【桔梗(キキョウ)の育て方】|基本の栽培方法やポイント、増やし方
桔梗(キキョウ)は、美しい花姿と優雅な風情を持つ花です。風船のような形の蕾や星型の花が特徴的で、初夏から秋にかけて咲き誇ります。
初心者でも比較的育てやすく、ガーデニング人気の高い花ですが、栽培時にはいくつか注意したいポイントがあります。今回は、桔梗の基本的な栽培方法や育て方のポイント、増やし方について解説します。桔梗の魅力を存分に引き出す育て方を詳しく見ていきましょう。
動画でわかりやすく!【PlantiaQ&A】植物の育て方をQ&A形式でご紹介
☘131:キキョウの育て方|切り戻しや花がら摘みなどは必要?水やりや肥料など日々の管理もご紹介
桔梗(キキョウ)の特徴
桔梗は風船のような形の蕾から開花する、星形の花びらが特徴的な植物です。花の色は深い紫色や涼しげな青色、白色、ピンク色などで、多彩な色が楽しめます。咲き方は一重咲きや八重咲きなどの種類が存在します。
古くから日本で栽培されてきた花である桔梗は、詩歌や文学にも数多く登場してきました。また、秋の七草の一つとしても知られており、人々の間で親しまれてきた歴史があります。
桔梗は初夏から秋にかけて開花するため、美しい花を長期間楽しむことができます。暑い時期に涼しげな花をつける桔梗を、ぜひ庭や花壇に植えて楽しんでみてください。
桔梗(キキョウ)の育て方|植えつけまでの流れ
桔梗を美しく咲かせるためには、適切な栽培方法を知ることが大切です。ここでは、桔梗の基本的な育て方と植えつけまでの流れをご紹介します。
桔梗(キキョウ)の好む栽培環境
桔梗は日当たりと風通しの良い場所を好みます。日陰ではうまく育たず、生育が悪くなってしまうこともあります。十分な明るさのある場所を選びましょう。ただし、真夏の日差しや強い西日などは葉焼けの原因になるほか、弱って枯れてしまう可能性もあるため、避けることがおすすめです。
また、桔梗は耐暑性が強いものの、極端な暑さは苦手とします。とくに夏の高温期には注意が必要です。遮光ネットなどを使って日よけをつくり、涼しい状態を保ちましょう。耐寒性も強いですが、冬場は凍結防止のために腐葉土で株元をマルチングすると良いでしょう。
土づくり
桔梗は水はけの良い用土を好みますが、それほど土質を選ばずに育ちます。鉢植えの場合、ご自分で土づくりするなら、赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜたものなどがおすすめです。もしくは、市販の園芸用培用土を活用しましょう。『ハイポネックス培養土 鉢・プランター用』は、元肥として緩効性肥料マグァンプKが配合されたプランター栽培に最適な培養土です。
地植えする際は腐葉土や堆肥などを混ぜて耕しておきます。水はけの良い環境を整えるため、土を盛ったところに植えつけると良いでしょう。
種まき
桔梗を種から育てる場合は、2月~4月の春頃を目安に種まきを行います。ポットやトレーなどに培養土を入れて、十分に水で湿らせておきましょう。1カ所につき2~3粒程度の種をまき、土を薄くかぶせます。発芽するまでは土が乾かないように注意しながら、半日陰で管理しましょう。
発芽したら日なたに移し、日光を当てて育てます。元気の良いものを残して間引き、本葉が4枚ほどつく頃になったら鉢や花壇などへ植えつけましょう。
植えつけ
桔梗の植えつけは、苗が十分に生長した春か秋に行います。地植えの場合、根鉢よりも一回り大きな植え穴を掘ります。根を傷めないように注意しながら苗を取り出して植えつけていきましょう。複数株を植える場合は、株間を20cmほどあけます。
鉢植えの場合、6号~7号鉢に1株を植えるのが目安です。鉢底石を敷いて排水性を高めましょう。
植えつけ後は、たっぷりと水を与えます。水が株の周辺に均等に行き渡るように注ぎましょう。
桔梗(キキョウ)の育て方|日々の管理方法
桔梗の美しい花を長く楽しむためには、日々の適切な管理が不可欠です。ここでは、水やりやアブラムシ対策など、日常的な管理方法をご紹介します。
水やり
桔梗は乾燥に強く、過湿を嫌う植物です。鉢植えの場合は表土が乾いたら、鉢底から水が流れる程度にたっぷりと水を与えましょう。とくに暑い季節には頻繁な水やりが必要になりますが、過剰に水を与えないように注意します。
冬季は乾き気味に管理しますが、土が完全に枯れてしまわないように、適度に水を与えてください。
地植えの場合は、基本的に水やりせず降雨に任せます。雨が降らず乾燥状態が続くようなら与えましょう。
肥料
桔梗には生長期と花期に肥料が必要です。植えつけ時には植えつけの際は元肥として緩効性肥料『マグァンプK中粒』を土に混ぜ込みます。
3月~5月には緩効性肥料を追肥しましょう。追肥にはバラまくだけで肥料効果が約2~3カ月間持続する『プランティア 花と野菜と果実の肥料』がおすすめです。
開花する6月~9月は1週間〜10日に1回程度の頻度で速効性の液体肥料『ハイポネックス原液』を追肥します。『ハイポネックス原液』は、植物の健全な生育に必要な15種類の栄養素をバランス良く配合しています。
肥料を過剰に施すとかえって株が弱ってしまうため、適量を心がけて与えましょう。
アブラムシ対策
アブラムシは、桔梗につきやすい害虫のひとつです。吸汁して弱らせたり、ウイルス病を媒介したりと、さまざまな被害をもたらします。
アブラムシは放っておくとすぐに増えるため、早期発見が重要になります。見つけたらすぐに駆除しましょう。必要に応じて専用の薬剤を使うのもひとつの方法です。アブラムシの増殖を防いで、大事な桔梗を守りましょう。
アブラムシを見つけたらアブラムシ退治と肥料やりが同時にできる『ハイポネックス原液殺虫剤入り』がおすすめです。
『虫を予防するマグァンプD』は肥料やり+害虫の予防・退治が同時にできるのでおすすめです。
花がら摘み
桔梗の花は一株にいくつもつきます。咲き終わった花がらはこまめに摘み取っておきましょう。花がらを放置すると種をつくり始め、エネルギーが取られてしまいます。結果として新しい花が咲きにくくなるため、美しい花を長く観賞したい場合は花がら摘みを行いましょう。
切り戻し
桔梗の開花が一段落したら、切り戻しを行うことで再び開花を楽しめることがあります。茎を3分の2から半分の長さに切り戻してみましょう。切り戻しておくことで株の風通しが良くなり、暑い夏の時期を乗り越えやすくなります。順調にいけば秋に再度開花し、晩秋まで花を楽しめるでしょう。
桔梗(キキョウ)の育て方|増やすための方法
桔梗栽培に慣れてきたら、より多くの花を育てて楽しむこともおすすめです。こちらでは、桔梗を増やす方法を紹介します。
種の採取
桔梗の種を採取したい場合は花がら摘みを行わず、種をつくるのを待ちます。花びらが落ちた後の根元が膨らみ、その部分に種ができます。茶色く枯れたら花茎ごと切り取って種を取り出しましょう。乾燥させて春の種まき適期まで保管し、暖かくなってきたら種まきを行います。順調に育てば、種まきしたその年に開花させられるでしょう。
挿し芽
挿し芽とは、親株の茎や枝などを切り取って土に挿し、発根させることで新しい株をつくる方法です。桔梗の場合は5月~6月が挿し芽の適期となります。
健康な茎の先端を切り取って挿し穂をつくり、水に1時間ほど浸けて水あげしておきましょう。挿し穂の下葉は取り除いておきます。湿った挿し木用土に挿し、発根するまで明るい日陰で管理しましょう。新しい葉が伸び、生長してきたら鉢へ植えかえて育てていきます。
株分け
桔梗は、大きく育った根を分けることでも増やせます。植えかえ作業のついでに株分けを行うと良いでしょう。適期は2月~3月の芽出し直前です。清潔な刃物で2つ~3つ程度に根を切り分けてみましょう。それぞれに芽が残るように切り分けることがポイントです。株分け後は植え直して、再び同じように育てていきましょう。
おわりに
桔梗の基本的な栽培方法や育て方のポイント、増やし方などをご紹介しました。桔梗は初夏から秋にかけての花壇を涼しげに彩ってくれます。
美しい花をより長く楽しむためには、適切な方法で管理することが大切です。挿し芽や株分けなどで増やせば、より多くの桔梗の花を何年も楽しむことができます。ぜひご自宅で大切に育てて、毎年の開花を堪能しましょう。
この記事に関連する商品について