルを先端から10センチ程度にカットします。
- ツルの切り口部分をV字型にカットし、水を吸収する面を増やしておきます。
- 葉の蒸散を防ぐために先端の葉だけ2,3枚残し、あとの葉はすべて取り除きます。
- 水を入れたコップにツルを入れて、1〜2時間程水に浸します。
- 植え替えと同じ要領で土に植えます。
- 2週間ほどで新しい根と芽が出てくるので、それまでは土が乾かないように水やりをしてください。
株分け
株分けとは、根っこがついた状態で株を切り分け、それぞれの株を苗として育てる増やし方です。水挿しや挿し木ほど手間がかからず、根がついている状態なので土に定着しやすいメリットがあります。
【株分けの手順】
- 株分けを行う前は、シンゴニウムの水やりを控えて土を乾燥させておきます。
- 鉢からシンゴニウムを取り出し、古い根や傷んだ根を取り除きます。
- 根についた土をほぐしていき、ナイフなどで株に切れ目を入れて、手で株を二つに分けます。
- 植え替えと同じ手順で、鉢に植えつけます。根が土に定着するまで、おおよそ1〜2週間は土が乾かないよう水やりをしてください。
その際に根の活着促進のため、植物用活力液リキダスを1000倍に希釈した水を与えると良いでしょう。 - その後は通常の苗と同じように育てられます。
シンゴニウムによくあるトラブルと対策方法
丈夫で育てやすいシンゴニウムですが、置き場所や育て方を誤るとトラブルが生じることもあります。シンゴニウムにトラブルが起きる前に、対策方法を把握しておきましょう。
根腐れ
根腐れは、鉢の中の土壌環境が悪くなることで発症します。原因は根詰まりによる土の中の酸素濃度の低下や、水の与えすぎによって根が死んでしまうことです。以下のような症状がシンゴニウムに現れていたら、根腐れを起こしているかもしれません。
【根腐れが原因で起こる症状】
- 土から腐敗臭がする
- 水をあげても回復しない
- 葉が黄色もしくは茶色に変化した
- 土の表面にカビが生えている
- 新芽だけ残って古い葉が落ちている
- 葉が落ちやすい など
根腐れが起きたときの対処法は、植え替えをして土壌環境を変えてあげることです。鉢からシンゴニウムを取り出したら傷んだ根を取り除き、新しい用土を入れた鉢に植え替えてください。新しい用土の中に赤玉土などを混ぜ込んでおくと、水はけがよくなり根腐れ防止になります。
また根腐れによってツルが傷んでいる場合は、植え替えをした後に元気なツルだけを残すようカットしてください。新しい芽を出すことで回復につながります。
根詰まり
根詰まりとは、伸びた根で鉢の中がいっぱいになっている状態を指します。根詰まりが起きると土の中の酸素濃度が低くなり、土壌環境が悪くなります。また鉢にヒビがはいることもあるため、早めに植え替えを行なうことが大切です。
【根詰まりが原因で起こる症状】
- 水が浸透しづらい
- 鉢にヒビが入る
- 葉が黄色っぽくなる
- 鉢の底から根が出てくる
根詰まりが起きたときは、植え替えをするだけでほとんどの症状を解消できます。シンゴニウムの生長具合を見て、2年に1回もしくは1年に1回植え替えを行いましょう。
葉焼け
葉焼けとは、シンゴニウムが直射日光に当たったことで、葉が傷んでしまう症状のことを指します。葉焼けはシンゴニウムの置き場所が原因で起こるので、以下のような症状が見られたら速やかに移動させましょう。
【葉焼けで見られる症状】
- 葉が白っぽくなっている
- 葉の一部が枯れて茶色くなっている
葉焼けが起きているということは、直射日光の当たる場所にシンゴニウムを置いていることが考えられます。対処法としては、直射日光の当たらない場所に移動させるか、レースカーテンなどで遮光することです。葉焼けした部分は元に戻らないので、傷んだ葉はカットして、新しい葉が出てくるのを待ちましょう。
シンゴニウムの病害虫
シンゴニウムが犯されやすい病害虫は、カイガラムシやハダニなどです。どちらもシンゴニウムを弱らせる原因になるため、見つけ次第すぐに駆除してください。
カイガラムシ
カイガラムシは植物などを吸汁して、生育に悪影響を及ぼす病害虫です。カイガラムシが大量に寄生すると植物の生育が悪くなり、新芽が出なくなったり最悪枯れてしまったりすることもあります。また間接的な被害として、カイガラムシの排泄物に「すす病」が繁殖して葉が黒くなってしまうこともあります。
カイガラムシの幼虫であれば殺虫剤で駆除できますが、成虫は甲羅に覆われているため殺虫剤が効きづらいです。カイガラムシの成虫を発見したら、ブラシなどでこすり落としてください。
ハダニ
ハダニは0.5mmほどの小さなダニで、葉の裏に寄生して吸汁して植物を弱らせます。被害にあった葉は、白っぽくかすり状になるのが特徴です。被害が大きくなると葉が落ちて、最悪枯れてしまいます。ハダニを見つけたら、速やかに殺ダニ剤を散布して駆除してください。
ハダニ予防には葉水が効果的です。ハダニは水に弱いため、毎日葉の裏に水をかけておくと発生を防げます。
まとめ
熱帯アメリカを原産とするシンゴニウムは、比較的丈夫な性質を持ち初心者でも育てやすい観葉植物です。
直射日光を当てないことと、冬の寒さ対策をしっかり行えば、初心者でもかんたんに育てられるでしょう。
ただし生育旺盛なシンゴニウムは、お手入れが必要不可欠です。
伸びすぎたツルをカットする剪定や、根詰まりを防ぐ植え替えなどは定期的に行いましょう。
また病害虫が付く恐れもありますので、葉や幹に病害虫がついていないかこまめにチェックすることも大切です。
育て方のポイントを抑えて、シンゴニウムを育ててみましょう。