♪第4回 Sweetスイートバジル
今までの3回、ローズマリーとミントについてお話してきました。
これはどちらもシソ科の植物です。
4回目はシソ科つながりでバジルについてお話しようと思います。
バジルの育て方については、シーズンがずれてしまっているので来年に。
今回はバジルの活用や効能についてです。
バジル?バジリコ?
様々なお料理などで「バジル」や「バジリコ」という名前を耳にしたことはありませんか?
バジルとバジリコは違うものなのか…いえいえ、同じです。
これは言語の違いだったんですね。英語だと「バジル」イタリア語だと「バジリコ」となります。
どちらもなじみのある名前ですが、日本語では「バジル」でいいのかしら?
じつは、日本語だと「メボウキ(目箒)」という名称がついています。
バジルの種子を水に浸してゼリー状にしたもので、目の汚れを取る漢方として使ったことがあるということからこの名前が付いたとか。
なるほど、面白い命名。ハイポネックスにも、ナメクジ駆除剤「ナメトール」があるので、ちょっと親近感ですね!
バジルの種ってもしかして…
そうバジルシードです。とても話題になりましたよね。
一見すると黒ゴマのようなバジルシードですが、水につけると約30倍にも膨れ上がります。
周りがゼリー状になったバジルシードはプルンとした食感で、東南アジアではデザートドリンクに入っているものもあります。
見た目がまるでカエルの卵のようになるのでちょっと…と思う方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、少量で満腹感を得られることから、ダイエットフードとしても注目されました。
バジルシードには全体の50%以上が食物繊維と言われ、この水溶性食物繊維の一種であるグルコマンナンが腸内善玉菌を活性化してくれるのです。
このグルコマンナンがゼリー状になり、満腹感を維持してくれるそうです。
葉だけでなく、種子も活用できる有能バジル。
改めて取り入れてみてはいかがでしょう。
バジルにはどんな作用が?
バジルにとても多く含まれている成分はβ-カロテンとビタミンE。これはとても高い抗酸化作用を持っています。
β-カロテンは100g中に約6300μgと、とても豊富に含まれているのです。
抗酸化作用とは、人間の体内で発生する活性酸素を抑える作用です。活性酸素は大量発生すると、体内で酵素や細胞膜を錆びつかせてしまいます。
体内の細胞などを錆びつかせてしまうということは、老化現象にもつながってしまうのです。
それを抑えてくれるβ-カロテンやビタミンE。ぜひ食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。
また、バジルの香りには、集中力が落ちたりイライラした時に芳香浴として使うと、落ち着くことのできる作用があります。
料理のイメージが強いと思いますが、香りを楽しんだり、乾燥させてティーとして楽しむこともおすすめです。
殺菌・抗菌作用もあるため、飲みきれなかったティーをうがいとして使うと、風邪予防にもなります。
活用!バジル
数多くあるバジルを利用した料理の中でも、やはりイタリアンは目を引きますよね。
また、β-カロテンは脂溶性ビタミンなのでオリーブオイルをよく使うイタリアンはとても良い相性なのです。
バジルとトマトとモッツァレラチーズ…ぱらっと岩塩を振ってオリーブオイルを回しかけたらあっという間にお洒落な前菜の出来上がり。
想像するだけで香りが鼻をかすめる気がしてしまいます。
トマトとの相性も抜群なバジルですが、市販されている苗やスーパーで売っている料理用バジルというと、「スイートバジル」を指すことがほとんどです。
シナモンバジルやホーリーバジルという種類もありますが、今回は手に入りやすいスイートバジルでの活用をお伝えします。
バジルのポテトサラダ
<2~3人前>
- じゃがいも 中3個
- スイートバジルの葉 6~7枚(お好みの枚数で)
- ドレッシング(市販でお好みのもの)大さじ1
- 生クリーム小さじ1
- マヨネーズ小さじ1
- 塩適量
- コショウ適量
- じゃがいもの皮をむき、2cm角程度に切ります。
(ゴロっとしたポテトサラダが好きな方は大き目に切ってくださいね) - 生のバジルの葉を水洗いし、しっかりとキッチンペーパーで水けを取ったらお好みの大きさに手でちぎります。
- じゃがいもが柔らかくなるまで茹でます。
- 茹であがったじゃがいもの湯を切り、鍋に戻して軽く水分を飛ばし(こふき芋の要領で)、塩コショウをします。
- 4をボウルにあけ、ドレッシング、生クリーム、マヨネーズを入れて混ぜ合わせます。
※ ドレッシングは、醤油ベースやフレンチドレッシングがおすすめ。お好みでシーザーや中華でもOKですが、味が濃い目になります。 - ちぎったバジルを混ぜ合わせて出来上がり!
この記事で紹介された植物について
バジル