Labyrinth バラの迷宮 pickup97『ルイス キャロル』
NewRoses玉置編集長が最新品種、人気品種を紹介する”Labyrinth バラの迷宮”
DATA
作出 | ロサ オリエンティス(バラの家) |
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花色 | 黒赤色から紅色 |
花型 | 小中輪/ロゼット咲き/四季咲き |
香質 | ダマスク+ハーブの強香 |
樹形 | 高さ1.5mの木立性 |
丸い蕾から少し黒みを感じる丸い花に開花する少し小さめの花。
舟弁がびっしりと重なる平ためのロゼット咲き。房咲き。
四季咲きで、初冬の花はカップ咲きとなって黒みが強くなり、花弁先を外側につまんだような咲き方になる。ダマスクにハーブの強香。
枝は少し伸び、高さ1.5mのシュラブ樹形となる。
伸びた枝を伸ばして構造物に誘引・段差剪定して、小型のつるバラとしても仕立てられる。
鉢植えにも。葉は小さめで耐病性が高く、月一回の殺菌剤散布できれいにキープ。
花名は『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』などの作者名。2020年秋発表。
株の上にまとまってびっしり咲くのではなく、花枝を少し伸ばして房咲きに。花茎と花茎の間に空気感があり、ときに花の重みで横にふわっと広がる枝も出るなど、花も株もオールドローズの風情。花名とともに、さまざまにイメージを掻き立てる。
5月4日の初花。
しなやかに伸ばした枝先にかわいらしく咲き、バラとお茶会のシーズンの到来を告げる。
お招きするのは、三月ウサギ・マッドハッター・ヤマネ・眠りネスミ?チェシャーキャット?それともハンプティダンプティ、ジャバウォッキー?
3輪ほどの房には咲くが、びっしりまとまって咲かない、ほど良い空気感。
黒みを感じる赤色のロゼット咲き小中輪花は、咲き進んで紅色へ。
株の上に枝を伸ばして、房咲きに咲く(5月14日横浜イングリッシュガーデンで)
小さめに咲いた夏花をたくさん集めて。
スペードの2と5と7が、ハートの女王のために咲かせられなかった赤バラのよう(6月30日)
初冬の花は黒みが強いカップ咲きで、花の周囲の舟弁が尖る(11月13日)。
今年のフィナーレは、来年の春の新たな物語の始まり
著者紹介
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玉置 一裕
バラの専門誌『New Roses』編集長。
『New Roses』の編集・執筆・アートディテクションを行うかたわら、ローズコーディネーターとしてバラ業界のコンサルティングやPRプランニング、関連イベントのコーディネート、バラの命名等に携わる。
また園芸・ガーデニング雑誌への執筆や講演を通じて、バラの「美」について語ると同時に、新しいバラの栽培法の研究も行っている。