初めての方でも育てやすいバラの育て方のコツ
バラは、「花の女王」ともいわれるほど、誰もが知っているポピュラーな花のひとつです。
育てるのが大変そうと感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、正しい管理をすれば毎年美しい花を咲かせることができます。 ポイントを抑えておけば、どなたでも綺麗なバラを育てることができます。
知っておきたいバラの基本情報
バラは、バラ科バラ属の樹木です。あまり知られていませんが、日本の伝統ともいえる桜や桃、梅の花たちもバラの仲間です。
バラは神話や伝説にも登場するほど、古くから存在していました。紀元前1200年頃からバラの栽培がはじまったとされています。絶世の美女クレオパトラがバラを愛していたという話も有名です。
【バラの種類】
バラは、大きく分けて3つの種類があります。
ワイルド・ローズ(野生種)
野生種のバラです。人工交配(人間の手)を加えず、自生しているバラのことをいいます。現在のバラは、この野生種を元に品種改良をして作られました。北半球のアジア原産が多いため、日本の気候に適しています。花の大きさは5cmほどと小さいですが、丈夫な花なので、育てやすい品種が多いことも特徴です。
オールドローズ
ラ・フランスが誕生する前のバラのことを、オールド・ローズと呼びます。古いバラの総称として、一般的に多く使われている名前です。西洋に古くから存在するバラで、花びらが多くぽってりとしたカップ咲きが特徴です。花の中心が見えないほど、渦巻いて咲く花びらです。モダンローズでありながらアンティークタッチな雰囲気の花形も人気を集めています。
モダン・ローズ
オールド・ローズとは反対に、ラ・フランス以降に誕生したバラのことをいいます。花の大きさは12cmほどで、見事な大輪の花を咲かせることが特徴です。現代のバラの代表といわれており、切り花でも多く使用されています。一般的にバラといえば、モダン・ローズの印象をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
ロマンティックなバラの花言葉たち
バラの花言葉は、「愛情」「美」です。多くの女性が憧れる、華やかでロマンティックな花言葉ですね。バラの花言葉は、花の色などでもいろいろな花言葉があるそうです。
【色】
赤「あなたを愛します」
白「純潔」
ピンク「愛の誓い」
黄「友情」
オレンジ「信頼」
緑「希望を持ち帰る」
紫「尊敬」
青「奇跡」
失敗しないバラの育て方
バラは、選ぶ品種によって育てる難易度が異なります。特に、バラがかかりやすい病気に強いかどうかで大きな差が出ます。品種の特徴をきちんと理解し、適切に管理をすれば丈夫に育ってくれます。はじめてバラの栽培に挑戦する方は、このポイントを考慮して品種を選んでみましょう。
初心者さんでも育てやすいバラ
はじめてバラを育てる方におすすめのバラを3つご紹介します。
かおりかざり
ピンクとアプリコットがブレンドしたような可愛らしい色合いのバラ。花は大輪で、南国の甘いフルーティな香りが特徴的です。外側にいくにつれて、色が薄くなり、綺麗なグラデーションになります。花びらは比較的薄く、牡丹の形に似ています。
レオナルド・ダ・ヴィンチ
鮮やかなローズピンクが印象的なバラ。花びらが厚く、雨に強いことが特徴です。開花したときには、クォーター・ロゼット咲きになります。通常、花芯が1つのところ、クォーター・ロゼット咲は4つあり、花びらがぎっしりと詰まっています。花持ちが良く、最後まで美しい姿を楽しむことができます。
クリスティアーナ
このバラの魅力は、なんといっても香りと花の色。王道のバラの香りと、ピュアホワイトの花色に、中央からライラックピンクに染まっていく姿は美しく、魅了されます。耐久性も高く、冬にも強いバラです。病気に強い品種なので、初心者さんでも育てやすいでしょう。
失敗しない!バラの育て方
バラ苗の販売時期は大きく分けると、大苗【冬】と春苗(新苗)【春】の2種類になります。
・大苗の選び方
以下の点をチェックして良い苗を選びましょう。
- 太い枝があるか
- 株元が太い
反対に、枝が枯れている、若々しい枝が多いなどの苗は、寒さで枯れてしまう可能性があるので注意してください。
・バラの置き場所
屋外の日が十分に当たる場所に置きましょう。最低でも、1日に4~5時間は日光が当たる屋外で管理することが重要です。ただし、真夏の西日には要注意。鉢の中が熱くなると、土が蒸れて根が傷んでしまう可能性があります。
・日頃の水やり
土の表面が乾いたら、1日に1回の水やりが基本です。バラは乾燥しても枯れてしまいますが、いつも土が湿っていても枯れる(根腐れ)原因になります。土の状態をチェックし、土の表面が乾いていれば水やりのタイミングです。鉢中が蒸れないように、朝方の水やりが良いでしょう。葉は2・3日濡れ続くと病気になりやすくなるため、葉を避けて水やりを行います。
・肥料について
植えつけ、植え替えの際に元肥マグァンプK大粒を土に混ぜ込みます。追肥には肥料効果が約2~3ヶ月間持続するbrilliantgarden バラのまくだけ肥料がおすすめです。
・土作り
バラは蒸れを嫌うため、水はけの良い土に植えつけましょう。はじめてバラ栽培をされる方には、バラ専用の培養土がおすすめです。
動画でわかりやすく バラの鉢増しをご紹介❗️
ハイポネックス 美しいバラ栽培のコツ~鉢増しをしよう~
★ローズクリエイター木村卓功さんの 「美しいバラ栽培のコツ」はコチラです。
バラの手入れのコツ
バラを綺麗に咲かせるために欠かせない作業のひとつが「剪定」です。剪定することで、新しい枝が伸び新陳代謝することで、たくさんの蕾をつけます。また、剪定は枝の風通しが良くなり、病気や害虫の被害を防ぐこともできるのです。
・バラの剪定のポイント
- 剪定する数日前から十分に水やりをする
- 枝の切り口が斜めになるようにハサミを入れる
- 枯れた枝や小枝を除去する
- 2~3年経っても伸びない枝は根本から切る
・季節にあった剪定
バラの剪定は、季節によって異なります。以下の点をチェックして、季節にあった剪定を行いましょう。
・夏
- 散り始めているバラを摘む(花がら摘み)
- 葉がついている枝は残し、光合成を促す
- 全体の2/3ほどの高さになるように枝を切りそろえる
- 細く内向きの枝は、付け根から切る
・冬
- 花が咲いた後、咲き終わった花を剪定する。(葉を残すように切る)
- 枯れている、弱っている、細い枝を付け根から切る
- 蕾がある場合は摘み取る(咲きかけている蕾は屋内で花瓶にさしていると開花する場合があります)
- 根本から生えてきた新しい枝(シュート)は、周りの枝・樹形を合わせて剪定する
・バラの種類にあった剪定
*四季咲きのバラ
四季咲きのバラは、先述した通りに剪定をします。枯れている、弱っている細い枝は剪定します。時期に合わせて咲き終わった花、枯れた花、蕾を摘み取りましょう。
*ミニバラ
ミニバラは、一番剪定の作業が簡単です。先述した剪定ほどしっかりと行う必要はありません。全体の形を整えます。風通しを良くすることで病気を防いだり、枯れ枝を取り除いたりなどのメンテナンスをするだけでも十分です。剪定する枝の判断が難しいと感じる方や初心者さんにおすすめです。
*つるバラ
一般的には枝が2~3m以上伸び、アーチやオベリスクなどに仕立てるバラをつるバラといいます。つるバラは一季咲きが多く、春にたくさんの花を咲かせますが、春以降は枝を伸ばし、株を充実させます。最近は、四季咲き性のある品種も増えてきました。つるバラを育てる場合、枝を切る「剪定」の他に、枝を曲げて這わせる「誘引」の2つの作業があります。水平に曲げることにより花芽が上になり、成長し花が咲きやすくなります。これを「頂芽優勢」と言います。枝が休眠を始める12月~1月が、誘引の最適な時期です。
つるバラは、まずは太くて長い枝を誘引しましょう。咲かせたい場所に枝を水平に誘引することがポイントです。誘引した枝は、ひもできちんと縛ります。最後に、小さな枝は、5~10cmほど残して切れば、誘引作業は終わりです。
バラは品種特性や育て方のポイントを理解すれば、綺麗な花を育てることができます。ぜひ、バラ栽培にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
この記事で紹介された植物について
バラ
特長
気品あふれるその華やかな姿から、花の女王とも呼ばれるバラ。花の色形のバリエーションは豊富で、ツル性や木立性、一季咲きから四季咲きなどいろいろなタイプあります。比較的病害虫がつきやすい傾向がありますが、樹木なので枯死することはあまりありません。
置き場所
日当たりと水はけ、風通しの良い場所
水やり
土の表面が乾いたらたっぷりと根元に水を与えます。
植えつけ
水はけ、保水力、保肥力の優れた『ハイポネックスバラ専用培養土』や、水はけの良い培養土に元肥『マグァンプK大粒』を混ぜ込みます。
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