Labyrinth バラの迷宮 pickup70『ナディーヌ エクセラリッシ』
NewRoses玉置編集長が最新品種、人気品種を紹介する”Labyrinth バラの迷宮”
DATA
作出 | フランス ドニニク・マサド |
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花色 | アイボリークリームに中央がアプリコットイエロー |
花形 | 中輪/ロゼット咲き~ダリア咲き |
香質 | 強く広がる香り |
樹形 | コンパクトな木立性で高さ1.0m |
花期 | 四季咲き |
花の表情が開花段階で微妙に変化し、どの段階でも上品な雰囲気。
アイボリークリームから咲き始め、開くにつれて中央にアプリコットイエローが現れる。
外側の大きめの花弁は先が尖り少し波打ち、中央は丸く抱える。
咲き進んで花色は少し淡くなって、中央には小さな舟弁がたくさん重なって現れ、中心にはグリーンアイものぞかせる。
花全体で、カクタス咲きダリアを思わせるような個性的な咲き方に。房咲き。
四季咲きで、ほんのりアプリコットも含んだクリーム色が秋花は濃くなる。強く広がる香りがある。葉は明るい緑色。
細い枝にはトゲがほとんどない。樹はコンパクトで高さ1.0mの木立性。2019年日本発表。
ギヨー社で「ジェネロサ」シリーズを育種、その後独立したドミニク・マサドが2007年に作出。
その作品は現在、アンジェのペタル・ドゥ・ローズ社から紹介されている。
ほかの多くの品種同様、「レ・プロバンセレLes Provencelles」シリーズ(オールドローズの風情と性質にモダンローズの良さを持った洗練されたパレットカラーの花。四季咲き性、香り高く、耐病性に優れる)の一つに位置づけられている。
同シリーズには枝が伸びる品種が多いが、この品種は数少ないコンパクトなバラとなっている。
フロリバンダのようにバラ花壇にも利用できるが、草花との混植花壇の前面に植えると、四季を通じて微妙に変化する花の表情が楽しめるだけでなく、身近に芳香が味わえる。
淡い花色は、草花とも合わせやすい。コンパクトな鉢植えにも。
株丈はコンパクト。花は香り高く、繰り返してよく咲く。
メーン通路の脇・混植ボーダーの前面でパスの入り口に植えられたコピスガーデン(栃木県那須町)の庭。隣の青色のブルーキャットミント‘シックス ヒルズ ジャイアント’が花を引き立て、白い小花のエリゲロンなどが株元を引き締めている。
著者紹介
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玉置 一裕
バラの専門誌『New Roses』編集長。
『New Roses』の編集・執筆・アートディテクションを行うかたわら、ローズコーディネーターとしてバラ業界のコンサルティングやPRプランニング、関連イベントのコーディネート、バラの命名等に携わる。
また園芸・ガーデニング雑誌への執筆や講演を通じて、バラの「美」について語ると同時に、新しいバラの栽培法の研究も行っている。