更新日:2018.06.26
【パキラ】「枝が折れた」「樹形が悪い」「元気がない」など、よくあるトラブルの対処法
観葉植物の中でも人気の高いパキラ。
見た目のおしゃれさはもちろん、丈夫で育てやすいということも人気の理由のひとつです。
しかし、実際に育ててみると「枝が折れてしまった」「大きくはなってきたけど枝が細くてヒョロヒョロしている」「葉が黄色くなって枯れてきてしまった」といった思わぬトラブルやお悩みが……
そこで今回は、パキラの栽培中によくあるトラブルを取り上げ、それぞれの対処法を解説します。
トラブル①パキラの枝がポキっと折れちゃった!
何かの拍子に枝が折れてしまった――
でも、焦らなくても大丈夫です。
パキラは生命力がとても強い植物ですから、きちんと処置をすればまた元気な枝と葉が出てきます。
まずは、折れてしまった部分をきれいに補正しましょう。
切れ味のよい剪定バサミを用意し、折れた部分より下の位置できれいにカットし直します。
このとき、切れ味の悪いハサミを使うと、切った部分の繊維や細胞が潰れてしまい、その後の生長が滞ることがあるので注意してください。
栽培環境によりますが、2週間~1カ月ほどでカットした部分から新芽が出てくるはずです。
この時、速効性のある液体肥料「専用液肥 -観葉植物-」を与えると、新芽の成長を助けます。
また、折れたほうの枝は、挿し木として使えます。挿し木のやり方については、次回詳しくご紹介します。
トラブル②背は高くなってきたけど、枝が細くてヒョロヒョロ・樹形が悪い
育ってきてはいるものの、枝がヒョロヒョロしていて葉もこぶりで、樹形がよくない――
このような状態を「間延び」といい、パキラ栽培ではよくあるお悩みのひとつです。
この原因として考えられるのは、日照不足です。
パキラをずっと日光の当たらない日陰に置いてはいないでしょうか?
パキラは日光を大変好む植物ですので、日の当たるところに置くか、移動が難しい場合は昼間の間だけでも明るいところに置いて日光浴させてあげましょう。
ただし、直射日光にさらしすぎると葉焼けして枯れやすくなるので注意してください。
また、伸びすぎてバランスが悪くなった枝は、思い切って切り戻しを。
全体のバランスを見ながら伸びすぎた枝をカットしましょう。
切り戻し作業に最適な時期は、5月から6月前後です。
この時期に切り戻しを行うと、夏頃にはきれいに葉がそろいます。
パキラは生命力が盛んなので、大胆にカットしてもすぐに鑑賞できる姿に戻ります。
トラブル③幹の根元がブヨブヨしてきて、枯れているように見える
このような場合、根腐れを起こしている可能性が考えられます。
根腐れが起きる主な原因は、水やりのしすぎによって土の中が加湿状態になっていることです。
特に、まだ若くて根がしっかり張っていない頃に水を与えすぎると、こういったトラブルに陥りやすくなります。
そもそもパキラは乾燥気味でも十分に育つ植物ですので、水やりは土の表面が乾いているのを目安に行うようにしましょう。
なお、完全に根腐れしている株を復活させるのは、残念ながら困難です。
上のほうの健康な枝をカットし、挿し木で新しく栽培することをおすすめします。
トラブル④全体的にしおれていて元気がない
株全体がしおれてきている場合、水不足が考えられます。
前述したように、パキラは乾燥気味でも育つ丈夫な植物ではありますが、とはいえ水を全く必要としないわけではありません。
特に、エアコンをつけた室内のような乾燥しやすい場所や、気温が上昇する夏場の屋外などで栽培している場合は、水切れに気をつけましょう。
三上真史の趣味は園芸ちゃんねる/スピンオフ企画【観葉植物の時間】
🍀03:パキラの基本的な育て方
🍀04:パキラを大きく・太くする方法
この記事で紹介された植物について
パキラ
学名:Pachira glabra /科名:パンヤ科 /別名: /原産地:中南米 /分類:常緑低木 /耐寒性:弱/耐暑性:強
光沢のある濃緑色の楕円形をした葉が特長で、生長が早く、手入れも簡単なので初心者にもおすすめの定番の観葉植物です。