【果樹栽培】【キンカン(金柑)の育て方】甘酸っぱい果実を味わおう
キンカンは果樹のなかでも育てやすいとされているため、園芸初心者にもおすすめです。黄金色の実がたわわになるキンカンを、ベランダやお庭で栽培してみましょう。こちらでは、キンカンの基本情報や育て方、お手入れ方法などをご紹介します。
緑の葉と黄金色の実のコントラストが美しいキンカン
キンカンの原産地は中国ですが、日本でもなじみ深い植物のひとつです。現在はさまざまな品種が登場しており、種なしで食べやすいものや、皮ごと食べられるものなども存在します。キンカンは、関東以西なら地植えでも育てやすいのが魅力です。樹高は1m~2mであまり大きくならず、お庭に植えやすいサイズ感でもあります。盆栽向きの小型品種も存在するため、小さなキンカンを観賞したい方は育ててみましょう。
品種によって時期は異なりますが、2月~5月にかけて甘酸っぱい実を収穫できます。開花時期は主に7月~8月ですが、四季咲き性があるため、9月~10月など、年間を通して花を咲かせることもあります。ただ、品質が良い食用の実を育てたい場合は、秋に開花した花は摘み取り、夏の花からできた実を収穫するのがおすすめです。
動画でわかりやすく!植物の育て方を解説【教えて服部さ~ん】
キンカンの名前の由来
キンカンは、漢字で「金柑」と表記されます。黄金色の実をつける柑橘類の植物であることから、この名がついたとされています。一株に大量の実をつけることなどから子孫繁栄につながるとされ、縁起物としても人気です。
地植えも鉢植えもOK! 育てやすいキンカン
キンカンは鉢植えでも地植えでも育てられます。たくさんの実を収穫したいなら地植えがおすすめですが、観賞目的の場合や地植えのスペースがない場合などは、鉢植えにしてみましょう。こちらでは、キンカンの基本的な育て方をご紹介します。
土づくり
キンカンは水はけと水もちの良い土を好みます。鉢植えの場合、赤玉土と腐葉土を7:3で混ぜたものがおすすめです。市販の果樹用土を使ってもかまいません。地植えにする際、水はけが悪い場合は腐葉土などを混ぜておきましょう。
苗木選び
キンカンは苗木を購入して育てるのが一般的です。幹ができるだけがっしりとして、枝ぶりの良いものを探しましょう。根をチェックして、根腐れが起きていないかも確かめます。キンカンにはいくつもの品種があるため、お住まいの地域で育てやすいものを選ぶのがポイントです。
また、キンカンの果実が収穫できるまでは、芽が出てから何年かの期間を要します。できるだけはやく収穫したい場合、3年生苗のように、ある程度育ったものを購入しましょう。
植えつけ
キンカンの植えつけ適期は3月~5月の気候が安定した時期です。温暖な地域であれば、10月ごろにも植えつけが行えます。キンカンは耐寒性が強いものの、-5℃以下の気候が続くと枯れてしまうことがあります。冬の寒さが厳しい場所で育てる場合は、鉢植えにして室内へ移動させたほうが良いかもしれません。
植えつけの際は元肥として、約2年間肥料効果が持続するマグァンプK大粒を土に混ぜ込みましょう。
元肥を入れ土づくりが終わったら根鉢を優しく崩します。根鉢より一回り大きな植え穴を掘って苗を置いたら、土をかぶせていきましょう。
また、接ぎ木苗を入手した場合は、根本に接ぎ木部分が見られます。接ぎ木部分が埋まらないよう、浅く植えつけしましょう。苗が倒れないように支柱を立ててあげるのもおすすめです。作業が完了したら、根の活着促進のため植物用活力液リキダスを1,000倍に希釈した水をたっぷりとあげましょう。
動画でわかりやすく‼︎ 植物の育て方を紹介する【PlantiaQ&A】
日当たり
甘く美味しいキンカンを収穫するためには、よく日に当てるのが大切です。日当たりが良く、風通しの良い場所を選んで植えつけましょう。ただし、強い風があたるところは避けます。寒風にはとくに注意しましょう。
肥料
植えつけ時、元肥として約2年間肥料効果が持続するマグァンプK大粒を土に混ぜ込みます。追肥は5月~6月の開花前に行います。慣れないうちは肥料を多く与えすぎないよう、様子を見ながら少しずつ施肥しましょう。おすすめは果樹栽培に最適で実つきを良く元気に育てる置肥、錠剤肥料シリーズ かんきつ・果樹用です。
収穫が終わったらお礼肥(錠剤肥料シリーズ かんきつ・果樹用)を与えます。
また、2月ごろに寒肥を与え、次のシーズンの収穫に向けて株を充実させましょう。寒肥には堆肥と肥料がペレット状にひとつになった、土を豊かにする肥料がおすすめです。土を豊かにする肥料は、肥料効果と同時に土の中の微生物の働きをうながします。
水やり
鉢植えの場合、土の表面が乾燥したタイミングで水やりをします。地植えの場合、ほとんど水やりは必要ありません。ただし生長期にあたる春から夏は水切れを起こさないよう、土の表面が乾いていたら水をあげましょう。
キンカンをお手入れしてたくさんの実を収穫しよう
キンカンはあまり手間のかからない植物ですが、たくさんの実を楽しみたいときは剪定や摘果などの管理が必要です。最後に、キンカンのお手入れ方法や収穫方法などについてご紹介します。
剪定
キンカンの実をたくさんつけるためには、枝にまんべんなく日光を当てるのが大切です。余分な枝を剪定して、木の内側に生えている枝にも日があたるようにしましょう。葉がたくさん茂っている場合も、ひとつの実につき20枚程度を残して摘み取ります。また、鉢植えで小さく育てていきたい場合は、剪定で株を切り詰めてあげるのが大切です。
キンカンは春から伸びた新しい枝と、前年から伸びた枝の両方に花をつけます。大胆に枝を切り戻しても花は咲きますが、着果する数が少なくなることがあるため気をつけましょう。
摘果
一つひとつが大きく質の良い実を育てるなら、一株につける実を選別するのがポイントです。実がなりすぎているときは、適宜摘み取りましょう。キンカンの花は7月ごろから開花します。最初に咲いた花からできた実は大きく育ちやすいため、摘果せずに管理しましょう。
開花が遅かった花からできた実は、十分に育たないことがあります。小ぶりの実は摘果して、残した実に栄養を回しましょう。また、傷のついた実も摘み取っておくのがおすすめです。
植え替え
鉢植えのキンカンは、2年に1回は植え替えをして根詰まりを防ぎましょう。大きく育てたい場合は一回り大きな鉢へ植え替えます。植え替えの際にも、忘れずに元肥としてマグァンプK大粒を土に混ぜ込みましょう。
地植えの場合は植え替えの必要はありませんが、2月ごろに寒肥として土を豊かにする肥料を与えます。土を豊かにする肥料は肥料効果と同時に土の中の微生物の働きをうながします。
収穫
キンカンの収穫は2月~5月にかけて行われます。品種によりますが、夏の開花から150日程度経ったら収穫の目安です。収穫時は手でもぎとるか、よく切れるはさみを利用します。実を傷つけたくない場合は、はさみを使ったほうが無難です。タイミングが過ぎた実を放置していると傷んでしまうため、はやめに摘み取りましょう。
おわりに
キンカンは育てやすく、初心者にもおすすめできる果樹のひとつです。地植えや鉢植えなど、お住まいの土地に合わせた環境で育てましょう。キンカンの実が熟したら、生食はもちろん、甘露煮やジャムなど、さまざまなレシピで調理して味わってみてください。
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公開:2020年10月28日
更新:2023年11月14日
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