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【家庭菜園】【シシトウの育て方】種まきや料、水やり、収穫のポイントは?

【家庭菜園】【シシトウの育て方】種まきや料、水やり、収穫のポイントは?

シシトウは、夏に収穫できる野菜のひとつです。見た目はピーマンやトウガラシによく似ていますが、程よい苦味でさっぱりと食べやすく、辛みがないため幅広い料理に使いやすいのが魅力です。

家庭菜園で採れた野菜を食べて、暑い季節を元気に乗り切りたい方におすすめします。今回は、シシトウの基礎知識から、育て方、収穫のポイントまでお伝えします。

動画でわかりやすく!【PlantiaQ&A】植物の育て方をQ&A形式でご紹介

☘95:シシトウの育て方|実が辛くならない方法は?植えつけ方法や、水やりと肥料、わき芽かきなどもご紹介

シシトウの基礎知識

シシトウは、6月から10月にかけて長く収穫できるナス科の夏野菜です。暑さに強いため栽培しやすく、たくさんの実をつけることから、夏の家庭菜園で人気があります。初心者でも育てやすい野菜のひとつといえるでしょう。

日本で古くから食べられてきたシシトウは、トウガラシの品種改良によって生まれました。正式には「獅子唐辛子(ししとうがらし)」という名前がつけられています。実の形が、まるで獅子の頭のように見えることから、その名がつけられたとされています。

シシトウの実には、βカロテンやビタミンCなどの栄養素が豊富に含まれています。程よい苦味があるのが特徴で、一般的にトウガラシのような辛みは感じられません。ただし、トウガラシの辛み成分としてよく知られる「カプサイシン」は、シシトウにもわずかに含まれています。

ピーマンやトウガラシとの違い

シシトウは、夏野菜のピーマンやトウガラシと見た目がよく似ています。これらの野菜は、どれもトウガラシの仲間です。その中でも、辛みのある野菜はトウガラシと呼ばれ、シシトウやピーマンのように辛みのない野菜は「甘トウガラシ」と呼ばれ、区別されています。なお、ピーマンの実は調理する際にカットして種を取り出す必要がありますが、シシトウの実はそのまま丸ごと食べられるという違いがあります。

シシトウの育て方

シシトウ

シシトウは暑さに強く、育てやすい野菜です。ぜひ夏の家庭菜園でシシトウの栽培にチャレンジしてみましょう。ここでは、シシトウの育て方を解説します。

シシトウの好む栽培環境

シシトウは、地植えでも鉢植えでも育てられます。基本的には日当たりが良く風通しの良い場所を好みますが、夏場に極端な高温になるような場所は避けて植えます。また、生長のために多くの水分を必要とするため、たっぷりと水やりをするのが望ましいでしょう。

また、シシトウは育つ環境によって実の辛さに影響が出やすいといわれています。ストレスの多い環境で育つと辛みが強くなってしまうとされているため、適切な環境で栽培することが大切です。

土づくり

シシトウは生長の際に肥料を必要とする野菜のため、土づくりの段階で十分な肥料を混ぜることが大切です。堆肥や元肥を混ぜ込んで、よく耕しておきましょう。また、必要に応じて苦土石灰を入れ、土壌の酸度を調整してください。

苗選び

家庭菜園の場合、シシトウは苗から育てるのが一般的です。種から育てると多くの時間と手間がかかるため、初心者の方は市販されている苗を選ぶと良いでしょう。

シシトウの苗選びでは、複数の苗を比較して丈夫なものを選ぶと、その後に育てやすくなります。「葉の緑色が濃くてツヤがあるか」「茎が太くしっかりしているか」「本葉が10枚ほど出ているか」などのポイントをチェックしてみましょう。

植えつけ

シシトウの植えつけは、4月下旬から6月上旬頃までに行うのが適しています。地植えする場合は40cm以上、鉢植えする場合は30cm以上の間隔を空けて、生育に十分なスペースを確保しましょう。

植えつけ後は、株元から少し離して円を描くように『今日から野菜 野菜の肥料』をばらまきます。また、根の活着促進のため植物用活力液『リキダス』を1,000倍に希釈してたっぷりと与えます。

植えつけをした直後の苗は倒れやすいため、しっかりと根付くように支柱を立てておくと安心です。最初は1m程度の高さがある支柱を垂直に立てましょう。その後は苗の生長にともない、側枝の本数に合わせて支柱を追加していきます。

水やり

シシトウがたくさんの実をつけるためには、水やりが欠かせません。水が少ないと実に辛みが出てしまうことがあるので、土が乾いたタイミングでたっぷりと水やりを行いましょう。とくに、気温が高く乾燥しやすい時期は、気温が上がる前の朝の時間帯や、気温が下がった夕方頃に水やりをするのがポイントです。

肥料

シシトウは、栽培期間中に次々と結実していきます。肥料不足にならないよう、定期的に追肥を行いましょう。植えつけ後1ヶ月後から緩効性肥料『今日から野菜 野菜の肥料』を追肥します。その後、収穫期の間は1.5ヶ月~2ヶ月に1回を目安に、追肥を続けていきましょう。

病害虫対策

シシトウの栽培で注意したいのは、うどんこ病やアブラムシによる被害です。

うどんこ病になった植物は、葉や茎などが粉をまぶしたように白っぽくなる症状が見られ、生育に支障をきたします。カビの一種である糸状菌によって起こる病気ですが、肥料のやりすぎや土の跳ね返りなど多くの要因で発生し、発生を防ぐのが難しいといえます。うどんこ病に適した薬剤を使用して、予防や治療を行いましょう。

また、害虫のアブラムシは植物に付いて汁を吸い、さまざまな被害をもたらします。放置すると大量発生のリスクがあることから、すでにアブラムシに寄生されてしまった場合は、早期に駆除するのが望ましいといえます。また、アブラムシが繁殖する前に適切な殺虫剤を活用して、虫が付くのを予防しましょう。

整枝

シシトウをより元気に育ててたくさん収穫するため、整枝を行います。最終的に主枝と側枝2本を残す3本仕立てにすると管理しやすいでしょう。

1番花(=最初に咲く花)が出たら、まずは全体の生長を優先させるために、1番花を摘み取ります。1番花よりも下にある、低い位置から生えてくるわき芽は、2本だけ残してあとは摘み取りましょう。その後もわき芽が伸びてきたら繰り返し摘み取ります。

シシトウの収穫方法

シシトウ

シシトウの実が十分に生長したら、いよいよ収穫の段階です。ここでは、シシトウの収穫方法について解説します。

シシトウの収穫時期

シシトウの収穫時期の目安は6月~10月です。品種によりますが、実の大きさが10cm~20cmに達して、表面に光沢が出てきたら食べ頃になります。

シシトウは基本的には熟す前の緑色の実を食べますが、完熟して赤くなった実も食べることが可能です。若い実はフレッシュな味わいが特徴で、完熟すると甘みが出ます。ただし、熟す前の実を採ったほうが、より長い期間にわたり収穫を楽しめるようになります。完熟した実を試食したい場合は、一部の実だけを赤くなるまで残しておき、食べ比べを楽しむのもおすすめです。

シシトウの収穫のコツ

シシトウを収穫するときは、園芸用のハサミを使うことをおすすめします。ハサミを使って収穫すれば、枝を傷めてしまう心配がありません。その際は、ヘタの少し上のあたりをカットして収穫してください

シシトウの調理方法

収穫したシシトウは、丸ごと調理に使えます。ただし、家庭菜園で収穫したものは栽培環境によっては辛みが強く出てしまう可能性も。初めは少量ずつ調理して、辛みの強さを確認した上で料理に使うことをおすすめします。

シシトウ栽培でよくあるトラブル

シシトウ

シシトウの栽培では、トウガラシのように辛い実ができてしまうトラブルがよく見られます。「シシトウを植えたつもりが間違ってトウガラシを植えていた」というパターンもありますが、お店で苗を購入したケースなど、間違いなくシシトウを植えた場合でも辛い実ができることがあります。

原因として考えられるのは、水切れや肥料不足などのストレスです。シシトウを美味しく育てるためにも、水や肥料は欠かさずに与えましょう。

おわりに

シシトウは、暑さに強く育てやすい夏野菜のひとつです。たくさんの実をつけ、長い期間にわたって収穫できるので、自分で育てた野菜をたっぷり味わいたい方にもおすすめできます。

家庭菜園を始めたばかりの方でも育てやすい野菜であるため、ぜひご自宅で栽培してみましょう。美味しいシシトウを栽培して、この夏の食卓に彩りを添えてみてはいかがでしょうか。

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