目次
- 1リンゴ を選ぶ
- 赤いリンゴはまずお尻を見よう
- リンゴにワックス?
- 葉とらずリンゴって?
- 2リンゴを保存する
- 冷蔵庫で保存する際は必ず密封
- 3リンゴ の豆知識
- リンゴはどの部分が甘いでしょうか?種の周辺?それともお尻に近い部分?
- 蜜は甘い?
- 蜜が出来にくいリンゴ
- 4蜜入りリンゴの注意点
- 甘さを重視するなら無袋リンゴ?
- リンゴとみかんではどちらの方が冷やすとより甘味が増す果物でしょうか?
- リンゴはどうして赤いのでしょう?
- リンゴは皮ごと食べるのがおススメ
- 5いつも食べている果物の、捨てられがちな部分を使ってみましょう
- 底が黒ずんでしまった雪平鍋などアルミ製の鍋の黒ずみを取ってみる
- 6いろいろなリンゴ
リンゴ を選ぶ
赤いリンゴはまずお尻を見よう
赤いリンゴの場合はお尻の方までしっかりと赤くなっていると甘みが強く味も濃い、熟しているリンゴです。お尻の地色の緑が少なく、黄色くなっていると食べ頃です。緑が強い場合は、まだ酸味が強いです。大きすぎるのは大味だったり、小さいのは甘みが足りない場合があります。中玉の方が味に当たりはずれがなく、日持ちもいい傾向にあります。枝(ツル)が干からびている物は鮮度も落ち、水分がかなり抜けている可能性が高いので、枝もチェックしましょう。同じ大きさでも、手に持った時にずっしりと重みを感じるものは果汁がしっかりと詰まっています。良く熟したリンゴからは良い香りがしますので、香りもかいでみてください。逆に熟し過ぎて、発酵臭を出すものは避けましょう。
リンゴにワックス?
リンゴの表面が少し油っぽく、ぬるぬるしているものがあります。よくワックスが塗られていると勘違いされるケースですが、これはリンゴそのものから生成される成分です。ワックスだと勘違いされるぬるぬるの正体は、リンゴ自身が持つ「ロウ物質」です。リンゴは成熟するにつれてリノール酸やオレイン酸などの脂肪酸が増え、皮に含まれるロウ物質を溶かし、保温や水を通さない役目をしています。少し布で磨くとピッカピカに光り、特につがるやジョナゴールドは、熟すほどぬるぬるします。
自然のものなので安心して食べることができますし、むしろぬるぬる、ツヤツヤしている方が美味しいリンゴなのです。また、リンゴの栄養は皮のすぐ下に多くありますので、軽く洗って皮ごと食べると良いですよ。
葉とらずリンゴって?
葉とらずリンゴは、葉を摘み取っていないリンゴのことです。品種にもよりますが、リンゴは果実に太陽の光が当たり、赤くなります。葉がたくさんあると日光がリンゴの果実に当たるのを邪魔してしまいます。しかしリンゴの甘さの仕組みは、葉で作られた養分(でんぷん)が果実に運ばれ蓄積され、甘くなります。つまり、葉をたくさん摘み取るとその分、光合成が充分に行われないので、リンゴの栄養分を低下させることとなり、甘みに影響します。葉を摘めば赤く見栄えの良いリンゴになりますが、葉を残すと見栄えは少し悪いですが、甘みのあるリンゴになるのです。葉とらずリンゴは、リンゴに葉の影があったりするので、見た目よりも甘さ最優先のリンゴのことなのです。
リンゴを保存する
冷蔵庫で保存する際は必ず密封
保存時は低温で、高湿度に保つのがポイントですので、リンゴを1つ1つ新聞紙に包み、ビニール袋に入れ密封して冷蔵庫の野菜室で保存します。寒い時期でしたら、常温保存も可能ですので、新聞紙に包んでダンボールなどに入れて、風通しの良い冷暗所で保存します。リンゴは、エチレンガスをたくさん放出しますので、他の果物や野菜と一緒に保存するとそれらの成熟を促してしまいます。リンゴを野菜室に入れる時は、ポリ袋に入れるなど必ず密封した状態で保存しましょう。
日本最古のリンゴの木(明治11年(1878)に栽植されたリンゴ樹)は青森県つがる市にあり、現在でも果樹が収穫できます
青リンゴの場合は全体に色むらが無い物を選んでください。青リンゴと言われる黄色品種では、着色が黄色が強いほど熟度は進んでいます。
「黄色いリンゴは酸っぱいのでは? 」というイメージとは真逆で、酸味が少ない分、甘さが際立ちとってもジューシー。 最近人気の品種です。
スイーツだけではなく、おかずとしてリンゴはさまざまな調理方法があります。
リンゴ の豆知識
リンゴはどの部分が甘いでしょうか?種の周辺?それともお尻に近い部分?
正解はお尻に近い部分です。
一般的に果物は花が咲く部分に近い部分が甘くなる性質をもっているといわれています。リンゴはお尻側に花がついていたところなので、お尻側が甘く、陽に当たる部分が更に甘いです。
蜜は甘い?
「蜜入り」と書いているリンゴ、「この蜜を舐めると絶対甘い」って思いませんか?芯の周りにある蜜は、「蜜」と言いますが、それ自体は全然甘くないです。この「蜜」は甘くないのですが、蜜がたまったリンゴの実が甘いです。
リンゴが光合成を行い、デンプンが出来ます。デンプンが水に溶けやすい「ソルビトール」に変わり、枝を通って実に集まります。ソルビトールが果実内で果糖・ショ糖に変わります。果実が完熟すると、もうこれ以上甘くなれないので、ソルビトールが果糖やショ糖に変化できずにそのまま果実内に溜まります。これが「蜜」という訳です。だから「蜜入りリンゴ」は完熟の印でもあり、甘いリンゴの証拠にもなります。
蜜が出来にくいリンゴ
蜜ができるかどうかは品種でも異なり、「ジュナゴールド」や「つがる」「王林」などでは出来にくく、「ふじ(サンふじ)」、「北斗」「レッドゴールド」「スターキング」「こうとく(こみつ)」は 出来やすいです。蜜が入っているかどうかは専用のセンサーで確認するか、基本的には切ってみないとわかりません。蜜が見えるものを選びたい場合「軸の周りにシワが多く寄っていて軸が太く、重く感じる物」が、蜜が入っている確率が高いと言われています。
蜜入りリンゴの注意点
注意点として蜜が入ったリンゴを長く貯蔵すると、蜜がリンゴに吸収されてしまい、目に見えなくなってしまいます。蜜が消えてしまった場合でも、甘さ自体は変わりません。また、ソルビトールの成分の多くは水分であるため、果汁は多くなるのですが、たくさん入り過ぎていると変色しやすく、逆に保存がききにくいという面もあります。
甘さを重視するなら無袋リンゴ?
リンゴの栽培には「有袋(ゆうたい)栽培」と「無袋(むたい)栽培」があります。どちらの栽培方法にもメリットがあり、理解するともっとリンゴを楽しむことが出来ます。
「有袋栽培」リンゴは「無袋栽培」リンゴに比べ、太陽光に直接当たらないためリンゴの色が鮮やかに付いていますが、甘さが控えめになると言われています。甘さが控えめになる分、日持ちがするリンゴに仕上がるので 4 月以降年間通して出回るリンゴは有袋リンゴである場合がほとんどです。有袋リンゴは皮が薄くそのまま食べやすいリンゴです。
一方、「無袋栽培」リンゴは「有袋栽培」リンゴ比べ、太陽の光を直接浴びることから糖度が高く、品種によっては蜜が入りやすいと言われます。しかし、葉の成分であるクロロフィルや他の着色成分も果実に伝わってしまうので、鮮やかな紅色にはなりにくいです。ある程度果実が育った段階で日陰になって色づいていない面を、太陽に当てる「ツル回し」という作業で、色付けを行います。「有袋栽培」か「無袋栽培」なのか農家の人でなくても分かる方法がありま す。それは品種名の前に「サン(太陽の sun)」が付きます。「サンふじ」、「サンつがる」、「サンジョナゴールド」などは「無袋栽培」のリンゴです。
リンゴとみかんではどちらの方が冷やすとより甘味が増す果物でしょうか?
正解は「リンゴ」です。冷やすと美味しく感じる果物は、”果糖”が多く含まれているリンゴの他に梨、ぶどう、マンゴーです。 みかんや柿、桃、バナナは冷やしてもさほど甘さは変わりません。果糖にはα型とβ型が存在し、冷やすことで甘みの強いβ型が多くなり、リンゴの甘み感じられます。但し、冷やすとしても 10℃前後が最適で、冷蔵庫でゆっくり冷やすのがオススメです。冷やし過ぎたり、氷水につけて急激に冷やすと舌が甘さを感じにくくなります。また、冷凍みかんは、冬~春に収穫したみかんを夏でも旬の味で食べられるよう開発したモノで、冷凍することで甘味が増すわけではないです。
リンゴはどうして赤いのでしょう?
トマトみたいに最初から赤いからでしょうか? 赤い実のリンゴでも、若い実は緑色をしています。これは、カキの実でも、ミカンの実でも同じで、やはり緑色をしています。この緑色は、葉の中にある葉緑素の色で、葉緑素があるために、若いころのリンゴは緑色をしています。しかし、この葉緑素は、秋になって昼間の時間が短くなったり、夜と昼の温度の差が大きくなってくると、だんだん壊れてしまいます。したがって緑色も消えていくのです。そのかわりに、赤い色のもとになるアントシアンというものが、だんだん増えていきます。アントシアンは、太陽の光が当たるとふえていく色素なので、このアントシアンが赤いために、リンゴも赤くなるのです。
リンゴは皮ごと食べるのがおススメ
リンゴを食べる(リンゴポリフェノールを摂る)
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ポリフェノールが細胞の代わりに酸化される
↓
身体の細胞の酸化(老化)を防ぐ
果肉部分よりも皮にポリフェノールが約4倍多く含まれる
↓
皮も一緒に食べると効果的
いつも食べている果物の、捨てられがちな部分を使ってみましょう
底が黒ずんでしまった雪平鍋などアルミ製の鍋の黒ずみを取ってみる
この黒ずみは化学反応で出来たもの(人体には無害)で、酸性のものを使うと黒ずみが除去できます。鍋に水とリンゴの皮や芯、またはレモンの輪切りを入れ15分ほど煮込むと黒ずみが取れます。
※雪平鍋でゆで卵を作ると卵の殻のカルシウムが溶け出し、黒ずみの原因になるのでご注意ください。
黒ずみはリンゴに含まれる「リンゴ酸」、レモンに含まれる「クエン酸」など酸性の物で中和し除去します。酢を使用することも可能です。ちなみに「リンゴ酸」はリンゴだけに含まれているものではなく、梨、ブドウ、バナナなど果物に多く含まれている成分です。最初にリンゴから発見されたので「リンゴ酸」と名付けられました。
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