おすすめの果樹7選|特長や基本的な育て方などもご紹介
果樹は、花も実も楽しむ事ができる樹木です。完熟した旬の果実を収穫できることから、シンボルツリーとしても人気を高めています。そんな果樹ですが、初心者の方は、「育てられるか不安」「どんな果樹を選べばいいの?」といった不安の声が多く聞かれます。
この記事では、おすすめの果樹とそれぞれの特徴をご紹介します。
果樹の特徴
果樹は種類によって、植えつけ時期や、苗の種類など、それぞれがあり、その特徴を把握しておく事が大切です。ここでは果樹の特長をご紹介します。
植えつけ時期を知る
植えつけ時期は、落葉果樹と常緑果樹で大まかに分類する事ができます。 常緑果樹は、新芽が動き始め生育旺盛になる前の3月~4月頃に植えつけるのが適期です。落葉果樹は、葉が落ちた後の休眠期の11月~3月が植えつけ適期です。園芸店では適期に苗が出回のでそれぞれの適期に購入しましょう。
混植(こんしょく)が必要かを知る
果樹の中には、1本だけでは実らない性質のものがあります。自身の株や同一品種の株の花粉では結実しない自家不和合性の品種は、同じ果樹の異なる品種の苗を近くに植える必要があります。ブルーベリーやオリーブ、リンゴや梨がこのような特性を持っています。 また、雄花だけをつける雄木と雌花だけをつける雌木が分かれている「雌雄異株」の果樹も、両方の苗を植えないと結実しません。キウイフルーツにこのような特徴があります。 株がひとつあれば結実する自家和合性の性質のものは、イチジク、カキ、柑橘類、ラズベリーなどです。
果樹の良い苗の選び方
果樹は、さまざまな状態で販売されています。庭に植えるか鉢に植えるか、早く実らせたいかゆっくり育てたいかなどで購入する苗を決めましょう。
苗の種類
接ぎ木苗は、台木が別の種類の木の苗木です。接ぎ木した場所が目立たないものがしっかりしています。 挿し木苗は、親木の枝を土に挿して増やした苗木です。苗がぐらつかないものを選びましょう。 実生苗は、種から育てたものですが、親木と性質が異なるため育てづらい場合があります。 基本的には、幹が太くしっかりしていて、ぐらつかない苗を選びましょう。
苗の種類(年齢)
一年生苗、は樹形を整えやすいメリットがありますが、木が育ち実が収穫できるまで数年を要します。 大苗は、2~3年育てた苗のことで、枝葉が既にある程度育っているので、実が早く収穫できます。
果樹の基本的な育て方
果樹は、肥料や水やりなど基本的な作業は必要ですが、特別な作業はそれほど多くなく、初心者でも育てやすいです。ここでは、果樹の全般的な育て方をご紹介します。
置き場所
日当たりと風通しの良い場所で育てましょう。風通しが悪いと病害虫の被害が発生する可能性が高まります。
用土
果樹は水はけ・水もちの良い土を好みます。中性の土を好む品種には苦土石灰を混ぜ、酸性の土を好む品種にはピートモスを混ぜましょう。市販の果樹用の培養土を利用するのも良いでしょう。
肥料
果樹の多くは、ゆっくり効く緩効性の肥料が適しています。果樹に必要な肥料成分と、鉄などの微量要素を配合している「錠剤肥料シリーズ かんきつ・果樹用」がおすすめです。
水やり
鉢植えの場合、土の表面が乾いたらたっぷり水を与えましょう。地植えの場合、乾燥した日が続かない限りは、特別な水やりは必要ありません。
①ブルーベリー
基本情報
科:ツツジ科
原産地:北アメリカ
花の色:ピンク色、白
開花期間:4月
樹高:ローブッシュ(20㎝~40㎝)ハイブッシュ系(1.5m~3m) ラビッドアイ(1m~2m)
耐寒性:品種によって異なる
耐暑性:品種によって異なる
植えつけ時期:11月~3月
収穫期:6月~9月
特徴や魅力
品種により性質が異なりますので、購入前に園芸店で育て方を確認しましょう。地植えも鉢植えも可能で、初心者にも育てやすい果樹です。1品種の苗木でも結実しなくはないですが、たくさん収穫したいなら同一系統の2品種を植えつけましょう。
②ラズベリー
基本情報
科:バラ科
原産地:北アメリカ、ヨーロッパ
花の色:白
開花期間:5月
耐寒性:強
耐暑性:強
植えつけ時期:12月~3月
収穫期:6~7月、10~11月
特徴や魅力
ラズベリーは、1株で実がつくので、ブルーベリーより手軽に育てる事ができます。生食できるほか、ジャムに加工もできます。丈夫で育てやすく繁殖力が強いため、初心者におすすめの果樹です。
③レモン
基本情報
科:ミカン科
原産地:インド
花の色:白
開花期間:4月~7月
樹高:2~5m
耐寒性:弱
耐暑性:強
植えつけ時期:3月~5月
収穫期:11月~3月
特徴や魅力
自家受粉するので1本植えれば収穫することができます。鉢植えで樹高を押さえて育てれば、ベランダなどで楽しむこともできます。
④温州ミカン
基本情報
科:ミカン科
原産地:インド、中国、日本
花の色:白
開花期間:5月
樹高:1~3m
耐寒性:弱
耐暑性:強
植えつけ時期:3~4月
収穫期:9~11月
特徴や魅力
自家受粉するので1本植えれば収穫することができます。関東より南の地域であれば、育てるのは簡単です。
⑤モモ
基本情報
科:バラ科
原産地:中国
花の色:ピンク色、白
開花期間:3~4月
樹高:2m~7m
耐寒性:強
耐暑性:強
植えつけ時期:11月~2月
収穫期:6月~9月
特徴や魅力
植えつけから数年で成木になり、収穫できるようになります。早生種が初心者は育てやすいです。病害虫がつきやすいので摘果や袋かけなどの作業が必要になります。
⑥ブドウ
基本情報
科:ブドウ科
原産地:ヨーロッパ
花の色:緑
開花期間:5~6月
樹高:5~10m
耐寒性:強
耐暑性:強
植えつけ時期:11月~3月
収穫期:8月~9月
特徴や魅力
ツルを這わせるフェンスや支柱、ブドウ棚が必要になります。実がついたら袋をかけるなど病害虫から身を守る対策が必要です。また雨に弱いため、雨よけの対策も必要になります。
⑦カキ
基本情報
科:カキノキ科
原産地:日本、中国、韓国
花の色:緑
開花期間:5月~6月
樹高:2~5m
耐寒性:強
耐暑性:強
植えつけ時期:11月~12月
収穫期:10月~12月
特徴や魅力
自家受粉するので1本植えれば収穫する事ができます。庭植えが基本で、収穫までには3~4年かかりますが、寒さにも暑さにも強く、育てやすい果樹です。
収穫も楽しめる庭木として、果樹を楽しもう!
いかがでしたか?この記事では、果樹の基本的な育て方や品種のご紹介もさせていただきました。どの果樹も、収穫前後の病害虫対策を行えば、ご家庭で育てる事ができます。地植えであれば、特別な水やりも必要ありません。熟した美味しい果樹を食べるためにも、ぜひ果樹栽培にトライしてみませんか。
【文・構成/L編集部】