カマス (梭子魚)

2024.02.28

旬: ヤマトカマス(アオカマス)の旬は6~8月、アカカマスは11~12月
主産地:鹿児島県、神奈川県、長崎県、富山県

カマス (梭子魚)を選ぶ

鮮度が重要な魚

まず、目が澄んで透明感があるかどうかを見ましょう。胴に丸みがあり、体表に張りと艶があるものを選びます。ウロコは出来るだけちゃんと残っているものの方が良いです。エラもチェックして、鮮紅色のものを選びます。鮮度が落ちると赤みが抜けてピンクから肌色になってきます。

カマスの旬は、夏と冬の2回

ヤマトカマス(アオカマス)の旬は6~8月、アカカマスは11~12月です。「カマス」という場合、一般的にはアカカマスを指すことが多いです。やや黄色味を帯びているアカカマスの方が美味しく「本カマス」とも呼ばれています。一方ヤマトカマスは別名「ミズカマス」と呼ばれるように水分がアカカマスより多く、干物にされることが多いようです。

カマス「魳」「梭子魚」の名前の由来

カマスという名は「叺(かます)」のように口が大きいことから付けられたようです。叺というのは穀物や肥料などを入れるための大きな袋で、昔よく使われていました。漢字では「魳」と書きます。た、「梭子魚(サシギョ)」とも書かれますが、これは機織りで、たて糸の中をくぐらせる、よこ糸を巻いた小さい舟形の梭(さ)に姿が似ているところから付けられたようです。

カマスのおいしい食べ方

塩焼きは定番中の定番「カマスの一升飯」

大型で高価なアカカマス(本カマス)ではなく、小さめで手頃なヤマトカマス(アオカマス)でも料理次第で美味しく頂くことができます。ヤマトカマス(アオカマス)は別名、水カマスのその名の通り、水分が多い魚ですのでそれを上手く除くと、旨味が凝縮されます。一夜干しはおススメです。

塩焼き

脂肪の酸化を抑えるために、焼く前に酢を塗ることをおすすめします。焼いたものは過酸化脂質が増えますので、すぐに食べるようにしましょう。大根おろしやしょうがなど、抗酸化作用をもつ薬味も一緒に摂るようにしましょう。塩焼きを行う際も、一度塩を振って30分ほど寝かせてから焼くと美味しいといわれています。

刺身

ヤマトカマスは身がやわらかく水分が多いので、あまり刺身には向かないと思いますが、鮮度のいいアカカマスは刺身も美味しいです。透明感のある白身で歯触りも良く、トロッとした脂の甘さの中に身の旨味がしっかりあります。さらに、皮つきを炙って焼き切りにすれば香ばしさも楽しめます。

ひときわ目を引くのが、この鋭い歯。噛み付いた相手を離さないようにするために、歯が内側に向かって生えています。

アジやイワシなどを群れで追いかけ捕食します。

背開きにして軽く干す気持ちで塩を振り少し置いてから焼く方が美味しいです。

身に水分が多いので干物にして焼くのが一般的。水分を抜くと非常に旨味が増します。

カマスの豆知識

皮つきアカカマスの炙りは絶品

アカカマス(本カマス)は、皮を取っては元も子もないといっても良い位、味は身よりも皮にあります。酢〆にするには脂が強く、皮を取ると身だけでは旨みが物足りないように感じます。旨みが皮と皮下にあるので、これを直火で炙ると旨みと香ばしさがセットで味わうことができます。口に入れた途端、香ばしさが鼻に抜け、甘みが後からきます。

 

 

ヤマトカマス(アオカマス)はアカカマス(本カマス)とは違い、酢で〆ることにより身に甘みを感じます。すし飯との相性も合いますが、メジャーではないです。煮ても焼いても平凡な味なので、干物になることが多いです。しかし長崎で作られている煮干しは、上手い出汁が取れ、絶品です。

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