更新日:2023.09.23
【観葉植物】 シュガーバインの育て方|失敗しない上手な育て方についてご紹介します
かわいらしい雰囲気の観葉植物を育てたいと考えている人にとてもおすすめなのが、シュガーバインです。
華奢なツルに5枚の葉っぱが連なっている様子が魅力的で育てやすく、初心者におすすめです。
丁寧に育てると希少な花をつけてくれるため、園芸上級者も飽きさせません。今回はシュガーバインの魅力をはじめ、育て方に関する基本的な知識について紹介いたします。初めて観葉植物を育てる人もぜひ参考にしてみてください。
- 目次
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- 動画でわかりやすく!植物のお悩みをQ&A形式で回答する【PlantiaQ&A】
- シュガーバインとは
- オランダが原産地
- 名前の由来
- 希少なシュガーバインの花
- シュガーバインの育て方のポイント
- 苗の選び方が肝心
- シュガーバインにやさしい環境を作る
- 土の作り方
- おすすめの置き場所
- シュガーバインの水やり
- 夏はたっぷり水やりする
- 冬は水やりしすぎない
- シュガーバインの肥料
- 肥料の与え方
- 置肥の場合
- 水やり代わりに与える方法
- シュガーバインのお手入れ方法
- 剪定する部分について
- カットは必ず剪定ばさみで行う
- シュガーバインの植え替え
- 植え替えの頻度
- 必要な道具
- 植え替えの手順
- 植え替えにおける注意点
- シュガーバインの増やし方
- 鉢を使って増やす場合
- グラスを使って増やす場合
- シュガーバインの病害虫
- アブラムシ
- カイガラムシ
- ハダニ
- シュガーバインのトラブル対処法
- 根腐れ
- 根腐れの対処方法
- 葉焼け
- 葉焼け
- 根詰まり
- 根詰まりの対処法
- ペットがいる家では要注意
- シュガーバインは屋外でも育てられる?
- シュガーバインの活用方法
- おすすめの飾り方
- 寄せ植え
- ハンギングバスケット
- シュガーバインの種類
- まとめ
動画でわかりやすく!植物のお悩みをQ&A形式で回答する【PlantiaQ&A】
シュガーバインとは
観葉植物にはさまざまな種類がありますが、繊細そうな見た目に反して強さがあるシュガーバインは、初めて観葉植物を育てる際におすすめの植物です。
ブドウ科、ツル性の植物であるシュガーバインは、常緑の植物なので、1年中美しい緑が楽しめます。イチゴに似た形状をしている5枚の葉っぱが魅力的で、連なる葉っぱをつけたツルを伸ばしていくため、ハンギングにするのもおすすめです。
オランダが原産地
シュガーバインはオランダが原産地で、園芸用に品種改良された植物です。日本で自生しているナツヅタの仲間を品種改良したもので、シュガーバイン自体は自生していません。丈夫で育てやすい性質をもっており、0℃以上であれば冬も越せます。
名前の由来
シュガーバインという名前は「Sugar(砂糖)」と「Vine(ツル状植物)」が合わさって名前になりました。どうして砂糖という名前がついているかというと、シュガーバインは葉っぱの裏に甘い樹液をつけるためです。ほのかに甘い香りはしますが、床を汚すほどの樹液ではないので、安心してお部屋に飾れます。
希少なシュガーバインの花
シュガーバインはまれに花を咲かせます。小さいボールのように密集して咲く小さい花は、なかなか咲くことがありません。シュガーバインの花は好条件がそろわなくては咲かないため、園芸上級者の中には、条件を満たし、花を咲かせるのを目標にしている人もいます。期間は3月〜6月、日光と温度が好条件になることで花が咲きます。難しいですが、葉っぱと同様に華奢で可愛らしい花は必見です。
シュガーバインはどんなインテリアにもマッチしそうな観葉植物です。新しい観葉植物の植えつけを考えている方は、ぜひ候補に入れてみてはいかがでしょうか。
シュガーバインの育て方のポイント
正しく育成すれば小さな株もたちまち大きく育ってくれます。シュガーバインは入手も容易で、小ぶりなものなら100円ショップでも入手できます。適切な育成方法を知り、元気に育てていってください。
苗の選び方が肝心
葉っぱの緑が鮮やかで、ツヤのあるものを選びましょう。株元からしっかり生えており、ふんわり広がった葉っぱのものがおすすめです。正しい育成をしても、最初の苗選びで失敗してしまうとうまく育ちません。弱い苗、病気を持っている苗ではすぐに枯らしてしまうことがほとんどです。健康な苗を選ぶのが肝心です。
シュガーバインにやさしい環境を作る
屋内で育てられるシュガーバインの土と日光はとても重要なポイントです。快適に生育できる環境を整えて、美しい葉っぱを増やしていきましょう。
土の作り方
シュガーバインは土をあまり選ばない、というのもいいところです。配合がわからない場合は市販の観葉植物用の培養土を使用しましょう。もしこだわった土づくりをしたい場合の比率は「赤玉土5:腐葉土4:ピートモス1」の配合をベースに土壌を作ります。園芸に慣れている人は、ぜひ挑戦してみてください。
おすすめの置き場所
なるべく日の光を得られる場所を、用意してあげるのが大切です。耐陰性があるため日の差さない場所に置いておいても問題ありませんが、葉の色が悪くなったり生長の速度が遅くなったりします。
1日数時間でもいいので、日光に当ててあげてください。ただし、直射日光は葉の表面が焼けてしまいます。必ずレースのカーテン越しにおいてあげましょう。
乾燥には比較的強いシュガーバインですが、不安定な湿度に弱い性質があります。
病害虫が発生し、根腐れの原因になってしまうため、浴室などは避けておくのが無難でしょう。
乾燥に強いといっても、あまりに厳しい環境の場合はハダニの発生につながります。スプレーで葉水を行うなど、適度な湿度を与えてあげるのが元気に育てるコツです。
強い植物ですが、快適な生育環境を整えてあげる必要があります。いつまでも元気に育てるために、ご紹介したコツをおさえた環境作りをしてみてください。
シュガーバインの水やり
植物を育てるのにおいて大切なのが水やりです。ずっと同じペースで同じ頻度であげるのではなく、土の状態や季節を見て水やり方法を変えなくてはなりません。季節別のシュガーバインの水やり方法について解説いたします。
夏はたっぷり水やりする
シュガーバインは夏が生育期なので、水はたっぷりあげましょう。水分が蒸発しやすい季節なので、土が乾いていたら鉢底から溢れるまで水をあげます。鉢皿に水がたまっていればこまめに捨て、根腐れを起こさないように配慮しましょう。夏場は水切れを起こさないように、様子を見て水を与える必要があります。数日に1回葉水も行い、強い乾燥は防いでください。
冬は水やりしすぎない
冬場の水やりは数日に1回で問題ありません。生育がゆるやかかつ、水の与えすぎはかえって負担になってしまう時期です。湿度に弱く乾燥に強いシュガーバインが、根腐れを起こさないように育てるのがコツです。
初心者は特に、1年を通して同じ頻度の水やりをしてしまいがちです。今まで園芸がうまくいかなかった、という人は、水やりを季節ごとに変えていないというケースがあります。強く育てやすいシュガーバインも、季節によって適切な水やり方法があります。ベストな水やり方法を知り、正しく育てていきましょう。
シュガーバインの肥料
シュガーバインは肥料がなくても枯れないものの、適切に肥料を与えることで徒長を防ぎます。与えすぎてしまうと逆効果ですが、肥料を適量与えることで元気に生育させることができます。
肥料の与え方
肥料は頻繁に与える必要はありません。適切なペースで与えていくのが大切です。
置肥の場合
土の中には混ぜ込まず、鉢の縁に沿って土の上に置いて使用する肥料です。水やりの度に少しずつ成分が溶け出し、肥料の効果が長続きするのが特徴で、こまめに肥料を与える手間が省けます。効果が1〜2ヶ月程度続く、緩効性の化成肥料を置肥するのがおすすめです。
プロミック観葉植物用は、早く効く成分とゆっくり効く成分を含み、2ヶ月に1度、鉢の縁に沿って置くだけで葉の色を鮮やかに丈夫に育てます。
水やり代わりに与える方法
生育期は速効性に優れた液体肥料で管理もおすすめです。液体肥料ハイポネックス原液を1週間~10日に1回の頻度で与えることでより丈夫な株に生長します。
シュガーバインのお手入れ方法
シュガーバインは剪定のお手入れをしていくのがおすすめです。生長して密集しすぎると、見栄えが悪くなってしまいます。
ツルが伸びきってしまうと地面についてだらしない雰囲気になってしまうでしょう。きれいな見た目を維持するためにも、剪定を行いましょう。
また、見た目の問題だけではなく、シュガーバイン自体の生長のために、剪定は必要です。余計な部分をカットしていくと、風通しがよくなり栄養が行き渡りやすくなります。
剪定する部分について
剪定したほうがいいとはいえ、強度の剪定は必要ありません、枯れている部分や密集している部分をカットする程度です。
カットした部分からはまた新しい芽が出るため、剪定が原因でシュガーバインが減ってしまうということはありません。
さらに株を大きくしたい場合にも、剪定は用いられます。
カットは必ず剪定ばさみで行う
剪定する際は必ず専用のはさみを用いるようにしましょう。カットするだけ、と思って普通のはさみを使ってしまった場合、枯れてしまう可能性があります。
普通のはさみの場合、紙など乾いているものを切る前提で作られているため、水分を含んだ植物を切ると無理な切り方になってしまいます。
細胞を潰すようにカットしてしまうため植物にダメージを与えてしまうでしょう。本来剪定した箇所から出るはずだった新芽が出ず、枯れてしまうこともあります。
しかし剪定ばさみの場合は、スパッと鋭利にカットしてくれるので、植物の負担が最小限に済みます。使う側にとっても作業しやすいので、手間を減らすためにもシュガーバインを購入する際に、剪定ばさみも購入しておきましょう。
すくすくと生長していくことが多いので、その状態に手を入れていくのは園芸初心者にとって、少しハードルが高いかもしれません。
しかしお手入れから得られるメリットはとても大きいので、気になる部分が出てきたら整えていきましょう。シュガーバインの健康維持のために必要なことです。
シュガーバインの植え替え
シュガーバインの生長は順調、しかしそろそろ鉢が窮屈そうと思ったなら植え替えの段階です。植え替え作業は慎重に行わなければうっかり枯らしてしまう可能性があります。正しい方法を知り、植え替えを成功させてください。
植え替えの頻度
生長する力が強いシュガーバインは、2〜3年に1度の植え替えを推奨します。
必要な道具
特別な道具は必要ありません。園芸では基本的な道具をそろえていきます。
- 一回り程度大きい鉢
- スコップ
- 鉢底ネット
- 鉢底石
- 観葉植物用の培養土
- 元肥マグァンプK大粒
いずれも園芸店やホームセンターなどで購入することがきます。
植え替えの手順
植え替えには適切なタイミングがあります。真夏や真冬はシュガーバインにかかる負担が大きく、枯れやすい時期なので避けましょう。他の時期でも株の健康状態をしっかり見ておき、元気な時に植え替えすることをおすすめします。
- 用意した鉢に鉢底ネットを敷いて、鉢底石を鉢の深さの1/5程度入れる。
- 観葉植物用の培養土をいれ、1/3まで埋める。
- 元肥としてマグァンプK大粒を土に混ぜ込みます。
- シュガーバインを抜き、根についた土を落しておく。
- 新しい鉢に株を移して鉢の上部5cm下くらいまで土をいれていき、株を安定させる。
- 植えつけ後がたっぷり鉢底から水が出るまでたっぷりと水やりします。
その際に根の活着促進のため、植物用活力液リキダスを1000倍に希釈した水を与えると良いでしょう。
植え替えにおける注意点
植え替えは植物に負担をかける作業でもあり、植えつけ後2週間は養生させます。この間は水をしっかり与え、肥料は控えましょう。
早く元気になってほしくて肥料を与えてしまいがちですが、逆効果となってしまいます。どうしても肥料が必要な場合は、長期間でゆっくり効く、緩効性肥料プロミック観葉植物用を与えるのがおすすめです。
また、作業は丁寧に優しく行うのが重要です。土を落とす際も優しく、根を傷つけないようにしていきます。
もし古い鉢から抜けない場合は、無理に引き抜くのではなく鉢を割りましょう。株の負担を減らすのを最優先に作業してください。
植え替えをマスターすれば、好きな鉢にシュガーバインを移せるようになります。よりインテリアの幅が広がりますので、丁寧な作業を心がけて素敵な鉢づくりを目指してください。
シュガーバインの増やし方
鉢を使って増やす場合
「挿し木」は生育期である5月〜10月に行うのがおすすめですが、特に成功率が高い5月〜7月を狙っていくと初心者にも安心です。
- のびたツルを10~15cmほどカットし、葉っぱも2、3枚程度残しておく
- 培養土に植え、直射日光が当たらない日陰に置いておく
- 土が乾かないように管理する
以上の手順で3週間程度様子を見ると、新芽が出てきます。シュガーバインを増やしたい、培養土が余っているなどの場合にぜひ試してみてください。
グラスを使って増やす場合
「水耕栽培」という方法です。挿し木の場合と手間はほとんど変わりません。
- 元気な葉っぱがついているツルや茎を7cm程度カット、根元の葉っぱは取り除く
- 水を入れたグラスや器に挿し、発根するまで毎日水をかえて管理する
- 発根したら土をいれた鉢に植えつける
グラスをおしゃれなものにすることで、発根までの期間もインテリアとして飾りやすい方法となっています。
非常にシンプルな方法で株を増やせるのが、シュガーバインの魅力です。最初は小さな1株でも、どんどん増やしていってたくさんのシュガーバインを生育できます。寄せ植えにおいても、とても汎用性の高い観葉植物なので、ぜひチャレンジしてみてください。
シュガーバインの病害虫
病害虫は生育を妨げ、食害して枯らしてしまうなどの被害をもたらす害虫です。園芸において病害虫の駆除は必須とされています。シュガーバインも同様で、発生しやすい時期を把握しておき、観察しておかなくてはなりません。シュガーバインにつきやすい主な病害虫と駆除方法を紹介いたします。
アブラムシ
春になると発生しやすい病害虫です。繁殖力が非常に高く、発見時は数匹だったとしても、すぐに増えていきます。
群れになってしまうと駆除が大変なので、発見した段階ですぐに駆除しておきましょう。新芽や若葉が食害されてしまいます。
駆除方法は水をかけて窒息も可能ですが、群れになってしまうと水では対応しきれません。数匹の段階であれば水で駆除し、増えすぎた場合は殺虫剤で対応していきましょう。
虫を予防するマグァンプDは肥料やり+害虫の予防・退治が同時にできるのでおすすめです。
カイガラムシ
カイガラムシはシュガーバインの生育期である5月〜7月に発生するので、天敵ともいえます。
あたたかい室内であれば年中発生の危険がある上に、成虫になると駆除が大変です。
さまざまなルートから進入し、葉っぱや茎から養分を吸い取ってしまいます。
幼虫の段階であれば殺虫剤で駆除できますが、成虫になると殻のせいで薬が効きづらくなります。歯ブラシなどでこすり落とす必要があり、手間がかかりますので幼虫の段階でしっかり駆除しておきましょう。
ハダニ
ハダニも繁殖力が強く、薬剤耐性を持つ害虫です。葉にクモの糸のようなものがついている、葉に傷ができて小さな虫がついている、葉の色が薄くなるなどの症状があればハダニを疑いましょう。
ハダニは予防が大事で、こまめに霧吹きをしたり、葉をふき取ったりなどのケアで防げます。月に一度シャワーで洗い流すなども有効です。湧いてしまった場合は市販の殺虫剤を使用し、様子を見ましょう。
いくら気を付けていても病害虫は発生してしまうものであるため、駆除は手を抜けない必要なお手入れです。
もし虫が増えすぎてしまった場合は、健康な部分を切り取って新しい株を増やしておくのも手です。
観葉植物につきやすい病害虫に有効な、殺虫剤が販売されています。シュガーバインを購入する際は病害虫に関する知識も入れておき、適切な薬剤を使用していきましょう。
シュガーバインのトラブル対処法
シュガーバインを含めて観葉植物にはさまざまなトラブルが発生します。症状と原因を知り、適切な対処をしていきましょう。
根腐れ
根腐れは具体的にどんな状態かというと、土壌環境の悪化をさしています。根腐れは土の中の酸素濃度が低下し細菌叢が変化します。有機物が腐敗してアンモニアが発生している状態です。土から腐敗臭がしている状態であれば、ほぼ確実に根腐れが起こってしまっている状態といえます。
他にもさまざまな症状が植物に現れますので注意して観察する必要があります。
- 水をあげても元気にならない。
- 土が乾かない。
- 葉っぱが落ちる。
- 葉っぱが変色する。(黄色・茶色)
- 幹などがやわらかい。
- カビが発生する。
- 根が黒く変色している。
以上のような症状が見られるようでしたら、根腐れを疑って対処していきましょう。
根腐れの対処方法
根腐れの対処方法は土の環境の改善です。悪い部分をしっかり取り除き、健康的な状態に戻していきます。
- 鉢から植物を植え替えて水がけの良い土に交換する。
- 傷んでいる部分はカットしていく。
- 少量の水を与えて風通しがいい日陰で管理
生長途中で傷んでいる葉や枯れた枝などを取り除いていき、1週間程度で水が乾くコンディションを維持します。様子を見て、必要であれば発根剤を与えるのも有効です。
根腐れからシュガーバインを再び健康な状態に戻していくには根気が必要です。新芽を育ててダメになっていく部分は取り除き、あまりにひどい状態であれば株を増やす要領で無事な部分だけを育てていくのも手です。
葉焼け
強い日差しを浴びすぎて葉が傷んでしまう状態を葉焼けといいます。
- 葉の色素が抜けて白くなっている。
- 葉の一部が枯れている。
以上の症状が見られましたらすぐに置き場所を再検討してください。
葉焼け
一度焼けてしまった葉っぱがもとに戻ることはないため、枯れている部分はカットします。日差しはカーテンなどで遮光するだけでも有効です。
たくさん太陽の光を浴びさせるのは大切なことのように感じられますが、直射日光はかえってシュガーバインの負担になってしまうため、注意しましょう。
根詰まり
シュガーバインは主に春夏に生長します。生長の結果、鉢の中が根でいっぱいになってしまい、さまざまな症状が出てしまいます。
- 水が浸透しにくくなる。
- 底から根がはみ出てくる。
- 葉っぱが黄色くなる。
- 鉢にヒビが入る。
しっかり生長した結果ではありますが、放置しておくとシュガーバインに悪影響が出てしまうため、対処していきましょう。
根詰まりの対処法
植えつけをしてある鉢が小さい、という状態なので、対処方法は新しい鉢への植え替えです。ちょうど根詰まりをおこしやすい時期である春夏は、シュガーバインの生長期なので植え替えにぴったりな時期です。
1回り大きい鉢を用意して、植え替えと同じ要領で鉢を移します。もし植え替えのとき、枯れている部分や変色している部分があればカットしておきましょう。
生長欲が旺盛なシュガーバインは、トラブルが起こってしまってもほとんどの場合、再生させることは可能です。いざとなった場合でも諦めずに、対処していきましょう。
ペットがいる家では要注意
シュガーバインは人間に対しての毒性はありませんが、犬や猫には注意が必要です。ブドウ科植物であるシュガーバインは、犬や猫にとっては毒性があり、口にしてしまうと腎不全の原因になってしまいます。最悪の場合、舐めただけでも症状が出てしまう可能性があります。発症までの時間は短く、食べた場合は1時間程度とされています。
もしシュガーバインを誤食してしまった場合、かかりつけの動物病院をすぐに受診しましょう。
しかし、絶対に育ててはならない、というわけではなく、同じ空間に置いておく程度は問題ありません。高いところに吊るして楽しめるのがシュガーバインなので、ペットが届かない高所でなら安心して生育できます。
シュガーバインは屋外でも育てられる?
シュガーバインは屋外でも育てられます。直射日光を避けた場所であれば、屋内・屋外問わず生育が可能です。
ただし、安心して育てていきたいのであれば、屋内がおすすめです。理由は冬場の環境、寒風や霜などで枯れてしまう可能性がある上に、室内と屋外の行き来は向いていません。環境を変化させることでシュガーバインに悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。
屋外でも育てられますが、枯らさず安定した生育を目指していきたいのであれば、1年を通して屋内で育てるのがおすすめです。
シュガーバインの活用方法
シュガーバインはその見た目からさまざまな活用方法が可能です。ぜひ飾り方を知り、お部屋の中を美しく彩ってください。
おすすめの飾り方
シュガーバインの飾り方としておすすめなのが「寄せ植え」と「ハンギングバスケット」です。それぞれのシュガーバインの良さを引き立てる飾り方について紹介いたします。
寄せ植え
他の観葉植物や生花と一緒に鉢に植えつける飾り方です。長いツルとイチゴの葉っぱに似た5枚の葉っぱがアクセントになり、他の植物も引き立ててくれます。必要な部分だけをカットして、土や水に挿しておくだけでも育ちます。
- アンスリウム
- スンステラ
- ポトス
- ベゴニア
相性のいい植物として挙げられるのは以上ですが、もちろん他の植物ともマッチしますので、ぜひ寄せ植えを楽しんでください。シュガーバインは主役にもなれて、名脇役にもなれる、とても使い勝手のいい観葉植物です。華やかな寄せ植えに、さらに動きを出してくれます。どっしりと構えている多肉植物との相性も抜群で、脇に添えてあげるだけでも奥行きが出ます。
ハンギングバスケット
チャームポイントである長いツルを活かす方法です。少し高い棚に飾ってたらしておくのもいいですが、とくにおすすめの方法がハンギングバスケットです。
ハンギングバスケットとは、ひっかけたり吊したりして飾る方法のことで、地植えができない場所でもガーデニングを楽しめます。ツルをハンギングからたらして玄関やベランダなどに飾っておくと、シュガーバインのよさが引き立ちます。トレリスも利用し、緑のカーテンのようにツルを絡めて飾るのもおすすめです。DIYが好きな人はこだわりのトレリス作りから始めて、素材・色・形状を考えてくのも楽しみの1つです。
ただ植えるだけではなく、飾り方の選択肢が多いのがシュガーバインの魅力です。
シュガーバインの種類
シュガーバインはいくつかの種類があります。
- ヘンリーヅタ
- パルテノキッスス・シュガーバイン
- バージニアヅタ
- ナヅタ
- シッサスアマゾニカ
シュガーバインの中でも特に人気な5種の名前です。
紅葉し果実をつけるもの、より香りの強いもの、大ぶりな葉っぱを持つもの、葉っぱの色が特殊なものもあります。作りたいグリーンインテリアにあわせて種類を選んでいくのも園芸の醍醐味です。実際に見て好きなものを選んでみてください。
まとめ
シュガーバインはガーリーな印象の、甘い雰囲気がある観葉植物です。可愛らしいお部屋を作りたい!と考えている方は、ぜひお部屋のアクセントに育ててみるのをおすすめいたします。
また、「すこやか」という花言葉から、ギフトとしても人気な植物です。出産祝いなど、相手の健康を願うお祝いごとの際に、プレゼントの候補に挙げてみるのはいかがでしょうか。
育てやすく、心のうるおいとしてとても魅力的なシュガーバインをぜひ育ててみてください。