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グズマニアの育て方!栽培場所や植えかえ、増やし方についても紹介

グズマニアの育て方!栽培場所や植えかえ、増やし方についても紹介

トロピカルな雰囲気を持つグズマニアは、鮮やかなグリーンの葉が美しく、カラフルに色づく「花苞」と呼ばれる葉もとても魅力的です。

グズマニアは生長の仕方がとてもユニークで、ほかの植物とは水やりや植えかえの方法に違いがあります。丈夫な植物であるため、ポイントさえ押さえれば、管理は比較的かんたんで育てやすさもあります。

今回は、グズマニアの育てるポイントについて紹介します。

グズマニアとは?

グズマニアの学名は「Guzmania(グズマニア)」で、パイナップル科グズマニア属の常緑性の植物です。原産地は熱帯アメリカで、ほかの植物とは異なり、樹木や岩に根を張って自生しています。

暑さには強いですが寒さには弱いため、日本では主に鉢植えで育て、冬場は室内で管理するのがおすすめです。

【グズマニアの花】
グズマニアの葉は細長く、四方に広がりながら生長します。株の先端部分は、赤やピンク、黄色とカラフルに色づくため、開花しているように見えますが、これは花ではなく「花苞(かほう)」と呼ばれる鮮やかに色づいた葉です。

実際の花は、花苞の先端部分に小さく咲くため、あまり目立ちません。

グズマニアは艶やかなグリーンの葉と、カラフルに色づく花苞がとても美しく、トロピカルな印象を与えてくれます。花苞が色づく期間が数ヵ月ほど続くため、観賞も長く楽しめます。

インテリアグリーンとしても個性やおしゃれな雰囲気を出してくれ、部屋のアクセントにもなるでしょう。

【グズマニアの葉・根】
グズマニアの特徴は「花苞(かほう)」だけでなく、葉や根も特徴的です。グズマニアは細長い葉を四方に広げながら生長し、葉の根元部分は重なりあって筒状になります。

この筒状になった部分に水分を蓄えて吸水します。そのため根っこには、水を吸収する働きがほとんどありません。

【1つの株に1回の開花】
グズマニアの花は1回咲くと、同じ株では開花しませんが、かわりに株の周りに子株が誕生します。子株を切り分けて、大きく生長すると次の開花が見られます。

【グズマニアの品種】
グズマニアにはさまざまな品種がありますが、そこまで性質に大きな違いはありません。花の色や大きさなどで、決めるとよいでしょう。

『観葉植物のおすすめ34選』についてはこちら

 

グズマニアの育て方

グズマニアは原産地では、岩や樹木に着生しながら自生していますが、自宅で育てるにはどのように管理すればよいのでしょうか。

【グズマニアの育て方のポイント】

  • 直射日光を避けて明るい日陰で管理する
  • 最低気温10℃以上をキープする
  • 水やりの方法に特徴がある

【グズマニアの栽培スケジュール】

  • 生育期:5月~10月
  • 肥料:5月~10月
  • 剪定時期:5~10月

栽培環境や水やりの方法など、それぞれ詳しくみていきましょう。

寒さに強い観葉植物をお探しの方はこちら

栽培環境、栽培場所

グズマニアは、直射日光の当たらない明るい日陰がベストです。また季節によって、日当たりを変えてあげるとよいでしょう。

  • 春から秋:半日陰
  • 冬:日光によく当てる

【屋外の場合】
グズマニアを屋外で育てる場合は、半日陰から少しずつ慣らして、遮光ネットや寒冷紗で30〜50%程遮光します。直射日光に当たると葉焼けしてしまうため、注意が必要です。

【室内の場合】
グズマニアを室内で管理する場合は、暗すぎるとうまく生育しません。株が軟弱になり、葉色も薄くなってしまうため、光の差し込む窓際に置いてレースカーテンで遮光するとよいでしょう。

また風通しのよい場所であることも大切です。葉の間に溜まった水が蒸れてしまい、葉が傷んでしまう可能性があります。

温度

グズマニアの生育に最適な温度は、20〜30℃です。グズマニアは、耐暑性は強く、耐寒性に弱い植物です。種類によっては5℃くらいまで耐えられるものもありますが、最低10℃以上は保てるように管理すると安心です。

グズマニアは寒い場所に置き続けると、枯れてしまいます。冬場は、室内であっても置き場によっては、屋外と同じくらい冷え込みます。窓側に置いている場合は、窓から離すなどして温度管理に注意してください。

反対に、暖房が効いた部屋では、風が直接当たらないようにします。温風によって葉が乾燥し、傷む原因となります。

水やり

グズマニアは、株の上から水やりするのがポイントです。筒状に生長する葉の間に、水が溜まるように水やりしてください。次に水やりする際は、溜まった水が新しい水に入れ替わるように、上からかけます。

グズマニアは、根から吸水する機能がほとんどありません。葉が筒状に重なった部分に水を溜めて、葉の付け根から吸水する性質があります。そのため生育期は、筒のなかに水が溜まった状態をキープしておきます。

【夏の水やり】
1週間に1回のペースで、夕方から夜の涼しい時間に水やりしてください。午前中から日中に行うと、水が温まってしまいます。また、葉に溜まった水を入れ替えるように水やりするのがポイントです。

【春・秋の水やり】
水やりの頻度を減らして、2週間に1回を目安に水やりします。この時も、葉に溜まった水を入れ替えてください。

【冬の水やり】
1週間に1回、筒のなかに水を入れてください。満タンにせずグズマニアを傾けて、3分の1ほどの量に調節するのがポイントです。

夕方には気温が下がってくるため、鉢を逆さにして筒に溜まった水を抜いてください。そのままにしておくと根腐れする原因となります。

【葉水】
グズマニアは多湿な環境を好むため、水やりと一緒に「葉水」すると、葉が元気に生育してくれます。ハダニなどの害虫がつくことも、避けやすくなります。

用土

グズマニアは、水はけのよい水ゴケや軽石、ヤシ殻チップ、流木などを使って植えつけます。グズマニアは、用土がなくても生長できる着生植物です。根から養分を吸い取る働きはほとんどないため、養分のある土よりも、根が付きやすいものが適しています。
反対に、水持ちがよい土や養分の多い土だと、根腐れする原因となるため注意してください。

【グズマニアは水耕栽培には不向き】
グズマニアは、水耕栽培にも向いていません。グズマニアの根は株を支えるためにあり、水耕栽培だと株をしっかりと支えられずに倒れやすくなります。

また吸水能力のない根を水に浸けていると、根腐れの原因となります。

肥料

グズマニアは生育にあまり肥料を必要としません。大きく生育させたい場合や、葉数を増やしたい場合には肥料を施してください。

【時期や頻度】
肥料は、グズマニアの生育期である5〜10月に、1週間~10日に1回を目安に与えます。

【肥料の与え方】
液肥『ハイポネックス原液』を水で薄めて、水やりの代わりに与えます。肥料も水やりも同じく、筒の中に入れるのがポイントです。

グズマニアの根には、水分や養分を吸収する働きがほとんどないため、鉢土に置き肥しても効果があまり得られません。肥料の与え方には、注意しましょう。

【冬の肥料】
冬場は肥料を与えなくても大丈夫です。生長が緩やかな時期に肥料を与えると、肥料焼けを起こす恐れがあります。

肥料について詳しく知る

剪定・切り戻し

グズマニアの剪定時期は5〜10月です。枯れてしまった葉や、葉が覆い茂っている場合に剪定します。枯れた葉は、株を支えながら葉を下向きに剥がすように取り除きます。

枯れた葉をそのまま放置しておくと、風通しも悪くなるうえに溜まった水が腐敗しやすくなります。根腐れなどの原因となるため、忘れずにお手入れしてください。

またグズマニアの葉は四方に向かって生長しますが、コンパクトにカットしても生育に影響しません。

【グズマニアの花の剪定】
グズマニアは、1つの株に花は1回しか咲きません。花苞が伸びて頂点にある花が咲き終わると、株の脇から子株が出てきます。花がついたままでは子株に養分が行き届かないため、子株が出たのを確認できたら、萎れた花は剪定します。

親株は1年ほどで枯れますが、花苞は数ヵ月ほど美しい状態が続くため、そのまま観賞として楽しめます。子株が出てきて葉が5〜6枚ついたら、子株の生長のために親株を根本から剪定します。

夏越し・冬越し

夏・冬のそれぞれの気温や日差しに注意して、以下のように管理しましょう。

【夏越し】
グズマニアは耐暑性がありますが、直射日光は避けてください。また葉の根元に溜まった水が蒸れる恐れもあるため、風通しのよい場所に置くようにしましょう。

【冬越し】
グズマニアの品種によっては屋外で冬越しできるものもありますが、基本的には室内で管理して、10℃を下回らないように注意します。室内であっても、窓側や玄関など冷え込む場所は注意が必要です。

水やりは1週間に1回を目安に、量は控えめにします。夕方には水を抜いて、溜めっぱなしにしないでください。

植えつけ・種まき

【植えつけ】
グズマニアの植えつけは、7月以降の猛暑日は避けた、暖かい時期に行いましょう。根が出ていない場合は、常に湿らせた状態にして根が出るのを待ちます。

グズマニアの種類によっては屋外で冬越しできるものもありますが、基本は鉢植えにして冬場は室内管理するのがおすすめです。苗よりも一回り大きな鉢を用意して、植えつけてください。

【種まき】
グズマニアは種を採取して、種まきから育てることも可能です。種を採取できたら、すぐに水ゴケやキッチンペーパーを水で湿らせて、その上に種を蒔きます。

水に湿っている状態をキープしておくと、1〜2週間で芽が出てきます。

植えかえ・鉢替え

グズマニアの植えかえ時期は、5〜10月の開花後です。
グズマニアは花を咲かせたら、子株を出して1年ほど経つと枯れてしまいます。

そのため親株の植えかえはせず、子株を分けて植えつけるのが一般的です。子株の分け方や植えつけ方法は、次項の「増やし方」にて紹介します。

増やし方

グズマニアの増やし方は、子株の株分けです。株分けに最適な時期は、5〜10月の生育期です。

子株は親株の根元から出てきます。子株の葉が5〜6枚くらいになったら、株分けのタイミングです。

  • ハサミやナイフなどを使い、親株に近い付け根の部分から切り落とします。
  • 水ゴケを湿らせて子株の根元を包みます。
  • 株が倒れないように、水ゴケをしっかり詰めて植えます。
  • 筒の中に水を溜めて、明るい日陰で管理します。

根が張るまでに、1〜2ヵ月ほどかかります。生長が遅い、または葉が弱っていると感じた場合は、肥料を与えて様子を見てください。

グズマニアを育てる際に気をつけることはある?

グズマニアはすでに紹介したように、根腐れや葉焼けする恐れがあります。また害虫がついたり病気にかかったりする可能性もあるため、それぞれの対策や対処法を紹介します。

根腐れ

グズマニアは葉の間に水を溜めて生長する植物であるため、水が腐ったり株が蒸れたりして根腐れする恐れがあります。風通しが悪いことや、水を入れ替えずに溜めた状態にしていることが主な原因です。

また冬の気温が下がる時期に、水を溜めたままにしていることも根腐れの原因です。夜間に水が冷たくなり、株が弱ってしまうのです。根腐れが起こると、以下のような症状があらわれます。

【根腐れの症状】

  • 葉全体や根元が黒ずんでいる
  • 株全体が垂れてしまい元気がない
  • 腐ったような臭いがする

もしもグズマニアが根腐れした場合、対処法は以下のとおりです。

【対処法】

  • 土から掘り起こし、黒ずんで腐った根の部分を切り落す
  • 新しい水ゴケやヤシ殻に入れ替える
  • 水やりのときは、水を溜めたままにせず入れ替える
  • 冬の水やりは、夕方には筒に溜まった水を抜く
  • 風通しのよい場所に移動させる
  • 直射日光が当たらないように遮光する

葉焼け

グズマニアに強い直射日光があたることで、葉が傷んでしまい葉焼けのトラブルを起こします。葉焼けすると、以下のような症状が出ます。

【葉焼けの症状】

  • 葉の一部が茶色くなり枯れている
  • 葉の色が薄くなり、白くなっている

葉焼けに気付いたら置き場所を変えるなど、早急な対応が必要です。

【葉焼けの対処法】

  • 直射日光が当たらない場所に移動する
  • レースカーテンなどで遮光する
  • 葉焼けした部分はカットする

一度葉焼けしてしまった部分は、元に戻ることはありません。葉焼けした部分だけ取り除き、新しい葉の生長を待ちましょう。

害虫

グズマニアにつきやすい害虫には、カイガラムシ・ハダニがあります。普段から葉水をして、葉をきれいに拭き取っておくことで、これらの害虫の発生を防止できます。もしも害虫が発生したら、以下のように対処しましょう。

【カイガラムシ】
カイガラムシは3mmほどの小さな虫で、株の養分を吸い取ってしまいます。幼虫の場合は、薬剤を散布し、成虫の場合は歯ブラシなどを使って擦り落とします。1年中生息するため、注意してチェックしましょう。

【ハダニ】
ハダニは黄色や赤色をした、0.5mmくらいの小さな虫です。葉の裏側について吸汁し、吸汁された部分は白い斑点状になります。傷んだ葉はカットして、葉の表裏や根元まで水で洗い流しましょう。大量に繁殖した場合は、殺虫剤を使用すると効果的です。

害虫の対策について詳しく知る

病気

グズマニアがかかりやすい病気には、炭そ病があります。炭そ病は春から秋にかけて発生し、黒色のカビがつきます。炭そ病にかかった部分から広がり、株が弱まってしまいます。

炭そ病が発生した部分は、早めに切り落とします。薬剤を散布して、予防しておくとよいでしょう。

病気について詳しく知る

グズマニアを育てる難易度

グズマニアの栽培難易度は、簡単〜普通レベルです。グズマニアはほかの植物と比べると生長の仕方や水のやり方法がユニークなため、難しいように思うかもしれません。

しかし基本的には丈夫な植物であるため、上記で紹介した育て方のポイントを把握しておけば、元気に育ってくれます。

グズマニアは「花苞が色づかない」「なかなか花が咲かない」というケースもあり、悩む方も少なくありません。これらの悩みが生じた場合はどのように対処すればよいでしょうか。

【グズマニアの花苞が色づかない場合】
グズマニアの花苞は、株がある程度の大きさに生長するまでは色づきません。花苞は、花を咲かせるために葉の中心から伸びてくるのですが、株が小さい状態ではまだ花が咲かないため、花苞も伸びてこないのです。

グズマニアの葉が10〜20枚ほどつくくらいの大きさに生長すると、花苞が見られるようになります。生育期の5〜10月ごろになると、花を咲かせようとして花苞がだんだんと伸びてきます。

適切な環境でグズマニアを管理して、まずは葉の枚数を増やしていきましょう。

【グズマニアの花】
グズマニアの花は、株が大きく生長すると花苞が伸びて開花します。すでに紹介したとおり、花苞が出るタイミングの目安は、10〜20枚くらいの葉が生えるほどの株の大きさです。

ただし葉が10枚ついたから必ず花が咲くというわけではなく、あくまで目安の葉数です。

もしも早く花を咲かせたい場合には、リンゴと一緒に袋に入れて生長を促す方法がよく紹介されています。カットしたリンゴと株を同じ袋に包み、1日に1回空気を入れ換えながら5日間ほど密閉させます。

リンゴが発するエチレンガスによって、グズマニアの生長が促進されて、数ヵ月たつころに花苞が伸びて開花しやすくなります。

以上のことに気をつけて管理するとそこまで難易度は高くなく、カラフルなグズマニアの観賞を楽しめるでしょう。

まとめ

グズマニアは、トロピカルな雰囲気を持つため、インテリアグリーンのアクセントになる存在です。

ほかの観葉植物と生長の仕方や管理方法も異なるため、難しそうに感じるかもしれませんが、ポイントを押さえれば丈夫に育ちやすい性質を持っています。

ぜひインテリアやガーデンのアクセントに、グズマニアを育ててみてはいかがでしょうか。

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