目次
ヤーコンを選ぶ
硬く締りがあり重いものを選びましょう
皮に傷や変色がなく、細いものよりもふっくらとした太めの方が甘味はあるといわれますが、太すぎないものにしましょう。表面が硬く張りがあり、持ったときに重みを感じるものは水分も豊富です。柔らかく弾力を感じるようなものは鮮度が落ちています。切り口がしっかりとしているものを選んでください。新鮮なものは果肉の切り口が白っぽく、貯蔵されて甘味が増すにつれて黄色からオレンジ色になるといわれます。皮の色もベージュや紫色など品種によって多少の違いがあります。
甘さか、栄養か。食べ比べてみよう。
ヤーコンは収穫した直後より、2 週間から 4 週間程度貯蔵すると甘味が増します。ただし、フラクトオリゴ糖は新鮮なものに多く含まれています。ヤーコンは貯蔵することでフラクトオリゴ糖がショ糖などに分解され甘味が増しますが、その分フラクトオリゴ糖は減少していきます。フラクトオリゴ糖の効能を期待するなら新鮮なヤーコンを選びましょう。
見た目はサツマイモ、食感はシャキシャキとした梨。
ヤーコンは根の部分を食用とする根菜で、見た目が少し色の白い安納芋や紅アズマなどのサツマイモに似ていますが、ホクホクとした食感ではなく、梨のようにシャキシャキとした食感が特徴です。ほんのりと甘味があり、水分豊富で生でも食べることができます。葉や茎でつくるヤーコン茶は糖尿病、高血圧予防に良いとされており、人気が出ています。また、ヤーコンは乾燥に強く少ない肥料でもよく育ち病害虫にも強いので、家庭菜園にもおススメの野菜です。
ヤーコンを保存する
冷暗所で保存、切った物は冷蔵庫に
ヤーコンは乾燥にとても弱いです。カビも生えやすいので、丸のままを保存する場合は、一本ずつ新聞紙やビニール袋で包んで冷暗所で保存しましょう。使いかけて切った物はぴったりとラップで包み、冷蔵庫の野菜室に入れておきます。早めに食べてください。ヤーコンに含まれるフラクトオリゴ糖は、低温では減少するのが遅いため、出来るだけ低温で保存するのがヤーコンを保存する上でのポイントになります。
葉は三角形やハート形で、長さは 40 ㎝から 50 ㎝になるものもあります。ちなみにヤーコンは多年生の草本で、高さは 1~2.5 メートルになります。
ヤーコンの花です。秋の終わりから冬の始めにかけて、直径 4 センチ程度の小さなヒマワリのような花を咲かす場合もあります。
1 株に 10~20 個もの芋ができます。ヤーコンは南米の高原地帯で栽培されていた野菜ですので、日本では夏でも高温にならない北海道の気候が適しています。
ヤーコンの豆知識
キーワードは「フラクトオリゴ糖」「ポリフェノール」「低カロリー」
ヤーコンは野菜の中で一番「オリゴ糖」を含んでいる野菜です。オリゴ糖は「フラクトオリゴ糖」と言われる種類で、腸内で善玉菌を増加させて、悪玉菌を減少させてくれる成分です。腸内で善玉菌が増えてくると、腸内環境を整える事ができます。フラクトオリゴ糖は虫歯菌の栄養源になりませんので、食べ続けても砂糖の場合と違って虫歯になりません。また、ヤーコンは水溶性の食物繊維が豊富に含まれていますので、腸内を綺麗な状態にすることが 出来ます。オリゴ糖の他にも「ポリフェノール」が多く含まれており、赤ワインと同じくらいのポリフェノール量を含んでいます。ポリフェノールは、身体をサビさせる原因となっている活性酸素を抑制する「抗酸化作用」という効果があります。活性酸素が減ることで、肌のみずみずしさやハリが保たれる等の美容効果や、血管を健康に保つことで心筋梗塞や脳梗塞の予防にも効果的です。ヤーコンはカロリーが低く、サツマイモの半分以下のカロリーです。
きんぴら
ヤーコンの代表的な料理といえば「きんぴら」です。シャキシャキっとした食感がポイントになりますので、あまり火を通しすぎないように素早く調理し、オリゴ糖を多く含んでいますので砂糖は入れなくても大丈夫です。
産地視察
2019 年 12 月 15 日
茨城県常総市の「ヴィータ農園」さんにお伺いしました。
家庭菜園
背の高さは2m近くまで大きくなります。 サツマイモとよく似た大きさと形ですが、生で食べることも出来、梨のようにシャキシャキして甘いのが特徴です。