バラに合う肥料や与えるタイミング、あげすぎによるトラブルとは?
バラの花を美しく咲かせ、丈夫に育てるためには、最適な配合の肥料を使うことがおすすめです。生育状況に合わせ、適した量を与えましょう。今回は、バラの花に合う肥料成分や、施肥のタイミング、肥料過多によるトラブル、その他さまざまな注意点などをご紹介します。
バラの特徴
世界各地で育てられているバラの花。多種多様な花の色や形、咲き方を持ちます。主な開花時期は5月~6月ですが、品種によっては年間を通して咲くことも。品種の数が大変多く、一説では10万を超える数が存在しているといわれています。草丈や花の大きさ、性質などもさまざまです。
木立ち性・つる性・半つる性の違い
バラには、木のように自立して生長する木立ち性品種や、枝を伸ばして生長するつる性、半つる性品種があります。木立ち性のバラはブッシュ・ローズや木バラとも呼ばれます。品種によっては、2m近くまで育つものも。つる性のバラは、クライミング・ローズやつるバラなどと呼ばれます。長く伸びた枝を、庭のフェンスやオベリスクなどに絡めて鑑賞するのが基本です。半つる性のバラは、シュラブ・ローズと呼ばれることがあります。剪定次第では木立ち性のバラと同じような形に整えて育てることも可能です。
バラに適した肥料とは
バラの花に合う肥料を探すときは、肥料ごとの成分について調べてみましょう。特に注意しておきたいのは、チッソ(N)・リン酸(P)・カリ(K)の、肥料の三大要素と呼ばれる成分です。チッソは葉や茎の生育を助け、リン酸は花や実をつけるために使われます。カリは根を育て、株全体をしっかりと生長させるのに役立ちます。
バラの場合、窒素があまり多く入りすぎていない肥料がおすすめです。ブリリアントガーデンシリーズ「バラのまくだけ肥料」は、根の張りを良くしつつ株を丈夫にし、花が沢山大きく咲くように設計されています。ご自分で配合しても良いですが、市販の化成肥料を使うと手軽です。特に園芸初心者の場合は、慣れないうちから適切な配合を見極めるのは難しいはず。バラのために配合された専用肥料を活用すると良いでしょう。また、ブリリアントガーデンシリーズからは、置肥のタイプ、有機肥料からなる肥料もありますので合わせてよろしければチェックしてみてください。
また、肥料の種類は、効果が出るスピードに応じて、緩効性肥料、遅効性肥料、速効性肥料に分けられます。
緩効性肥料は、ゆっくりと溶けて効果を長く持続させることが特徴です。「マグァンプK」や「ブリリアントガーデン バラのまくだけ肥料」が代表例です。
遅効性肥料は、与えてもすぐに効果はありませんが、土壌中に微生物が成分を分解することによりじわじわと時間をかけて効果を発揮します。「ブリリアントガーデン バラの有機肥料」等の有機質肥料があたります。
速効性肥料は、施肥してからすぐに効果を出したいときに適しています。「ハイポネックス原液」がこれにあたります。すぐに効きますが効果が長続きしないため、植物の状態を見ながら追肥やお礼肥として与えることに適しております。バラの状態に合わせて、それぞれの肥料を使い分けましょう。
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バラ栽培の流れや肥料を与えるタイミング
バラ栽培をスタートするとき、特に初めてバラを育てる方は、バラ専用の培養土や肥料を用意すると良いでしょう。バラに合う環境を揃えることで、数々のトラブルを防ぎ、栽培を成功させやすくなります。
こちらでは、バラを育てるときの流れや基本的な方法、施肥のタイミングなどをご紹介します。
土づくり
バラは保水性と排水性を兼ね備えた土を好みます。小粒の赤玉土と堆肥を7:3程度で混ぜたものや、市販のバラ専用培養土などを使うと良いでしょう。
「ブリリアントガーデン バラの培養土」は、バラに適したpH(弱酸性)で元肥として緩効性肥料を配合しています。また有機配合物で排水性、通気性、保肥性に優れ、根の生育を促進します。
植えつけ
バラの植えつけ時期は、苗の若さによって異なります。前年の秋~冬に接ぎ木された新苗の場合は、春に植えつけを済ませます。新苗よりも長く育てられた大苗を購入した場合は、休眠中の冬の植えつけがおすすめです。
また、大苗よりも長く栽培された後に販売される鉢苗は、しっかりと生長しているため、時期を選ばずに植えつけ可能です。ただし、真夏に植えつけ作業を行うのは避けましょう。
元肥
植えつけの前に与える肥料のことを元肥と呼びます。元肥には、じっくりゆっくり長く効果が出る緩効性肥料が適しております。そのため、「ブリリアントガーデン バラのまくだけ肥料」を与えるのがおすすめです。
追肥(生育期間)
バラが生長している間は、適宜追肥を行います。「ブリリアントガーデン バラのまくだけ肥料」をそのままご使用いただいても問題ありません。地植えに特に適しております。
真夏のように生育が停滞する時期は肥料を与えないようにしましょう。肥料をあげることで、株が弱ってしまうことがあります。
土に施した肥料は、水やりすることでどんどん流れていきます。鉢植えの場合は、地植えよりも肥料が流れやすいことが特徴です。肥料切れに気をつけておきましょう。
お礼肥
花が終わる頃に与える肥料をお礼肥と呼びます。次の開花へ向けてのエネルギーとなる肥料です。特に、四季を通じて咲く可能性のある四季咲き性のバラには、お礼肥をしっかりと施すことがおすすめです。
寒肥
寒肥とは、文字通り寒い時期に与える肥料のことです。休眠中の1月~2月に緩効性肥料を施し、次の生育期へ備えます。「ブリリアントガーデン バラの有機肥料」は、
土壌中に微生物が成分を分解することによりじわじわと時間をかけて効果を発揮します。
バラの品種による施肥のタイミングの違い
バラは品種によって咲く時期が変わることがあります。四季咲き性のバラは、温度などの条件がそろえば年間を通して開花します。一季咲き性は年に1度、基本的には春ごろに開花することが特徴です。二季咲き性のバラもありますが、四季咲きに含まれるケースがあります。
バラの花が咲く時期の違いによって、施肥のタイミングも異なります。特に四季咲きのバラであれば、長期間花が咲き続けることがあるため、生育期の追肥の回数が増えるかもしれません。開花に必要な栄養が切れないよう、追肥を忘れずに行いましょう。
バラへの過剰な施肥で起こるトラブル
バラは肥料食いといわれることもありますが、過剰な施肥はトラブルの原因となります。それぞれの株ごとに、適切な量を与えることが大切です。こちらでは、バラへ肥料を与えすぎることによって起こるトラブルや対処方法をご紹介します。
生育不良
肥料をあげすぎると、根を傷める場合があります。根が傷むと水やりをしても吸い上げられなくなり、最終的には枯れてしまうことも。過剰な肥料の影響で株が貧弱に育ったり、徒長したしてしまい虫に食害されることがあります。
また、葉や茎、根の栄養成長が活発となり花つきが悪くなることもあります。
対処方法
あげすぎを防ぐためには、しっかりと説明書を読み規定量を守ることが大切です。慣れないうちは一度にたくさんの肥料を与えようとせず、少量ずつに分けて施肥するのもおすすめです。
バラ栽培におけるさまざまな注意点
バラ栽培では、根詰まり対策や病害虫対策などをしっかりと行うことが求められます。最後に、バラ栽培において注意しておきたい、さまざまなポイントをご紹介します。
うどんこ病対策
うどんこ病は、カビが原因となって生じる病気の一種です。発症すると、葉や茎などに白い粉のようなものがかかった状態となります。放置しておくと患部が広がり、株全体が侵されてしまうため注意が必要です。見つけ次第、すぐに「ブリリアントガーデンハッパ乳剤」等の薬剤を使って殺菌しましょう。
「ブリリアントガーデンハッパ乳剤」は、有効成分は天然なたねから抽出したなたね白絞油で有機農産物栽培に使用できます。
また、予防のために、カビが発生しにくい環境をつくることも大切です。日当たりがよく風通しの良い場所でバラを管理してあげましょう。バラを丈夫に育てるため、適切に肥料を施すことも対策のひとつです。
黒星病対策
バラ栽培で見られることの多い病気が、黒星病です。黒い星のような斑点が生じ、放置しておくと枯れる原因になります。ただ、黒星病にかかったばかりのときは症状が見えにくく、発見が遅れてしまうことが難点です。まずはバラにしっかりと肥料を与え、病気にかかりにくい株を育てることで予防しましょう。
また、黒星病はカビが原因となって発生します。雨の当たりやすい場所や湿気のこもりやすい場所は避けて植えつけし、病気の発生を防ぎましょう。
もし黒星病にかかってしまった葉を見つけたら、すぐに取り除きます。地面に落ちた葉もすべて拾って回収しましょう。予防と治療のために殺菌剤を使うのもおすすめです。そのままスプレータイプの「ブリリアントガーデン フローラガードAL」と希釈タイプの「ブリリアントガーデン サルバトーレME」がおすすめです。ともに黒星病だけでなく、前述したうどんこ病にも有効です。
アブラムシ対策
アブラムシは、バラをはじめ、数々の植物に発生しやすい虫です。柔らかいつぼみや新芽などに付着し、植物の汁を吸って弱らせてしまいます。また、ウイルスを媒介し、モザイク病やすす病などの原因になることもあります。見つけ次第すぐに駆除しておきたい害虫といえるでしょう。
アブラムシは、暖かく湿った環境を好みます。できるだけ風通しと日当たりの良い場所を選んで植えつけることで、アブラムシの発生しにくい環境を整えましょう。
また、アブラムシはチッソ成分の多い肥料を過剰に与えることでも発生しやすくなるといわれています。肥料を見直し、バラにとって最適な配合のものを選ぶことも、アブラムシ予防のひとつです。
ただ、いくら予防していても、アブラムシはどこからともなく現れて、どんどん増えていくことがあります。「ブリリアントガーデン ハイポネックス原液 殺虫剤入り」は肥料やりとアブラムシ駆除が同時に出来ます。大切なバラを守るためには、これらの専用薬剤を使うこともおすすめです。
鉢植えの植え替え
バラを鉢植えで育てているときは、定期的に植え替えて土を更新しましょう。そのままにしておくと根が回り、根詰まりや根腐れなどが起こることもあります。
植え替えの適期は12月~2月です。1年に1回の頻度で行いましょう。植え替えの前には、剪定して切り戻しなども済ませておきます。根を掘り上げた際、黒ずんだ部分があったらカットしましょう。
用土は新しいものを用意します。植え替えにも植えつけ時と同じで
「ブリリアントガーデン バラの培養土」がおすすめです。
植え替え後は水をたくさんあげましょう。
剪定
バラ栽培における重要なお手入れのひとつが剪定です。バラの品種に合わせた方法で剪定し、より良い状態を保ちましょう。多くの品種で行われるのが冬剪定です。2月頃、外側に生えた芽を残しながら枝をカットしていきます。
四季咲き性を持つバラは夏剪定を行うことがあります。9月上旬頃が適期です。芽を残しながら、枝を少しずつ刈り込んでいきます。また、つるバラの場合は剪定と誘引を行います。支柱やラティス、アーチなどに、つるを縛り付けていきましょう。
おわりに
バラ栽培では、病気や生育不良など、さまざまなトラブルが発生することがあります。施肥をはじめ、剪定や病害虫対策など、適切な栽培方法について調べ、実践することが大切です。ご紹介した情報をもとに、ぜひバラ栽培にチャレンジして、きれいな花を楽しみましょう。
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