更新日:2024.03.15
【観葉植物】アグラオネマの育て方|枯らさないお手入れのコツや増やし方
葉にさまざまな模様が入るアグラオネマは、室内でも元気に育てやすい植物です。初めて観葉植物を育てる方にもおすすめできます。
お部屋に置く観葉植物をお探しの方は、ぜひアグラオネマを育ててみてはいかがでしょうか。
今回は、アグラオネマの基礎知識や基本の育て方、増やし方などをご紹介します。
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アグラオネマ
学名 Aglaonema 科名 サトイモ科 別名 リョクチク 原産地 インド~東南アジア 分類 多年草 耐寒性 弱 耐暑性 強 栽培カレンダー
1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月生育期植えつけ・植えかえ施肥
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アグラオネマの育て方|特徴や魅力
アグラオネマは熱帯原産の観葉植物です。まっすぐに株立ちするタイプもあれば、横に広がって匍匐(ほふく)するタイプなどもあります。よく見られるのは株立ちするタイプです。
アグラオネマは葉に美しい模様が入るものが多く、一年を通して葉の観賞を楽しむことができます。
緑の葉に銀緑色の斑が入るものや、赤色の斑が入るものなど、お好みのものを探してみましょう。
また、アグラオネマは5月~7月に花を咲かせることがあります。肉穂花序(にくすいかじょ)の周りを仏炎苞(ぶつえんほう)が包んでいるような形をしていることが特徴です。
花をつけるためには株が充実していなければいけません。アグラオネマの育ちやすい環境を整えて、水や肥料などを適切に与えていくことが大切です。
アグラオネマの育て方|基本の栽培方法
アグラオネマは耐陰性があるため、室内での栽培にも向いています。お部屋に緑を増やしたいときは、ぜひアグラオネマを栽培してみることがおすすめです。
こちらでは、アグラオネマの基本的な育て方をご紹介します。
アグラオネマの好む栽培環境
アグラオネマは熱帯原産で、高温多湿な環境を好み、寒さを嫌います。基本的には室内で栽培することがおすすめです。
耐陰性はありますが、元気に育てるためにはある程度日光に当てることも大切です。日の当たりやすい窓辺などに配置すると良いでしょう。
ただし、強い直射日光や西日などに当て続けると葉焼けすることがあるため、レースカーテンなどで日差しを遮ることがポイントです。
また、冬の窓辺は冷気が侵入しやすいため、より暖かい位置へ移してあげましょう。
土づくり
アグラオネマは腐植質の土を好みます。根腐れしないよう、水はけの良さも重要です。
ご自分で配合する場合は、小粒の赤玉土と腐葉土を7:3で混ぜたものなどを活用することがおすすめです。
もしくは市販の園芸用培養土を使えば、より手軽に用土を準備できます。『ハイポネックス培養土 鉢・プランター用』は元肥が配合されておりそのまま使えるのでおすすめです。
植えつけ
アグラオネマの植えつけ適期は5月から7月にかけてです。根鉢を崩さない場合は9月頃まで植えつけ可能です。
根鉢よりも一回り大きな鉢と、『ハイポネックス培養土 鉢・プランター用』を準備して植えつけましょう。
鉢の底には軽石や鉢底石などを敷き、排水性を高めます。植えつけ後にはたくさん水をあげましょう。
水やり
季節によって、アグラオネマに必要な水の量は変動します。春は土の表面が乾いていたら水を与えます。乾き具合がよくわからない場合は、土を触って確認してみましょう。
夏が近づいて気温が上がってくると用土も乾燥しやすくなるため、水やりの頻度が多くなることがあります。土の状態をこまめにチェックし、必要に応じて水やりしましょう。
秋から冬に向かう時期はどんどん気温が低くなります。用土が乾きにくくなってくるほか、アグラオネマの生育も停滞してくるため、水やり頻度を減らしましょう。
土が乾いているのを確認してから2日~3日後に与えるのが目安です。
アグラオネマは水をしっかり与えることで元気に育ちますが、過剰に水やりするのも避けましょう。
用土がつねに湿っているような状態が続いてしまうと、根腐れしてしまいます。
また、用土への水やりのほかに、霧吹きを使って葉水を与えることもおすすめです。アグラオネマを育てる室内はエアコンなどの影響で湿度が低くなっていることがあります。
葉の表と裏にしっかりと水を与えることで、乾燥を防げるでしょう。葉に付着した害虫を洗い流すことにもつながります。
さらに、水を吹き付けた後に優しく葉を拭き取ることで、ホコリを取り除くこともできるでしょう。
肥料
アグラオネマの生育に必要な栄養が足りなくなると、葉の色があせてしまうこともあります。適量の肥料を与えましょう。
植えつけ時には元肥として緩効性肥料『マグァンプK中粒』がおすすめです。
春から秋の生育期間は、2カ月に1回程度の頻度で追肥に『プロミック 観葉植物用』もしくは、10日に1回ほど速効性の液体肥料『ハイポネックス原液』がおすすめです。
冬場は施肥をストップし、春になり暖かくなってきたら再開しましょう。
下葉切り
アグラオネマを育てていくと、下葉が黄色く変色し、枯れてくることがあります。見つけたら付け根の部分からカットしておきましょう。
また、傷んでいる葉を見つけたときも、適宜剪定しておきます。枯れ葉であれば手で自然と取り除くこともできますが、無理に引っ張って株を傷つけないように注意しましょう。
冬越し
アグラオネマは寒さに弱いため、なるべく10℃を下回らないように温度管理することがおすすめです。寒さに当たると葉が傷み、色つやも悪くなってしまいます。
冬場は生育が停滞するため、乾き気味に管理します。ただし、葉水はこまめに与えましょう。
室温が下がっているときに水をかけるのは避け、なるべく昼間の暖かい時間や、暖房が効いているときに葉水をします。
冬の鉢植えは置き場所にも注意が必要です。窓際のように外気温の影響を受けやすい場所はもちろん、暖房やヒーターの風が直接当たるところも避けましょう。
乾燥しすぎて枯れてしまう可能性があります。また、鉢を床に直接置いた場合も、冷たい空気が当たりやすくなることがあります。
棚やテーブルの上に置いたり、ハンギングしたりすることで対策しましょう。
花が咲いたら
元気に育ったアグラオネマは、5月~7月に花を咲かせることがあります。ただ、花をつけたままにしておくとアグラオネマの株が消耗してしまいます。
今後の生育のことを考えたら、早めに切ってしまったほうが良いでしょう。切った花は花瓶に生けて楽しむことがおすすめです。
アグラオネマの育て方|増やし方やポイント
アグラオネマは株分けや挿し木などの方法で増やすことができます。栽培に慣れてきたら、増やして楽しむこともおすすめです。
最後に、アグラオネマの増やし方をご紹介します。
株分け
アグラオネマの根を掘り上げて複数に分けることで、新しい株を増やす方法です。植えかえと同時に行うと良いでしょう。適期は5月~7月頃です。
根を掘り上げたら、古い土を少し落としてから2~3個に切り分けます。ハサミやナイフは消毒し、清潔なものを使いましょう。
株分けが終わったらそれぞれ鉢に植えて明るい日陰で管理します。同じように水や肥料をあげながら育てていきましょう。
挿し木
アグラオネマの茎をカットして土に挿すことで、新たな株を増やすこともできます。
株分けと同じく、適期は5月~7月です。元気の良い茎を選び、先端から10cm~15cmの位置でカットして挿し穂にしましょう。
挿し穂の下のほうについている葉は取り除いておきます。準備しておいた用土に挿しましょう。
挿し木用土は肥料分の含まれていない、清潔なものを使います。赤玉土の単用土や、市販されている挿し木用土などを活用しましょう。
挿し木が終わったら明るい日陰に置き、土を乾かさないように気をつけながら明るい日陰で管理します。
うまくいけば、1カ月~2カ月程度で発根してくるでしょう。その後は鉢に移し替えて育てていくことができます。
おわりに
アグラオネマは寒さに気をつければ管理しやすく、育てやすい観葉植物のひとつです。
季節に応じた水やりや施肥をすることで、しっかりと生育してくれます。お好きな品種を見つけたらぜひご自宅で育てて、緑のある暮らしを楽しみましょう。