和紙のように透ける花が美しいヒナゲシ。育て方のポイントは?
光が透けるほど薄く、まるで和紙のような質感のヒナゲシの花。
うつむいたように咲く花姿もなんだか物憂げで、独特の風情があります。
今回は、そんなヒナゲシの育て方や育て方の注意点・育て方のポイントなどをご紹介します。
ヒナゲシってどんな植物?
ヒナゲシは、ヨーロッパを原産とするケシ科ケシ属の一年草です。
漢字で虞美人草と表記されたり、コクリコ・ポピーという別名で呼ばれたりすることもあります。
成長すると繊毛の生えた蕾が下向きにつき、花を咲かせます。
花色は、白やオレンジ・黄色・赤・ピンクなど。
2月下旬から3月下旬、または10月から11月下旬に植え付けを行うと、4月半ばから7月下旬にかけて花を咲かせます。
生長した際の草丈は15~8cmほどになります。
ヒナゲシの育て方の注意点・育て方のポイント
一見すると繊細で育てるのが難しそうなヒナゲシですが、実は繁殖力が非常に強く、ヨーロッパでは畑に生える雑草として扱われることもあるほど。
温度と日当たり・加湿に気をつけさえすれば、育てるのは難しくありません。
以下の注意点とポイントを参考に、ぜひチャレンジしてみてください。
植えつけの注意点
ヒナゲシの種はとても小さく扱いづらいため、苗を購入してきて育てるのがおすすめです。
また、ヒナゲシは直根性の植物ですので、根が少しでも傷つくとうまく根付かなくなってしまいます。
苗を購入してきたら、ポットから出してできるだけ土をほぐさないように気をつけながら植え付けを行ってください。
また、その後の植え替えもできるだけ避けるようにしましょう。
管理する場所について
ヒナゲシは、日当たりを好み、加湿状態やジメジメした場所は苦手です。
十分に日が当たり、風通しが良い場所で育てるようにしましょう。
用土と肥料について
ヒナゲシは、中性からアルカリ性の土壌を好み、酸性土壌を苦手とします。
市販の草花用培養土を用いるか、赤玉土と腐葉土・苦土石灰を混ぜたものを使用しましょう。
また、植えつけ時には元肥として緩効性肥料「マグァンプK中粒」を混ぜ込みましょう。
「ハイポネックス培養土 鉢・プランター用」であれば、緩効性肥料マグァンプKが配合されていますのでそのまま使用できて便利です。
追肥については、生育期にあたる春頃に液体肥料としてハイポネックス原液を与えましょう。
水やりについて
ヒナゲシは、乾燥気味に育てるようにしましょう。
水の与えすぎは根腐れの原因となります。
土の表面が乾いていることを確認してから水やりを。
なお、庭植えの場合には基本的には水やりは必要ありません。
病害虫について
ジメジメした環境で管理していたり、水の与えすぎで加湿状態になっていたりすると、灰色かび病にかかることがあります。
この病気にかかると、花弁に小さな褐色の斑点ができ、茎や葉に灰色のかびが発生します。
特に梅雨時期や雨が続くときには注意が必要。
雨が直接当たらない場所に移動させるなど、加湿を避ける工夫をしてください。