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パセリを選ぶ
パセリはほぼ国内産、50%は千葉産
ギリシャ語で「石」や「岩」を意味する「パセリ」。地中海海岸が原産とされるセリ科の植物で、ギリシャでは「岩場のセロリ」と呼ばれていました。ヨーロッパで一般的な平たい葉の形をしたイタリアンパセリに対し、日本では縮れ葉タイプが一般的です。葉が縮れていることからカールパセリとも呼ばれています。ハウス栽培などもされており、通年で市場に出回っています。旬は春の3月から5月頃までと秋の9月から11月頃に葉が柔らかく美味しい時期となります。みじん切りにしてサラダやスープに、ソースに混ぜて肉や魚、パスタにからめると、量も多く使うことができます。
葉が細かく縮れているパセリを選びましょう
パセリは新鮮なものが一番です。葉の先が内側に巻いていて、葉が細かく縮みハリがあるものがよいです。茎はみずみずしく、ハリがあり、葉先までシャキッとしているもので、葉先が黄色っぽいものや花が咲いたものは葉がかたくなっていますので避けましょう。パセリは家庭菜園でも気軽に作れる野菜で、水はけのよい培養土に苗を植え、窓辺など日当たりのよい場所で育てます。が、乾燥には弱く日本の真夏のような直射日光が当たると葉が固くなる性質があるので、食べた時の食感が悪くなります。半日陰くらいで育てるか、早摘みすると柔らかい葉になります。
実は栄養価がとても高い野菜
特にビタミンやミネラルが豊富に含まれています。特にβカロテンが多く含まれており、パセリ100gあたりで7400mgの含有量を持ち、βカロテンで有名なニンジンに次ぐ量を誇ります。βカロテンの抗酸化作用は、がん予防に期待ができます。また、カルシウムを骨に定着させる働きのあるビタミンKを多く含んでおり、あらゆる生鮮食品の中で最も多く含んでいます。カリウムも野菜の中ではトップクラス。ビタミンCも野菜の中で赤ピーマンや芽キャベツ、ナバナに次いで多く含まれています。パセリ特有の香りは、アピオールなどの精油成分によるもので、口臭予防、食欲増進、疲労回復、食中毒予防効果などがあるとされています。
パセリを保存する
適度に水分を持たせて野菜庫に
パセリは乾燥に弱いので乾燥しないようビニールやポリの袋に入れて冷蔵庫の野菜庫に入れておきましょう。2~3日は大丈夫ですが、香りも薄れてくるので早めに食べましょう。また、コップなどに水を張り、根元を切ってから差しておくと長持ちしますが、みじん切りにして乾燥させるか、冷凍するのもおススメです。乾燥の場合は、みじん切りにして、何度かに分けて電子レンジにかけ乾燥させます。また、パセリを細かく刻んで柔らかくしたバター(有塩、無塩どちらでも)と練り混ぜ、一旦冷蔵庫で冷やし固めてから、使いやすいサイズにカットして冷凍保存すると長期保存も出来ます。
イタリアンパセリは、一般的な縮れ葉のパセリと比べ苦味が少なく、歯ざわりが柔らかいのが特徴です。
根パセリ(ルートパセリ)は葉の部分だけでなく、根の部分を煮込み料理、蒸し焼き、スープ、炒めものなどに使用します。
フレッシュパセリをドライパセリに。色も美しく仕上がり、香りも良いので一度試す価値ありです。
添え物としてのイメージが強いパセリですが、豊富な栄養素が含まれていますので、積極的に摂っていきましょう。
パセリの豆知識
冷凍で簡単保存
セリ科の植物でハーブの一種であるパセリの栄養は、緑黄色野菜で野菜の中でもトップクラスです。保存をする場合、フレッシュパセリをドライパセリにしますが、電子レンジで加熱するとビタミンCは壊れてしまいます。フリーズドライの場合は、水分が飛ぶことで栄養が凝縮されますので、フリーズドライの方が栄養価は高いです。
また、冷凍にした場合、パリパリに凍ったパセリは栄養価を維持したまま手で潰すだけで細かいパセリに出来るので簡単です。冷凍保存で1カ月ほどパセリを持たせることができます。
肉料理にパセリが添えられているのは
パセリは葉だけでなく、茎部分も十分な栄養があるので、みじん切りにしてパン粉に混ぜて香草焼きや、ドレッシングなどに利用するとよいです。ステーキやハンバーグなどの添え物としてパセリが付いていることが多いのは、特にニンニクの臭いを消す消臭効果が高いからなのです。さらに、食中毒予防や殺菌作用にも効果があるので、大根やシソの葉とともに、生で頂くお刺身にも添えられていることが多いです。
自衛隊にパセリ
自衛隊のマスコットキャラクターは「ピクルス王子とパセリちゃん」です。ピクルス王子はパプリカ王国の王子、パプリカ王国の隣のブロッコリ王国の村長の娘がパセリちゃんです。ピクルス王子はパセリちゃんのボーイフレンドで、防衛について学ぶため、自衛隊に留学しています。
漢字で書くと「和蘭芹」
パセリの原産は地中海沿岸で、地中海の海岸の岩場に多く自生しているのが発見されたので「岩場のセロリ」から「パセリ」という名前になったとも云われています。
和名ではオランダセリで、漢字では和蘭芹と書きます。
古代ギリシャ時代にはすでに食用とされ、薬用や歯磨き用としても使用されています。
また儀式の時にはパセリで首飾りを作り、香りを楽しんでいたそうです。