9月に咲く花9選|ガーデニングにおすすめの種類や基本の育て方
暑さが残るなか、秋の気配を感じさせる9月。夏から秋へと移り変わる時期には、どんな花が咲くのでしょうか。
今回は、9月に咲く風情ある草花から、おすすめの9種類を選んでご紹介します。
ガーデニング初心者にも育てやすい植物ばかりのため、ぜひ参考にしてみてください。
9月に咲く花1:リンドウ
秋の野に咲く、青紫色のリンドウ。原産地は日本で、本州や四国、九州などで見られます。花は筒状で5つに裂け、正面から見ると星のような形をしていることが特徴です。多年草で、適切にお手入れすれば長く育てていくことができます。
リンドウの芽は春になると伸び始めます。夏には茎が倒れはじめ、秋から蕾がつきます。開花は9月下旬から10月にかけてです。花が終わると種をつくり、地上部が枯れ、冬には休眠します。また暖かくなると目を覚まし、再び生育を始めます。
秋咲きリンドウが有名ですが、春咲きの品種も存在します。ハルリンドウ(春竜胆)の和名で呼ばれる品種は、日本の各地に自生しています。チャボリンドウという品種も春咲きですが、ヨーロッパが原産です。
リンドウの育て方
リンドウの好む栽培環境
春や秋は、日当たりの良い場所で管理します。梅雨が明けてから夏の時期は、直射日光に当たりすぎると葉焼けすることもあるため、明るい日陰に置くことがおすすめです。冬場は凍結や霜に注意すれば、屋外でそのまま冬越しできます。
土づくり
リンドウを育てる際は、通気性と排水性の高い土を準備します。市販されている草花用培養土でも十分に育ちますが、やや乾燥しやすいため、少量の腐葉土を加えても良いでしょう。
種まき・植えつけ
リンドウを種から栽培する場合は3月~4月に種まきします。苗の植えつけも同じ頃です。
肥料
リンドウは肥料を好む植物です。栄養が不足すると葉が黄色くなってしまうため気をつけましょう。
植えつけの際は、緩効性肥料『マグァンプK大粒』を元肥として土に混ぜ込みます。春に芽が出てから梅雨明けの時期までは、1週間~10日に1回程度の頻度で液体肥料『ハイポネックス原液』を与えましょう。
暑い夏場は施肥をお休みし、夏が終わったら施肥を再開します。9月下旬頃から休眠期に入るまで、同じように肥料を与えていきましょう。
水やり
リンドウは水切れすると傷んでしまうことがあります。乾燥しすぎないように土の様子をこまめに確認し、水やりしてあげましょう。基本的には1日に1回を目安に水をそそぎます。
増やし方
リンドウは株分け・挿し芽(挿し木)・種の採取などの方法で増やすことができます。株分けは植えかえのついでに済ませると効率的です。
挿し芽は5月から6月上旬までに済ませておくと、その年のうちに花を楽しめる可能性があります。種を採取してまくと、開花するまでに少なくとも2年は必要です。気長に育てていける人に向いています。
9月に咲く花2:キキョウ
秋の七草のひとつであるキキョウは、東アジアを原産地とする多年草です。日本にも自生しており、古くから園芸品種が存在していたと考えられています。
星形の紫色の花が有名ですが、白色やピンク色などの花を咲かせる品種もあります。八重咲き品種や斑入りの品種などもあるため、お好みのものを探してみましょう。
開花時期は6月から10月にかけてです。暑さが残る9月にも元気に花を咲かせてくれるでしょう。蕾がぷっくりとした風船のような形になるのも特徴のひとつ。可愛らしい蕾の形から、英語では「balloon flower(バルーンフラワー)」と呼ばれているようです。
キキョウの育て方
キキョウの好む栽培環境
キキョウの生育適温は15℃から25℃ほどです。耐暑性だけではなく耐寒性も強いため、幅広い地域にて屋外で冬越しさせることができます。鉢植えにしても地植えにしても、問題なく育てられるでしょう。
ただし、凍結してしまう地域の場合は、冬になったら土を腐葉土などで覆って保温することがおすすめです。
日陰ではうまく育たないことがあるため、日当たりの良い場所へ植えましょう。ただし、真夏に強い直射日光が当たるところでは葉焼けすることがあるため注意が必要です。
土づくり
キキョウは水はけの良い環境を好みます。小粒の赤玉土と腐葉土を7:3で混ぜたものや、市販の草花用培養土などを使いましょう。地植えの場合は土を15cmほど盛ったところに植え、排水性を高めることがおすすめです。
種まき・植えつけ
キキョウの種まき適期は2月~3月、苗の植えつけ適期も同じ頃です。ポットに根が回っているときは、優しくほぐしてから植えてあげましょう。
肥料
植えつけの際、元肥として緩効性肥料『マグァンプK中粒』を土に混ぜ込みます。開花期間には追肥として1週間~10日に1回程度の頻度で液体肥料『ハイポネックス原液』をあたえます。
水やり
地植えの場合は、降雨に任せてかまいません。乾燥した日が続いたら水をあげましょう。鉢植えの場合は、土の表面が乾いてから水やりします。冬になると地上部が枯れてしまいますが、根が乾きすぎないように控えめに水を与えましょう。
切り戻し
最初の開花が終わったら、花茎を半分ほどの長さでカットしておきましょう。順調にいけば、秋に二回目の開花を楽しめます。
植えかえ
キキョウは根をよく伸ばすため、鉢植えにする場合は毎年植えかえてあげることが大切です。地植えの場合は株分けを兼ねて3年に1回程度の頻度で植えかえましょう。
9月に咲く花3:シュウメイギク
繊細な茎をたくさん伸ばし、シンプルで可愛らしい花を咲かせるシュウメイギク(秋明菊)は、8月中旬から11月にかけて開花する多年草です。
かつては、京都の貴船にて見られる「キブネギク」のことのみをシュウメイギクと呼んでいました。現在では複数の品種をまとめてシュウメイギクと呼びます。
名前に「菊」が入っているものの、キク科ではなくキンポウゲ科イチリンソウ属(アネモネ属)の植物です。原産地は中国や台湾とされていますが、日本には古くから伝わってきていたと考えられています。
白色やピンク色の花びらに見える部分は咢片(がくへん)です。草丈は30cm程度のものもあれば1.5mほどになるものもあります。和風や洋風など、幅広いテイストの雰囲気に合うのも魅力のひとつです。
シュウメイギクの育て方
シュウメイギクの好む栽培環境
シュウメイギクは耐陰性があり、日陰でも育てることができます。ただ、日光が当たらないと花つきが悪くなるため、半日陰の場所に植えることがおすすめです。
根の乾燥や温度上昇を防ぐため、株元が影になり、葉には日光が当たるような場所が最適といえます。鉢植えにするなら、春の間は日なたに置いておき、夏になって日差しが強くなってきたら徐々に日陰に移動させると良いでしょう。
土づくり
シュウメイギクは排水性と保水性を兼ね備えた土を好みます。鉢植えの場合は、赤玉土と鹿沼土、腐葉土を4:3:3で混ぜたものや、市販の園芸用培養土などがおすすめです。地植えの場合は腐葉土を加えて耕しておきましょう。
植えつけ
シュウメイギクの植えつけ適期は春と秋です。品種によるものの、6号鉢に一株を植えるのが目安です。地植えで複数株を栽培する場合は、株間を60cm以上はあけておきましょう。
肥料
シュウメイギクの花つきを良くするためには、肥料を適切に与えることが大切です。元肥を与えた後は、生育期にあたる春と秋に追肥しましょう。
追肥にはバラまくだけで肥料効果が約2~3カ月間持続する『プランティア 花と野菜と果実の肥料』がおすすめです。高温になる夏の時期は株が傷みやすくなるため、施肥を控えます。
水やり
シュウメイギクは乾燥させすぎると弱ってしまいます。鉢植えの場合は、土の表面が乾きだしたら水やりしましょう。地植えの場合、根づいた後は水やりしなくても問題ありません。乾燥する日が続いたときは、たくさん水をあげましょう。
植えかえ
鉢植えにする場合、根詰まりを防ぐために毎年植えかえます。地植えの場合はしばらく植えっぱなしでも問題ありませんが、徐々に株が込み合ってきます。3年から5年に1回、株分けを行いましょう。
9月に咲く花4: ヒガンバナ
すらりと伸びた茎に、細長い花びらをつけるヒガンバナ(彼岸花)。名前の通り、秋のお彼岸の頃に鮮やかな花を咲かせます。
ヒガンバナ科ヒガンバナ属(リコリス属)の多年草で、マンジュシャゲ(曼殊沙華)と呼ばれることもあります。もっともよく見られるのは赤色の花をつける品種です。日本の各所に有名な群生地も見られます。原産地は中国や日本などです。
赤いヒガンバナの「Lycoris radiata」をはじめ、リコリス属には白色や黄色、オレンジ色、ピンク色などの花を咲かせる品種もあります。日本では、ショウキズイセンやキツネノカミソリ、シロバナマンジュシャゲといった品種が自生しています。いずれも花の時期に葉をつけないことが特徴のひとつです。
ヒガンバナの育て方
ヒガンバナの好む栽培環境
ヒガンバナは日なたから半日陰程度の場所へ植えることがおすすめです。特に、葉が出ている時期はたくさん日光に当てられる場所が適しています。たいていは植えっぱなしで夏越し・冬越しが可能ですが、品種によっては防寒対策が必要です。
土づくり
ヒガンバナは土質を選ばず植えることができますが、水はけが悪い場所は土を盛って畝をつくり、排水性を高めてあげましょう。鉢植えの場合は小粒の赤玉土と腐葉土、堆肥を7:2:1で混ぜたものや、市販されている培養土などがおすすめです。
植えつけ
ヒガンバナは球根をつくる植物です。6月から7月の間に植えつけを済ませておきましょう。球根を植える深さは5cmから10cmほどです。地植えで複数株を植える場合は、株間を10cmほどとりましょう。
肥料
ヒガンバナは球根が大きめのため、肥料を与えなくても花を咲かせられることがあります。ただし、花を長く楽しむためには、適切な量の肥料を施して球根を肥大させることが大切です。
植えつけの際は元肥として緩効性肥料『マグァンプK大粒』を土に混ぜ込みます。葉が出ている時期に追肥を行いましょう。追肥として1週間~10日に1回程度の頻度で液体肥料『ハイポネックス原液』をあたえましょう。
水やり
地植えの場合、ほとんど水やりせずに管理できます。ただし、植えつけてから根が張るまでの間は水切れに気をつけましょう。鉢植えの場合、土が乾いていたらたくさん水をあげます。球根が腐ってしまわないよう、乾かし気味に管理すると良いでしょう。
9月に咲く花5:オミナエシ
キキョウと同じく、秋の七草のひとつであるオミナエシ(女郎花)の花。6月から10月頃に、素朴な黄色い花をたくさん咲かせます。花はとても小さく、1cmにも満たない大きさです。小花がかたまって咲く花房の長さは15cm程度になります。草丈は1mから1.5mと大きめです。
オミナエシはスイカズラ科(オミナエシ科)オミナエシ属の多年草です。仲間には、「オトコエシ(男郎花)」や「ハマオミナエシ(浜女郎花)」「キンレイカ」などの種類があります。いずれもよく似ていますが、オトコエシは白い花をつけるため見分けやすいでしょう。
オミナエシの育て方
オミナエシの好む栽培環境
オミナエシを日陰で育てると花つきが悪くなるうえ、枯れてしまうことがあります。よく日の当たる場所へ植えて育てていきましょう。
土づくり
オミナエシは土を選ばずに育ちます。市販されている草花用の培養土で問題なく生長するでしょう。キンレイカのように高山性の品種を育てたい場合は、山野草用の培養土がおすすめです。
種まき、植えつけ
オミナエシの種まき適期は2月~3月にかけてです。育苗ポットひとつにつき2粒から3粒をまき、土を薄くかぶせましょう。種はとても小さいため、水やりで流れてしまわないように注意が必要です。
本葉が2枚つく頃までに間引いていき、最終的に一本立ちさせます。その後は鉢や花壇など、お好きな場所に植えつけましょう。
肥料
オミナエシに肥料を過剰に与えると、徒長して花つきが悪くなり、枝や葉ばかりが茂ってしまいます。春から夏までの間、適量を心がけて追肥しましょう。
追肥にはバラまくだけで肥料効果が約2~3カ月間持続する『プランティア 花と野菜と果実の肥料』がおすすめです。
水やり
鉢植えのオミナエシには、土の表面が乾いたら水を与えます。夏場は乾燥しやすいため、1日に2回の水やりが必要になることもあるでしょう。地植えの場合は、晴れ続きのときのみ水やりを行います。
種の採取、株分け
オミナエシを増やしたいときは、秋に種を採るか、休眠期の2月~3月に株分けを行います。種を採取した場合は春まで冷蔵庫で保存しておきましょう。株分けする場合は、植えかえと併せて作業すると効率的です。根茎を半分に分け、別々に植えてあげましょう。
9月に咲く花6:宿根アスター
宿根アスターはキク科の多年草です。一般的に「アスター」と呼ばれるのは春に種をまく一年草のタイプで、宿根アスターとは異なる植物です。宿根アスターは冬になると地上部を枯らして越冬します。春になると再び芽を出し、夏から秋にかけて開花することが特徴です。
宿根アスターの花の色は白やピンク、赤、紫、青などです。開花期間中は、次々に開く花を楽しむことができます。
宿根アスターの育て方
宿根アスターの好む栽培環境
宿根アスターは日当たりの良い場所で元気に育ちます。日陰ではうまく育たないことがあるため気をつけましょう。
耐暑性は強いものの高温多湿の環境では弱ってしまう可能性があるため、蒸れないように風通しの良い場所へ植えることも大切です。耐寒性も強いため、特に防寒対策を行う必要はありません。
土づくり
苗を入手したら、水はけの良い用土に植えつけます。地植えする場合は植えつけ前に堆肥や腐葉土を混ぜておくと良いでしょう。鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うと手軽です。
『ハイポネックス培養土 鉢・プランター用』は、元肥として緩効性肥料マグァンプKが配合されているため元肥を混ぜる手間がなく鉢栽培、プランター栽培に最適な培養土です
肥料
植えつけのときには元肥として緩効性肥料『マグァンプK大粒 』を土に混ぜ込みます。
追肥は4月~9月の間に行いましょう。追肥にはバラまくだけで肥料効果が約2~3カ月間持続する『プランティア花と野菜と果実の肥料』がおすすめです。
花つきを良くするためには肥料を与えることが大切ですが、量が多すぎると草姿が乱れてしまいます。与えすぎには注意し、適量を心がけましょう。
水やり
地植えの場合、根づいた後はほとんど水やりせず、雨が降るのに任せます。晴天が続いて土が極端に乾燥しそうなときは水をあげましょう。鉢植えの場合は鉢土の表面が乾いてから水やりします。
うどんこ病対策
うどんこ病はカビが原因で起こる病害です。発症すると白い粉がかかったような状態になり、放っておくと枯れてしまうこともあるため注意が必要です。見つけたらすぐに患部を切り取りましょう。薬剤を活用して防除することもおすすめです。
摘心
宿根アスターの花数を増やし、より見ごたえのある姿にしたいときは摘心を行いましょう。脇芽が伸びて枝が増え、結果として花の数も増やすことができます。本葉が5枚~6枚ほどになったら最初の摘心を行いましょう。
さらに、脇芽が伸びて葉が5枚~6枚ついたら、そちらも摘心します。2回の摘心により、より多くの花を観賞できるようになるでしょう。
増やし方
宿根アスターは株分けや挿し木(挿し芽)などで増やすことができます。株分け適期は芽が出始める前の2月~3月です。
ひとつあたり3~5つの芽が残るようにして株を分けましょう。挿し芽の適期は5月~6月頃です。新芽を切り取って挿し穂とし、挿し木用土に挿して湿らせたまま管理しましょう。
9月に咲く花7:シュウカイドウ
シュウカイドウ(秋海棠)は日本でも古くから親しまれている植物で、全国各地で姿を見られます。ただし、原産地は日本ではなく中国です。開花時期は7月下旬から10月にかけてで、秋を代表する山野草のひとつでもあります。
シュウカイドウはベゴニアの仲間です。ベゴニアには大変多くの種類があり、性質も多岐にわたります。そのなかでも、シュウカイドウは耐寒性が強いことが特徴です。日本の気候では屋外で冬越しできるベゴニアは少ないですが、シュウカイドウは問題なく越冬できます。
シュウカイドウの育て方
シュウカイドウの好む栽培環境
シュウカイドウは湿り気のある半日陰の場所を好みます。強い西日や強風が当たるような乾燥しやすい場所では、うまく育たない可能性があります。
落葉樹の下のように、ある程度日差しを和らげられる場所がおすすめです。シュウカイドウの好む場所を選んで植えると元気に育ち、自然と増えてくれるでしょう。
土づくり
シュウカイドウの苗を入手したら、排水性・保水性・通気性の良さを兼ね備えた用土に植えつけます。
地植えする場合、植えつけ2週間ほど前に腐葉土や堆肥を加えて耕しておきましょう。鉢植えの場合、小粒の赤玉土と腐葉土、軽石を6:3:1で混ぜたものや、草花用培養土などがおすすめです。
肥料
シュウカイドウはそれほど多くの肥料を必要としません。植えつけ時には元肥として緩効性肥料『マグァンプK中粒』を土に混ぜ込みます。
その後はバラまくだけで肥料効果が約2~3カ月間持続する『プランティア花と野菜と果実の肥料』で追肥します。
水やり
シュウカイドウは乾燥を苦手とするため。水切れしないように管理することがポイントです。湿り気のある場所に地植えした場合は雨のみで育てることも可能ですが、乾燥しそうな場合は水をあげましょう。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いてから水をたくさん与えます。
増やし方
シュウカイドウは球根をつくりますが、分球で増やすのは難しいとされています。ムカゴを採って増やしましょう。
開花後、葉の付け根部分にムカゴができていたら、摘み取って土にまきます。深く植えず、土を薄くかぶせる程度にとどめましょう。発芽するのは春頃です。
また、ムカゴがこぼれ落ちて自然と増えるケースもあります。適した環境であれば手間をかけずに増やすことができるでしょう。
9月に咲く花8:フジバカマ
フジバカマは東アジア原産とされる山野草で、日本では秋の七草として親しまれてきました。8月~9月の夏の終わり頃から咲き、10月頃まで花が残ります。
林の中や川の側などに自生し、ごく小さな花を房状につけることが特徴です。花の色は白色が基本ですが、品種によっては紫色のものや覆輪が入るものなどが見られます。
フジバカマは香りの良いことでも知られています。茎や葉を摘んで乾燥させると、桜餅に似た香りを放ちます。乾燥させなければにおいはほとんど感じられません。
フジバカマの育て方
フジバカマの好む栽培環境
フジバカマの花をたくさん咲かせるためには、日光に当てることが大切です。日当たりの悪い場所では徒長してしまい、花数も減ってしまうことがあります。耐暑性・耐寒性ともに強いため、適切な環境に植えればそのまま長く育てていけるでしょう。
植えつけ
フジバカマは地下茎を旺盛に伸ばして増えていきます。地植えする場合は地下茎が広がりすぎないように対策しましょう。
フジバカマを囲むように地中に仕切りを入れることで伸びすぎを防げます。植えつけの際は、肥料期間が約2年間持続する緩効性肥料『マグァンプK大粒 』を元肥として土に混ぜ込みます。
鉢植えの場合、用土は市販されている草花用培養土を使って問題ありません。『ハイポネックス培養土 鉢・プランター用』は、元肥として緩効性肥料マグァンプKが配合されているため元肥を混ぜる手間がなく鉢栽培、プランター栽培に最適な培養土です。
肥料
植えつけの際に元肥として緩効性肥料『マグァンプK大粒』を土に混ぜ込みます。
芽が出始める春から初夏に追肥として『プランティア 花と野菜と果実の肥料』をあたえましょう。花後にもお礼肥(追肥)をあたえます。『プランティア 花と野菜と果実の肥料』は、植物の生育に必要な成分をバランス良く配合した有機入り緩効性肥料です。
水やり
フジバカマは乾燥に弱いため、水切れしないように管理することが重要です。地植えの場合、雨が降らない日が数日続いたときは水やりをしたほうが良いでしょう。鉢植えの場合、降雨のない日は水やりを行います。
うどんこ病やアブラムシ対策
フジバカマの栽培で気をつけたいのが、うどんこ病やアブラムシなどです。うどんこ病にかかると、葉などが白い粉をかぶったような状態になります。見つけたらすぐに患部を切り取って処分しましょう。
アブラムシはとても小さい虫であり、気づくといつの間にか大量発生していることがあります。早めに駆除することが大切です。また、病害虫予防のために薬剤を活用することもおすすめです。
植えかえ
鉢植えのフジバカマは、放っておくと鉢の中で根が増えすぎてしまい、根詰まりしてしまうことがあります。毎年2月~3月、芽出し前の時期に植えかえを行いましょう。その際、株分けして株を更新することもできます。
9月に咲く花9:ワレモコウ
ワレモコウはバラ科の多年草で、6月~9月にかけて咲きます。細長い茎の先端が分かれ、とても小さな花が集まった花序をつくります。
花びらに見える部分は咢であり、深みのある赤茶色をしています。色があせにくいため、秋が深まってからも観賞を楽しむことができます。
ワレモコウの秋らしい色合いは、季節の寄せ植えや生け花などでも人気です。摘み取ってドライフラワーにして、ブーケやスワッグなどでアレンジする楽しみ方もあります。
ワレモコウの育て方
ワレモコウの好む栽培環境
ワレモコウは日当たりの良い場所に植えることで元気に育ちます。日陰に植えても大きくならず、花の数も減ってしまいます。ただし、斑入り品種を育てる場合は葉焼けを防ぐことが大切です。強い直射日光の当たる真夏は遮光したほうが良いでしょう。
植えつけ
ワレモコウはそれほど土を選ばず、幅広い場所へ植えつけ可能です。鉢植えにする場合は市販されている草花用培養土を活用しましょう。
『ハイポネックス培養土 鉢・プランター用』は、元肥として緩効性肥料マグァンプKが配合されているため元肥を混ぜる手間がなく鉢栽培、プランター栽培に最適な培養土です。
肥料
植えつけ時には元肥として緩効性肥料『マグァンプK中粒』を土に混ぜ込みます。春から夏の生育期に追肥を行いましょう。施肥量が多すぎると葉や茎ばかり生い茂るので、少なめに与えることがおすすめです。
追肥にはバラまくだけで肥料効果が約2~3カ月間持続する『プランティア花と野菜と果実の肥料』がおすすめです。
水やり
地植えの場合は雨のみで育てることができますが、晴れた日が続いたら土の状態に応じて水をあげましょう。鉢植えの場合、土の表面が乾いてからたっぷり水やりします。
夏は土が乾燥しやすいため、毎日1回~2回の水やりが必要になることもあります。こまめに土の乾き具合をチェックしましょう。冬場は休眠期に入るため、頻繁な水やりは必要なくなります。
うどんこ病対策
ワレモコウは病害虫被害を受けにくいといわれていますが、まれにうどんこ病が生じることがあります。うどんこ病にかかっている部分はすぐに取り除いておきましょう。
また、予防のためにうどんこ病が起こりにくい環境を整えることも大切です。日当たりと風通しの良い状態を保ちましょう。
増やし方
ワレモコウは種を採ってまくか、株分けすることで増やせます。種を採る場合は開花が終わってからしばらく放置しておきましょう。採取した種は2月~3月頃にまきます。種まきしてから2年目に開花することが基本です。
また、植えかえのついでに地下茎を株分けする方法もあります。ひとつの株を3つ~4つ程度に分けて別々に植え直しましょう。
おわりに
9月に咲く花の種類はさまざまで、色や形、大きさなども多岐にわたります。今回ご紹介したもののほかにも、9月に花をつける植物はたくさんあります。ぜひご自宅に植えて、季節の変わり目に咲く花々を楽しみましょう。
公開:2022.09.2
更新:2024.09.04