Labyrinth バラの迷宮 pickup72『コフレ』
NewRoses玉置編集長が最新品種、人気品種を紹介する”Labyrinth バラの迷宮”
DATA
作出 | 日本 河本バラ園 ローズ ドゥ メルスリー |
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花色 | 外弁グリーン・中央藤色 |
花形 | 中輪/カップ~ロゼット咲き |
香質 | ティーの中香 |
樹形 | 高さ1.5~1.6mのシュラブ |
花期 | 四季咲き |
藤色と緑色のコンビネーション。カップ咲きからロゼット咲きに咲き進む。ときに平たいロゼット咲きになることも。
花弁がびっしりと重なる。外弁の緑色はときにグレーがかったグリーンに。
春から初冬まで繰り返し咲く。初冬の花は藤色一色に。花弁が厚く花保ちが良い。ティーの中香。
樹は高さ1.5~1.6mの高めのシュラブ。中くらいの太さの枝がまっすぐ、やや開いて伸びる。
房咲きになったり単花咲きになる。
枝がしっかりとしていて自立するので木立として育てられるが、伸びた枝をフェンスなどに誘引してもよい。
河本バラ園・河本麻記子氏育種。麻記子氏は手芸を趣味とすることから、「手芸屋さんのバラ」を意味する「ローズ ドゥ メルスリー」として2016年秋‘クロッシェ’‘モチーフ’でデビュー。
以降‘ブロドリー’ ‘フィレール’(2017年)、‘マリーヌ’ ‘カルトナージュ’(2018年)と毎年秋に各2品種を発表。
‘コフレ’はピンク色の‘リュバン’とともに2019年秋に発表早々、注目されている。作出作は計8品種となる。
育種作品の花色は多くはニュアンスに富んだ色で、弁質がしっかりとしていながらも繊細で細かい造型で、アンティークな雰囲気。
開花は①上の花②下の花③中央の花の順。
花の中央の藤色は次第にグレーブラウンに。
外弁の緑色とのコンビネーションがアンティークな雰囲気。
花名の「コフレ」は、フランス語で宝石などを入れる「小箱」を意味する。咲いた花は花保ちが良く、室内に飾っても長く楽しめる(写真:河本バラ園)
著者紹介
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玉置 一裕
バラの専門誌『New Roses』編集長。
『New Roses』の編集・執筆・アートディテクションを行うかたわら、ローズコーディネーターとしてバラ業界のコンサルティングやPRプランニング、関連イベントのコーディネート、バラの命名等に携わる。
また園芸・ガーデニング雑誌への執筆や講演を通じて、バラの「美」について語ると同時に、新しいバラの栽培法の研究も行っている。