更新日:2022.02.16
【家庭菜園】野菜の肥料の基礎知識|追肥のタイミングや最適な肥料の選び方
野菜を立派に育てて、たくさん収穫するためには、肥料を正しく活用することが大切です。肥料には多数の種類があり、野菜によって適したものが異なります。家庭菜園を始める前に肥料の基礎知識や選び方、施肥のタイミングなどを調べておきましょう。
野菜に与える肥料の基礎知識
野菜の肥料は、成分や原料などによって分類できます。まずは、肥料の基本的な成分や、主な原料の種類について確かめていきましょう。
基本的な成分
肥料の三要素であるチッソ・リン酸・カリのうち、2種類以上が含まれているものを複合肥料と呼びます。家庭菜園で野菜を育てる際は、さまざまな成分が含まれる複合肥料を使うことがおすすめです。
チッソとリン酸、カリは、いずれも植物の生長に欠かせない成分です。チッソは葉肥えと呼ばれ、主に葉や茎の生長を助けます。リン酸は花肥えや実肥えと呼ばれ、主に花つき・実つきを良くします。カリは根肥えと呼ばれ、主に根や茎の生育を促すことが特徴です。
野菜を栽培する場合、一般的に、三要素が同程度の割合で配合されている『今日から野菜 野菜を育てる肥料』(N:P:K=8:8:8)などが適しています。
しかしながら、野菜の種類によって、最適とする成分は少しずつ異なります。そのために、ホームセンターなどでは野菜ごとの肥料もおいてあります。栽培する野菜に応じて肥料も変えてみても良いでしょう。
一方で、それぞれの野菜に適した肥料を買うと、肥料が大量に余ってしまう可能性があります。迷われたときは、一般の野菜用肥料のほかに、活力剤『リキダス』を与えるとよいでしょう。『リキダス』は肥料の吸収を良くし、野菜のカルシウム不足解消にとても効果的です。また根の張りをよくし、野菜を元気に育てます。特に「ハイポネックス原液」等の液肥を使用される場合、『リキダス』との併用をおすすめしております。
なお、野菜だけでなく花も育てる場合は、花・野菜のどちらにも使用可能な「ハイポネックス原液」や「Plantia 花と野菜と果実の肥料」をおすすめしております。
原料の種類
肥料はさまざまな原料をもとにつくられています。有機物を原料とするのが有機肥料、無機物を原料とするのが無機肥料です。
有機肥料は、動物のフンや植物の油を搾ったカス、魚の加工の際に生じた魚粉などからつくられます。動物由来の有機肥料は、チッソやリン酸が豊富なことが特徴です。植物由来の有機肥料は、チッソ・リン酸・カリのすべてが含まれますが、量はそれほど多くありません。有機肥料のメリットは、自然物由来なので土壌中の微生物が増え、効果はゆっくりと長く効き、土壌自体が改良されるというところにあります。一方で、無機肥料と比べ、虫がわきやすいこと、及び効果が安定しないことがデメリットとしてあげられます。
無機肥料は、化学肥料とも呼ばれます。鉱石のように生物以外のものを原料として製造されています。有機肥料と比べてにおいが少ないほか、効果が一定でわかりやすいこと、効き目が有機肥料より早いことが特徴です。一方で、肥料やけの可能性及び、土壌改良の効果が期待できないという面もあります。施肥の目的やタイミングに合わせ、適したほうを選びましょう。
なお、有機肥料も無機肥料(化成肥料)も植物が根から吸収される際はどちらも無機養分として吸収されます。有機肥料は、土壌物の微生物の力を借りて無機養分に分解されています。一方、無機肥料(化成肥料)は、は根が吸収できる無機養分の形ですので、分解する必要がありません。そのために、無機肥料は、有機肥料より早く吸収されるのです。
野菜に肥料を与えるタイミング
野菜の施肥は、植えつけから収穫までの間に、複数回に分けて行われます。こちらでは、基本的な施肥のタイミングについてご紹介します。
元肥
元肥は、植物を植えつける前に用土に施しておくものです。植物が株を大きくし、根を張るための手助けをします。
元肥に使うのは、緩効性肥料や遅効性肥料です。緩効性肥料とは、肥料の効果が長く続くものを指します。遅効性肥料は、効果が出るまでに時間がかかるものです。元肥には、「マグァンプK 中粒」がおすすめです。肥料やけの心配も少なく、また、野菜だけでなく、草花・球根・観葉植物などに幅広くお使いいただけるので、何を使用すればよいか迷われた場合には、まずはこちらをお使いいただけばよいでしょう。
但し、「マグァンプK」は追肥としても用いることができますが、出来れば追肥には後述する「ハイポネックス原液」のご使用をおすすめしております。
加えて、野菜を栽培する際には、こちらの2つの肥料以外に、活力剤『リキダス』をご使用いただければ、カルシウム欠乏を予防しつつ野菜を元気に育てることができます。一方で、少量の野菜をまずはお試しで育ててみられたい方には、元肥および追肥にも使用できる『今日から野菜 野菜を育てる肥料』をお試しください。
追肥
追肥は、植えつけ後に追加で施す肥料です。生育期に追肥をすることで、野菜を大きく丈夫に育てることができます。収穫量を増やしたい場合にも欠かせません。
追肥には、緩効性肥料のほか、速効性肥料を使うこともあります。速効性肥料は、施肥後すぐに効果を発揮する肥料のことです。その分、持続期間は短いため、緩効性肥料よりも頻繁に施肥をする必要があります。肥料効果が途切れないように、速効性肥料「ハイポネックス原液」は、10日に1回の頻度で与えてください。
また、追肥のタイミングは、野菜の種類によって変わります。植えつけ後すぐに追肥をすることもあれば、開花前や収穫前などのタイミングで施肥をすることもあります。どの段階で施肥をするのか、事前に調べておきましょう。
野菜の肥料の選び方
現在は多くの肥料が登場しています。選び方がわからない場合は、以下のポイントを参考にしてみてください。最後に、野菜ごとに適した肥料を選ぶ方法をご紹介します。
野菜ごとの特徴を調べる
ひとくちに野菜といっても、実を収穫するタイプや地中の根などを収穫するタイプ、葉を収穫するタイプなど、さまざまな種類があります。トマトやきゅうりなど、実を収穫するタイプであれば、実肥えとなるリン酸が多めに含まれている肥料が適しています。白菜やキャベツ、ホウレンソウのような葉物野菜なら葉肥えのチッソが、にんじんや大根のような根菜なら根肥えのカリが多めのものがおすすめです。特定の野菜専用でつくられた肥料の多くは、それらの点を踏まえており、加えてマンガン、ほう素、鉄、銅、亜鉛などの微量要素を加えそれぞれの野菜に最適になるように微調整されていることが多いです。
しかしながら、特定の野菜用の肥料は量が多く、色々な野菜を少しずつ試してみたいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。迷われた場合には、野菜・花すべてにオールマイティーで使用できる、元肥に「マグァンプK 中粒」、追肥に「ハイポネックス原液」をおすすめしております。施肥量を守りながら肥料をあげてくださいね。しかしながら、「ハイポネックス原液」を与える場合、肥料成分を切らさないようにするために、生育期には10日に1回程度肥料を与える必要があります。なかには、その管理が難しい方もいらっしゃるかもしれません。その場合は、「Plantia 花と野菜と果実の肥料」をおすすめしております。土の上にまくだけで安定した効果がゆっくりと約3か月持続します。
また、お試しで、少量の野菜栽培に初めて挑戦したい方には、『今日から野菜 野菜を育てる肥料』をおすすめしております。元肥にも、追肥にも使用でき、容量も300gとあまり多くありませんので、気軽に試せます。
上記の肥料に加えて、野菜を栽培する際には、活力剤『リキダス』の併用をおすすめしております。特に、「ハイポネックス原液」との相性が抜群です。根の活力アップに加え、野菜のカルシウム欠乏症(特にトマトの尻腐れ症、ハクサイの芯腐れ症など)の予防に有効です。ただし、『リキダス』を与える際は、ハイポネックス原液の原液と混ぜないでください。原液を混ぜてしまいますと固まってしまうので、それぞれ別々に施肥してくださいね。
また、野菜によっては害虫の被害を受けやすく、対策が難しい場合があります。そのような場合は、適用野菜を調べて薬剤も検討してみてください。
栽培環境に合う肥料を調べる
広いお庭や畑などで家庭菜園をする場合は問題なくても、集合住宅のベランダや窓際のスペースを使って家庭菜園をする際は、肥料のにおいが気になる可能性があります。特に有機肥料はにおいが強く、虫が集まりやすいものが多いため、マンションやアパートでの使用は避けたほうが無難です。においが少なく虫の被害も少ない無機肥料(化成肥料)をメインに使うのが望ましいでしょう。
おわりに
肥料を与える際は、野菜についてしっかりと調べたうえで肥料を用意することが大切です。野菜ごとの特徴に合わせて、必要な成分が配合されているものを選びましょう。また、近隣住民へ配慮し、においや虫などのトラブルが起きにくい肥料を選ぶこともポイントです。適切に肥料を与えながら、ご自宅で美味しい野菜の大収穫を目指しましょう。
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