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ネモフィラの育て方|春にたくさん開花させるための栽培のコツ

ネモフィラの育て方|春にたくさん開花させるための栽培のコツ

空のように澄んだ青色の小さな花がたくさん咲くネモフィラ。種からでも気軽に育てられるため、ガーデニング初心者の方にもおすすめです。

ぜひネモフィラをご自宅で育てて、春のお庭を満喫しましょう。

今回は、ネモフィラの魅力や基本的な育て方、主な品種などをご紹介します。

☘88:ネモフィラの育て方|種からでも気軽に育てられる!水やりや肥料の与え方などもご紹介【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介

ネモフィラの育て方|愛らしい青の絨毯が大人気のネモフィラ

ネモフィラ

ネモフィラは一株に可憐な花をたくさんつける一年草です。原産地は北アメリカで、日当たりが良く冷涼な気候を好みます。

開花時期は春まっさかりの4~5月です。陽光の下で軽やかに揺れるネモフィラは、春にふさわしい爽やかさと愛らしさで、見る人の心を和ませます。

ネモフィラの特徴

ネモフィラはムラサキ科の植物です。草丈は10cm~20cmで、こんもりと茂るように生長します。鉢植えの場合は、縁からあふれるように咲くことも。

可憐でインパクトのある鉢植えをつくりたいときにもおすすめです。広い場所にいくつも植えて花畑をつくることもできます。

ネモフィラは生育旺盛で、ガーデニング初心者でも育てやすい点も魅力のひとつです。お世話の手間がかかりにくく、たくさんの花を楽しむことができます。

ネモフィラには名所がたくさん

ネモフィラは、日本にもたくさんの名所があります。最も有名なのは、茨城県にある「国営ひたち海浜公園」ではないでしょうか。

春の野原を覆うように咲く一面のネモフィラは、可憐でありながら見る者を圧倒します。現在は多くの方々が訪れる、茨城の一大観光スポットとなっています。

ほかにも広島県の「Flower village 花夢の里」、福岡県の「海の中道海浜公園」など、ネモフィラ畑の名所は各地にあります。広大な大地に咲き誇るネモフィラを見たいときは、足を運んでみてはいかがでしょうか。

ネモフィラの育て方|主なおすすめ品種

ネモフィラ

ネモフィラといえば可憐なブルーの花を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。実際に青色の花をつける品種はよく育てられていますが、なかには紫色や白色の花を咲かせる品種も見られます。

ぜひお気に入りのものを探してみましょう。以下では、ネモフィラの主なおすすめ品種をご紹介します。

ネモフィラ・メンジェシー

ネモフィラ・メンジェシーは、ネモフィラの代表的な品種です。花の直径は2cmほどと小さいものの、冴え冴えとした青色の花びらが目を引きます。

この花は、中心部分が白くなっているのが特徴です。和名は「瑠璃唐草(ルリカラクサ)」で、英語では「Baby blue eyes」と呼ばれます。

ペニー・ブラック

名前の通り、黒みを帯びた紫色の花が特徴のペニー・ブラック。ネモフィラ・メンジェシーよりやや小型の花をつけます。花びらの裏側や縁が白くなっているのが特徴です。

白いつぼみから黒い花が開くため、個性的な花を楽しみたい方にもおすすめです。

ネモフィラ・プラチナスカイ

ネモフィラ・プラチナスカイは、葉の色がプラチナのように白くなっているのが特徴です。

花そのものはネモフィラ・メンジェシーと似ています。葉の色を引き立たせるため、ほかの植物と寄せ植えするのも良いでしょう。

スノーストーム

スノーストームは雪のように白い花びらをつけるネモフィラです。花びらには小さな黒い斑点があります。

花の直径は2~3cmと、ネモフィラ・メンジェシーと同じくらいです。青色系のネモフィラの中にスノーストームを植えても、良いアクセントになるでしょう。

ネモフィラの育て方|土づくりから植えつけまで

ネモフィラは種からでも、比較的簡単に育てられます。お庭に植えて、のびのびと咲くネモフィラを堪能してみましょう。ここからは、ネモフィラの育て方をご紹介します。

土づくり

ネモフィラは水はけが良く、肥料の少ない土を好みます。

元肥として緩効性肥料マグァンプKが配合されている『ハイポネックス培養土 鉢・プランター用』がおすすめです。

種まき・育苗

ネモフィラの種まきは9月~11月の秋に行います。ただし、寒冷地であれば3月~4月の春にまいても構いません。種を入手したら育苗ポットやセルトレーなどに土を入れ、3粒~4粒ずつまきましょう。

土は厚く覆いすぎないよう注意します。気温が15~20℃であれば、10日ほどで発芽します。

ネモフィラの種は小さいため、上から水をあげると流れてしまうことがあります。ポットの下に受け皿を敷いて水を入れ、底から吸水させるのがおすすめです。

また、種は花壇や鉢へ直接まくこともできます。芽が出てしばらくしたら、元気なものを残して間引いてしまいましょう。

霜よけ

ネモフィラは耐寒性が少々弱く、霜に当たると枯れてしまうことがあります。とくに、育苗期間中は防寒対策に気を配ることが大切です。

根元をビニールや藁で覆ってマルチングしたり、段ボールやかごなどをかぶせたりして霜を防ぎましょう。

苗選び

苗から育てる場合は、ポットに入った苗を購入して植えつけしましょう。基本的に2~4月になったら苗が店頭に並び始めます。

葉が色あせておらず、茎が短く太いものを選ぶのがおすすめです。育ちすぎた苗を植えつけるよりは、できるだけ若い苗を植えつけたほうが、開花期間が長くなります。

植えつけ

育苗ポットの底にまで根が伸びてきたら、鉢や花壇へ植えつけましょう。株間は15~20cm程度あけてください。深植えしすぎると過湿状態になりやすくなるため、土を掘りすぎないよう気をつけて植えましょう。

このとき、緩効性肥料『マグァンプK中粒』を土に混ぜておくと苗が元気に育ちます。地植えにする場合は、土を少し盛った場所に植えることで水はけを良くしましょう。

ネモフィラの育て方|日々のお手入れ方法

ネモフィラの種まき・植えつけ後は、水や肥料をあげながら適切な方法で管理していきましょう。こちらでは、ネモフィラのお世話のコツをご紹介します。

水やり

ネモフィラは過湿を嫌います。とくに地植えの場合、根が定着したら定期的に水を与えなくても構いません。何日も雨が降らず、乾燥したときに水やりをしましょう。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたタイミングで水やりします。

また、ネモフィラは長期間の雨が苦手です。梅雨の時期は、雨の当たらない場所へ移動してあげましょう。

肥料

ネモフィラは肥料を与えすぎると間延びして、葉が茂りすぎてしまいます。施肥は少量ずつ行いましょう。

地植えの場合、植えつけ時の元肥のみでも十分に育ちます。鉢植えの場合は、生育が遅いときや葉の色が悪いときに『プロミック 草花・鉢花用』を与えましょう。

日当たり

ネモフィラは日当たりの良い場所へ植えることで元気に育ちます。日光が存分に当たるよう、日陰になりにくい場所に植えてあげましょう。

多少の日陰でも育ちますが、日の当たるところへ置いておくとより花つきが良くなります。

また、過湿を嫌うネモフィラは風通しの良い場所に植えるのも大事なポイントです。湿気がこもりやすい場所では、蒸れて下葉が落ちてしまうケースもあるため気をつけましょう。

密植にならないよう、株間を設けることも大切です。

花がら摘み

ネモフィラは一株に次々と花を咲かせます。花がら摘みをこまめに行えば、より長く花を楽しめるでしょう。

また、枯れて落ちた葉や周辺の雑草の除去も定期的に行いましょう。そのままにしておくと日当たりや風通しなどが悪くなり、生長に影響が出てしまいます。

アブラムシ対策

春になるとアブラムシがたくさん発生することがあります。事前に薬剤をまいておき、発生を予防するのがおすすめです。

もし苗についているのを発見したら、すぐに肥料と殺虫剤がひとつになった『ハイポネックス原液 殺虫剤入り』で駆除しましょう。

 

うどんこ病対策

ネモフィラにはうどんこ病が生じることもあります。うどんこ病はカビが原因の病気で、発症すると葉や茎などに白い粉がかかったような見た目になります。放置していると枯れる原因になるため、すぐに患部を取り除いて殺菌剤をかけましょう。

ただし、ネモフィラのなかには、葉に白い斑点が生じるタイプも見られます。うどんこ病と間違ってしまうケースがあるため気をつけましょう。

花後の片付け

一年草のネモフィラは、開花が終わって気温が上昇してくると枯れてしまいます。放置していると見栄えが悪く、病害虫の原因にもなるため、片付けてしまうことが大切です。

根ごと引き抜いてきれいに処分し、夏のガーデニングに備えましょう。

ネモフィラの育て方|増やし方や注意点

一年草のネモフィラを翌年も楽しむために、種を採取してまく方法があります。もっとネモフィラを育てたい方は、ぜひチャレンジしてみましょう。ここでは、ネモフィラの増やし方をご紹介します。

種の採取時期

ネモフィラの種を採取できるのは花後の5月~6月頃です。花を十分に楽しんだら花がら摘みをやめて、種ができるのを待ちましょう。

種の採取方法

種ができたまま放っておくと、弾けて落ちてしまうことがあります。こぼれ種でも増やすことは可能ですが、なるべく採取して適期にまくほうが安心です。種の入った莢が弾ける前に摘み取りましょう。

莢が吹き飛ばないように注意しながらしっかりと乾燥させたら、中の種を取り出します。紙袋などに入れて、冷暗所で保管しましょう。

9月~11月、3月~4月の適期が来たら種をまきます。15℃~20℃のうちに種まきを済ませましょう。発芽したら株間が10cm以上とれるように間引き、水や肥料をあげながら育てていきます。

ネモフィラの育て方|よくある栽培トラブルの対処法

ネモフィラは育てやすい花ですが、栽培中に弱ってしまったり、枯れたりするケースも見られます。原因や対策方法を確かめておきましょう。

ここでは、ネモフィラの栽培でよく起こるトラブルや、対策のコツをご紹介します。

根腐れで枯れてしまう

ネモフィラ栽培で起こりがちなトラブルのひとつが、根腐れによって枯れてしまうことです。ネモフィラは乾燥に強い一方で多湿を苦手とするため、水のあげ方には注意が必要です。

基本的に、土がずっと湿りっぱなしになるようなあげ方は避けましょう。土がしっかりと乾いたのを確認してから水やりすることが大切です。

栽培期間中に長雨の影響を受けそうな場合は対策しましょう。鉢やプランターに植えている場合は軒下などに移動させることがおすすめです。

根が傷ついて弱る

ネモフィラは移植を嫌う植物です。根が傷んでしまうと弱り、そのまま枯れてしまうケースもあります。植えつけの際は慎重に取り扱い、根を傷つけないようにしましょう。

また、苗が大きく育ってからの移植も避けたほうが無難です。できるだけ若い苗を入手して植えつけたら、その後は植えかえずに育てましょう。

種を花壇や鉢などに直まきすることもおすすめです。そのためにも、植えつけ場所はしっかりと検討したうえで決めましょう。

おわりに

春から初夏の爽やかな時期に、妖精のような花を咲かせるネモフィラ。横に大きく広がるように生長するため、グラウンドカバーにぴったりです。

もちろん、鉢植えにしても華やかな花の姿を楽しめます。なるべくたくさんの花を楽しむためには、しっかりと日に当てて適切な頻度で水やりすることがポイントです。病害虫対策などにも気をつけながら管理していけば、元気な状態で長く花を咲かせてくれます。

ご紹介したお手入れのコツも参考にしながらぜひご自宅で育てて、春のお庭を愛らしく彩りましょう。

公開:2019年11月20日
更新:2025年1月3日

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