【家庭菜園】 【エンドウマメ(えんどう豆)の育て方】エンドウマメは春から夏にかけて収穫可能! お庭やベランダでの育て方

エンドウマメ(えんどう豆)は、春から夏にかけて旬を迎えます。つるなしの品種を選べばあまり大きくならないため、ベランダでも育てやすいのがメリットです。
ぜひご自宅で種まきして、エンドウマメの栽培を楽しみましょう。今回は、エンドウマメの基本的な育て方や収穫までの管理方法などをご紹介します。
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☘72:サヤエンドウの育て方|初心者におススメの品種は?水やりや肥料、誘引の方法などもご紹介
エンドウマメ(えんどう豆)の種類や旬
エンドウマメは日本各地で親しまれているマメ科の緑黄色野菜です。ビタミンCやたんぱく質、カロテンなどを含んでおり、サラダや炒め物、煮物などさまざまな料理に使われています。
エンドウマメ(えんどう豆)の種類
エンドウマメの種類には、さやごと実を食べる「サヤエンドウ」や実だけを食べる「実エンドウ」などがあります。
サヤエンドウは若く柔らかい時期に収穫します。スナップエンドウやキヌサヤエンドウなどが有名です。さやが薄いものもあれば、ある程度膨らんでから収穫する厚みのあるものもあります。
実エンドウではグリーンピースやウスイエンドウなどの品種が知られています。さやを割り開いて実を取り出し、マメの部分を食べるのが特徴です。
つるの有無
エンドウマメは品種によって、つるのある「つるあり」と、つるのない「つるなし」に分かれています。
つる性のものは大きく伸びていくため、育てる際にはつるの誘引や支柱立てなどが欠かせません。ただし、その分収穫期間が長いメリットがあります。
つるなしのものは草丈が低いため、スペースの狭いベランダでの栽培におすすめです。管理も簡単なため、初心者はつるなしの品種から始めると良いかもしれません。
エンドウマメ(えんどう豆)の旬
エンドウマメの旬は地域や品種によって若干異なりますが、基本的に春から初夏にかけてが最盛期です。暑さには弱いため、真夏になると枯れてしまうものが多くなります。
旬のエンドウマメはハウス栽培のものとはまた違う美味しさがあるため、ぜひ季節に合わせて食べてみましょう。
エンドウマメ(えんどう豆)の育て方

エンドウマメは種からでも気軽に栽培できます。ぜひご家庭で野菜づくりにチャレンジしてみましょう。ここでは、エンドウマメの基本的な育て方をご紹介します。
土づくり
エンドウマメは連作障害を起こしやすいため、前にマメ科の植物を植えた土は使わないように気をつけましょう。
地植えの場合、エンドウマメは酸性土壌を嫌うため、事前に苦土石灰を混ぜて酸度を調整しておきます。
鉢植えの場合は元肥として緩効性肥料マグァンプKが配合されている『ハイポネックス培養土 鉢・プランター用』を使います。
また、地植えの場合も鉢植えの場合も、元肥として堆肥や『今日から野菜 野菜を育てる肥料』を少量混ぜておきましょう。
種まき
エンドウマメの種まきは10月下旬~11月に行いますが、寒冷地の場合は春にまきます。
発芽適温は15℃~20℃です。あまり早い時期にまくと株が大きく育ちすぎてしまい、冬越しが難しくなってしまうため気をつけましょう。
直まきでも育ちますが、育苗ポットにまいたほうが管理しやすいかもしれません。直まきの場合は、30cmほど間隔をあけながら4粒~5粒を目安にまいていきます。
育苗ポットの場合はひとつあたり3粒~4粒が目安です。土は2cmほどかぶせ、水をたくさんあげます。1週間もしないうちに発芽してくるため、本葉が2枚ほどついたら元気なものを残して間引きましょう。
植えつけ
エンドウマメの本葉が3枚~4枚になったら植えつけ適期です。これ以上大きくなるまで育苗していると、植えつけ後に根を張りにくくなります。
植えつけのタイミングが来たらすぐに作業できるよう、準備を済ませておきましょう。
植えつけの際は根鉢を崩さないように、ポットから優しく取り出しましょう。過湿に弱いため、地植えの場合は土を盛って畝をつくっておくと安心です。
苗の冬越し

秋に種まき・植えつけを行う場合、苗の冬越し対策が必要です。一部の品種を除いては、生育初期に低温に当てなければ花芽がつくられないため、屋外で冬越しすることが求められます。
とくに、苗が大きく育ちすぎている場合はしっかりと防寒対策することが大切です。
苗の防寒対策として、トンネルを利用する方法があります。トンネル支柱に寒冷紗や不織布などをかぶせると良いでしょう。風で飛ばされてしまわないよう、しっかりと固定することがポイントです。
種まき直後からトンネルをかけておくことで、鳥害を防ぐことにも役立ちます。霜の被害を予防するため、ビニールマルチや敷き藁などで株元を覆うのもおすすめです。
また、種まき適期を逃さずにまくことで、冬越しに適した大きさに育てることもポイントです。エンドウマメの苗は、本葉が2枚~3枚程度の時期がもっとも寒さに強いといわれています。
冬が来る前に大きくなりすぎると、寒さによる被害を受けやすくなる点に注意が必要です。
無事に越冬し、春を迎えると草丈が大きくなり始めます。このタイミングで追肥を行いましょう。
肥料
エンドウマメは収穫までに数回にわたって『今日から野菜 野菜を育てる肥料』で少量の追肥を行います。
秋まきした場合は種まきから1ヵ月後に1回、その後は開花前の3月頃に1回、その1ヵ月後に1回追肥します。その後、収穫が終わるまでは1ヵ月月に1回の施肥を繰り返しましょう。
春まきの場合は開花後に『今日から野菜 野菜を育てる肥料』で最初の追肥を行います。その後は収穫数がもっとも増えてくる時期に1回、その1ヵ月後に1回施肥します。
こちらも収穫が終わるまで月に1回程度の追肥を繰り返しましょう。
水やり
エンドウマメは過湿を嫌うため、水のあげすぎに気をつけます。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたくさん水をあげましょう。
地植えの場合は基本的に降雨に任せ、葉がしおれるくらい乾燥していたら水を与えます。
エンドウマメ(えんどう豆)の収穫までの管理方法

エンドウマメは初心者向けの野菜ですが、収穫までに気をつけたい管理のポイントがいくつかあります。
充実した収穫期を迎えられるよう、丁寧にお手入れして育ててあげましょう。
支柱
つるありの品種では支柱立ては必須です。つるなしの場合も、支柱があったほうが安定して育てられます。
株が20cm~30cmになったら、支柱立てを行いましょう。等間隔に立てた支柱同士の間に麻ひもやビニールテープなどを張っておくと、生長して伸びたつるが巻き付いていきます。
慣れない場合はネットを購入して使うのもおすすめです。
誘引
つるが伸びてきたらネットに誘引していきます。絡まって伸びているものがあればほどいて、それぞれ真っすぐ上に伸びていくようにネットに巻き付けてあげましょう。
そのままにしておくと日光が当たりにくくなり、生長に影響が生じます。誘引の際はつるを折ってしまわないよう、優しく扱いましょう。
うどんこ病対策
エンドウマメは風通しや水はけが悪いと、うどんこ病を起こしてしまうことがあります。予防として、つるが込み合わないように手入れしてあげるのが大切です。
うどんこ病にかかっているのを発見したら、すぐに農薬登録のとれている薬品をまいて対処しましょう。
また、予防のために水はけの良い場所へ植えるとともに、日当たり・風通しの良い状態を保つ工夫も大切です。植えつけの際は、密植にならないように株間をしっかりと設けましょう。
収穫
エンドウマメの収穫は、春から夏にかけて行われます。品種によって適期が違うため、あらかじめ確認しておきましょう。
サヤエンドウや実エンドウなど、エンドウマメの種類によって収穫のタイミングが異なります。たとえば、莢ごと食べるサヤエンドウは、もっとも収穫タイミングが早くなります。
実エンドウは実が大きくなるまで待つ必要があるため、収穫は遅めです。実がしっかりと膨らみ、莢にシワができる頃に採りましょう。
莢と実を食べるスナップエンドウは、実と莢が大きくなり始めた頃に収穫します。採り遅れると莢がかたくなり、食べにくくなるため注意が必要です。
収穫の際はよく切れる清潔なはさみを用意し、さやのついた茎のつけ根をカットしていきます。すぐに食べない場合は冷蔵庫に入れて保管し、早めに調理してしまいましょう。
たくさん採れてすぐに食べきれない場合は、茹でてから冷蔵・冷凍することがおすすめです。エンドウマメのみずみずしさを保つため、水分を切ってから密閉できる袋などに詰めておきましょう。
おわりに

エンドウマメは育てやすく、幅広い方におすすめの野菜です。収穫時期が長めで、ひとつの株からたくさんのエンドウマメをとれるのも魅力です。
つるなし・つるありに分けられますが、初心者の場合はつるなしのものが育てやすいかもしれません。秋に種まき・植えつけする場合は防寒対策をしっかりと行うのもポイントです。
今回ご紹介した情報も参考にしながら、ぜひ家庭菜園にチャレンジして、美味しいエンドウマメを味わってみましょう。
公開: 2020年5月27日
更新:2021年6月30日
更新:2023年2月4日
更新:2025年4月1日
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