更新日:2021.07.23
ベンジャミンバロックの育て方とは?育てる場所などをご紹介!
クルクルと丸まった小さな葉が可愛いと人気の「ベンジャミンバロック」は、ホームセンターや園芸店でもよく目にする観葉植物のひとつです。ベンジャミンバロックは比較的丈夫な植物なので、剪定をすれば新芽がたくさん出来ますし、一見難しそうな株分けや植え替えも基本のやり方を知っていれば簡単で失敗も少ないでしょう。
今回は、初めて観葉植物を育てる初心者さん向けにベンジャミンバロックの特徴や育て方の基本、剪定の仕方や植え方のやり方、増やし方などを詳しく紹介します。これからベンジャミンバロックを育てたい方は、ぜひこちらで紹介する内容を参考にしてみてくださいね。
- 目次
-
- ベンジャミンバロックとは?
- ベンジャミンバロックについて
- ベンジャミンバロックの選び方
- ベンジャミンバロックの葉が落ちる原因は?
- ベンジャミンバロックの置き場所
- ベンジャミンバロックと日光
- ベンジャミンバロックと風通し
- ベンジャミンバロックの耐寒性
- ベンジャミンバロックの水やり
- 春から秋にかけての水やり(気温が15℃以上の場合)
- 気温が15℃以下の場合の水やり
- 葉水について
- ベンジャミンバロックの肥料
- ベンジャミンバロックの肥料と与える時期
- ベンジャミンバロックの株分け方法
- ベンジャミンバロックの株分けのやり方
- ベンジャミンバロックの植えつけ・植え替え方法
- ベンジャミンバロックの植えつけ・植え替え前に準備するもの
- ベンジャミンバロックの植えつけ・植え替え方法
- ベンジャミンバロックの剪定方法
- ベンジャミンバロックの剪定時期
- ベンジャミンバロックの剪定のやり方
- ベンジャミンバロックの挿し木の増やし方
- ベンジャミンバロックの挿し木のやり方
- ベンジャミンバロックの病害虫の種類と対策
- ベンジャミンバロックの害虫
- ベンジャミンバロックの病気
ベンジャミンバロックとは?
ベンジャミンバロックは、下を向いて可愛くまるまった葉が特徴の観葉植物です。その可愛らしい姿からお部屋のインテリアにしたり、新築などのお祝いのシーンでの贈り物にしたりととても人気があります。
ベンジャミンバロックについて
ベンジャミンバロックは主に東南アジア、インドが原産のクワ科のフィカス属(イチジク属、フィクス族)の観葉植物です。定番の観葉植物として知られるベンジャミンですが、ベンジャミンバロックは比較的新しい品種とされています。ベンジャミンバロックは葉がくるくるとカールしているのが特徴で、葉の表面の色は光沢のある濃い緑をしています。新芽の時期は明るい緑色をしているので、生長にあわせて色のコントラストを楽しめるのもベンジャミンバロックの魅力です。ベンジャミンバロックの管理は他の観葉植物と比べ、それほど難しくはありません。育て方の基本さえ知っていれば、観葉植物をはじめて育てる方でも安心してベンジャミンバロックを育てられます。
ベンジャミンバロックの選び方
ベンジャミンバロックはホームセンターや園芸店でよく見かける観葉植物です。
ベンジャミンバロックを購入するときは葉ができるだけ健康的なものを選び、ハダニなどの害虫が付着していないかもしっかり確認してください。株の状態を確認するときは、新しい葉や芽がついているかどうかも確認しましょう。新葉や新芽がついている株は健やかに生長している元気な株といえます。逆に、葉がたくさん落ちていたり、幹や根がぐらついていたりするものは元気がなく、上手く生長しないといった場合があるので避けた方がいいでしょう。
ベンジャミンバロックの葉が落ちる原因は?
環境の変化に敏感に反応しやすいベンジャミンバロックは、購入後に葉が落ちてしまうことがありますがそれほど大きな心配は要りません。ベンジャミンバロックが好む環境や栽培方法で育ててあげれば、また新しい芽が出てくるはずです。時間が経っても葉が落ちる状態が止まらない場合は、病気や害虫の発生、根腐れ、風通しの悪さなどが原因になっていることもあります。ベンジャミンバロックの状態を確認して、水やりの控える、置き場所を移動するなど管理方法を調整してみてください。
ベンジャミンバロックを育てるときの主なポイントは、ベンジャミンバロックの「置き場所」「水やり「肥料」です。次からは、実際にベンジャミンバロックを育てるときのポイントについてそれぞれ詳しく紹介します。
ベンジャミンバロックの置き場所
ベンジャミンバロックは明るい場所を好む一方で、耐寒性はあまり高くありません。可愛らしく綺麗な葉を保つためにも、生長や季節にあわせて置き場所を工夫しながら育てることが大切です。
ベンジャミンバロックと日光
日光を好むベンジャミンバロックは、日当たりの良い場所に置いてあげることでよく育ちます。特に春頃から初夏にかけては日光をたくさん浴びることで新芽がたくさん出てきます。この時期に十分な日光を浴びられなかったベンジャミンバロックは葉が落ちやすくなってしまうので、しっかり日光に当ててあげましょう。
ベンジャミンバロックは明るい場所を好みますが、直射日光に当たる時間が長いと葉が焼けて変色してしまうことがあるので注意してください。真夏の時期は直射日光を避け、レースカーテン越しに日光が当たる場所に置くのがポイントです。レースカーテンの他にも、寒冷紗や遮光ネットを用意しておくと遮光をする際に便利です。
ベンジャミンバロックと風通し
風通しの良い場所に置いて育てることは、ベンジャミンバロックの美しい葉をキープするためのポイントです。風通しの悪い場所に置いておくと葉が黄色く変色したり、葉が落ちやすくなったりします。
特に真夏は暑く蒸れやすい環境に置くのは避け、直射日光を避けできるだけ風通しの良い半日陰に置いて育ててあげてください。
ベンジャミンバロックの耐寒性
ベンジャミンバロックの耐寒性はやや弱いです。気温が10℃以下になるような冬場は、できるだけ暖かい室内などへ移動して育てます。室内でベンジャミンバロックを育てるときは、エアコンの風や暖房が葉に直接当たらないように気をつけてください。
ベンジャミンバロックの水やり
ベンジャミンバロックの水やりは、土の表面が乾いた頃を目安に行います。
春から秋にかけての水やり(気温が15℃以上の場合)
春から秋にかけての生長期には、鉢底から水がしたたり落ちるくらいたっぷりと水やりをしてあげましょう。見た目で分からないときは、ベンジャミンバロックの土の表面を手で触ってみてください。土を触ったときにまだ湿っている、手に土がつくような場合はまだ水やりをする必要はありません。なお、夏場については、毎日水やりをしてあげても良いでしょう。
気温が15℃以下の場合の水やり
気温が15℃以下の場合は、ベンジャミンバロックの生長が緩やかになるため水やりの回数は少なめでOKです。乾かし気味にします。土の表面が乾いていることを確認してから、大体2、3日後を目安に水やりをします。冬場の水やりは大体10日に1度のペースで行います。
葉水について
ベンジャミンバロックは比較的乾燥には強いです。ただ、乾燥し過ぎると葉が落ちやすくなってしまうので注意が必要です。葉が落ちている場合はきれいに取り除いて水やりをします。水やりの代わりに霧吹きなどを使って毎日1回を目安に葉水をするのもおすすめです。葉水は乾燥による葉落ちを防止するだけでなく、害虫予防にも効果的です。
ベンジャミンバロックの肥料
ベンジャミンバロックは肥料を与えなくても生長します。ただし、栄養不足になると葉にツヤがなくなったり、生長が止まってしまったりすることもあります。肥料を与えたほうが生長もはやく、葉色も艶やかになるので、生長期にかけて肥料を定期的に与えるのがおすすめです。
ベンジャミンバロックの肥料と与える時期
生長期にあたる春から秋(5月~10月頃)に肥料を与えます。冬の時期はベンジャミンバロックの生長が一時的にストップするため肥料は与えません。
ベンジャミンバロックに与える肥料は緩効性肥料、または液体肥料です。ベンジャミンバロック等の観葉植物には、緩効性肥料では『プロミック 観葉植物用』を、液体肥料では「ハイポネックス原液」または「Top Quality 専用液肥 観葉植物」をおすすめしております。緩効性肥料の場合は2か月に1回、液体肥料の場合は7日~10日に1回を目安に与えます。
ベンジャミンバロックに液体肥料を与えるときは、必ず適切な希釈倍率を守って与えてください。希釈倍率が異なると肥料焼けを起こす恐れがあるので注意しましょう。また、後述するアブラムシが発生した場合は、「ハイポネックス原液 殺虫剤入り」を施肥すると肥料やりと同時にアブラムシ駆除ができますよ。
ベンジャミンバロックの株分け方法
ホームセンターや園芸店などで販売されているベンジャミンバロックは、複数の株が一つの鉢にまとめて植えられている場合が多いです。販売されているときと同じように育ててもいいですが、数を増やしたいときは「株分け」を行います。ベンジャミンバロックの株分けはとても簡単なので、植え替えをすると同時に一株ずつに株分けをして育てるのもおすすめです。
ベンジャミンバロックの株分けのやり方
ベンジャミンバロックの株分けは植えつけシーズンである5月~7月頃に行います。
STEP1. 鉢から株を取り出す
STEP2. 古い土を取り除く
STEP3. 優しく株分けする
鉢から株を取り出すときは根を傷つけないように取り出してください。取り出した株に付いている古い土を落とし、手でやさしく株を分けます。ハサミを使って株を分けるよりも手で分けたほうが株に与えるダメージが少なく済みます。
ベンジャミンバロックの植えつけ・植え替え方法
ベンジャミンバロックの葉は通年楽しめますが、根詰まりを起こしていると葉が変色して黄色くなったり、葉の緑色が薄くなったりすることがあります。根詰まりを解消するためにも2年に1度のペースで「植え替え」を行いましょう。
また、株分けしたベンジャミンバロックも植え替え方法と同じやり方で植えつけ可能です。
ベンジャミンバロックの植えつけ・植え替え前に準備するもの
ベンジャミンバロックの株を植えつけ(植え替え)する前に、観葉植物用の土、鉢、底石、手袋をします。
高温多湿を好むベンジャミンバロックですが、土の水はけが悪すぎると根腐れを起こすことがあります。用土は観葉植物用の土で水はけの良いものを用意しましょう。土を自作する場合は、観葉植物用の土を2、赤玉土を1、鹿沼土を1混ぜたものを用意してください。
ベンジャミンバロックの植えつけ・植え替え方法
株分けをせずにベンジャミンバロックを植え替えする場合は、根鉢よりも一回り大きな鉢を用意します。
STEP1. 鉢に底石を入れる
STEP2. 用土を鉢の1/4程度入れる
STEP3. 変色した葉や混み合った枝を切る
STEP4. 鉢から株を取り出す
STEP5. 古い土を落とす
STEP6. 軽く根を崩して植え替え用の鉢に入れる
STEP7. すき間に土を入れる
STEP8. たっぷり水やりをして完成
鉢から株を取り出す前に、変色した葉やこみあっている枝があれば切っておきます。鉢から株を取り出したら、優しく古い土を落としてから用意した鉢に株を入れます。株と鉢のすき間に土を入れるときは、5cmくらいウォータースペースを残るようにします。土を入れたら、最後に水が鉢底からしたたり落ちるくらいたっぷり水やりをしたら植えつけ・植え替え作業の完了です。
ベンジャミンバロックの剪定方法
ベンジャミンバロックが徒長して大きく育たなくなった場合や、逆にあまり大きくしたくない場合、他にも枝がこみあって風通しが悪くなっている場合は「剪定」をして枝の長さを調整します。
剪定を行う前に、剪定バサミと手袋を用意してください。
ベンジャミンバロックの剪定時期
剪定に適した時期はベンジャミンバロックの生長期にあたる春~秋です。丈夫なベンジャミンバロックは生長期に剪定をすることで、新芽が出やすくなります。
ベンジャミンバロックの剪定のやり方
枯れている枝や伸びすぎてバランスの悪い枝、混み合っている部分の枝などを中心に切り落とします。剪定バサミで枝元を切り落とすと、切り口から樹液が出てきます。ベンジャミンバロックの樹液が肌に触れるとかぶれの原因になるので、必ず手袋をして作業をする、肌に触れた場合は水できれいに洗い流しましょう。
剪定で切り落とした枝は「挿し穂」として、ベンジャミンバロックを増やすときに使えます。挿し穂として使う場合は、剪定するときに枝を斜めに切ります。
ベンジャミンバロックの挿し木の増やし方
ベンジャミンバロックは株分け以外にも、「挿し木」という方法で増やすことができます。
挿し木の適期は気温が暖かくなる5月~7月頃です。
ベンジャミンバロックの挿し木のやり方
挿し木として用意した枝は、先端以外の葉はすべて取り除いておきます。
STEP1. 挿し木を水に1、2時間浸ける
STEP2. 鉢に鉢底石を入れる
STEP3. 鉢に挿し木用の用土を入れる
STEP4. 挿し木を土に挿す
STEP5. たっぷり水やりをする
STEP6. 挿し木が土に根づいたら植え替え
ベンジャミンバロックの枝は切ると樹液が出てきます。樹液を洗い流すために水に1、2時間程度浸けておきます。挿し木を水に浸けている間に、鉢に鉢底石と挿し木用の用土を入れおきましょう。挿し木を水に浸け終わったら、土に挿し木を指して最後に水やりをたっぷりします。
挿し木から根が出て土にしっかり根付くまでは、土が乾燥しないように注意して水やりを続けます。できるだけ明るく風通しの良い日陰に置いて管理をします。挿し木用の土にしっかり根づいたら、植え替え用の用土に植え替えをして完成です。
ベンジャミンバロックの病害虫の種類と対策
植物を育てるときに注意すべきことのひとつが病害虫です。ベンジャミンバロックは丈夫な植物ですが、風通しの悪い環境やジメジメした場所、乾燥などが原因で病害虫が発生することもあります。
ベンジャミンバロックの害虫
ベンジャミンバロックに発生する可能性のある害虫は、ハダニやカイガラムシ、アブラムシなどです。
・ハダニ
ハダニはベンジャミンバロックの葉の裏につきやすい害虫です。ハダニに吸汁された葉は白い斑点が残り、そのままにすると葉が枯れてしまいます。ハダニは乾燥している場所や気温の高い場所で発生しやすい害虫です。水に弱いという性質を持つので、ベンジャミンバロックの葉に定期的に葉水をするなどして乾燥しすぎないようにすることが大切です。
・カイガラムシ
カイガラムシは、暗くて風通しの悪いところや落ちた葉などに発生しやすい害虫です。カイガラムシに吸汁されると生長不良となり、そのまま放置してしまうとやがて株が弱り枯れてしまいます。カイガラムシを見つけたときはその都度駆除することが大切です。対策としては暗くて風通しの悪い場所に置かない、葉がこみあってきたら剪定をするなどがあります。
・アブラムシ
アブラムシもベンジャミンバロックに発生しやすい害虫で、新芽を吸汁し生育を妨げることがあります。アブラムシに吸汁されたときにウイルスを媒介する恐れがあるため、見つけたらすぐに駆除しましょう。
粘着テープなどを使って取り除いてもよいですが、水で薄めて株元に与えるだけの「ハイポネックス原液 殺虫剤入り」を与えると肥料やりも同時に行えて簡単です。風通しが良くないところではアブラムシが発生しやすくなるので、風通しが良いところ、日当たりの良いところで育てるようにします。
ベンジャミンバロックの病気
ベンジャミンバロックがかかりやすい病気は、うどんこ病やすす病、炭疽病です。
・うどんこ病
ベンジャミンバロックがかかりやすい病気のひとつがうどんこ病です。葉に白い粉が付着したような症状が出るのが特徴で、そのまま放置してしまうと生育不良を起こします。風通しが悪い、湿気がこもっている環境などで発症しやすくなります。
・すす病
カイガラムシやアブラムシが原因で、すす病を発症することがあります。ウイルスに感染することで生育が悪くなり、やがて枯れしまうこともあるので注意が必要です。
・炭疽病
湿度が高い場所で発生しやすい炭疽病にかかると葉に黒っぽい病斑ができます。高温多湿な場所は避け、できるだけ風通しの良い場所に置いて管理することが大切です。
クルクルと丸まった小さな葉が特徴的なベンジャミンバロックは、お部屋をおしゃれに飾りたいときにもおすすめの観葉植物です。基本の育て方を知っていれば管理もしやすく、通年美しい葉を観賞できます。
ベンジャミンバロックは比較的丈夫なため、株分けや剪定をして様々な樹形を楽しめるといった魅力もあります。初心者でも育てやすい観葉植物なので、ぜひベンジャミンバロックの栽培に挑戦してみてくださいね。
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