夏の暑さを和らげる涼しげな花の姿 アサガオをお庭で育てよう
ご家庭の軒先や小学校の授業や花壇など、さまざまな場所で栽培されているアサガオ。ひらひらとした大輪の花が涼しげにそよぐ姿は、夏の暑さを和らげてくれるように感じられます。アサガオは栽培が簡単なため、ご自宅で育ててみませんか?
園芸で大人気のアサガオ
アサガオは育てやすく品種が豊富な花です。日本では古くから親しまれ、多くの園芸品種がつくられてきました。花の色は青や紫、赤のほか、白やピンク、複色などがあります。つる性の植物で、品種によっては6m以上に伸びることもあります。
花の大きさは種類によって異なりますが、10c~20cmのものが多く見られます。名前のとおり、花が咲くのは朝だけです。日が昇る前に花を開き、その日のうちにはしぼむ可憐な花なのです。
原産国
日本はアサガオの栽培や品種改良をさかんに行っており、日本生まれの園芸品種が多数存在します。欧米で生まれた西洋アサガオもありますが、その数は多くありません。
アサガオは日本原産というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?しかし、アサガオの原産国について、はっきりとしたことはわかっていません。熱帯アジアや中国南部、熱帯アメリカなど、さまざまな説があります。日本へは、奈良時代に中国から伝わってきたと考えられています。その当時は薬草として珍重されていた歴史もあるようです。
江戸時代の流行
江戸時代にはアサガオの品種改良が活発になり、多くの変わり種が誕生しました。現在まで残っている品種もありますが、第2次世界大戦の際に大半がなくなってしまったようです。どのような品種があったかは、当時出版された図鑑にて確認できます。気になる方はぜひ調べてみてください。
朝顔市
全国の朝顔市の中でも、とくに有名なのが東京都の入谷で行われる「入谷朝顔まつり」です。毎年7月6日~8日に開催されています。会場となる入谷鬼子母神周辺は歩行者天国となり、毎年40万人以上が訪れるそうです。
市場ではたくさんのアサガオが販売されています。人気を集めているのは行灯(あんどん)仕立ての鉢植えや、桔梗咲きの品種、えび茶色の団十郎という品種などです。お好みのアサガオを手に入れたいときは、早朝に出かけてゆっくり選びましょう。
アサガオを苗から育てるには
アサガオは種からでも簡単に育てられますが、ポットに入っている苗を購入すると手軽に育てられるのでおすすめです。ここからは、アサガオを苗から育てる方法をご紹介します。
土づくり
アサガオは保水力があり、栄養の豊富な土を好みます。ただ、水はけを良くしておかないと根腐れしてしまうこともあります。鉢植えの場合は元肥マグァンプKが配合されている『ハイポネックス培養土 鉢・プランター用』がおすすめ。
地植えの場合は腐葉土や堆肥を混ぜて耕します。排水性が心配なときは川砂も混ぜましょう。また、鉢植えでも地植えでも、元肥として緩効性肥料『マグァンプK中粒』を加えましょう。
苗選び
アサガオの苗は、初夏になると販売されはじめます。葉の色が良く、元気なものを選ぶのが大切です。茎が細長いものよりは、短くても太くしっかりしたものがおすすめです。葉に虫食いのあとがないか、虫がついていないかなども確認し、きれいなものを選びましょう。
植えつけ
アサガオは鉢植えでも地植えでもよく育ちます。本葉が3枚~4枚以上ついていればすぐに植えつけ可能です。つるが長くなると植えつけしにくくなるため、本葉が7枚~8枚になるまでに済ませましょう。
鉢植えの場合、根が鉢を飛び出して地面に伸びないよう、棚やブロックなどの上に置くのがおすすめです。花壇や露地にいくつか植える場合は、株間を30cm以上あけます。
肥料
アサガオの花は咲いたその日にしぼんでしまいますが、その分、同じ株に次々と新しい花がつきます。花をたくさん咲かせるには十分な栄養が不可欠です。植えつけから3週間~4週間ごろから追肥を行いましょう。うすめて使う液体肥料『ハイポネックス原液』を1週間に1回、又は、置くだけの肥料『プロミックいろいろな植物用』を与えましょう。『プロミックいろいろな植物用』の肥料効果は約2ヵ月続きます。
ただし、施肥の回数が多すぎたり、肥料が濃すぎたりすると、アサガオの根が肥料やけを起こしてしまいます。花や葉のようすを見て、肥料を与える頻度を調整しましょう。
また、朝晩の水やりもたっぷりとあげましょう。
気温が高くなると水の蒸発が激しくなり、水枯れを起こしやすくなります。
花が咲いてからは、毎日朝晩にたっぷりと水をあげるようにしましょう。ただし、気温が上昇する昼前後から午後に水を与えると、あげた水が熱くなって根を傷めてしまうおそれがあります。もし、朝に水をやり忘れた場合は、気温が下がる夕方まで待ってから与えるようにしてください。
花がら摘み
咲かなくなったアサガオの花をそのままにしておくと種をつくりはじめ、次の開花へ回す栄養が足りなくなってしまいます。花を長く楽しみたいときは、花がら摘みをこまめに行いましょう。
花がら摘みをする際は、花のすぐ下の細い茎ごとちぎり取るか、ハサミで切り取ります。アサガオは毎日たくさんの花がしおれていくため、毎日確認して摘み取ってあげましょう。
次の夏にもアサガオを観賞するために
アサガオは一年草のため、花が終わると枯れてしまいます。ただ、種を採取しておけば、来年の夏に再び花を楽しめることができます。
ここからは、種の採取や保存方法をご紹介します。
種の採取
アサガオの種を採取したいときは、花がら摘みを行わず、種がつくられるのを待ちます。開花から1ヶ月半ほどの時期が目安です。花が散ると実ができますが、表面が茶色くなるまではそのまま水やりを続けます。実が緑のときは、種も熟していません。未熟な種をまいても発芽しないため、実が茶色くなるまで採取は控えましょう。
実が乾燥して裂け、種が見えるようになったら採取の時期です。種が地面にこぼれないよう、注意しながらとりましょう。袋を用意し、茎ごと切り落として中に入れるのが手軽です。
種の保管
種を採取したら、保管する前に1~2ヶ月の間は自然乾燥させます。薄皮がついているものがあれば取り除き、風通しの良い日陰でしっかりと乾かしましょう。湿気が残っているとカビが生えてしまうことがあります。
乾燥が終わったら、湿気を吸い取りやすい紙袋か、乾燥剤と一緒に密閉できる容器へ入れておきます。
おわりに
アサガオの花は育てやすく、増やすのも簡単です。つる性で大きく生長するため、日よけのグリーンカーテンをつくるのにも向いています。夏を代表する花のひとつとして、ぜひご家庭で育ててみてはいかがでしょうか。
☘76:アサガオの育て方|種まきを成功させるコツは?支柱や摘心のタイミングなどもご紹介
植物の疑問をQ&A形式で回答していく「PlantiaQ&A」(プランティア)
植物に関する良くある疑問にお答えしていきます。
ハイポネックスを使って元気に育てよう!アサガオの育て方
公開: 2019年7月11日
更新: 2021年6月30日
記事カテゴリから探す
Garden Tourから探す
HYPONeXSmileから探す
タグから探す
記事カテゴリから探す
Garden Tourから探す
HYPONeXSmileから探す
- タグから探す